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2024年11月15日

583.Control

Control_ Ultimate Edition-2024_10_16-03-26-46.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「コントロール」のレビューです。

 少し前の記事の通り、Xbox Series Xに新調したんだから、どうせならSeriesでしか遊べないゲームを何か体験したい!ということで遊びました。
 当然、現在の私のコレクションには完全にSeriesのみで遊べるというタイトルがないので、One版を買ったついでにSeries版もついてきたタイトルから探すことになりました。
(どうでもいいし激しく今更だけど、海外のネーミングセンスはどうしても日本語には馴染まないよねぇ。Oneに対するSeriesとかすごく違和感じゃない? X|Sって表記したほうがわかりやすいまである。どう表記しようか。Seriesって書く? X|Sって書く? 略称もしにくいし、Xってだけにするとアレとかコレとか被るものが多すぎる。外人はアルファベットのX好きすぎ問題)

 で、その中で候補に挙がったのが「アサシンクリード:ヴァルハラ」「テイルズオブアライズ」「コントロール」でした。
 まずアサクリヴァルハラは……まぁ、ゲーム自体に罪はないんです。斜陽とはいえヴァルハラの頃はまだ輝きが残っていました。でもね、個人的にはこの会社に対する失望は残っていますし、揚げ足取りで一部がまだ炎上してますし、手を出したくないなってのが素直な感想です。アサクリ:オリジンズの記事でその魅力が爆発したあの頃、私はある企業のキャッチフレーズにあやかって「やっちゃえ、UBI」なんて言ったのですが、まさか本当にやっちゃうとはね……。だいぶ後悔してます。自分の中でこの後悔が薄れた頃に遊ぼうかなってのがこの作品。
 それよりも一度始めたらコンプまで長すぎるのが一番の落選理由。

 で次、ToA……はアビスか? TotAがアビスか? みんななんて呼んでるの? なアライズはヴァルハラに比べればモチベは高いのですが、一つ問題がありまして。
 それは、まだDLCを入手してないことです。私が買ったのはDLC情報が出る前だったのでね。テイルズオブシリーズで追加実績ありの大型DLCが出るとは思ってなかったのでやられたわ。
 一度その時点でのコンプまでいくと、後になって追加があってもやる気にならないので、私は極力すべて出揃ってから攻略に臨む派ですし、この作品は是非ともDLC込みで全部遊びきりたいと思っているので今回は見送りですね。

 というわけで消去法的に本作を遊ぶことになりました。

 まあまあ、消去法だろうとなんだろうと、これは正真正銘、過去の私が面白そうだと思って購入したものなので不満はないです。ただ、どういうゲームかはイマイチわかってませんでした。作り手はRemedy社なので、アラン・ウェイクのようなワクワクさせてくれるスリラーミステリー、クオンタム・ブレイクのような映像美は保証付きですので間違いないでしょう。
 実績をさらっと下見するついでにいくつかレビューを眺めてみたのですが、その中に「SCP」という単語を見つけた瞬間、私の中で8割くらいはこのゲームに対する見方、楽しみ方が固まりました。なんかすごくしっくりきたんですね。

 SCPとはなんなのか、ご存じですか?
 私もニワカというのも程遠い知識なのですが、平たく言えばこれはファンコミュニティのようなもので、Wikiに近いコンテンツです。
 ある程度定められたルールに則り、誰でも自由に投稿でき、各々の創作の塊が、一つの世界観を生み出してる、のかな。
 都市伝説、怪奇現象、超常現象をテーマに理屈では証明できない不思議な物、事象、現象などを解説し、それらがユーザーの数だけ膨大に集まっており、それらのオブジェクトが現実の世界に浸食しないように管理しているのがSCP財団と呼ばれる架空の法人なわけです。
 で、合ってる?

 どこかの企業が著作権を保持してブランド化して商品にしているわけではないので、あまたの二次創作活動が盛んなわけですよ。たぶん、クトゥルフ神話と同じくらい海外では流行っている印象ですね。
 昔これを下敷きにしたインディーゲームが流行りましたよね。

 さすがに大手のゲーム企業として表立ってこれらの名称を使うわけにはいかないということで、設定を借りてSCP世界を作り上げたのが本作というわけです。
 もしかしたらSCP世界観が好きでどっぷりハマっている人ほど何かしら拒否反応が出てくるのかもしれませんが、適当にかじったことがある程度の私レベルでは、むしろ「らしい」世界観にどっぷりハマり、すごく楽しく観光ができましたよ。

 つまりね、前述に戻るけど、SCPってなんぞや、ってそもそも怪奇現象、超常現象で説明がつかないんです。そんな不気味で、不思議で、手の付けられないような物事を扱うんですから、黒塗りの裏を妄想して暴き、理解しながら進むなんて無粋なんですよ。
 わからないことを楽しむ、不思議な現象をただ受け入れる、それだけでいいんです。
 このゲームは「わからない」ということが、とあるレビューの一単語を見た瞬間「わかった」ので、私は本作を理解しました(笑)

 ホラーなテイストですが、グロ描写やジャンプスケア演出は意図して非常に抑えてあり、洋ゲーらしいホラーテイストの不気味な雰囲気や空気感を十分に味わいながら、個人的には非常にリラックスして楽しめましたね。
 SCPオブジェクトは、本作で言う変貌アイテムやパワーオブジェクトと言ったりするんですが、この変貌アイテムはプレイヤーに対して敵意を露わにするものが少なく、逃げ回るものを追いかけたり、パズルを解いたりして浄化することがほとんどです。
 インタラクトすれば不可思議で不条理な状況に落とされるのですが、「悪意を持って攻撃してくる」わけではないので、なんか可愛く見えてくるんですよね。オブジェクト自体も日常にあるようなものだし(ないわけではない。し、本作の敵対的存在ヒスは殺意丸出しで攻撃してきます)。
 攻略中、たくさん手に入る読み物には膨大な「黒塗り」が登場しますが、これにいちいち頭を悩ませていたら話はすすみません。これはこういうものとして、というか、読み解いたところでたいした情報ではないんですよね。メタとしてこの黒塗りは、教えたくない情報、ではなく、知る必要のない情報、です。
 苦労して読み解いたとして、あるいはなんらかの方法でその部分がわかったとして、その情報を使って他の文書を読み解く機会はほぼありません。
 ってことを承知していれば逆にかなり読みやすくなるし、わかることだけで繋がる線もあり、むしろ本編の本筋のストーリーはそっちの方が重要です。
 総じて個人的にはわかりやすく王道なストーリーで、細かい所に伏線は敷かれている気がするものの、スッキリとした後味だったと思います。
 作品全体で総評すると、アラン・ウェイクからクオンタム・ブレイク、そしてコントロールと、順当に進化している印象を受けました。

 ゲームとしてはダイナミックに地形が変わる演出が圧巻でしたね。戦闘も爽快感があって楽しかったです。戦闘も探索もほどほどからやや高い、くらいには歯応えがあります。
 戦闘に関してはオプションで公式チートが使えるので、SCPが好きで世界観だけを味わいたいけど、ゲームはあまりやったことない、という人でも安心ですね。いやガチゲーマーでも、一周終わって実績のための作業だったり、DLCに入って敵が硬くウザくなると結構うんざりするので、このチートは非常にありがたかったです。
 逆に探索は終始薄暗いオフィスの中を行ったり来たりするので、精神的には結構滅入る瞬間もあったりします。フロアごとに特色があっていいんですけど、たまに空が見たくてたまらなくなります。
 メトロイドヴァニア系のように出来ることが増えてから戻って来るようなギミックだったり、死角に隠し通路の入り口が紛れていたり、壁を殴ると秘密の部屋があったり。
 これらの秘密エリアは、実はヒントがあったりするのですが、徹頭徹尾案内はしてくれないので、まずヒントに気付かないと、それ自体に気付けません。
 この辺が噛み応えがあって逆に楽しかったですね。
 実績では全てを要求されないのが素晴らしい。全ての集め物、全ての隠しエリアを発見せよ、とかいうのがあったら評価はひっくり返ると思います(笑)
 二番目のDLCにそれありますけどね。範囲が限定されている分気楽ですが、妖怪1足りないは存在し、戦慄しました。集め物のリスト作ってくれたサイトさんまじありがと。さすがにこれは動画じゃ面倒だわ。

Control_ Ultimate Edition-2024_10_19-04-28-46.png

↑アラン・ウェイクファンは爆笑するとこ。もう覚えてないけど、実績見返した感じ50個以上は集めてそう。

 あ、そうそう。本作を、特にDLCまで遊ぶ予定があり、アラン・ウェイクを未プレイの場合は、アラン・ウェイク1を先に遊ぶことを強くお勧めします。なぜなら■■■は、■■■■■■■■の■■■■の■■■■になるからです。まさか当時あれだけ……おや、誰か来たようだ。二台目のSeries Xかな。買った覚えはないけど……。

2024年11月09日

582.あと10年は戦えるッ!

