無駄に無駄な無駄の話

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当時のギターキッズやバンド小僧のマストアイテムは『バンドやろうぜ！』と『GIGS』って音楽雑誌。
メインはジャパンロックでソレに関する記事や特集が組まれた雑誌だった。
Xは正に全盛期！
タイジ脱退、ヒースが加入するくらいの時期。
だから、この頃にはまだ、ビジュアル系なんてカテゴリーは無かったな。

でそんな雑誌の後半はギターなどの楽器の通販広告が満載なんです。
今と違いネットなんか無いから、楽器屋も乏しい田舎の小僧には、この広告欄が魅力的過ぎるのです！
メインだったのが、石橋楽器やイケベ楽器、kEYの通販広告だっかと思う。
当時、今でもだけどXのhideの大ファンだった私は、当然のごとくhideモデルのギターに釘付けになっていた。
所謂モッキンバードって呼ばれるギターで本家はアメリカのメーカーBCリッチから発売されている。
hide使用のモッキンバードはフェルナンデスが作成しているソレである。
当時はまだ、黒色かサイケペイント、クリスタルの三種類のラインナップで、一番安いもので黒の『80X』と呼ばれるモデルであった。
これで定価８００００円。
安物ではあるが１ヶ月前にギターを買ったばかりの高校生の私にはとても手の届く代物ではない。
が…更に魅惑の逸品が発売されたのだ！
『280X』というモデル。
定価280000円。
hide本人と全く同じスペックのギターが販売されたのだ！
というか、予約が開始されたのだ！
ヘッド裏にはhideのサインも刻印されるとのこと。
そして、憧れのスルーネック仕様。まぁ本人と同じ仕様なのだから当然なのだが、当時の私はスルーネックに異常な憧れがあった。
スルーネックと云うのはネックとボディーをつなぐ部分が無くスラッとしているのである。
この280X以外はボルトオンネックでボディーとネックはボルトで接続されているのです。

ということで、圧倒的羨望の眼差しで紙面に穴が開くほど280Xを見ていた思い出が懐かしい。

一番安いモデルですら手が届かないから、当時は買うことを完全に諦めていた…今では金があっても中々見つからないレアなギターになってしまった…。
結局買えない憧れのギターであります。


このあと数ヶ月して80Xを手に入れたのですが、追々お話していきます。


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このブログを書き始めた頃にいつか写真をアップしようと思っていた現在の愛機です。
この話も１つの区切りに辿り着けたので、記念にって感じです。

とはいえ数ヶ月前にボディーのみアップしていましたが、様子が変わりました(笑)

ご存知の方も居ると思いますが、エピフォンなので、ヘッドがポコ○ンです！

実は数年前、全く性格の違うギターを買う予定でしたが、このギターをたまたま見かけ衝動買いした逸品です。

非常にカッコ良くビグスビーテイルは憧れていましたが、弦交換が若干面倒くさ…まぁフロイドローズよりはマシだから問題ないっす！



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さあ！とうとうその時が…。

気分的にはライヴパフォーマンスさながら、パワースタンスをとり、ロックの神に杯を掲げる！

CDラジカセの再生ボタンを押し数秒…この曲はいきなりギターから始まるから、カウントがないから、出だしをCM音源と合わせるのが難しいし。
多少慌てながらも強引に合わせてイントロ開始だ！

