2013年05月30日
ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その3
いよいよボローニャ編は最終回です
ちょっとこれまでの話とは違った感じですが、
少しは、ボローニャの雰囲気が伝わっているなら嬉しいです
今回も以前の話を読んで無い方は
先に、昔の記事を読んでくださいね
ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その1
ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その2
それでは、続きをどうぞ
結局、ガブリエルも誘拐犯に見つかってしまい
アンナと同じ部屋に閉じ込められたガブリエルですが、
どうやって、この部屋から逃げ出すかアンナと相談していました
「あっ、そうだそれじゃ、
オイラがまた、あの天窓から出て
扉の鍵を開けるよ」
「大丈夫?
誘拐犯の兄貴は居ないけど
見張りの男は居るのよ!」
「任せてよ
オイラは天使だよ
人間から姿を見えないように出来るんだから」
と言って、
ガブリエルは、姿を消してしまいました
「あっ! 本当に消えた!」
「それじゃ、オイラに任せておいてね」
「姿は見えないけど、声は聞こえるのね
ここから、逃げ出すのは、あなたにかかっているんだから、
しっかりしなさいよ」
「分かっているよ
それじゃ、待っててね」
と良い残し
ガブリエルは天井にある窓から
外に出て行きました
その頃、隣の部屋では
残った誘拐犯の子分は、ワインを飲みながらテレビを見ていました
Vino al Vino (トリップアドバイザー提供)
「アニキはダメって言ったけど、
ちょっとのお酒なら大丈夫だろう
それに、ちょっとは息抜きしないといけないしな」
「しかし、この映画面白いなぁ〜
こんな泥棒なんているはず無いのに
子供にやられる泥棒なんて初めて見たよ
アハハッ」
そこに、ガブリエルが姿を消して入って来ました
アンナが閉じ込められている、扉の前に来ましたが、
鍵がかかっていて、開きそうにありません
ガブリエルは困ってしまって、
扉越しに、アンナに相談しました
「ねぇ、アンナ
聞こえる?
鍵が見つからないんだけど
どうしよう?」
「ガブリエル、あなたが、扉を開けるっていうから
待っているのに、ほんと何をやっているの?
鍵が見つからないなら、
そこに居る誘拐犯に聞けばいいじゃない!」
「えっ!
そんな事して、大丈夫かな?」
「あなた、姿を消しているんでしょ?
それなら、大丈夫でしょ
そんな事より、早く、ここから出してよ!」
ガブリエルは、アンナの言葉を信じて、
テレビに夢中になっている誘拐犯の子分に話しかけました
「ねぇ、扉の鍵って何処にあるの?」
「うるさいな!
ちょっと、今いい所だから邪魔するなよ
泥棒が、子供にやらせるなんて
こんな映画見た事ないぜ!」
「ねぇってば
鍵が何処にあるかだけ教えてよ」
「うるさいな!
ほら、鍵なら俺が持っているから、貸してやるよ
でも、あとでちゃんと返すんだぞ!
アハハッ、ほんとこいつら面白いなぁ〜」
と良いながら、子分は見えないはずのガブリエルに鍵を渡してくれました
その鍵を使って、ガブリエルは扉の鍵を開けて、
アンナを救い出すことに成功しました
しかし、外に出るためのドアは、子分の斜め前にありました
ガブリエルは、姿を消しているので、問題ないですが、
アンナはどうしても見つかる恐れがありました
「ちょっと、ここからはどうするの?」
「多分、テレビに夢中になっているから
気が付かないんじゃない?」
「でも、そんな事言っても、
すぐ前にドアがあるのに気が付かないって事は無いんじゃない?」
その時、誘拐犯の親分が帰って来てしまいました
「わぁ!
どうしよう
とりあえず、そこのキッチンに隠れよう!」
2人はキッチンに隠れました
そこに、誘拐犯の親分が帰って来ました
「おい、お前!
あれだけ酒は飲むなって言っていただろう!」
「すいません、アニキ
でも、ほんの1杯だけですよ
それに、ちゃんと、ガキの様子は見てましたし」
「バカ野郎!
そこの扉を見てみろ!
鍵が開いているじゃないか!」
「あっ、それは、鍵を貸してって言われたから・・・」
「何!
それより、中は確認したのか!」
「いえ
おい、お前ら、ちゃんとおとなしく・・・
って、アニキ、逃げられました!」
「この!バカ野郎!
鍵を渡したのは、何時だ!」
「そんなに時間は経って無いと思います」
「それじゃ、まだ、そのあたりにいるはずだ
手分けして探すぞ!」
「ハイ!」
と言いながら、誘拐犯の2人は外に出て行ってしまいました
「さぁ、アンナ、今の内に逃げよう」
ガブリエルとアンナは、その隙を狙って、
無事に、誘拐犯のアジトから逃げ出す事に成功しました
しかし、大通りに出て
しばらく逃げていると、誘拐犯に見つかってしまいました
「アニキ!こっちです」
「やばい!