 Series Xを買った直後にね、全然別件で家族とラインしてたんすよ。ほんでね、Series Xの自慢とともに買い替え記念にまた新しいアイコン描いてってお願いしたんです。上位互換機乗り換え+総実績50万とかだったらもうちょっと記念ぽくなったけど、私の進行速度ではちょっと足りなかったですね。FFとか浮気せずにKemcoゲーまっしぐらだったらワンチャンいってたかも。
 その代わり精神状態も廃人まっしぐらでしたけど。

 ってわけでさっき届いたのがこちら!!
2024 アイコンサンプル1.jpg2024 アイコンサンプル2.png

 絵描いて飯食ってる血縁がいると、こういうとき得しますなぁ〜www
 これっばかりはごめんね、私だけの特権。
 これからはこちらのアイコンで頑張っていきたいと思います!

諸注意
 本イラストの無断利用、無断転載を固く禁じます。



 こういうアイコンとかって、割りとガチでそのサービスを利用する人ほど、何とは言わないけどそういうアイコンにする傾向があるんだって話を聞いたことがあります。金を落とすとかっていうより、その世界に入り込む、没頭する的な? 適当につまみ食いするつもりで落としたMMOとかキャラクリも適当じゃないすか。でも本気で遊び込もうと思ったモンハンなんかのキャラクリは本気で作り込みますよね?
 その意見、私もまったく否定しないです。経験談ありありです。
 特に日本人に多いですよね。ロリ気質だし(笑)

 言ったことあるかもですけど、良いことばっかりじゃないですよ。
 どんなゲームでも野良マルチで「Are you a girl?」ってメッセージしょっちゅう飛んできますから。加えてゲーマータグのaida olfewも、名付けた当時は特に意識せずなんか人名っぽい名前って感じで適当につけただけなんですが、まぁ女性名詞っぽいよね。
 さらにはaとiの並びの関係から大多数のプレイヤーのフレンド欄の一番上に来るらしくて、パーティー・ボイチャ・ゲーム招待等フレンドを指定するコマンドの誤爆が結構な頻度で飛んできます。Botやスパムも来ます。これはみんなもかもだけど。見た瞬間わかるんで速攻ブロック&通報です。

 んまぁ、気にしてないです、はい。そこから世間話に繋がって、ああ久しぶりにこの人と会話したな〜って展開になることもないこともないですし!
 誤爆かもん、直結メッセかもん、全部スルーしてやんよ。

 以上、最近のあるへでした。ワイルズベータ、楽しかったね。
 皆さんはカプコンアンケート、ちゃんと答えましたか? 私も弓の所感について書いて送ったよ。
posted by あるへ at 03:42| Comment(0) | 日常のこと

2024年11月01日

581.Stranger of Paradise Final Fantasy Origin

STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN-2024_07_24-16-57-02.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ストレンジャー オブ パラダイス: ファイナルファンタジー オリジン」のレビューです。
(めっちゃやりこんだのでくっそ長くなりましたw)

 最初は単なるパクリソウルとして、普通のアクションRPGだと思っていたのですが、まさかハクスラ要素があるとは。お陰でマジで寝食を忘れひたすら没頭するほど楽しかったです。

 本作の良い所はすごくたくさんあるんですが、まずはアクション要素。
 今回はスクエニのみが手掛けたものではなく、有名なアクションゲームの制作スタジオも関わっているということで、文句なくアクションが楽しかったです。打てば響くようにレスポンスが良く、触っていて楽しいんですね。基本はソウルライクというか隻狼のような体幹ゲージを備えていて、これを管理しながら相手の体力または体幹ゲージを削りきってフィニッシュという流れが気持ち良かったです。
 その中でガードとは別にパリィのような「ソウルシールド」というシステムがあるんですが、これが本作ならではのお気に入りポイントでした。
 ダクソのパリィってめちゃくちゃ難しいですよね。まずパリィできるか否かを分かったうえで、最適なタイミングでボタンを押さないと成功しません。相手がボスとかだとリスクも非常に高く、失敗体験から学ぶのは本当に一苦労です。その跳ね返りで習得すると脳汁でる快感もわかりますけどね。

 本作のパリィもといソウルシールドは、体幹ゲージを消費し続ける代わりに長押しで発動し続けることができるのです。つまりよくわかんないけど何か来そうだから待ち構える、でもいいし、タイミングがわかったとしても、厳密なタイミングまではわからない、みたいな状況でも気軽に発動して、当たればパリィになるんです。
 これが自分にとっては非常に気持ち良く、なんどもパリィを成功させることでだんだんと発動時間を短く、つまり的確なタイミングで一瞬だけ発動させることができるようになってくるんですね。
 これはソウルライクのパリィのシステムとは逆で、成功体験から学んでいくシステムとして画期的だと思いました。
 そしてまたこのソウルシールドの性能が非常に高く、使い勝手がいいのも後押ししています。敵の技名が赤地で表示されるガード不能技でなければ、あらゆる攻撃をこれで無効化できるのです。

 使っても弾いても体幹ゲージは消費するので、無限に弾くわけにはいかないのでバランスブレイカーではないです。(でも、ゲージ0でも一瞬は発動できるので、フレーム単位でタイミングを合わせられればゲージ0でも凌げるっていう太っ腹な仕様もある)

 次に素晴らしいと思った点が、レベルデザインです。なんていうのかな、こうやって遊んでいけばいいんだ、みたいな感覚が、直感的にわかる気がするのんですよね。
 本作にはハクスラ要素があり、ビルドが大事になってきます。
 たくさんの装備部位があり、一つ一つの装備にたくさんの効果がついており、キャラクター自身にも何種類ものジョブが備わっていて、それら一つ一つを組み合わせて理想の形にしていくのですが、とにかく項目が多いので最初はちんぷんかんぷんなわけです。
 しかもアクション要素もただ斬ってガードする、だけじゃないでしょ? 無双のようにXXXYみたいなコンボがあるし、ライトブリンガーやらコマンドアビリティやらまじスクエニ状態なわけです。

 なので最初は最強装備を一回ポン、これでok、アイテムレベルの補正でごりごりいきましょ。初見一周目のストーリー時点ではそれで十分です。その間に気に入った武器を使って、しっかりアクションを学んでいきましょうのターン。
 一回ゲームをクリアすると、次の難易度があらわれて、レベル上限が上がります。本作はここからが本番と言っても過言ではないです。しっかりアクションは学んできているはずなので、装備についているオプションを見ても、ちゃんと意味は把握できるようになっているはずです。
 なのでここからは本格的にステージを周回して、理想の装備を追い求めていきましょうのターン。
 装備に新しくジョブ適正という項目が付くようになったので、ここを重要視しながらハクスラっていきましょうのターン。

 ここも無事クリアすると、いよいよDLCの登場です。またこれがインフレがすごいんですよね。このあたりからチームニンジャのアクション神バランスは鳴りを潜め、スクエニらしいぶっ壊れ数字押しつけRPGが始まってきます。
 ジョブ適正の新たな段階が解放されたり、装備にもう一つジョブ適正がくっついてまた神装備引き直しとか、数字のインフレが加速してきて脳汁が止まりません。
 二つ目のDLCに入ると、今度は今まで掘ってきた珠玉の一品アイテムを大事に使おうのターンで、今度は合成というシステムを活用して最高の一品を作り上げることになります。
 とはいえ容易にいじれない項目もあるので、この部分で良いものを引けるよう掘りまくるハクスラもまったく死んでません。というか加速します。
 三つ目もなんやかんやあるのですが割愛。

 こんな風に、順を追って遊んでいくうちに、その時点で注目すべきポイントがわかる気がして(わかるようになっているわけではないです。新しい要素についての説明を読んで、何に注目して育てていったらいいか、私個人的には納得できた、という感触なのです)、良いデザインだなぁと感じたのでした。

 とはいえさっきちょろっと触れたように、装備の改造度合いがインフレして、同時に敵の強さや行動もどんどん苛烈になっていく高難易度すなわちDLCでは、アクションに求められる腕がどんどんシビアでリスキーになっていき、楽を求めるならスクエニらしい数字の無視と押し付け合いをせざるを得なくなります。

