鶴の恩返し(1)
Der Kranich vergilt die Wohltat
【1】
Es war einmal ein junger Mann. Er lebte ganz
allein und einsam in einem kleinen Haus am Berg,
denn seine Eltern waren längst tot. Jeden Tag ging er
den Berg hinauf, sammelte Holz, um sich damit sein
tägliches Brot zu verdienen.
−−訳−−
昔、若者がいました.若者は山の麓にある小さな家に
たった一人で寂しく暮らしていました.なぜなら若者
の両親はずっと前に死んでいたからです.毎日若者は
山に上がって薪を集めて、日々の食費を稼いでいまし
た.
《語句》
* 主に使った辞書:三修社「アクセス独和辞典」
:小学館「独和大辞典」
der Kranich [クラーニヒ]{s/e} 鶴
einsam (形) 孤独な、寂しい
【副詞的に】Er lebt einsam.
彼は寂しく暮らしている.
am Berg 山の麓に
山は話題未出語ですが、慣例で定冠詞をつけます.
an は接近、接触を示す語です.山に接近・接触
するところは、山のふもとなので
am Berg は「山の麓に」
tot (形) 死んでいる
Jeden Tag 毎日
hinauf/gehen (自) (向こうの)上へ上がっていく
* gehen は自動詞でも、こういう分離動詞では、
4格目的語を持つことができます.
Wir gehen die Treppe hinauf. / 私たちは階段を上がっていく.
なぜ自動詞が4格目的語を持てるのか、私にはわかりま
せんがhinauf が前方支配の後置詞として働いているから
かもしれません.
hinauf (副)(下から向こうの)上へ
sammelte <sammeln (他) 収集する、採集する、集める
das Holz {es/¨er} 木、材木、薪
verdienen (他) (4格を) 稼ぐ、もうける
【解説】
後半部分がわからない方もたくさんいらっしゃることでしょう.
Jeden Tag ging er den Berg hinauf, sammelte Holz,
um sich damit sein tägliches Brot zu verdienen.
「um ...zu + 不定詞」は「桃太郎」のときに出てきましたが、
今回初めて、このページに来られた方のために、もう一度解説
します.「um ...zu + 不定詞」で「〜するために」と訳します.
um のあとは、不定詞の目的語が来ます.
Um die Briefmarken zu kaufen, ging er zum Postamt.
その切手を買うために彼は郵便局へ行った.
Jeden Tag は熟語ですので、このまま「毎日」と訳します.
jeden は何格何変化?考える必要はありません.無視して
ください.たいていjeden Tag、4格形と決まっています.
絶対とは言いません. jedes Tages みたいになってしまうこ
とも無きにしあらず.「アンパン」が常に丸いとは限らない
ように.椅子の上のアンパンを知らずに座って、ぺっしゃ
んこのアンパンも時にはあります.何?私はもったいない
からいただきます.
話が脱線しました. tägliches Brot は「毎日のパン」ですが
意味は「生計」、「暮らし」.
これは熟語になっています.
(sich3) sein Brot verdienen で「暮らしを立てる」
コロナで暮らしがぺっしゃんこ?お互いさま.何とか
しのぎましょうね.
「毎日彼は山に行って、それでもって生計を立てるため
薪を集めていました.」
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