『ジュール叔父さん』(1)
A M アシール・ベヌーヴィル
MON ONCLE JULES
A M.* Achille Bénouville:
『ジュール叔父さん』(1)
−−−−−−−−−−【1】−−−−−−−−−−
Un vieux pauvre, à*1 barbe blanche, nous demanda
l'aumône. Mon camarade, Joseph Davranche, lui
donna cent sous.*2
−−−−−−−−−−訳−−−−−−−−−−−−
白ひげの貧しい老人が私たちに施しを乞うた. 仲間
のジェセフ・ダブランシュはその老人に100スー
のお金をあたえた.
−−−−−−−−− ≪註≫−−−−−−−−−−−−
A M は À Monsieur. 旦那様へ
A M.* Schille Bénouville でアシール・ベヌー
ヴィル氏に捧ぐ
*1 à このà は「〜へ」ではありません。{〜を持った」
という意味でayant とかavec に置き換えると理解しやす
いと思います. 但し実際に置き換えるなら、バランス的に、
sur soi などを補充して、avec barbe blanche sur soi あるい
はayant sa barbe blanche sur les joues といったところでしょ
うか.
l'aumône (f) 施し、恵み
*2 sous [スー] (pl) <sou (m) スー
(5サンチームに相当する昔の貨幣単位) .
un sou は cinq centimes なので vingt sous が un franc
本文の100スーは、5フランのこと.この場合どちら
に訳してもよいとのことです.
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
原書を読むのは気苦労が多いので、今回は肩の凝らない対訳書で
気楽に学習しましょう.『ジュール叔父さん』の対訳書は下記の
物がアマゾンなどで入手できると思います.
@ モーパッサン短篇集U(大学書林)
A モーパッサン短篇集(1)(第三書房)
B 大学書林文庫「首飾り」(大学書林)
入手できない方、このブログでご一緒に学習をいかがでしょう?
* なお、この学習の先発組はオリンピア1号館(メイン・ブログ)で
只今学習中です.速習ご希望の方、どうぞ1号館へお越しくださいませ.
尚2度目の学習になりますので、解説をつけます.
−−−−−−−−−−≪解説≫−−−−−−−−−−−−−−
アシール・ベヌーヴィル(Achille Bénouville)(1815~1891)は
古典主義に属するフランスの風景画家.
この小説は1883年8月7日付の日刊新聞「ル・ゴロワ」
Le Gaulois に掲載されたとのこと.日本史の教科書を開
いてみると、この年、大阪紡績会社が創業したと書いて
ありました.自由民権運動もこの頃のようです.
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