 どういうことかというと、ジョブ適正や装備オプションの厳選で、たとえばライトブリンガー状態中は無敵とか、いかなる時でも瀕死時○○発動とか、チート染みた戦術が可能になってくるんですね。
 当然これらの効果を発揮させるビルドを組むのも大変ですが、ライトブリンガーの発動時間を伸ばして無敵になっている間に、盛りまくった瀕死時○○アップの性能を乗せた究極魔法を猛連打とか、もうアクション関係ないよね。

 実際、私は本作をたっぷりやり込むまで攻略に関する情報をほとんど仕入れませんでした。お陰で自分らしい戦い方ができましたし、ボスとは手に汗握る戦いを繰り広げられたと思っています。敵が強くなりすぎてどうすっかなぁと思っていた矢先に、こんな神のごとき戦術を紹介している動画とかに触れてしまい、なんかね、糸が切れたって言うんですかね(笑)
 ちゃんと遊びきったし、これ以上はこうなるのかっていうのがわかった途端、もういいかなって。ハクスラは終わりのない沼ですし、どこかで辞めなきゃならないので、むしろ良かったのかもしれません。

 さて、ゲームが楽しすぎて寝ても覚めても本作のことばっかり考えていたっていうのはわかってもらえたでしょうか。
 本作はオリジンと名の付くだけあって、初代ファイナルファンタジー、つまりファミコンのFFIをオマージュした作りになっています。なんの因果か私はFFIを遊び、クリアした記憶があるので(といっても数十年前になるけど……)、なんとなく話の流れとか、有名な橋を背に四人の若者が立ってFFのテーマが流れるシーンとか知っているんですよね。
 懐かしすぎて涙が出てくるほど別に好きってわけでもないけど(笑)、ステージからBGMからあれやこれやがほとんどそんな原作のオマージュやアレンジで、なおかつ歴代ナンバリングからもステージイメージを引っ張ってきてるのは豪華だと思いました。
 派手さはないけど代わりにぎっしりしてるなぁって。
 なんだかんだで14と16以外は全部オリジナルを体験してきたので。
 前情報やPVでばっちりネタバレしているのでわかってはいるのですが、ストーリーの8割ぐらいは初代FFIのストーリーをなぞってたりもするんですよね。実質FFIリメイク?
 そんな中で、本作主人公のジャックが、ドラクエでいうところのローラ姫をさらったドラゴン的なポジションとして初登場したガーランドに、どう変わっていくのか、というお話。

 上を目指さずともアクションとして非常に楽しいゲームで、ストーリーも悪くないし、ダークな世界観はむしろこれが16で良いんじゃない?と思えるヤバい出来でした。
 始めはダクソな雰囲気で遊んでもいいけど、やっぱりこれはスクエニのゲームなんで、クライシスコアやFF零式のような感覚のほうが強いです。やり込んだらやり込んだで、あれもこれもできちゃう公式ぶっ壊れチートなビルドは、世界観として闇の要素を担当し、採り込んでいくうちに神へと近づくストーリーとリンクしているようで、全然アリだと思います。
 やー、ご馳走様でした。






 ……………。


 なぁ〜んてな!!(斬鉄剣)


 実は実績をコンプするまでの一ヵ月はこんな感じで過ごしていました。そして新しくKemcoゲーを始めながら、なんだか自分の中にずっともやもやする感じを残していたのでした。
 言うなれば本作は、一応遊びきったけど、最終的には糸が切れて終わった、そんなゲームだったわけです。
 ……本当にいいのか? それで。
 丸一ヶ月間本当に寝ても覚めてもFFオリジンのことで頭いっぱいになりながら楽しんだゲームを、そんな理由でさよならしていいのか? と。

 離れてからもずっと心の片隅で手放せないもやもやを抱え続けた原因は明白でした。
 楽しかったんだもん(笑)

 もっといえば、アクションが楽しかったんです。
 ボスとの駆け引きとでもいうか、敵の攻撃に合わせてソウルシールドで弾く、この快感が忘れられなかったんですね。

 そして気が付けば私は(仕事中に)脳内で作り上げた自分専用のビルドをノートに書きなぐり、実績コンプしたデータを捨てて全てを最初からやり直していたのでした……(笑)

 ビルドの内容は詳しく書くと専用ページが出来てしまうほど膨大なので割愛しますが、私が虜になったソウルシールドの性能を最大限に生かし、ボスとガチンコで殴り合うというコンセプトになります。
 敵の攻撃パターンを覚え、何回弾くとか、このコンボは途中で二択を迫って来るからこの時はこう、この時はこう、と自分の中で攻略法を一つ一つ確立していき、それが自分にうまくなった実感を湧かせるんですよね。ビッケ船長とガチで殴り合ったことある人います? バハムートなんか格ゲーですよ? 初見時翻弄されたギルガメッシュとの戦い、こいつをしっかりノーダメージで捌けたら絶対気持ちいいだろうなって思ったのが、このコンセプトの出発点でした。どんなボスでも動きを止めて脳筋ブッパなんてもったいないない。ホント楽しいんだから。アクションゲームはこうでなくっちゃって思わせてくれるバランス、デザインなんですっ(力説)

 まさかね、そこから今度は丸二ヵ月間、一切実績も解除せずに遊び続けることになるとは夢にも思っていませんでした。ハクスラなので時間はかかるだろうとは思っていましたが、まさかここまでとはね。
 ビルドの形を作り上げるまでもが一苦労、そこから基本的な数字を伸ばすのも一苦労、さらにエンドコンテンツステージで更に上を目指すための準備にも作業が必要で、作業自体は退屈なものでも、常に何かしら目標がある中での作業だったのでずっと楽しかったんです。
 しかもそんな中でマルチプレイで(ほぼ過疎)出会った一人のフレンドと意気投合してしまったのがこのゲームの魅力を加速させる一因となったのは間違いないでしょう。
 いつもの如く頭に閃いた適当な英語でメッセージをやり取りしていたのですが、どうも向こうから返ってくる英語メッセージも要領を得ない……。なんと相手はスペイン人で、実は英語がわからないので翻訳ツールを使っているとのことでした。


 ……え? ならお互い英語で話す意味なくない?

 というわけでなんとも面白いことに、私は日本語で、彼はスペイン語でそれぞれ言いたいことを言うことにしたのですよ。彼からガチのスペイン語でメッセージが飛んでくるので、私はそこにスマホをかざし、翻訳ツールで日本語に訳し意味を把握します。そしたら日本語で返事します。すると彼が向こうでスマホをかざしスペイン語に直して意味を把握する、といった応酬です。

 これがねぇ、いやほんとに、良い時代になったよね。
 たしかにね、まだまだ翻訳ツールには不安定な部分がたくさんあります。とくに微妙なニュアンスや、その国独特の言い回しなんかは訳せません。どうあがいても、意訳ではなく直訳で意味を把握するしかないので、メッセージを書く側の身としてはむしろ中学英語の教科書に出てくるような、「いまどきそんな表現したら笑われる」レベルの非常に基本的な文章を意識して書く必要がありました。
 
 でもね、それでもね、このやり取り自体が経験したことのないもので非常に楽しかったし、拙く勉強不足な英語でやり取りするよりもはるかに高度な会話ができて、すごくすんっごく楽しかったんです。
 知ってますか? スペイン語って発音自体は日本語に近い発声で、文字もローマ字に近いものがあるんですけど、一部英語とは異なる発声があって、たとえば「j」はジャジュジョではなく、ハヒフヘホと読むんです。
 なので私がジョークを言って彼が笑ったメッセージが返ってくると、「jajajajaja!」って返ってくるんですよ(笑)

(ここだけの話、私は大学の第二外国語でスペイン語をすこーしだけ勉強したので、ごくごく基本的なことだけはわかります)

 そしてベヒーモスがスペインではベギモと呼ばれ、FF6のティナが欧州ではテラ(FF4の魔法じじい!?)と呼ばれていることも知りました。

 またゲーム内では劇中でキャラクターが喋ったセリフをセリフ付きチャットとして使える機能があって、これがまたコミュニケーションの大事な潤滑油になりましたね。

 いやまぁそんなこんなでKemco修行そっちのけで三カ月ほど、ずぶずぶに遊びきった本作でした。

 ここからは苦言というか、本作をさらにやりこむうちになんとなく感じていた「外側」の事情なんですが、まず本作にはこれだけのハクスラ要素、たくさんの装備オプション、ビルドなど組み合わせがあり、一つ一つのジョブアクションや装備オプションに「仕様」みたいなものが設定されているのですが、これらを網羅できるような攻略サイトが一切ありません。
 Youtubeにもないような方向性の違うビルドを作りたいとなった時は、自分の使用するアクションや装備オプションについて、ゲーム内のバトルシミュレーターなどを用いて検証作業を行う必要があります。
 
