故人の生前への未練、悪業を断ち切り、仏道へと歩む覚悟をさせると共に背中を押す
- 【二七日忌】:釈迦如来
命の無常、すべてが無常を説き示し、仏道へと歩み出す明かりを示し、不安を取り除く
- 【三七日忌】:文殊菩薩
お釈迦様の説諭を踏まえ、故人に智慧を授ける
- 【四七日忌】:普賢菩薩
文殊菩薩の授けた智慧を、いかにして行ずべきかを伝える
- 【五七日忌】:地蔵菩薩
閻魔大王の審判を受ける際に、故人の弁護役を担い、仏道に勤しめるように支える
- 【六七日忌】:弥勒菩薩
仏道を完遂できるよう守護し、導き、その果を示して目指すべき道を明かす
- 【七七日忌(四十九日、尽七日、満中陰とも)】:薬師如来
これまでの迷い探した世界から仏(悟り創る)の世界への橋渡しをしてくださる
- 【百箇日忌】:観音菩薩(観世音菩薩、観自在菩薩)
仏の世界へとたどり着いた後の不安や、前世への未練を思い返さぬよう、慈悲の心で支え
- 【一周忌】:勢至菩薩
先導役を担って、これより先、悪業に堕ちることなく善業に精励するよう説かれる
- 【三回忌】:阿弥陀如来
極楽浄土の教主として、安らかなる世界での在り方や光明を降り注がれ幸いをもたらし、どんな時も共に在って救い続ける
- 【七回忌】:阿閦(あしゅく)如来 (※しゅく=門がまえの中に、「へ」と書いて、その下に「人人」と並べて書く)
怒り(瞋恚)に心を乱されぬよう、不動堅固な心の持ちようを示し、自ら不幸に堕ちぬようにと説き示す
- 【十三回忌】:大日如来
宇宙の一切と通じ合っていて、元来すべては一つであったことを解き明かし、仏と一体である己れを悟らせる
- 【三十三回忌】:虚空蔵菩薩
慈悲慈愛に包まれている広大円満な宇宙との一体観を示し、魂の浄化されることを知り、輪廻(生まれ変わり)の実在をも感じられるよう与え、赦し、抱く、を決して尽きることなく実践し続けてくださる
十三仏(じゅうさんぶつ)は、十王をもとにして、室町時代になってから日本で考えられた、冥界の審理に関わる13の仏(正確には仏陀と菩薩)である。また十三回の追善供養(初七日〜三十三回忌)をそれぞれ司る仏様としても知られ、主に掛軸にした絵を、法要をはじめあらゆる仏事に飾る風習が伝えられる。
13の仏とは、閻魔王を初めとする冥途の裁判官である十王と、その後の審理(七回忌・十三回忌・三十三回忌)を司る裁判官の本地とされる仏である。
十三仏と対応する裁判官[編集]
これらの仏は審理において実際の裁判所における裁判官の役目を勤めることになるとされる。
十三仏 | 裁判官 | 読み | 審理 | 縁日[1] |
---|---|---|---|---|
不動明王 | 秦広王 | しんこうおう | 初七日(7日目・6日後) | 28日 |
釈迦如来 | 初江王 | しょこうおう | 二七日(14日目・13日後) | 8日 |
文殊菩薩 | 宋帝王 | そうていおう | 三七日(21日目・20日後) | 25日 |
普賢菩薩 | 五官王 | ごかんおう | 四七日(28日目・27日後) | 14日 |
地蔵菩薩 | 閻魔王 | えんまおう | 五七日(35日目・34日後) | 24日[2] |
弥勒菩薩 | 変成王 | へんじょうおう | 六七日(42日目・41日後) | 5日 |
薬師如来 | 泰山王 | たいざんおう | 七七日(49日目・48日後) | 8日 |
観音菩薩 | 平等王 | びょうどうおう | 百か日(100日目・99日後) | 18日 |
勢至菩薩 | 都市王 | としおう | 一周忌(2年目・1年後) | 23日 |
阿弥陀如来 | 五道転輪王 | ごどうてんりんおう | 三回忌(3年目・2年後) | 15日 |
阿閦如来 | 蓮華王 | れんげおう | 七回忌(7年目・6年後) | 4日 |
大日如来 | 祇園王 | ぎおんおう | 十三回忌(13年目・12年後) | 28日 |
虚空蔵菩薩 | 法界王 | ほうかいおう | 三十三回忌(33年目・32年後) | 13日 |
死亡した時を1日目として数え、初七日は命日から7日目(6日後)である。他の日数・年数も(一周忌以外は)全て同様である(関西地方では、逮夜などと称してそれぞれの忌日の前日ないし前晩に重きを置いて法要を務めるところも多い)。
十二支との対応[編集]
十三仏に名を連ねる仏のうち8仏が十二支の守護仏(守り本尊)である。各支の守護仏に合致する仏は次の通り[3]。
- 子 - 観世音菩薩
- 丑 - 虚空蔵菩薩
- 寅 - 虚空蔵菩薩
- 卯 - 文殊菩薩
- 辰 - 普賢菩薩
- 巳 - 普賢菩薩
- 午 - 勢至菩薩
- 未 - 大日如来
- 申 - 大日如来
- 酉 - 不動明王
- 戌 - 阿弥陀如来
- 亥 - 阿弥陀如来
子の観世音菩薩は正確には、普通にいう観世音菩薩、つまり「聖観音」ではなく、「六観音」と呼ばれる「変化観音」の一つである「千手観音」だが、変化観音はすべて聖観音の化身であるとされるため敢えて「観世音菩薩」と表記。
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