悪くない。

やはりこのスタンスが今はしっくり来る。

コード進行は問題ない…難所はあの変態野郎のいる場所…そう！ソロだ！

♪二人が夢に近付くように〜キスして欲しい

ヒソカが現れた！コマンド？

たたかう
　ぼうぎょ
　まほう
　にげる

ここはたたかうの一択！
まほうなんて出来ないし(笑)
装備は万端！レベルもそれなりに上がり、同じ舞台で戦う事ができるはず！

そう！あとは気の持ちようだ！
出来るって信じる心が強ければ必ず出来る！
気負わず、焦らず、気持ちよく！
まさにスタンディングセックス


…

…できたよ！

おら、やったよ！

とうとうヒソカの影を捉えたよ！

フリーザ様にも遅れをとらなかったよ！

気がついたらパンク弾いているけど、これが第一歩。
一曲丸々完コピ？出来た。

この時、ギターを初めて手にしてから１ヶ月近くの時間が経過していたのだ。



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タオレルナラマエニ

足をパワースタンスにとり、更に前後に広げる。そしてそのまま前傾姿勢に…。

私のイメージとしてはこの姿勢はパンクやミクスチャー系のギタリストのスタンスで、目標としているメタルやハードロックのスタイルではない。
が、四の五の言っている場合ではない。
色々と試してみたが、このスタンスが今のところ一番弾きやすい。
今、練習している曲はブルーハーツのソレだし…ってことで納得させる。
とにかく形から入る私は色々と拘りがあったのだが、まぁ妥協は簡単にするのも私であった。

とりあえず、立って一曲完奏する。
これが、一番の目的であり当面の目標なのだから。

姿勢は猫背になり、ギターを覗き込む体勢で左手の感じも違和感がない。
ネックを握りこんでも手首の違和感もないため、スムーズにコード進行ができるのだ。

さぁ、再度挑戦するときが来たようだ！


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記憶を漁る事に少し疲れてました。
そんなわけで、少し間が空いてしまいました。


立ってギターを弾く。
ライヴ映像など観てると、そのパフォーマンスもありカッコいい。
前にも書いたが、そんななかで理想とも言えるスタンスがあった。
『ホワイトクロー』
と言うバンドのギター？今思えば多分彼はベースギターだったかも。
まあ、そんな彼のスタイルが私の理想だったのだ。
が…あれは、多分、私が最終的に目指してるヘビメタやハードロックにはビジュアル的にも、演奏のスタイルも合わないし演奏できないと思うようになった。
で、ベルトのバックルでギターの裏が傷付く…なんて話も聞いた事もあり、その辺のポジションにギターを落ち着かせたって話が前回の話の真意。

練習曲は相変わらず、ブルーハーツのキスして欲しいである。
上手いか下手かは別にして、座った状態であれば楽譜を追えていた曲。
簡単と言われて手をつけたが、フリーザ様は現れるし変身もしやがる。
しかも、その一味もわらわらと登場し、挙げ句ヒソカまで私の前に立ちふさがるカオスがあった。
やっとの思いで、撃破したのも束の間の話。

ツヨクテニューゲーム

神様

本来それは私が強くなければならないのでわ？

ちょっとギターを弾く体制を変えただけですよ？

ツヨクテニューゲーム

フリーザ様が見たことない変身してますよ？

ヒソカの股間の膨らみMAXですよ？

ツヨクテニューゲーム

嗚呼

なんて残酷な響きでしょう。

タオレルナラマエニ

今さら挫折するのも何だかムカつくので、とりあえず前のめり。

！？

ちょっと良いかも！


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ギターストラップでギターを肩からさげる。
所謂ギターを特にエレキギターを弾くことを考えたときに、この姿をイメージする。

人それぞれにイメージは在るだろうが、当時の私は特に強く拘っていたスタイルがあった。

『ギターの位置は低いほどカッコいい！』

これは、今でもある程度私のギターを弾くスタイルの理想でもあるが…まぁ程々に収まっている(笑)

当時、『えびす温泉』という番組が深夜放送しており、素人やインディーズバンドが出演演奏し勝ち抜いていく『イカ天』のような番組※ある世代以下には解らないかも…詳しくはwikiで調べてね。

深夜放送ということもあり、よりコアなバンドが出演していた。
因みに審査員やMCにyouやKONTAなんかも居たりして濃い番組。
ジャンルも様々でロック主体では無いが、概ねロックに分類されるバンドが多かったかな。
好きなバンドは幾つかあったが、一番印象的でカッコいい！って思ったバンドが
『ホワイトクロー』
スリーピースバンドでボーカルがベース。
深いパワースタンスもあり、ベースは地面すれすれ。
ジャンルはハードコアなのかロックンロールなのかあやふやな感じだったが、すごいカッコ良かった。
時にはウッドベースを振り回してたし(笑)
そんな訳で、そんな極めて低い位置でギターを構えるスタイルに衝撃を受けて、こうなりたい！って思った訳なんだね。

