空気清浄機の販売が急増している。ふだんは花粉が舞う春先によく売れるが、今年は新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が長くなり、「空気の質」にこだわる人が増えているという。コロナ対策に買い求める人もいるが、効果は「未検証」。機械任せではなく、こまめな換気も大切だ。
ダイキン工業は中国の委託先で空気清浄機をフル生産している。マレーシアに生産ラインを新設し、国内生産の検討も始めた。空気の質を「根本的に向上させる」という高機能フィルターの開発も進める。十河政則社長は「なんとか在庫でしのいでいるが、本当はもっとほしい。増産を進め、ライバルと差別化した商品も投入したい」と強気だ。
シャープは4月の空気清浄機の出荷が前年の1・8倍になった。担当者は「やはりステイホームの影響が大きい。テレワークがしにくい中小企業でも、職場環境をよくしようと導入する動きが出ている」と話す。
パナソニックは空間除菌脱臭機「ジアイーノ」の注文が殺到し、新規の受注を4月に停止した。除菌作用がある次亜塩素酸を発生させて「空気を洗う」とうたう。主力製品は15万円前後と高価だが生産が追いつかず、受注の再開は10月以降になる見通しだ。
それらの機械で、実際に新型コロナを退治できるのか。メーカー各社は「検証していない」と口をそろえる。あるメーカーは国内の研究機関と効果を調べ始めたが、「効果があったとしても、医薬品医療機器法で表示できない」(幹部)という。過度な期待は持たないほうがよさそうだ。
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