見つかっちゃった!
早く逃げるんだ!」
見つかった
アンナとガブリエルでしたが、
誘拐犯の子分は、お酒が入っていて
フラフラでした
「チャンスだ!
あの子分、足も遅いし
何かフラフラしてるよ
さぁ、今のうちに、近くの警察署に逃げ込もう!」
アンナとガブリエルは、
誘拐犯から逃げる事に成功したように思いました・・・
バーン!
一発の銃声が、アンナとガブリエルに聞こえました
「痛ったーー!」
なんと、誘拐犯の兄貴分は、銃を持っていて
それを2人に向けて撃ったのでした
その弾丸は、ガブリエルの羽に当たってしまいました
「ガブリエル!
大丈夫?」
「オイラは平気だよ
それより、アンナには当たらなかった?」
「私は、大丈夫
でも、ガブリエルは羽から血が出てるよ」
「うん、でもオイラは天使だから、血はすぐに止まるよ
それに、怪我も1日くらいで治っちゃうから大丈夫
それより、飛べなくなっちゃったから
走って逃げないと
オイラ、いつも飛んでばっかりだから、
走るのは苦手なんだよね
捕まっちゃうから、アンナ一人で逃げて!」
「ダメだよ
ガブリエルを置いて逃げれないよ
とにかく、そこの教会に逃げ込みましょう」
2人は、近くにあった教会に逃げ込みました
でも、誘拐犯も、それを見ていて、
すぐに教会の中に入って来ました
ボローニャ (トリップアドバイザー提供)
「ヘヘヘッ
ここに逃げ込んだのは分かっているんだぜ!
こっちは銃を持っているから、
殺されないうちに出てきた方が良いと思うけどなぁ〜」
「アニキ、こっちには居ないみたいです」
「あとは、ここの祭壇の後ろだな!
早く出てこないと、また銃で撃つぞ!」
アンナとガブリエルは、その祭壇の後ろに隠れていました
ボローニャ (トリップアドバイザー提供)
「どうしよう、ガブリエル
もう、見つかっちゃうよ
諦めて出て行こうか?
また、捕まっちゃうけど、
逃げ出すチャンスがまた来るかもしれないよ」
「ダメだよ
出て行ったら、確実に殺されちゃうよ
ここは、オイラが奴らの気を引くから
その間にアンナは逃げて」
「えっ、でも、ガブリエルを置いてなんて出来ないよ」
「オイラは、天使だから大丈夫!
確かに、撃たれるのは怖いけど・・
でも、アンナを助けに来たのに、
これじゃ、足でまといになっちゃったね」
「コラ!
早く出て来い!
もう、待てないぞ!
あと、10秒で出て来ないと撃つからな!
10・・9・・8・・」
「アンナ、それじゃ、オイラが気を引くから
逃げるんだよ
さっきの通りをもう少し進むと警察署があるから、
そこまで逃げれば大丈夫だよ」
「5・・4・・3・・」
「待って!
今から出て行くから撃たないで!」
ガブリエルは覚悟を決めて、
誘拐犯の前に飛び出ました
「おい、女は何処に行った?」
「えっ、え〜っと・・
アンナ!
今だ!逃げて!」
アンナは隙を見て逃げたつもりでしたが、
なんと、誘拐犯の子分は出口の扉の前で待っていました
「へっへっ
やっぱり、アニキの言った通りだ!」
「当たり前だ、ガキだと思って甘く見ると、
さっきのお前みたいになるからな
この俺様を出し抜こうなんて出来ないんだよ!
まぁ、どっちにしてもお前らには、死んで貰う事にした
俺達の顔も見られているし、
ほって置くと、危険が感じがするんでね
まずは、そっちの女のガキからだ!」
「アンナ逃げて!」
ガブリエルは叫びましたが、
誘拐犯の銃からは弾丸がアンナをめがけて発射されてしまいました
バーーン!
「うわぁーー!
アンナ!、アンナ!・・
って、アレ?
どうなっているの?
時間が止まっている?」
「これ、ガブリエル!」
「あっ、神様ですか?」
「まったく、女の子を助けに行かせたのに、
なんで、危険な目に逢わせるんだ!
天界で見ていて、ハラハラしたぞ」
「ゴメンなさい、だって・・」
「まぁ、良い
私が時間を止めているから
今のうちに、ここからアンナを連れて逃げなさい!」
「でも、あの男達は?」
「あいつらには天罰が必要かもしれないな
私に任せておきなさい
さぁ、早く、ここから逃げるんだ」
「ハイ!」
そう言って、ガブリエルはアンナを連れて、
教会の外に逃げ出しました
すると、教会の中から大きな音が聞こえて来ました
バーン!
