本日はこちら「レインパレード:イタズラ雲の冒険!」のレビューです。
カラフルでキュートな見た目、みんなをびしょ濡れにしてイタズラしちゃえってことで、頭の緩い……もとい子供向けのゲームっぽいですよね。
ステージは一つひとつが小さな箱庭のようになっていて、そこにいる全員を濡らす、植物を燃やす、特定の人物だけ特定のアクションを促す、など、いくつかのお題で構成されています。
ちょっとしたパズルのような感じなのですが、物理ベースのロジック寄りなので、思い通りにいかないこともたまにあります。
そういったアクシデントに対して面白がるのが本作の楽しみでしょうか。
そんな感じで、パズルの難易度は低く、掴みは良好なものの、後ろに行くほど少し飽きてしまって、「子供向けだなぁ」と感じてました。一周目は。
そう。
本作は、ある意味二週目、クリア後からが本番なのです。
ストーリーをクリアしていくと、途中途中で新たなアクションを入手できます。雨を降らす以外に、雷を落としたり、突風を巻き起こしたりできるようになるんですね。
ストーリー完了後はほとんどのステージに、新たなお題が追加され、これら四つのアクションを駆使して解く歯応えが出てくるのです。
たとえば、部屋全体に火をつけてオブジェクトをたくさん破壊しろ、というステージがあったとして、初見時は特に難しいお題もなく印象に残らないステージだったんですよね。だもんだから、ちょっと欠伸を噛み殺しながら、適当に近くのポイントから油を吸って適当にまき散らして、適当に雷落としまくって火をつけてーはいクリアーみたいな。
これがクリア後になると、落雷は1回のみ、というお題が追加されて、急にパズル感が出てきて面白くなりましたね。
えーとここからここまで油を敷いて、でも撒きすぎると最初に撒いた分が消えていくからこの辺までで……足りない距離は火をつけた後か、どこに雷落とせば効率的かーなどなど。
ステージの大半は、どちらかというとパズル感を出す、というよりはさらに面白いアクシデントを追加するっていう感じで、やっぱり最初に感じた「ワイワイやいのやいのと遊ぶ」コンセプトは変わってないのですが、ゲームとしてはやはりこちらの方が面白かったです。なんとなく攻略性が出てきたというか。
是非二週目も遊んでほしいですね。
ただ、この追加のお題は曲者も混じっていて、急に難しくなるステージもいくつかありました。
その最たるものがボーナスステージにあたるFPSステージなのですが、すっごい古いウルフェンシュタインとか、DOOMみたいな見た目で遊ぶステージがあるんですよ。
初見でも結構難しかったのですが、追加のお題では「弾薬を取得するな」ということでめちゃくちゃ難しかったです。ってかTAで攻略法探しちゃいました(笑)
初期弾薬数ではどう考えたって弾が足りないんですもん。
あ、本作にはこういったメタステージとでもいうのか、オマージュ、リスペクト、パクリステージも結構多いです。
子供が喜びそうなコンセプトのゲームですけど、ネタにしてるのは明らかに我々おじさん世代なんですよね……。ゼルダの伝説は今でも大人気ですけど、はてファミコン時代のゼルダをいったいどれだけのキッズが知っているというのか……。
とまぁ、一発芸的な作品でした。どうも近々DLCを予定しているようだけど、うーん、個人的にはおなか一杯かな。
そうそう。実績に関してですが、実は大半の実績がこの二週目を軸にしているので、もっと言えば二週目限定なので、一周目の時点ではストーリー実績くらいしか解除されずにスタッフロールを迎えるので若干不安になりました。
実績説明だけでは意味がわからないものが多かったり、秘密の実績にも攻略を知らないと解除できないものがあったり、詳細な条件が書いてある実績も実際やってみると意外と鬼畜だったり……。
一日でコンプできるボリュームですが、その起伏はきつめです。
ちょっと個人的に言わせてもらえば、ストーリー終盤で覚える最後のスキル「突風」がダントツで使い勝手が良く、物理演算とも相性がいいです。何より派手ですもんね。
新しいスキルを覚える度に、初期スキルである「雨」の存在感が消失していってます。
これじゃ「レインパレード」ではないですよね。そうなると「雲」という存在意義も薄れていって……なんてね。
アイデアを捻るのは大変ですが、雨ももっと大事にしてほしかったかな、と思いました。
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