無駄に無駄な無駄の話

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昔、沖縄にすんでた頃とある歓楽街の個人経営の居酒屋で働いていたことがあった。

大した居酒屋ではなかったが、歓楽街にあり沖縄という土地柄、地元客より観光客で店は繁盛していた。

ちょくちょく有名人や著名人も来店しカウンターメインの店だった事と沖縄の開放感からだろうか、彼らとの話は盛り上がった。

『先週来たのは歌舞伎役者の兄弟だったなあ。』
名前を言えば歌舞伎に興味ない人でもわかるほど有名な人達。
凄く感じが良くファンになってしまった。

そんな風に思いながら今日も店を開ける。
中年夫婦が営む居酒屋で従業員は彼らと私のみ。
暇な時間はマスターと私で酒を呑んでることもシバシバ…。

街も賑やかになってきた頃、数名の中年男性のお客様来店。
暫くすると少し酔ったのか一人の男が熱く語り出す。
『こういった街はある意味文化の片鱗なんだよ！だから、遺さないといけないんだ！』
正確には覚えていないがおおよそこんな話を始めていた。
次第に熱を帯てカウンターの中に居た私にも同意を求めてきた。
所謂『赤線』と喚ばれる一帯なのだが、治安や風紀の問題もあり弾圧されていた時だった。
現に日本各地の赤線はほぼ姿を消しつつある頃だった。

男は文化の一つとして、全てを悪とみなし閉鎖してしまうのは良くないって熱弁していた。
まぁ言っていることはわからんでも無いがねぇ。
それなりに相槌を打っていたが、話の流れで彼の職業がわかった。
放送作家だった。
しかも、当時知名度の高かった
『朝ズバ！』
の金曜日担当の放送作家だという。
名刺をもらい翌金曜日の放送後のクレジットに彼の名前を見つけたから間違いはないだろう。

なんだかんだで会話も弾み、距離感も彼の方から詰めていていたので、私は予てより気になっていた事を聞いてみた。

『あのぉ　みのもんたって酔っ払った状態で番組に来るってほんとですか？』

当時有名な噂。

放送作家がどのくらい現場に入り込んでいるかは知らなかったが聞いてみた。

『ええ！酔っ払ってやって来ますよ！』
『８時またぎの頃には酔いが醒めてきているかなぁ』

本当だったんだ！

噂の真相は真実だったんだ！


その後、あれこれあって『みのもんた』が一線から引いた為、番組も無くなったが、個人的には好きな番組でしたよ。



このブログで連載している
『英語を話せるようになったわけ』
の話の中でも、有名人や著名人の話は出てきます。
時系列で書いていますので先の話になりますが…。

因みにこの話はストリップ劇場を辞めた後の話で、件の連載よりかなり後の話です。



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