 これらの仕様は明らかに意図的に隠されており、やってみて初めてわかる、そこまで到達してみて初めてわかるんですよね。
 コマンドアビリティの一つ「ブレイブ」は与ダメ向上とともにブレイクゲージが持続的に回復するのでビルドに取り入れていましたが、装備オプションで効果を上げると、ある一定の段階から、ソウルシールド使用でブレイクゲージが枯渇しなくなり、延々と発動し続けることが出来るようになりました。これは自分にとって大発見でしたね。
 回復量が消費量を上回るのではなく、消費しきってゲージが0になった瞬間に1だけ回復する時間が追い付くようになり、結果的に0と1の狭間でソウルシールドを維持できるようになった、というイメージですかね。
 これによりゲージ節約のためにボスの攻撃をぎりぎりまで引き付ける必要がなくなり、戦いがすごく楽になったのですが、与ダメやDPSを上げるならこれより強力なコマンドアビリティがあるので、火力主義なYoutubeビルド紹介等ではブレイブの名が挙がることは一切ありません。
 そういった経緯から、おそらく開発としては本作がハクスラってことも踏まえて、さまざまなデータを取る人が表れてwikiが活発化し、ネット上でも賑わって欲しいなっていう狙いを感じたのですが、こちらはうまくいってないようでした。

 そしてその原因というのが、個人的にはYoutuberの動画の作り方にあるのではないかなと。
 Youtube上には本作に関するたくさんの動画があるのですが、それのどこを見ても「最強」の二文字がついてまわるんですよ。
 「最強短剣ブレイクビルド」「最強斬鉄ビルド」「ワールドクエストも行ける!最強汎用賢者ビルド」などなどなど。
 どこの誰のチャンネルを見ても、どこかにオリジナルの発案者がいて、それをパクってきてるとしか思えないようなステレオタイプのビルド紹介で埋まっています。

 あくまで個人の感想です(笑)

 誰でも簡単に強くなるにはPSの介入を許さないこと。
 実際その方法で極端に強くなれること。
 したがってそれ以外の「正解」がなくなること。
 そして何より本作はエンドコンテンツに近づくほどハクスラ要素が強くなること。

 ハクスラで効率を求めるなら、「楽に」「高速で」「繰り返す」ことが重要になるので、実はYoutubeで紹介されているビルドというのは大正解なんですけども……。

 再三繰り返すように、私は本作のアクションに魅了されたんです。敵の動きを覚え、それに対してリアクションする、いうなればモンハンのような、隻狼のような、ボスとの殴り合いに価値を見出していたんですね。
 そんな中で、戦闘開始前にまず手裏剣を10回投げて最大MPをマックスまであげます。
 次にコマンドアビリティを全て使います。
 次にライトブリンガーを20回空打ちします。
 ボスを出現させたらすぐさまディメンションブリンガーで動きを止めます。
 までがあらゆるビルドに共通する儀式で、それ以降どう料理するかが各ビルドの違いになります。だいたいぶっ放して二秒で終わります。

 これってさぁ、ビルドはもはや関係ないし、神バランスのアクションも関係ないし、こんなんで装備集めて何が楽しいのって思っちゃったんですよね……。儀式の時間の方が長くない? 儀式の操作の方が複雑じゃない? むしろ時間限られてるからここでスムーズに操作するPSが必要じゃない?

 でも、ハクスラというものに対してこのムーブは正解なんです。
 これがFFオリジンじゃなくてディアブロなら、私もそうしたかもしれない。

 だからこそ私はソウルシールドを主軸にしたビルドを考えたし、それを実践してほとんど情報がない中、検証作業なども楽しんだし、それは実証できたと思う。別に紹介はしないけど、ちゃんと敵の動きを覚えてしっかり捌けるならって注釈付きで、次元の迷宮を何階でも踏破でき、そしてモチベーションも高く保てる「最強」のビルドを作れたと思いました。自分専用だけどね(笑)

 ってこともあるので、wikiが充実しなかったんじゃないかなって思いました。細かいこと知らないけど、動画見れば最強になれるなら、掘りが捗るならそれでいいじゃんっていうね、時代というか、現代の風潮だね。
 動画はたしかに最適解なんだけど、それってあれやこれや回り道してようやくたどり着ける答えなんよ。そこにそれ入れるのも、そういうムーブするのも、全部意味があってのものなんだけど、あんた途中式すっ飛ばしてない? って思うようになっちゃった。

 いや押し付ける気はないし、声高に叫ぶつもりもないので、ここでボソっと吐かせて。それだけでいいから。

 まじで楽しかったんです。海外フレンドもありがとう。
 もうね、大誤算ね。来年のワイルズ攻略時に、どうしても期間が長くなるからそのための繋ぎとしてKemcoゲーやらなにやらいっぱい記事のストック作ったつもりが、本作攻略中に全部出しきっちゃって、空ですわ(汗)
 今年一番の大誤算だし、本作にここまでハマったのも非常に嬉しい大誤算でした。一生記憶に残るゲームになったと思います。ありがとうございました。

2024年10月25日

580.笑顔の錬金術師

笑顔の錬金術師-2024_07_21-16-48-32.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「The Smile Alchemist」のレビューです。

 販売はKemcoですが開発が別のスタジオなので、外注作品ってことでいいのかな。クレジット見るとたぶん制作の主要メンバーは二人きり。めちゃくちゃ面白い作品だったので、これはすごいですね。

 モンスターは存在するけどお話には関わってこず、従って戦闘のない珍しいKemco作品。しかしタイトルからわかるとおりアトリエ系のゲームで、今までのKemco作品の中で例を出すなら、パティアと云々や砂の国の云々と同じプレイルーチンを持っています。採集して、作って、売って、また採って、の繰り返しですね。クリックゲーやアイドルゲーに似たカタルシスがあって、やればやるほど数字の力でごりごりできるようになるので、気が付いたら数時間黙々と作業していたってことがザラでした。
 そしてそのルーチンの中にテキストアドベンチャー形式でストーリーが組み込まれており、これがまた良いお話なんですよね。

 錬金術がただの便利ツールではなく、基本的に非常に明るい世界観なんですけど、錬金術という言葉が持つ暗く湿り気のあるテーマ(まぁ、某有名漫画の影響ですけど)も入っていて、終盤は結構胸が締め付けられました。
 そして、本編進行の面白さだけでなく、キャラは個性的で魅力的だし、それぞれにしっかりとしたバックボーンがあり、さらには今までの伏線を繋ぎ合わせてのどんでん返しなど、お話のクオリティはすごく高いと思いました。
(別にネガキャンじゃないですけど、あれやこれや伏線が繋がって、実はあのキャラとこのキャラには関係があった!とか気づくと一気に面白みが増してアドレナリン出ると同時に、バラバラだったあれもこれも結局は全部ここに集まってて、なんか世界が狭いな、狭くなったな、自分が想像してたこの世界が小さくなったなって感じることありません? 良いとか悪いとかではないんですけど)

 採集、錬金、売却と三つのコンテンツを回しながらお話を進め、クリア後もひたすら回しながらやりこみや実績を目指すことになるんですが、この中で採集コンテンツが異常に時間かかるのが難点といえば難点ですかね。他二つに対してスティック操作やテキスト送りなど、複数の操作が必要になり、ボタン一発で複数回こなせない作りなのがその原因なのですが、これ削除しちゃうと味気なくもなるしねぇ、まぁまぁまぁ。指が痛くなるし、またAボタンが壊れないか心配になった(笑)

 他気になった点は二つ。
 日本語の使い方は完璧なのに、惜しい。「足が早い」とか慣用句の使い方もばっちりなのに、なぜ「足元をすくわれる」って言っちゃうんだよぉ。正しくは「足をすくわれる」です。まぁ、国民の9割が間違えて使ってればそれが正しい使い方になっちゃうのが我が国ですし? その用例で辞書にも載ってそうではある。ちなみに「誤用・足元をすくわれる」はKemcoゲー最頻出用語です。これマメな。
 もう一つは、本来、リアルな錬金術というものに死者蘇生や人造生命は禁忌というわけではないんだろうけども、あまりにも某錬金術漫画が有名なため、個人的にはこのタブーに触れたと思われるシーンが気になってしまいました。

2024年10月18日

579.Xbox Series X で、で、でびゅ〜〜〜!