話は現代に戻るが、時々思い出したかのように『ホワイトクロー』や『えびす温泉』をググるんだけど、ほぼ情報は得られない。
番組出身の『カスケード』がちょこちょこヒットするくらいかな。
『ホワイトクロー』やメタル系の『アフターイメージ』なんかは、ちょっとだけしか見つからなくて、しかも思っている情報や映像は出てこない。
当時、何処から手に入れたのか『アフターイメージ』カセットテープの音源を持っていて、ひたすら耳コピしてた記憶もあるんだけど…
※耳コピの時期はこの『ギターって楽しいよね？』の話より後の話。

閑話休題

そんな訳で、ギターをより低く構えたい！って願望や理想が先行していました。
が！低く構えれば構える程、ギターを弾く難易度？は上がり、壁は高くなる。
試しに胸の位置位までギターの位置を上げると、凄く退きやすくなる。

でも、それだと意味がない。

何故？

だって、カッコ悪いもん！

すごーく前に書いた、多分この話の発端である部分を思い出してほしい。

私がギターを始める切欠。

確かにその場のノリもあったが、根元はこれ！
『女にモテたい！』
この頃、ギターを手に入れてからまだ一ヶ月も経過していない時に、モチベーションの大半は未だに『女にモテたい！』があったのだ。
そんな童貞高校一年生が、自分からカッコ悪い方に妥協することはあり得んのです。
他人の意見はわからないけど、自分がカッコいいって思うスタイルこそ『女にモテる！』って思い込んでいたからね。

とは言っても、ホワイトクローの低さには完全に無理があり、軌道修正というかギターのポジションは憧れの『hide』と同じくらいに収まっていきますがね。

しかし、hideは一般的なロックギタリストと同じくらいのギターのポジションなわけで、初心者の私が、そのポジションで座っているときと同じように、ギターが弾ける訳では無いことに変わりはありませんでした。

憧れが強い初心者、拘りが強い初心者故に妥協出来ない部分もあったりするんだね！
下手くそなのに(笑)

とにかく、立って弾く難しさを痛感し、再びフリーザ様や変態ヒソカ、その他の雑魚に挑む事と相成りました。


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少し時間が空きました…


水前寺清子againです。

フリーザ様は金ぴかに輝き更なる試練を私に与えたが、それだけではなかった。

悪魔の親玉、水前寺清子がagainしたのだ！

そう！３歩進んで２歩下がる…どころの話ではないくらいに！

手首の返しがキツイFのコード、この話で云うフリーザ様は金色に耀き更なる高い壁になったが、実はそれだけではなかった。

座ってギターを弾いているとき、特に初心者だと指盤がよく見えるように、指盤を上向きにした体勢に知らず知らずなっており、更にそれを覗きこむような格好で弾いているのだ。

これは座って弾くから出来る体勢であり、立ってギターを構えると指盤は殆ど視認出来ず、ネックのヘリが見えるのみ。
ネックのヘリにも簡易的なポジションマークがあるのだが、やっと座ってギターが弾ける状態の私には焼石に水。
役にはたたないのだ！
ただ、いくら難しいとはいえ指の形が決まっているFのコードはまだ良い方だった。

ギターソロ。

そう、あの変態ヒソカだ！

この楽曲に限っていえば、単弦で弾くのはギターソロのみ！
これが極めて困難になったのだ。

フリーザ様同様に手首の関係もあるし、視線が遠くなったことも原因だが、一番の原因は指盤が見えない事。

この表現は暫くしていなかったが、念が未熟故の苦戦。
円と呼ばれる見えないことへの視認能力と適応力が全く養われていなかったのだ。


誰だ？ギターの鬼門はFのコードだって言った奴は！

私には立って弾く方が圧倒的に鬼門であった…。


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キスして欲しい

はAのハイコードではじまる。
５フレットを基準とした所謂Fのコードの形だ。

この話のはじめの方でも書いたが、初心者にとってはFのコードがギターを弾く上での鬼門。
そのイニシャルからフリーザ様の名を冠している(この話に限ってだが…(笑))
コードを押さえる指の形状によりとにかくまともに音を出すのに一苦労、やっと出来たと思っても、とっさにそのコードを押さえるとバランス崩壊で元の木阿弥。
更にこのコードが厄介な点がある。
これも前に触れているが、初心者には手首への負担が大きいのだ。
人差し指で全ての弦をフォローするスタイルは、手首を内側に巻き込むような感じになるのだ。
日常であまりしない態勢のため、ギターを挫折する大きな要因となっている。

