おはようございます。あるへです。
本日はこちら「アシェン」のレビューです。
アシェンとは本作における創造神のような巨大な鳥で、序盤の展開は光源のない闇の世界に今まさにアシェンが誕生し、世界に光が行きわたった瞬間を表しています。で、誕生したばかりのアシェンの雛を守るため、リスナー(聞き耳族)と呼ばれる巨人と人間が、エルダー・ダーク(闇の長老)と呼ばれるもっともっと古い闇の眷属を退治する旅のお話です。
なんでこんなことを話しているかというと、そりゃ翻訳がとてつもなくひっでぇからですね!
てにをはがぶっとんでいて意味が逆転していたり、表記の揺らぎ(ウットコだったりウッコートだったり、リスナーだったり聞き耳族だったり、ジョケルだったりヨーケルだったり等等々など……)が非常に多く混乱させ、何年前の翻訳ツールだよレベルで機械翻訳なうえ、表示された文章をmく視でコp胃ペしたかのごtく←はいこんな感じです、外国の神話のような壮大で抽象的な世界観なのもあって理解しづらかったです。
ゲームの遊び方はそのままダクソと思って間違いないです。ただ、本作はソウルを溜めて使用できるコンテンツが限られていて、ステータスの力ではなくアクションの腕で戦わざるを得ないシーンが非常に多いです。総じてアクション寄りのゲームバランスとなっており、特に高難易度モードのシスナの子供たちはえらい苦労しました。
武器や防具の種類が少なく、尖った戦い方が出来ないのは賛否ありそうでも、本作の意図したことだと思うのでその点に関しては不満はありませんが、とにかくアクションバランスのキワを攻めているような印象で、何をするにも尖った部分が見えないのが残念でした。
たとえば割とたくさんあるように見える近接武器も、ステータス的には基礎攻撃力とクリティカルとスタン値の組み合わせを変えただけのものばっかりで、この武器は強い、弱い、このモーションは優秀といった優劣が無いです。
あるいは、護符でプレイヤーに個性的な特徴を付与するシステムがあるのですが、この付与具合も5%や10%といった物足りない数値で、この特性をメインにビルドするといった概念がありません。
とはいえこの5%や10%が重要になってくるバランスなので、かなりシビアです。
ノーマルモードにおいてはアクションの比重はそれほどでもなく、探索をメインにのんびり楽しむことが出来ました。Yボタンで簡単にジャンプやよじ登りが出来る上、地形がいい塩梅にアバウトで、割と行けそうなところ行けそうな高さにはだいたい行けちゃううえ、そんなところにアイテムが隠してあったりするので、思った以上に探索は濃密かつ複雑でした。
ゲームの容量が7GBしかないわりに(こないだ遊んだコードヴェインは32GB!)、十分に広くて壮大な建造物を探索し、案外動作も軽いのは、ローポリならではの表現力だと思います。
逆に、そのアイテム自体の価値は大したものではないので手に入れる喜びは薄かったです。
そしてその探索を楽しませる要素として許せないのが、倉庫のリミットです。
なんと、世界を旅して手に入る一点物のアイテムたちを全ては保管できません!
もう一つスタッシュが欲しいと切に願いましたが、増えることはありませんでしたね。せめてDLCで追加してくれたらよかったのに。
さて逆に、ヘルスやスタミナまでもが半減した状態で最初からなシスナの子供たちモードは、ぶっちゃけえぐい難易度でした。
最初に言った通り、レベルを上げて物理で殴るような、ステータスを利用してのごり押しがまったく利かないので、本当に苦労しました。
本作ボスの数は少ないのですが、探索パートでも十分嫌らしく、本気で殺しに来てるので、どんなに注意していても一瞬のスキを突かれて即死というのは頻発しました。体力だけならまだしも、攻撃にも防御にも使うスタミナすら半減しているので、満足に走れないし、満足に殴れないし、満足に盾受けも出来ません。
それだけに難所を越えた時の達成感はすさまじいものがあるんですけどね。
この高難易度モードでのポイントは焦らず落ち着いて、ステータスを伸ばせるサブクエストはきっちり回ること。ネットを徘徊して情報を集めるとともに、やっぱり何度も死んで学ぶこと。そして、Easy KillとかSpeedrunなどネットに転がるスーパープレイでは当然軽視されている、自作ポーションの「ドウェル」が超有効だということ。これのお陰でようやく活路を見出せました。とにかくラスボスが異次元で、こいつの攻略のためだけに丸一日潰されました。
なにが辛いかって、ボス前のチェックポイントに辿り着くまでがまず辛い。道中にはワンパンしてくる怪力雑魚や、どうあがいても奇襲を受けるしかない場所がぼんがぼんがあって、そういった場所では可能な限り槍を使って一匹ずつ釣りだしたり、神槍クラッキングスピアで切り抜けていきたいところです。
が、この槍、消耗品で、しかも作るのに結構な金額がかかるんですよね。当然、槍を使いまくってやっとこ抜けたところで死のうもんなら、槍はないし、ソウルも取り戻せないしで、そこからまたちまちまソウルを稼ぐのが本当にメンタルにきます。ごりごり稼げるような場所がないのも辛いです。個人的に最高効率だと思われる「アラグ・リアグ(DLC。ここに辿り着くのも相当きついw)」の石碑から逆走して雑魚三匹を倒して石碑に戻るのでも、一往復2500です。クラッキングスピアたった9本作るのにもろもろ込みで11000かかります。
で、ボスもまた辛い。幸い、これらのボスには抜け道があったりなかったりするので勉強して腕を磨きましょう。出来ることが非常に少ない最序盤のボスと、全てのプレイヤースキルを要求する本編ラスボスが非常に大きな鬼門になります。マジでラスボスだけもさっさりダクソ世界でエルデンリング。
とまぁ初見攻略は楽しみ半分、プレイの大部分を支える探索部分に不満が募り飽きが半分といったところでしたが、高難易度モードで禿げ上がるアクションを要求され、無事クリアの暁には得も言われぬ達成感を実感できました。
喉元過ぎればいいゲームでしたね。
個人的にダクソの良い点は地形という環境も考慮に入れて設計されている点で、本作でも閉所や高所を戦術的に利用できる(または敵に利用される)のは良いと思いました。典型的な戦闘寄りのダクソオマージュ作品はたいてい戦闘エリアは広めにとられてかつ平坦で、ここでガチバトルしろってメッセージを感じますからね。
逆に本作もまた戦闘にフォーカスしたダクソオマージュとしては、非常に原始的な戦闘しかできないという点があります。たとえば目くらまし爆弾を投げて敵がパニックのうちに駆け抜けるとか、毒を使うとか、あと信じられないことにパリィや致命の一撃など搦手がほぼありません。ガチるか駆け抜けるか、ハイリスクな槍を投げるかしかありません。その中では「闇の小道」というシステムは、面白かったですね。オリジナリティは感じました。敵をロックオンするかしないかで回避をステップとローリングで使い分けることができ、ローリングの無敵時間が非常に長いので使い分けの意味があるのも面白かったですね。
そうそう、注意点。
本作はなんときちんとコンプしたうえで総実績1137と半端な数字になります。気にする人は注意なんだけど、私は逆に10年ぶりくらいにキリのいい数字に揃いました(笑) きもちィィィ!
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