IMG_20241015_115001.jpg

 はい! ででん!
 ……空気清浄機かな?

 てことで私あるへもついにXbox Series Xデビューしました。
 2024/10/15発売の新型モデル「Xbox Series X オールデジタル ロボットホワイト」ですよ。

 あるへはXbox Oneになってからパッケージソフトを買わなくなったので、Series Xは欲しい、でもディスクドライブはいらないと常々思っていたんです。まさかその願いが叶うとはね。
 私はオリジナルのSeries Xには触ったことも実物を見たことも無いのでアレですが、おそらく性能に違いはないと思われます。性能やデザイン(色は別として)はそのままで、ディスクドライブだけを削り、その分8000円ほど安くなっています。税込みで6万円でした。

 ただ盲点があって、私の環境の場合、映像はPC用モニター、音声はサウンドバーと別々の機器で再生しています。昔まだHD画質だった頃はXbox→サウンドバー→モニターと直列で繋いで遊んでいたんですが、モニターが壊れて4Kモニターに買い替えてからは、サウンドバーが4K信号に対応しておらずちょっと慌てたんですね。
 奇跡的にXbox One XにはHDMIポート以外に、音声データをやりとりできる光デジタルオーディオというポートがあって、これをサウンドバーに繋げることで危機を回避したのでした。
 Xboxから二本のコードが伸びていて、一本はHDMIコード。4K信号を直接モニターに。もう一本は光デジタル。これも直接サウンドバーにっていう状態。

 ってぇのをSeries Xが届いてさあ接続だって時に思い出して(笑)
 具体的には三つの機器を直列で繋いで画質が1080pしか出ないことに驚いて、ようやく自分が今まで何故その配線にしていたのかを思い出しました(笑)
 Series Xの出力はHDMI一個しかないのが痛かったですね。光デジタルの穴がないんですよ。あとは電源とUSBポートが裏に二個、表に一個。何気にすげぇのが専用追加ハードディスク用のスロット(笑)
 だけなんですよね。光デジタルはつけておいてほしかったなってのはまぁ個人的要望ですけど。

 なので急遽電気屋に走り込んでくっそ高い分離機を購入してきたのでした。大型電気量販店なのでフルプライスですよ。Series X買うだけでも予定より早まった分貯金がすっからかんで、親に借金する羽目になってしまいました。くぅぅ、サラ金だろうが親だろうが友達だろうが借金はしないって誓ってたのに。
 ようく考えればたとえばいったんサウンドバー接続は諦めてしばらくはコントローラにヘッドフォン指して音を楽しむとか、それこそHD画質で我慢するとか、なんならAmazonでもっと安い分離機探すとか(買ってきたのは8000円した……)あるんですけど、ねぇ、目の前に最高のブツぶら下げられてあと一歩で体験できるって時に、ストレスかかるやりかたで代替したり、性能を下げたり、再び部品が届くまで数日待つなんてできますか!!!?
 私はできませんっ!

 つうわけでXboxから伸びた一本のHDMIコードを分離機に繋げ、映像データと音声データに分け、一方は再びHDMIコードでモニターへ、もう一方は光デジタルコードを繋げてサウンドバーへってやり方で無事堪能する準備ができました。

 で、さっそく起動ですよ。
 正直、つけた瞬間の感動ってそこまでではありませんでした。起動音はOneと同じだし、なんならホーム画面だって同じだし。でもですよ? あれ、ホントに今電源点けた? ちゃんと起動してる? ってレベルで無音なんですよ。やばくないですか? 私が昨日まで使ってたOne Xは正直初めての起動でもファンの音が気になったし、経年劣化や煙草のヤニで油が切れた今となってはファンの音が結構うるさく感じてたんです。秋から冬にかけて負荷の軽いインディーゲーなんかは比較的おとなしいですけど、夏場にFFとかやろうもんならヘッドフォンとか別手段用意しないとファンの音でまともにBGMを堪能できない状態でした。
 技術の進歩すげぇよな。無音、まじで無音なのに、排気口に手を当てるとしっかりと力強い温風が吹いてるんだもの。正直、これだけでマジで買ってよかったって思ってる。あとはオマケ。

 いやオマケなわけあるかい!
 つい昨日まで遊んでたFFオリジン。とっくに実績コンプしてエンドコンテンツを飽きるほど回ってました。
 それをね、あらためてSeries Xに落として遊んでみたのよ。
 さっきからすごいしか言ってないけど(汗)ホントすごいよね。まずOneの3倍近いデータをダウンロードしてました。90GB近く。さすが、これがOptima……最適化ってやつか。そりゃ落としたデータ量と扱うデータ量違うんだから、変わるよね。
 軽く遊んでみただけでも「あれ、ここってこんなにきれいだったっけ?」「この光こんなにきれいだったっけ?」って感動とため息と感嘆しっぱなしですよ。
 本当に光の扱いというか処理がすごくパワーアップしてると感じました。磨かれた床に反射するキャラクターの若干ぼやけた鏡像とか、影とか、砕けたクリスタルの乱反射の具合とか。

 それでいてやっぱりSeries Xは無言、というか無音。ほんっとーうに静か〜な中で、素晴らしいBGMやサウンドの細かいところまでをしっかり堪能できました。
 これがOneではごぉごぉ鳴って(以下略)
 ロードくそはぇぇ、そもそもXboxの起動も早すぎ! モニターの起動が間に合わない。だったらもう本体のスリープモードいらなくない?のレベル。

 Series X|Sでしかできないゲームは当然だけど、実はそれだけだとこいつの真価は実感できない。なにせ涼しい顔して当たり前のように動作するから。
 だけどOneでやっていたことをSeriesにもさせてみたり、昔発売したゲームや遊んだことのあるゲームをこいつで改めて遊んでみると、この箱……否、空気清浄機がいかにバケモノかってのを思い知るのよね。
 高さが出て本当に「箱」だよね(笑)
 白いからさ、余計に箱感あって、空気清浄機か、さもなければちょっと大きめのティッシュボックスか(笑)

 ディスクドライブついてないからかもだけどOne Xよりも軽く感じたな。
 縦置きにするとおしゃれなThe Hakoだからさ、形の良い四角形を見ると人間て本能的に上に物置きたくなると思うんだ。それで誤って排気口に物置かないように、あえて不安定な凹んだデザインになってるのかなって思った。
 縦置き前提デザインだけど、私は転倒が怖くて横置き派です。すると、底面のクソでか真っ黒ゴムパッドの存在感がやべぇ。

 皆に言っておきたい豆知識。経験上なので確実なこと言えないけど、本体購入時についてきたコントローラはAmazonで5000円台で量産してるコントローラよりワンランク上のクオリティがあると思ってます。おそらくエリコンには負けるんだろうけど、大事にしなよ?
 ほんと、いつもいつもいつも純正だから買ってんのにすーぐ壊れたりボタンの効きが悪くなるんだから。
 特にLB、RB。360時代からいつだって真っ先にLB、RBの反応が悪くなる。次いでYボタン。
 それに比べてXbox One Sについてきたコントローラも、Xbox One Xについてきたコントローラも、信じられないくらい長持ちしたよ。そしてどっちもモンハンで壊したよ(笑)

 さて、まだ購入して数日なので上辺だけのことしか理解できてませんが、これからはこいつを、壊れるまで使い倒してやりたいと思ってます。
 あぁ、壊れるまでと言えば本当はXbox One Xだって壊れるまで使い倒してやりたかったよ。それもこれも全てはワイルズのため。私もバージョンアップを迫られていたのさ。
 本体が届くまでの数日間は、まるでマリッジブルーのような心境で来る未来へのワクワクと、長く連れ添ったOne Xとのお別れに沈む気持ちと、結構ワクワクモヤモヤソワソワズーンな毎日でした(汗)
posted by あるへ at 18:01| Comment(2) | 日常のこと

2024年10月11日

578.The Ascent

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「アセント」のレビューです。

 見下ろし視点のツインスティックシューティングアクションRPG、かな。風の噂でハクスラと聞いていたけど、ちょっと違うね。本来の意味での、敵がワラワラでてきてブッ倒しまくってごりごり進む、そういう意味でのハック&スラッシュで、現在のディアブロやボダランに代表される、ルートをかき集めてレアアイテムを掘る、という意味でのハクスラではありませんでした。