しかし、反復練習にて確実に克服出来、また、ギターを弾く上で非常に重要なフォームとなるのだ。

勿論、私も座った状態でこれらを攻略し、一応形になっていた。

いや、なっていたはずだった。


座ってられねーんだよ！

そう息巻いて、ギターを肩から下げボディが腰の位置位になるよう調整しスタンバイは完璧！

そして、ネックを握りFのハイコードを押さえる…

否！

押さえようとした。

…。

あれ？

とてつもない違和感。

と言うか懐かしい感じ数日前の記憶と共に甦るあの感覚。

『手首が痛い！』

フリーザ様の逆襲再び！

ってなんてしつこいんだ！

あれこれとやってみるが、上手くいかない。
筋が突っ張り指が上手く動かない。

とりあえず一旦座ってみる。

…

問題ない！

これは俺の知ってるフリーザ様だ。

再び立ってみる。

問題しかない！

やはりそこに居るのは、俺の知らない金色のフリーザ様であった。


聞いてないよ〜


しかし、このゴールデンフリーザ様ですら、序章であったことにこの時はまだ知らない。


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違和感

圧倒的違和感

というか、出来ない

なんだこれ？


話は少しだけ遡る。


とりあえず、ブルーハーツのキスしてほしいを完奏することに成功した私は次のステップ…と云うか、やっぱりギターは立って弾いたほうがカッコいい！ってことで、付属していたギターストラップをジャクソンヘッドに装着し鏡の前にいる。

ナルシスト！

と云うわけでは無いが、やはり憧れてたロックギタリストのスタイルには拘りがあり、鏡を見ながらチェックするのだ。

主なチェック項目はギターの位置。

ばたやん　や　サンボマスターのようなスタイルは究極にダサイと思っていた私は、やはりギターの位置は出来るだけ低く持ちたかったのだ！

そこで、違和感の無い程度までストラップを調整してギターの位置を下げる。

おおよそ私のイメージするカッコいいギタリストのギターの位置に収まった為、早速、先程出来たばかりの『キスしてほしい』を弾いてみる…。

弾いてみる…

…


！？


バックトゥザフューチャー！


私はギターを手にしたその日の状態に戻っていたのだ！

何故だぁぁ…。



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CD音源に併せてヒソカという変態を撃破。
待ち受ける何度目かわからないフリーザ様。

慌てず傲らず慎重にしかし、気持ちは高ぶる。
高ぶる気持ちを適度にコントロールし再び？フリーザ様を制圧！

じゃらーん

と最後のコードストローク。

初めての完奏！

ジャクソンヘッドと一体になれた気がした。
なんて思わなかったが、凄い達成感。


時を遡ること数年前。

私の大好きなXJAPAN？当時はXだったかな？ちょっと曖昧。
彼等が成した伝説。
『YOSHIKI布袋寅泰にカチコミ事件』
のちょっと前にあったもうひとつの伝説。

『奈良の大仏前にてstanding sexを演奏』
があったのだ！
この曲のキャッチコピーが
『座ってられねーんだよ！』
なのだ！
あの奈良の大仏に向かって歌ったこの曲は当時、かなりの話題になり、当時の私の記憶にも鮮明に残っていた話だ。

座ってられねーんだよ！

そう、座ってられねー！

やっぱりギターは立って弾かなければ！

そんな記憶のせいか、必然かそんな衝動にかられたのだ。

幸い初心者ギターセットにはギターストラップも付属していた為、この衝動を行動に移すは容易いことだった。

容易い事…

のはずだった。



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