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2018年08月04日

遺族年金が支給されない?

遺族年金が支給されない?

もし一家の大黒柱に突然不幸が起きた時に受け取れる遺族年金。特に社保と国保の差は歴然ですが、今日は遺

族年金が支給されない事例を紹介したいと思います。

老齢年金を受給するために必要な期間が、平成29年8月より、25年から10年に短縮されました。

これにより、新たに老齢年金を受け取ることができるようになった人は、約64万人と言われています。

ただ、今回改正されたのは老齢年金を受給するために必要な資格期間で、遺族年金の受給要件は変わっていま

せん。遺族年金を受け取るには、25年以上の受給資格期間が必要です。

ですから、今回の改正で老齢年金を受け取ることができるようになった人が亡くなっても

家族は遺族年金を受け取ることができません。

ただし、亡くなった人が被保険者(死亡時社保加入中)であった場合は別です。

受給資格期間に関係なく、遺族年金を受け取ることができます。

例をあげて考えてみましょう
A氏(65歳)厚生年金25年/妻・子(30歳)
■Aさんは、遺族年金の受給要件25年を満たして老齢年金を受給中に亡くなったケースです。
 遺族厚生年金は受け取れますが、子が18歳を超えているので遺族基礎年金を受け取ることはできません。

B氏(65歳)厚生年金20年/妻
■Bさんは、今回の改正で老齢年金を受け取ることができるようになりましたが
 遺族年金を受け取ることはできません。

C氏(65歳)国民年金25年/妻
■Cさんは加入していたのが国民年金だけで子もいないので、遺族年金は受け取れません。

D氏(30歳)厚生年金8年/妻・子(1歳)
■Dさんは、現役の会社員だったので厚生年金に加入中でした。しかも子が小さいので
 遺族厚生年金・遺族基礎年金ともに受け取ることができます。

E氏(45歳)厚生年金20年・国民年金3年/妻
■Eさんは、亡くなった時点では国民年金に加入しており子もいないので、遺族年金を受け取ることができません。ただし、Eさんの妻が60歳から65歳になるまで寡婦年金を受け取ることができます。

寡婦年金とは
寡婦年金を受け取るために必要な資格期間は、今回の改正で10年に短縮されています。

国民年金の保険料を納めた期間が10年以上ある夫が亡くなったときに、生計維持されていた妻(婚姻期間10年

以上)に支給されるのが寡婦年金です。

支給される期間は、妻が60歳から65歳になるまでで、受け取ることができる金額も夫が受け取るはずだった基

礎年金の3/4ですから、大きな金額ではありませんが、少しでも受け取ることができるのは救いと言えるでしょ

う。厚生年金加入時の死亡ならば300ヶ月入った事にしてくれて生涯(再婚しなければ)受取れます。

さて、ここでも国保加入者のあまりに悲惨な保障に気付かれたと思います。

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