ガシャーン!
銃弾は、誰もいない床の大理石に命中しました
「あれ?
あの何処に行きやがった?」
「アニキ!
アニキの隣にいた、変なガキも消えてますぜ!」
「あっ、あいつらいつの間に消えやがったんだ!」
誘拐犯が、2人が消えた事を不思議に思っていると、
外から変な音が聞こえて来ました
ワン、ワン
なんと、沢山の犬が教会の中に飛び込んで来ました
「うわぁ〜
なんだこの犬は!」
「アニキ、こっちからも来ましたぜ」
犬は、誘拐犯に噛み付こうとしました
さすがに、誘拐犯も噛み付かれるのは嫌なので、
教会の外に逃げ出しましたが、
外にも犬が待ち伏せしていました
「何で、こんなに犬がいるんだ?
おい、こっちに逃げるぞ
あそこの建物に逃げ込もう!」
誘拐犯は、近くにあった
大きな建物に逃げ込みました
しかし、その建物は警察署だったのです
神様が、犬を操って警察署に行くようにしたのです
「なんだ!君達は!」
「あの、犬に追われてて!
せっかく誘拐が上手く行くと思ったのにーー」
「バカ! 余計な事は言わなくて良いんだよ
誘拐とか言わなかったら、バレないんだよ
って、あっ!」
「ちょっと、詳しく聞かせてもらおうか?」
誘拐犯は、警察に捕まってしまいました
それを見ていた、アンナとガブリエルは、
安心して、アンナのお屋敷に帰って行きました
おしまい
〜〜〜〜〜〜〜〜
今回、文字数が1万文字を越えてしまったので、
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ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その2
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ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その1
ガブリエルの冒険(ボローニャ編)その2
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結局、ガブリエルも誘拐犯に見つかってしまい
アンナと同じ部屋に閉じ込められたガブリエルですが、
どうやって、この部屋から逃げ出すかアンナと相談していました
「あっ、そうだそれじゃ、
オイラがまた、あの天窓から出て
扉の鍵を開けるよ」
「大丈夫?
誘拐犯の兄貴は居ないけど
見張りの男は居るのよ!」
「任せてよ
オイラは天使だよ
人間から姿を見えないように出来るんだから」
と言って、
ガブリエルは、姿を消してしまいました
「あっ! 本当に消えた!」
「それじゃ、オイラに任せておいてね」
「姿は見えないけど、声は聞こえるのね
ここから、逃げ出すのは、あなたにかかっているんだから、
しっかりしなさいよ」
「分かっているよ
それじゃ、待っててね」
と良い残し
ガブリエルは天井にある窓から
外に出て行きました
その頃、隣の部屋では
残った誘拐犯の子分は、ワインを飲みながらテレビを見ていました
Vino al Vino (トリップアドバイザー提供)
「アニキはダメって言ったけど、
ちょっとのお酒なら大丈夫だろう
それに、ちょっとは息抜きしないといけないしな」
「しかし、この映画面白いなぁ〜
こんな泥棒なんているはず無いのに
子供にやられる泥棒なんて初めて見たよ
アハハッ」
そこに、ガブリエルが姿を消して入って来ました
アンナが閉じ込められている、扉の前に来ましたが、
鍵がかかっていて、開きそうにありません
ガブリエルは困ってしまって、
扉越しに、アンナに相談しました
「ねぇ、アンナ
聞こえる?
鍵が見つからないんだけど
どうしよう?」
「ガブリエル、あなたが、扉を開けるっていうから
待っているのに、ほんと何をやっているの?
鍵が見つからないなら、
そこに居る誘拐犯に聞けばいいじゃない!」
「えっ!
そんな事して、大丈夫かな?」
「あなた、姿を消しているんでしょ?
それなら、大丈夫でしょ
そんな事より、早く、ここから出してよ!」
ガブリエルは、アンナの言葉を信じて、
テレビに夢中になっている誘拐犯の子分に話しかけました
「ねぇ、扉の鍵って何処にあるの?」
「うるさいな!
ちょっと、今いい所だから邪魔するなよ
泥棒が、子供にやらせるなんて
こんな映画見た事ないぜ!」
「ねぇってば
鍵が何処にあるかだけ教えてよ」
「うるさいな!
ほら、鍵なら俺が持っているから、貸してやるよ
でも、あとでちゃんと返すんだぞ!
