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2019年08月17日

国保加入者の4割以上は「無職」

国保加入者の4割以上は

「無職」

はご存知でしたか?

「国民健康保険」は、日本の健康保険制度の1つです。

国保の対象者は、職場の健康保険や

後期高齢者医療制度の加入者と、生活保護を

受けている人以外になります。

つまり、国保は「他の保険制度に加入していない人」

の受け皿であり、日本の医療保険制度の

最後の砦なのです。

★加入率が30%を切った

日本では、75歳以上の人は「後期高齢者医療制度」

に加入することが前提なので、国保の加入者は

0歳〜74歳が対象です。

この年齢の人口が約1億8百万人で、うち3千万人が

国保に加入しています。

これをもとに加入率を計算すると

「28.6%」になります。

3年前までは、国保の加入率は30%を超えていました。

しかし、2016年10月にパートで働く人の一部が

社会保険に加入できるようになったので

30%を切っています。

国保には、地方自治体が主体となっている

「市町村国保」と、特定の職業などについている

人が組織している「国保組合」の2種類があります。

加入者数で見ると、全体の90%以上を「市町村国保」

が占めています。

国保組合の加入者はあまり多くありません。

ここからは、全体の9割を占める「市町村国保」

のデータを見ていくことにします。

市町村国保の加入者の年齢は、「65〜74歳」

が多く、40%以上を占めています。

そして、二番目に多いのは「40〜64歳」でした。

40歳以上の加入者の合計は70%以上にもなります。

国保の加入者は、中高年が多いのです。

国保の年齢別の加入率を見ると、「65〜74歳」が

70%を超える高い加入率となっています。

これは、60歳前後の定年退職によって、職場の

健康保険を脱退した人が、国保に加入するためです。

国保が、職場の健康保険を抜けた人の受け皿に

なっていることが分かります。

国保に加入している世帯の、世帯主の職業を見てみましょう。

一番多いのは「無職」で、40%を超えています。

これは、定年退職して年金で暮らしている高齢者が中心です。

次に多いのが、会社員などの「被用者」でした。

例えば、従業員が5人未満の個人事業や、会社が

社会保険の加入を逃れている場合の従業員などが

これにあたります。

ただし、社会保険/厚生年金の適用範囲は

広がっていますので、今後は「被用者」

は少なくなるでしょう。

国保の対象として「自営業」と「農林水産業」

が挙がることが多いのですが

実際には「無職」と「被用者」の方が多いのです。

国保には、収入の状況によって保険料を

軽減する制度があります。

そして、加入者の60%が、この制度を利用しています。

軽減制度を利用せずに保険料を払っている人は

全体の40%しかいません。

国保は、他の健康保険制度に加入していない

人の受け皿となっているため、弱い立場の人

が多く、軽減制度を利用している人も

少なくありません。

現在は、勤め先の保険に加入している人や

その家族も、最後は国保に頼らなければ

ならないのですから、ひとごとではありません。

国民皆保険制度の最後の砦として

国保を維持する必要があるのです。

国保の制度を維持するために、2018年4月に

制度が大きく変わり、都道府県がかかわるようになっています。

現在、国保の保険料は、市町村ごとに

制度や金額が異なっています。

しかし、あと数年で同じ所得、世帯構成であれば

県内のどこに住んでいても同じ保険料になること

を目指しています。

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担当:横井
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