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2021年02月14日

確定申告の改正の注意点6つ!

確定申告の改正の注意点6つ!

どんな改正があったのかを見て

みましょう。今年、注意したいのは

主に次の6つです。

@すべての人に関係する
 基礎控除の改正⇒減税
A給与やアルバイト収入の
 ある人に関係する改正⇒増税
B年金をもらっている人に
 関係する改正⇒増税
C青色申告をしている人に
 関係する改正⇒増税の場合あり
D寡婦、ひとり親の人に関係
 する改正⇒減税または増税
E配偶者、扶養家族に関係する
 改正⇒減税の場合あり

パッとみると非常にややこしいですね。

しかし、改正による影響について

見てみると、ABで増税となり

ますが、@で減税となるため

全体としては増減なく変わらない

人の多い改正となっています。

個人事業や不動産賃貸業をしている

方は、@で減税となりますが

青色申告者の場合、e-Taxを使って

申告しないと増税となるCの

改正があるため、要注意です。

未婚のひとり親の方、寡夫の方は

Dの改正により減税となります。

ただし、今回の改正で対象から外れて

増税となる人もいるので注意しましょう。

Eは控除対象になる人の範囲が

広がるため、場合によっては

減税となります。

★それぞれの内容について

@すべての人に関係する基礎控除の改正

これは、申告する人すべてに

関わってくる控除になります。

従来、基礎控除の金額は38万円

でしたが、今年の申告からは

48万円となり、10万円引き上げ

られています。

とくに例年申告している方は

昨年分と金額が違いますので

注意しましょう。

基礎控除は、所得から引くこと(控除)

のできる項目(所得控除)ですから

多いほど、税金面では有利となります。

したがって、通常は減税となりますが

合計所得が2400万円を超える方は

控除額が段階的に引き下げられ

増税となります。

A給与やアルバイト収入のある人
 に関係する改正

注意したい改正点の2つ目は、給料や

アルバイト・パート収入のある人

に関係する改正です。

大きく2つあります。

ただし、年末調整を受けた方は

会社がすでに改正を反映させて

給与所得を計算してくれています

ので、「こんな改正があったのだな」

くらいに思っていただければ

大丈夫です。

1. 給与所得控除額の引き下げ

年収850万円以下の人は給与所得控除額

が一律10万円引き下げになり

年収850万円超の人は

一律給与所得控除額が195万円

となります。

給与所得控除額は、給料収入から

所得を計算するときに、必要経費

のように引くことができる項目です。

その金額が少なくなったということ

ですから、増税となります。

ただし、前述の基礎控除が10万円

引き上げられたため、年収850万円

以下の人については、全体としては

増税も減税もなし、という建て付け

になっています。

2. 所得金額調整控除の創設

年収850万円超の方については

前述の改正による影響があまり

大きくならないよう

「所得金額調整控除」

というものが創設されました。

これは、子育て世帯と

特別障害者のいる世帯(本人または家族)

に限って、最大15万円の

所得金額調整控除額を

給与所得の金額から引く

ことができるというものです。

B年金をもらっている人に関係する改正

年金をもらっている人に関係する

改正です。大きく2つあります。

1. 公的年金等控除額の引き下げ

1つは、公的年金等控除額が一律

10万円引き下げられたことです。

また、合計所得の金額によって

計算区分が3つに分けられました。

公的年金等控除額は、年金収入

から所得を計算するときに

必要経費のように引くことが

できる項目です。その金額が

少なくなったということです

から増税となりますが、前述

の基礎控除が10万円引き上げ

られたため、結果的に増税も

減税もないことになっています。

2. 所得金額調整控除の創設

公的年金収入に加えて給料

アルバイト・パート収入が

ある方に対して、最大10万円

の「所得金額調整控除」

が設けられました。

今回の改正では、前述したよう

に給与所得控除額と

公的年金等控除額が10万円

引き下げられました。

両方の所得がある人は

20万円の所得アップとなって

しまいます。そこで、10万円

の所得アップですむよう

調整するために設けられたものです。

C青色申告をしている人に関係する改正

青色申告をしている人が注意したい

のは、今年からe-Taxをしないと

青色申告特別控除額が55万円に

引き下げられてしまうことです。

e-Taxで申告しないと増税と

なりますが、e-Taxを使えば

従来どおりの65万円の控除を

受けることができます。

e-Taxを始めるには

マイナンバーカードと

ICカードリーダライタ

を使う方法と、IDとパスワード

を税務署に発行してもらう

方法の2つがあります。

D寡婦、ひとり親の人に関係
 する改正

寡婦、ひとり親の人に関係する

ものでは、大きく3つの改正が

あります。

また、「寡婦、寡夫控除」

という名称が

「寡婦、ひとり親控除」

という名称に変更されました。

改正の1つ目は、未婚の

シングルマザー・ファーザーの

人も控除を受けられるように

なったことです。

従来は結婚していた人でないと

控除が認められませんでした。

これは減税となる改正で

控除額は35万円となります。

2つ目は、寡夫控除が廃止されて

「ひとり親控除」

に統合されたことです。

控除額は従来の27万円から35万円

に引き上げられ、減税となります。

3つ目は、「合計所得500万円以下」

という所得制限が加わったことです。

従来は、夫と死別・離婚して

子どもか扶養親族のいる人

であれば、所得と関係なく

控除を受けることができました。

合計所得が500万円を超える方

は対象から外されますので

増税となります。

E配偶者、扶養親族に関係する改正

配偶者や扶養親族がいる人に

関係する改正です。

控除の対象にできる家族の

所得(合計所得)が10万円

引き上げられました。

扶養控除と配偶者控除は

合計所得48万円以下(改正前38万円以下)

になり、配偶者特別控除は

合計所得48万円超133万円以下
(改正前38万円超123万円以下)

となります。

ただし、合計所得が10万円

引き上げられた一方

給与所得控除額も10万円

引き下げられたため

対象となる年収は従来と

同じです。

具体的には、扶養控除と

配偶者控除は給与年収が

103万円以下

配偶者特別控除は

103万円超201万5999円以下

であることが条件となります。

今回の改正は、フリーランスや

シングルマザーの方は減税

給与年収が高い方は増税など

ケースによって増税と減税に

分かれます。

また、青色申告をしている人は

e-Taxを使わないと増税です。

今年は、所得金額調整控除も

創設されましたので、改正内容

についてよく確認をして確定申告

をしていただくとよいでしょう。

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