アルト・ハイデルベルク(228)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌
−−−−−−−−−−【228】−−−−−−−−−−−−−−−
.−−−−−−−−−− 3. Szene −−−−−−−−−−−−−−−
Frau Dörffel:(wieder herein mit einem Tablett auf dem
.....................Wein und Gläser stehen). Bitte schön, Herr
.....................Lutz. Es ist der beste Markgräfler, den wir
.....................haben. Mir haben nur noch zwei Flasche
.....................davon.
...........Lutz: Danke. (Trinkt.) Ein guter Weine. (Trinkt.)
.....................sehr gut. (Jovial.) Ja, meine liebe Frau Dörffel,
.....................es ist ein eigen Ding, die Stätten, an denen man
.....................vor Jahren wohnte, wieder zu sehen.
Frau Dörffel: Es ist vieles anders geworden. Es ist uns auch
.....................nicht mehr so, wie früher. Es ist nur noch
.....................selten, daß die Studenten kommen.
..........Lutz: Weshalb das ?
−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−
.−−−−−−−−−−−第3場 −−−−−−−−−−−−−−−
デルフェル夫人:(ワインといくつかグラスをお盆に載せ
...........................再度登場).ルッツさん、どうぞ召し上
...........................がれ.これは私たちのところにある最高
...........................のマルクグレフラーなのですよ.これは
...........................ここではもうたった2本だけのワインで
...........................すわ.
..............ルッツ:ありがとう.(飲む) いいワインだ.
...........................(飲む) とてもいい.(陽気に)まあ、
..........................それにしても、デルフェルの奥さん、
...........................何年も前に暮らした町をまた再び見
...........................るというのも奇妙なものですな.
デルフェル夫人:ここもずいぶんと変わりました.もう
...........................以前のようではありませんわ.
...........................学生さんたちが来ることもほんとに
...........................稀になりましたわ.
..............ルッツ:そりゃまたどうしてかね?
−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−
Jovial:[ヨヴィアール](形) (男性が)陽気な
der Markgräfler:(同尾式) 酸味の少ないBaden 産の白ワイン.
定訳語がないのでマルクグレフラーのままにしました.
辺境伯ワイン?あなた、その訳語を提案なさいます?
* haben: 電子版、亀甲版ともhabe (おそらく原版も)
ですがここはhaben のミスではないかと思います.主語
がzwei Flasche と複数ですから.es だとしたらhat になる
と思います.それとも私の知らない文法規則がある可能性
もあるかも知れませんので断定は避けます.別解はMir が
Wir のミス説.Wir haben なら合格答案.zwei Flascheは
女性弱変化名詞なので複数は1格でも4格でも同じ形.
亀甲文字はWとM、とてもよく似ています!このミス説
は最有力候補です.
eigen:(形) 自分自身の、特有の
ここでは「奇妙な」の意味
Das ist sehr eigen. / それは大変奇妙なことです.
Es ist vieles anders geworden. ここもずいぶんと変わりました.
vieles anders (副詞句) ずいぶんたくさん
selten:(形) 稀な、めったにない、珍しい
weshalb:(副) 何ゆえに、何のために;
Weshalb weinst du ? / 何で君は泣いているの?
−−−−−−−−−−−≪表現≫−−−−−−−−−−−−−−−
意味も文章構造もわかっていても、直訳するとおかしく
なるものがあります.これがその例です.直訳しないほ
うがいいようです.
Es ist der beste Markgräfler, den wir haben.
直訳:それは私たちのもっている最高のマルクグレフラ
ーです.
自然な日本語訳:
私たちは最高のマルクグレフラーをもっています.
場面訳:
ここには最高のマルクグレフラーがあるのですよ.
英語でも似たような言い回しをします:
「日米会話必携」(旺文社)には
This is a mighty color TV set that you have.
これは素晴らしいカラーテレビをお持ちですね.
などの言い回しが紹介されています.
まさか、「これはあなたが持っている素晴らしい
カラーテレビですね」、と訳すことはないでしょう.
中高生ならそれで満点ですが大学生、一般社会人の
みなさん、訳したあと常識力で味を調えて下さいね.
−−−−−−−−−−−≪ひとこと≫−−−−−−−−−−−−−−
デルフェル夫人を含めリューダー館の人は相変わらず強
い方言です.'e ischt はすべてEs ist に書きかえています.
方言訛りを楽しみたい方は電子版をご覧下さい.アマゾン
kindle 版は0円表示でしたのでチェックなさってみて下さ
い.サンプルの元の本は私も入手を試みましたが、販売は
されていないようです.
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