 いやめっちゃ面白かったです。
 まずなんといっても世界観が良かったですね。
 見下ろし視点で、右スティックはエイムに使うのでカメラを操作するという概念がありません。それが勿体なく感じるくらいに作り込みが凄まじく、遠景の迫力もさることながらオブジェクトの一つひとつやキャラクターのモーション、どれをとっても隙が無く、圧倒的なサイバーパンクの世界観に没入できました。
 私は忘れてて使いませんでしたけど、カメラモードがあるので写真好きな人は使ってみましょう。オプションからモードをオンにするのを忘れずに。

 さてこのいつとも知れない未来の世界。多数の異星人が居て、舞台は架空の星ヴィールスでの出来事。実質この星の支配者たるアセントグループの甘言に乗ってはるばるやってきた主人公は、ここでゴミみたいな暮らしを強いられ、今日も下水のような場所へ仕事をしにやってきました。
 暴力と権力が支配するディストピアな世界で、いったいどんな活劇が待っているんだろうとわくわくしながら進んでいると、いきなりアセントグループ、壊滅・倒産してしまいました(笑)
 というところからスタートです。
 日本語翻訳がほぼ完璧で、それぞれのキャラの言い回しや性格をしっかり表現できており、コーデックスなどゲーム内辞書も読んでいて非常に面白く、おそらくストーリーはサイバーパンクとしての王道だと思われるものの、こういった世界観やストーリーにはそれほど馴染みがないので、かなり熱中して楽しめました。
 サイバーパンクやSFのお約束といえばなんちゃってジャポーンのアジアン中華ファンタジーですが、今これを書いてる2024年7月現在、リアルでとある大手ゲーム企業の、とある大作シリーズの新作が大炎上しており、私も屈辱的な裏切りを感じさせられた日本人の一人です。

 この部分を簡潔に済ませようと思っても、どうやってもあれこれ言いたいことが噴出してきておさまらないので、三日悩んだあげく書くのはやめました(笑) とりあえずこの会社には失望しました。すでに所持しているヴァイキングの旅が未プレイですので、そこが私のこのシリーズ作品の完結作になるでしょう。

 そんな現在ですから、もういっそのことこのなんちゃってアジアンファンタジーが逆に気持ち良い! そもそもここは地球から遠く離れた知らない星で、異星人もたくさんいるファンタジーな星ですから、そうなればこんなジャポ〜ンも許せるってもんです。
 この世界では日本の文化というより、日本語が、完全にデザインとして利用されている感じですね。看板読むのが楽しかったです。
 で、大真面目なSFかと思いきや意外と茶目っ気があったり、街の至る所に活気があって、ディストピアといいつつも意外とみんな「生活」してるなってのが本当に素晴らしい。みんな終わらない労働地獄に苦しんでいるけど、たぶん我々日本人ならこんなブラック星でも生きていけるはずです(笑)

 世界観の話ばかりでなく、ゲームとしてはRPGがベースにあるアクションシューターで、横着せずにしっかり経験値を稼ぎ、レベルを上げれば、その補正がゲームプレイを楽にしてくれます。
 なので、ネットには最強武器がどうたらとか結構紹介されているんですけど、武器のバランスは非常に良好で、どの武器にも長所と短所があり、いわゆるぶっ壊れみたいな武器は……まぁたしかにディールブレイカーはぶっ壊れか(笑)
 何が強いって、攻撃力ではなく、ストッピングパワーですかね。もちろんガトリングなんで弾幕は凄まじいですが、同時にショットガンなので、手数の暴力で敵の行動をキャンセルしちゃうんですよ。これが強さの理由だと思っています。
 が、最初に述べたようにレベル差が重要なデザインなので、ちゃんとレベルが足りていればどんな武器でも楽しく戦えると思いました(ディールブレイカーはクリア直前のご褒美武器。妥当)

 DLCも、本編攻略後の続きとして楽しめるのですが、本編に比べてプログラムの詰めが甘く、動作が不安定になったり、音が抜けたり、会話に音声がなかったり、超高速チャットで読む暇すらなく飛ばされたり。
 本編のストーリーや個々のセリフは読んでいて面白かったので、こちらでも是非読んでみたかったですね。コーデックスも更新されないのが寂しい。
 DLCエリアは高性能で高レベルな敵が密集しつつ、援軍も多いので一戦一戦が大乱戦になります。本編はぬるめだったので、そのギャップに驚くかも。再三いいますが、様々な武器を試すよりは、大人しくレベルを上げたほうが楽になります。
 しかし、この敵が強くて倒せないとなった時に、今まで拾ったいろんな武器を試してみたりするのですが、オーソドックスながらもどれも個性的で、いろんな武器を使ってみたくなる魅力がありますね。素材が足りなくてもどかしかったです。

 本気のガチで作られた本格サイバーパンクアクション、汚水とネオンと金属のみで作られた街の中を行ったり来たりしながら、やがてピナクルに到着した時は本気で感動してしまいました。
 いやぁ、これめっちゃいいですよ。お勧めです。
 ただし、ロードは長い。

(長いんだけども、エレベーターや電車に実際に乗って、ぼーっとしたり、うろうろしたりできる。NPCも居て、思い思いのことをしてる。相方と喋ってたり、パッドいじってたり。高級なエレベーターだと飲み物が置いてあったりして、飲んでくつろげってことかと理解したとたん、ああ、やっぱりこの軌道エレベーターも実際に電車乗ってる時間くらい長いんだろうなと思い至り、すごく生活臭を感じて愛おしくなりました)


 TIPS
・二回目以降遊ぶ時。再開コマンドを指定するとロードが始まる。もう一回再開を指定すればゲームが始まる。
・実績にも指定される近接武器のスペシャルアタックはLT
・銃を持っている時のLTは「武器を上げる」。誤訳じゃなくて、そういう意味。普段は腰だめ撃ちだけど、LTで武器を上げて、頭と目の位置に持ってきてる。背の低い遮蔽物を越えて射線を通したい時に使う。
・レベル足りてるはずなのに敵がくそ硬ぇと思ったら、そいつはロボットかもしれない。見分けが付きづらいぞ。有機体(人間)の敵には物理。もっとよく効くのは火。逆にロボット相手にはエネルギー属性。もっと効きがいいのがデジタル属性。終盤だけどI/Oコンバータが便利。
・床に黄色く光るリングがあったら、ハッキングでタレットを起動できる。説明されないし攻略にも必要ないから気づきにくいけど、知ってると楽できる場面はある。起動してるタレットはハッキングできない。
・サイバーデッキアップグレードは最大強化値に対して、配置されてる数が若干多い。拾うだけでOK。ハッキングで出来ることが1項目ずつ強化されていく(そしてたぶん、口が悪くなっていく)。
・建物の中で発生するサブクエストは、外からではわからないので、怪しい所は入ってみる。特にDLCエリアはバグなのか仕様なのか本編で確認できた多くのアイコンが見えなくなっている。
・マップに表示される宝箱は、強化素材や装備が入ってる高級宝箱やアイテムそのもの。ランダム性はない。マップに表示されない白い宝箱はお金だけが入っている、無視してもいいやつ。
・全体マップには表示されているのにミニマップに表示されないときは、階層が違う。
・オーディオコンフィグのインデントモードは、たぶんゲーム内用語「インデント(アセントグループの契約社員兼奴隷、つまりあなた)」のことだと思う。主人公視点で音が聞こえるようになり、よりはっきり、大きく様々な音が聞こえるようになる。ただしめちゃくちゃうるさい(笑) おすすめ。

2024年10月04日

577.キングズディセント

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Kings Descent」、英題はHeirs of the Kingsかな。
 の、レビューです。

 いつものKemcoRPGで、まだ灰汁(あく)の残る古い時代の作品と見受けますが、そのストーリーやキャラクターが意外と面白かったんですね。
 私が最近贔屓している佐川ちゃんや、まだまだ人間観察が足りてないマコっちゃんとも違う感覚を受けて、なんだか非常に新鮮でした(笑) 知らない人かとも思ったけど、別の作品で見たことあったかな?
 本作に限って言えば、やや理屈が弱く、推測や伝聞のみで簡単に話が進む脆さはあるものの、謎が謎を呼ぶ本編ストーリーの勢いや、何よりキャラクターそれぞれが非常に魅力的で、彼らの会話が聞いていて十分に面白いので、その辺の弱さが気にならない、いや、許して無視できてしまうんですね。このライターの魅力はその辺にあるのかな。案外、神作だったドラゴンラピスとか書いてるかもしれませんね。知らんけど! 違ってたらごめん。

