3Dプリンタって、騒がれすぎだし、どんな使い道があるのかよく分からない。そんな声が頻繁に聞こえてきます。でもそれは黎明期の技術だからとも言えます。この技術で何か面白いことをしてやろう、そうやってみんな頭をひねっているんですよ。いつも業界をウォッチしている私が、これはすごいと思ったア
イデアを7つご紹介したいと思います。
先に少しおさらいをしましょう。現在普及している3DプリンターはFDM(Fused Deposition Modeling:熱溶解積層)法と言われるものです。FDM方式とは、PLA樹脂やABS樹脂のフィラメントを熱で溶かして天地方向へ積層していき造型をおこないます。http://3d3d3d.net/3dprinter.html FDM方式の特許が切れたのが、2009年です。そこから爆発的普及を始めました。今では3万円を切る値段で、家庭用3Dプリンタを購入することが出来ます。家庭用ではなく、産業用における3Dプリンティングの活用領域は、工業製品の試作、ニッチな高額オリジナル製品の製造、医療、航空宇宙産業といった領域となります。現時点ではそういうことになりますが、すごいアイデアで壁を打ち破る人がそろそろ出てきそうな気がします。
. カップ
マイカップなんて言葉もあるように、普段使ってるカップが自分専用だとちょっと嬉しかったりするものです。写真のカップは他人のデータから作ったものですが、コーヒーカップが無かったのでちょうどよかったです。そのうち自分オリジナルデザインのものを作ってみたいですね。印刷したままだと液体が浸透するので表面はアセトンで溶かしてコーティングしています。陶器のようです。
アート
a. iPhoneギアケース
名前の通りギアが付いたiPhoneケース、ちゃんとギアが回るので手元が暇なときに遊べたり、見た目が奇抜なので会話のネタになったりとなかなか活躍してくれています。
b. 電子基板のケース
Arduinoとかラズベリーパイとかの基板のケースは買うと高いですしちょうどいい形状のものがないので、自分で作れるのはとても便利です。
c. キャラキーホルダー
WEBで見つけた画像がかわいくてキーホルダーが欲しくなり作ってしまいました。ベース部分を3Dで印刷して、表面のプリントは普通の2Dプリンターでシールに印刷して貼っています。
d. ネギ振りはちゅね
初音ミクのSD化キャラクターはちゅねミクが電池を入れるとネギをふるおもちゃを作りました。モータ以外、ギアも含めて全て3Dプリンタ製です。結構複雑な機構なので設計に苦労しましたが、頑張ればこういうギミックが面白いものも作れます。
楽器
a. リコーダ
楽器はそう簡単には手作りできないので、印刷できちゃうなんて凄いですよね。たぶん誰でも作ることができ、調整次第でちゃんとした音程も出せます。画像のものは調整なしで印刷しただけですがかなり音痴でした。音色は普通のリコーダでした。
b. オカリナ
こちらも音色は綺麗でますが音程がずれています。きっと作者のプリンタでは音が外れていないと思うのですが、印刷するプリンタによって音がかわってくるのかもしれません。
便利道具、アート、楽器の用途で作ったものを紹介しましたが、まだまだ色々な用途があります。次回は便利装置、修理等の用途で作ったものを紹介します。