本日はこちら「悪魔城ドラキュラ :ハーモニーオブディスペア」のレビューです。
通称、悪魔城ドラキュラHDですが、かつての名作たちのエッセンスをぎゅっと詰めた上でのHD画質であることと、目玉の協力プレイなどをイメージした副題Harmony of Despairとを掛けています。……と、さっき攻略サイトなどを眺めていて気が付きました(汗)。
公式サイト
↑四コマ漫画が面白いですが、ある程度本作をやりこんでの「あるある」ネタが主ですね。
さて、悪魔城シリーズは長い歴史を持っているのですが、私にとってはあまり縁のなかった作品で、本作がGwGで無料配信されるまでついぞしっかりとは遊んだことがありませんでした。
本作、実に面白かったです。
もともと人気の作品であることもあって、GwG配信時もオン実績のための同志を集めるのには苦労しませんでした。集めるとか言って私はただ便乗しただけだった気がしますが(笑)
通称ドゥエリストと呼ばれる変態機動を直接見られたのも印象深いです。
「ドゥエ」とは、接近戦を得意とするキャラが使用可能な、流星脚のような「急降下アクション」。これの着地硬直をジャンプでキャンセルし、すぐさま以下ループという感じで、連続使用することで高速移動を可能にする究極アクションです。
これをナチュラルに発動出来、瞬く間にステージを駆け抜けていくプレイヤーを「ドゥエリスト」と呼び、尊敬する習わしがありますね(笑)。
操作はシンプルで、進行方向に向かって斜め上と斜め下をテンポよく入れながらAを連打するだけなのですが、連続でとなると直下降下に化けたり、垂直ジャンプに化けたりで、なかなか難しいです。縄跳びの二重飛びみたいな感じ。慣れないと数回で引っかかっちゃいますよね。
語源は元になったキャラのアクション発動時の掛け声だと思います。
これを究めると、ツールを使ったタイムアタック動画、いわゆるTAS動画などで目を疑うような変態機動が行え、それらは見ているだけでも大変面白いです。
これを適宜使っていくことで、通常移動や敵の挙動などから推測されるゲーム進行速度(初見プレイヤーの脳内イメージ)が覆され、かなり早く、爽快に進行することが可能となります。
マルチプレイや動画で初めて見る時のインパクトはかなりのものですので、知らない方は必見です。
こうした「ドゥエ」の仕様の他、本作にはゲームの中で育ってきた文化やプレイヤー達の思い出を大事にし、本作にてリスペクトしていると思われる節が随所に見られます。
ちなみに、ドゥエが出来ないからといって仲間外れにされたり、攻略の難度が上がるようなことはありません。これらはあくまでファン達が培ってきた文化であり実用性のあるステータスのようなものですし、固有アクションやキャラ差別化のためにドゥエが不可能なキャラもいますので気にする必要はまったくありません。
全体の進行に合わせてのんびり進んでいたプレイヤーが、ギミックのタイミングが合わずもたもたしていたところを助けに来てくれ、私が遅れを取り戻そうと拙いドゥエで距離を埋めようとしていると、突然その人が「ドゥエドゥエドゥドゥドゥドゥエ!」と変態機動を披露したり、すると画面外にいた他のプレイヤー達がその声を聞きつけて一斉にドゥエドゥエし始めるなど、挨拶のような一面もあります(笑)
さて、本作は2D画面の中規模な箱庭を、敵を倒すのは勿論、ギミックなどを駆使してボス部屋を目指します。標準で6つあるステージは、ほとんどが複数のルートが選べ、時には仲間の協力なしでは通れないショートカットなどがあり、仕掛けや発見が詰まっている様は新しい視点での悪魔城の良さを表現できていると思います。
通常のジャンプでは届かないような天井のさらに上に屋根裏部屋が隠されていたり、変哲のない壁を壊すと肉(回復アイテム)が出現する等、よくあります。
また、この「仲間がいること」で出来る出来ないが変わってくるという仕様も、最大6人で同時攻略が可能な本作の魅力を最大限に引き出しており、ゲーム性、悪魔城シリーズの伝統や長所をハイレベルで混ぜ合わせた傑作だと感じています。
プレイアブルキャラにはそれぞれレベルの他に、各々固有の成長の仕方があり、スキル構成もまったく別物と言っていいくらいに住み分けられているのがまた面白いです。
これによってあるキャラの得意ステージが別のキャラでは苦手ステージに。あるキャラにとっては障害以外の何物でもない雑魚キャラが、別のキャラでは成長のためには避けて通れない登竜門になったりと、周回を楽しくさせる工夫やアイデアが感心してしまうほど素晴らしいのです。
一人でじっくりプレイするのもすごく楽しかったですが、やはり複数人で協力し合いながらプレイする方が何倍も楽しかったです。
2016年5月現在、配信されてから大分経ちますが、もしかしたらまだ人がいるかも……? という気配はあります。実績コンプしてから起動してないのでただの思い込みに等しいですが、フレンドさんが今でもプレイしているのをよく見かけます(笑)
P.S.
そのフレさんによると、元ネタの掛け声とHDでの掛け声は微妙に異なるようです。うーむ、奥が深い……。
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