 あとは……なんだろ。
 ゲームとしては十分ぬるい難易度。タイトル画面で急に歌いだしたのはびっくりした。そしてオヤジが強すぎる!!! 頑張って隠してるけどインパクトありすぎるビジュアルがタイトル画面でモロバレしてますよ(笑)
 街中のなんでもないMOBにも立ち絵があるのにもびっくりしました。
 古いゲームとはいえ、意外と凝ってるなぁという印象。そしてそれだけの力を入れるに十分な内容だったので、きちんと満足できました。

 翻って辛口評価をするとするなら、本来「王」とは、すなわち人と智を集合させた力と権力の象徴だと考えます。王とは、適所に適材を配置し、人が集合することにより生まれるパワーを操る人物の象徴だと思うんですよ。と考えると本作は、そんな理想の王を表現するには登場人物が圧倒的に足らず、各々がほぼ全て己の力こぶのみで状況を打開するパワーファイターであり、ゲームの題名や世界観として王やKingの名称を使うにはだいぶズレた認識だなぁと思わざるを得ません。現実の海賊と、ワンピース世界の海賊はまったく違う存在みたいな感じ。ナイトとか、いにしえの三英雄とか別の言葉に置き換えても、違和感がないんですよね。つまり王という存在の解釈にまだ広がりを持たせる余地が残っており、もったいないと思いました。だってこの世界には、「王」はいるのに「国」がないんだもん。

 スフィア盤はやっぱりめんどくさい(汗)

2024年09月27日

576.Ashen

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 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「アシェン」のレビューです。

 アシェンとは本作における創造神のような巨大な鳥で、序盤の展開は光源のない闇の世界に今まさにアシェンが誕生し、世界に光が行きわたった瞬間を表しています。で、誕生したばかりのアシェンの雛を守るため、リスナー(聞き耳族)と呼ばれる巨人と人間が、エルダー・ダーク(闇の長老)と呼ばれるもっともっと古い闇の眷属を退治する旅のお話です。
 なんでこんなことを話しているかというと、そりゃ翻訳がとてつもなくひっでぇからですね!

 てにをはがぶっとんでいて意味が逆転していたり、表記の揺らぎ(ウットコだったりウッコートだったり、リスナーだったり聞き耳族だったり、ジョケルだったりヨーケルだったり等等々など……)が非常に多く混乱させ、何年前の翻訳ツールだよレベルで機械翻訳なうえ、表示された文章をmく視でコp胃ペしたかのごtく←はいこんな感じです、外国の神話のような壮大で抽象的な世界観なのもあって理解しづらかったです。

 ゲームの遊び方はそのままダクソと思って間違いないです。ただ、本作はソウルを溜めて使用できるコンテンツが限られていて、ステータスの力ではなくアクションの腕で戦わざるを得ないシーンが非常に多いです。総じてアクション寄りのゲームバランスとなっており、特に高難易度モードのシスナの子供たちはえらい苦労しました。

 武器や防具の種類が少なく、尖った戦い方が出来ないのは賛否ありそうでも、本作の意図したことだと思うのでその点に関しては不満はありませんが、とにかくアクションバランスのキワを攻めているような印象で、何をするにも尖った部分が見えないのが残念でした。
 たとえば割とたくさんあるように見える近接武器も、ステータス的には基礎攻撃力とクリティカルとスタン値の組み合わせを変えただけのものばっかりで、この武器は強い、弱い、このモーションは優秀といった優劣が無いです。
 あるいは、護符でプレイヤーに個性的な特徴を付与するシステムがあるのですが、この付与具合も5%や10%といった物足りない数値で、この特性をメインにビルドするといった概念がありません。
 とはいえこの5%や10%が重要になってくるバランスなので、かなりシビアです。

 ノーマルモードにおいてはアクションの比重はそれほどでもなく、探索をメインにのんびり楽しむことが出来ました。Yボタンで簡単にジャンプやよじ登りが出来る上、地形がいい塩梅にアバウトで、割と行けそうなところ行けそうな高さにはだいたい行けちゃううえ、そんなところにアイテムが隠してあったりするので、思った以上に探索は濃密かつ複雑でした。
 ゲームの容量が7GBしかないわりに(こないだ遊んだコードヴェインは32GB!)、十分に広くて壮大な建造物を探索し、案外動作も軽いのは、ローポリならではの表現力だと思います。
 逆に、そのアイテム自体の価値は大したものではないので手に入れる喜びは薄かったです。
 そしてその探索を楽しませる要素として許せないのが、倉庫のリミットです。
 なんと、世界を旅して手に入る一点物のアイテムたちを全ては保管できません!
 もう一つスタッシュが欲しいと切に願いましたが、増えることはありませんでしたね。せめてDLCで追加してくれたらよかったのに。

 さて逆に、ヘルスやスタミナまでもが半減した状態で最初からなシスナの子供たちモードは、ぶっちゃけえぐい難易度でした。
 最初に言った通り、レベルを上げて物理で殴るような、ステータスを利用してのごり押しがまったく利かないので、本当に苦労しました。
 本作ボスの数は少ないのですが、探索パートでも十分嫌らしく、本気で殺しに来てるので、どんなに注意していても一瞬のスキを突かれて即死というのは頻発しました。体力だけならまだしも、攻撃にも防御にも使うスタミナすら半減しているので、満足に走れないし、満足に殴れないし、満足に盾受けも出来ません。
 それだけに難所を越えた時の達成感はすさまじいものがあるんですけどね。

 この高難易度モードでのポイントは焦らず落ち着いて、ステータスを伸ばせるサブクエストはきっちり回ること。ネットを徘徊して情報を集めるとともに、やっぱり何度も死んで学ぶこと。そして、Easy KillとかSpeedrunなどネットに転がるスーパープレイでは当然軽視されている、自作ポーションの「ドウェル」が超有効だということ。これのお陰でようやく活路を見出せました。とにかくラスボスが異次元で、こいつの攻略のためだけに丸一日潰されました。

 なにが辛いかって、ボス前のチェックポイントに辿り着くまでがまず辛い。道中にはワンパンしてくる怪力雑魚や、どうあがいても奇襲を受けるしかない場所がぼんがぼんがあって、そういった場所では可能な限り槍を使って一匹ずつ釣りだしたり、神槍クラッキングスピアで切り抜けていきたいところです。
 が、この槍、消耗品で、しかも作るのに結構な金額がかかるんですよね。当然、槍を使いまくってやっとこ抜けたところで死のうもんなら、槍はないし、ソウルも取り戻せないしで、そこからまたちまちまソウルを稼ぐのが本当にメンタルにきます。ごりごり稼げるような場所がないのも辛いです。個人的に最高効率だと思われる「アラグ・リアグ(DLC。ここに辿り着くのも相当きついw)」の石碑から逆走して雑魚三匹を倒して石碑に戻るのでも、一往復2500です。クラッキングスピアたった9本作るのにもろもろ込みで11000かかります。

 で、ボスもまた辛い。幸い、これらのボスには抜け道があったりなかったりするので勉強して腕を磨きましょう。出来ることが非常に少ない最序盤のボスと、全てのプレイヤースキルを要求する本編ラスボスが非常に大きな鬼門になります。マジでラスボスだけもさっさりダクソ世界でエルデンリング。

 とまぁ初見攻略は楽しみ半分、プレイの大部分を支える探索部分に不満が募り飽きが半分といったところでしたが、高難易度モードで禿げ上がるアクションを要求され、無事クリアの暁には得も言われぬ達成感を実感できました。
 喉元過ぎればいいゲームでしたね。
 個人的にダクソの良い点は地形という環境も考慮に入れて設計されている点で、本作でも閉所や高所を戦術的に利用できる(または敵に利用される)のは良いと思いました。典型的な戦闘寄りのダクソオマージュ作品はたいてい戦闘エリアは広めにとられてかつ平坦で、ここでガチバトルしろってメッセージを感じますからね。
 逆に本作もまた戦闘にフォーカスしたダクソオマージュとしては、非常に原始的な戦闘しかできないという点があります。たとえば目くらまし爆弾を投げて敵がパニックのうちに駆け抜けるとか、毒を使うとか、あと信じられないことにパリィや致命の一撃など搦手がほぼありません。ガチるか駆け抜けるか、ハイリスクな槍を投げるかしかありません。その中では「闇の小道」というシステムは、面白かったですね。オリジナリティは感じました。敵をロックオンするかしないかで回避をステップとローリングで使い分けることができ、ローリングの無敵時間が非常に長いので使い分けの意味があるのも面白かったですね。

 そうそう、注意点。
 本作はなんときちんとコンプしたうえで総実績1137と半端な数字になります。気にする人は注意なんだけど、私は逆に10年ぶりくらいにキリのいい数字に揃いました(笑) きもちィィィ!
タグ:XBox One Ashen

2024年09月20日

575.アルファディア ネオ

アルファディア ネオ-2024_06_29-17-53-28.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Alphadia Neo」のレビューです。

 本作は新生アルファディアと呼ぶにふさわしい出来でした。なんてったってシナリオ担当が佐川ちゃんですからね、そら変わるでしょ(笑)
 世界観はエナジやエナジ生命体など、今までのアルファディアシリーズのものを踏襲しつつもまったく別の世界でのお話です。
 今までの作風が世界観を重視して外堀から埋めていったものだとすると、今作は逆。本当に人によってシナリオの味が全然違うのですが、やっぱり佐川ちゃんは一皮剥けましたよね。本作では別の人も一人関わっているようですが、何につけても一枚上手な気がします。ファンですよ、ええもう。

 またBGMや今回もキレッキレのアイテムフレーバーなど、最近評判の良かったと思われる要素がふんだんに盛り込まれており、ゲームの雰囲気はエルピシアの魔剣少女を非常に連想させます。

 ゆえに文句なく面白かったのですが、さらにここにもう一味追加されたのが驚きでした。

 本作には、ほぼ皆勤賞だった闘技場システムがないんですよね。ただ、そこで得られるギルドコインに代わるものはちゃんとあって、それが釣りシステムです。
 別に奥が深くもなんともないミニゲームですが、なんか妙に楽しい(笑) RPGと釣りって相性良いのかね。釣りポイント見つけると無駄に時間食ってしまいます。

 個人的に、最近のKemcoゲーは、操作の滑らかさやグラフィックの粗のなさ、移動のストレスフリー感、さらにはオート任せに出来る難易度調整(もちろん私は常に最高難易度で遊んでます)に至るまで、何から何まで高速かつシームレスが爆発していて、非常に遊びやすいんですが、滑らか過ぎて灰汁(あく)がないというか、ちょっと物足りない時があるんですよね。贅沢な悩みではあるんですが、どのような形でもいいので一瞬立ち止まる瞬間があってもいいかなと感じます。
 その瞬間というのは、忙しい現代人に合わせたスマホベースのゲームという点ではマイナス点になるのかもしれませんが、ゲームを印象付け、遊んだ人の記憶に刻むというゲーム体験の面では必要な瞬間だと思うのです。

 読身という特殊技を使える仲間がいて、ボスなど強敵が相手だと、敵の次の行動を読むことができ、それに備えることが可能になったり、その準備をしやすくするためにスタイルチェンジなどのシステムが搭載されていたりとやはり今作にもチャレンジ精神はよく出ていて、疑似課金システムを使わずに、より戦略的に攻略して行けそうな気もするんですが、なにぶん序盤から手に入る通常攻撃推しの装備やアクセサリーなども強力で、ついついオートで全体通常攻撃ワンパンで済ませちゃうんですよね。
 そうか、私のプレイスタイルがよくないのか……。

 ワールドマップのBGMって懐かしのアスデバBGMのアレンジですよね?
 鎧の数え方が「領」というのはこのゲームで知りました(笑)

2024年09月13日

574.白銀ノルニール

白銀ノルニール-2024_06_28-15-55-21.png

 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「Silver Nornir」のレビューです。

 いやー……。一個前の記事、大手ゲーム企業が自社ブランドを活用し、職人気質を見せた大作をプレイした直後でしたからね、こいつを起動するのが怖かったです。ストアのスクショ見てもわかるくらい、こいつwindows98か?ってくらい古いじゃないですか。
 さて、半年以上(記事書いてる現在は6月末)も続けてきたKemco修行も本格的に嫌気が差してきた今日この頃です。

 …

 ……

 ………。

 (`・ω・´)よし!

 本作はWorld Wide Softwareという会社が開発しており、販売がKemcoとなります。WWSというと、Xboxではイクストナ戦記に続く二本目の作品となります。
 今回はSRPGではなく、(たぶんもっと古い時期に制作された)本格的なJRPGです。ゲームエクスペリエンスがいつものKemcoゲーと非常に似ていたので、さくさく快適に遊ぶことが出来ました。

 というかサクサクすぎ。

 サクサクを通り越してストーリーは怒涛の展開でした。
 オープニングからかっ飛ばしてきて、世界観やキャラの関係性もよくわからないまま、さて物語が始まるぞと思いきや主人公そっちのけで仲間キャラのみでパーティーを組み冒険が始まります。その経緯もすっ飛ばし過ぎてなかなか飲み込みづらい。
 短いマップを抜ければ腰を落ち着ける暇もなくあれよあれよとキャラが増えていき、がんがん視点が変わっていきました。
 30分もしないうちに仲間がわらわらと集まってきて冒険することになりました。
 とんでもない怒涛のプロローグだったな、ようやくじっくり冒険できるのかと思いきや、いっさい後ろを振り返ることなく(サブクエ等なくメインシナリオを追うのみ。一度使ったダンジョンには二度と戻らない)プロローグだからこそだと思っていた速度であらゆる展開が進み続け、朝が来る頃には実績コンプしてましたとさ。

 ちょっと盛ったけどさ。
 実績は全てストーリー実績で、ひとつ更新されるたびに一つポコンされます。実績コンプしたのがゲーム内時間で7時間ほどでした。その後もエンドコンテンツを攻略し、ちゃんと遊びきったと思ったのが8時間半くらいです。
 いままでKemcoゲー遊んできてボリュームというか攻略時間早くね?と思ったゲームはいくつかありましたが、たいていは二日に分けてプレイしてたりして、一晩でコンプしてしまったのは初めてかもしれない。
 プレイ後数時間ほどで「これもしかして今晩中にいけるんじゃ?」という予感が走り、そしてその通り完走できてしまったのはなんか逆に気持ち良かったです。
 本作のストア情報を見て純粋に面白そうと思って購入した奇特な人に対してはとんでもないボリュームの薄さに同情を禁じえませんが、私にとってはご褒美ですわ。

 攻略が早くなる理由はいくつかあって、まずはそのストーリー速度。なんといったら良いのか、特に何かあるわけではないのですが、それなりのお話をそれなりの伏線を交えてそれなりの深みで進行しているにも関わらず、妙に早い。無駄がない、と言えるのかな。
 別に面白くなかったわけではなかったですよ。イラストの絵柄やゲームのドットの感じを見ても、非常に昭和から平成初期のような時代を感じさせる作風で、狙って作ったというよりはやっぱりこういう空気感の中で作られたのかなって印象。
 異常に早い歩き速度でかつマス目の関係なのか妙に"すべる"んですよね。スティックをちょんちょんと優しく触ってやってもなかなか宝箱の隣に立てないの(笑)
 古臭いキャラ付け、セリフ回し、ストーリー、手垢が付きすぎて今どき誰も触らないようなこんなゲームの雰囲気が、ゲームの見た目や、カクツキやキャラ移動のもたつきなんかと相まって程よくレトロ感を感じられ、むしろ懐かしいとまで思えてしまったので、全然悪くなかったですね。もちろん人には勧めませんけど。

 ゲーム内課金ポイントが非常に稼ぎやすいので、便利アイテムやドーピングアイテムがあっという間に揃ってしまうのも理由の一つ。
 戦闘評価でもらえるポイント量が変わり、毎戦闘ほぼ得られる上、アイテムの価格も非常に安いのであっという間にチートキャラが出来上がります。
 ただ、いつものKemcoゲーのように一度パーティーが固まったら以降固定というわけにはいかず、最後まで操作キャラや戦闘参加キャラが入れ替わり立ち代わりになるのは注意です。今作は仲間キャラが多いので必要な措置だと思うし、だったとしてもやっぱり便利アイテムの力ですぐに準備できるので特に問題はありませんでした。
 総じてクソゲーには違いないんですけど、戦闘中仲間キャラが全員ボイス付きで喋ったり(掛け声的な)、ストーリーも展開が早すぎてプレイヤー置いてけぼりとは言いつつも、伏線も世界観もしっかりしているので、もう少し内容を煮詰め、時間をかけて演出できていたならば、ちゃんと良いものになっていたんじゃないかと思わせる力があり、なかなか惜しい作品だったんですよね。

 下から上に流れてくテロップだって早すぎておじさん読みきれないよ(汗)

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