アハハッ、ほんとこいつら面白いなぁ〜」
と良いながら、子分は見えないはずのガブリエルに鍵を渡してくれました
その鍵を使って、ガブリエルは扉の鍵を開けて、
アンナを救い出すことに成功しました
しかし、外に出るためのドアは、子分の斜め前にありました
ガブリエルは、姿を消しているので、問題ないですが、
アンナはどうしても見つかる恐れがありました
「ちょっと、ここからはどうするの?」
「多分、テレビに夢中になっているから
気が付かないんじゃない?」
「でも、そんな事言っても、
すぐ前にドアがあるのに気が付かないって事は無いんじゃない?」
その時、誘拐犯の親分が帰って来てしまいました
「わぁ!
どうしよう
とりあえず、そこのキッチンに隠れよう!」
2人はキッチンに隠れました
そこに、誘拐犯の親分が帰って来ました
「おい、お前!
あれだけ酒は飲むなって言っていただろう!」
「すいません、アニキ
でも、ほんの1杯だけですよ
それに、ちゃんと、ガキの様子は見てましたし」
「バカ野郎!
そこの扉を見てみろ!
鍵が開いているじゃないか!」
「あっ、それは、鍵を貸してって言われたから・・・」
「何!
それより、中は確認したのか!」
「いえ
おい、お前ら、ちゃんとおとなしく・・・
って、アニキ、逃げられました!」
「この!バカ野郎!
鍵を渡したのは、何時だ!」
「そんなに時間は経って無いと思います」
「それじゃ、まだ、そのあたりにいるはずだ
手分けして探すぞ!」
「ハイ!」
と言いながら、誘拐犯の2人は外に出て行ってしまいました
「さぁ、アンナ、今の内に逃げよう」
ガブリエルとアンナは、その隙を狙って、
無事に、誘拐犯のアジトから逃げ出す事に成功しました
しかし、大通りに出て
しばらく逃げていると、誘拐犯に見つかってしまいました
「アニキ!こっちです」
「やばい!
見つかっちゃった!
早く逃げるんだ!」
見つかった
アンナとガブリエルでしたが、
誘拐犯の子分は、お酒が入っていて
フラフラでした
「チャンスだ!
あの子分、足も遅いし
何かフラフラしてるよ
さぁ、今のうちに、近くの警察署に逃げ込もう!」
アンナとガブリエルは、
誘拐犯から逃げる事に成功したように思いました・・・
バーン!
一発の銃声が、アンナとガブリエルに聞こえました
「痛ったーー!」
なんと、誘拐犯の兄貴分は、銃を持っていて
それを2人に向けて撃ったのでした
その弾丸は、ガブリエルの羽に当たってしまいました
「ガブリエル!
大丈夫?」
「オイラは平気だよ
それより、アンナには当たらなかった?」
「私は、大丈夫
でも、ガブリエルは羽から血が出てるよ」
「うん、でもオイラは天使だから、血はすぐに止まるよ
それに、怪我も1日くらいで治っちゃうから大丈夫
それより、飛べなくなっちゃったから
走って逃げないと
オイラ、いつも飛んでばっかりだから、
走るのは苦手なんだよね
捕まっちゃうから、アンナ一人で逃げて!」
「ダメだよ
ガブリエルを置いて逃げれないよ
とにかく、そこの教会に逃げ込みましょう」
2人は、近くにあった教会に逃げ込みました
でも、誘拐犯も、それを見ていて、
すぐに教会の中に入って来ました
ボローニャ (トリップアドバイザー提供)
「ヘヘヘッ
ここに逃げ込んだのは分かっているんだぜ!
こっちは銃を持っているから、
殺されないうちに出てきた方が良いと思うけどなぁ〜」
「アニキ、こっちには居ないみたいです」
「あとは、ここの祭壇の後ろだな!
早く出てこないと、また銃で撃つぞ!」
アンナとガブリエルは、その祭壇の後ろに隠れていました
ボローニャ (トリップアドバイザー提供)
「どうしよう、ガブリエル
もう、見つかっちゃうよ
諦めて出て行こうか?
また、捕まっちゃうけど、
逃げ出すチャンスがまた来るかもしれないよ」
「ダメだよ
出て行ったら、確実に殺されちゃうよ
ここは、オイラが奴らの気を引くから
その間にアンナは逃げて」
「えっ、でも、ガブリエルを置いてなんて出来ないよ」
「オイラは、天使だから大丈夫!
確かに、撃たれるのは怖いけど・・
でも、アンナを助けに来たのに、
これじゃ、足でまといになっちゃったね」
「コラ!
早く出て来い!
もう、待てないぞ!
あと、10秒で出て来ないと撃つからな!
10・・9・・8・・」
「アンナ、それじゃ、オイラが気を引くから
逃げるんだよ
さっきの通りをもう少し進むと警察署があるから、
そこまで逃げれば大丈夫だよ」
「5・・4・・3・・」
「待って!
今から出て行くから撃たないで!」
ガブリエルは覚悟を決めて、
誘拐犯の前に飛び出ました
「おい、女は何処に行った?」
「えっ、え〜っと・・
アンナ!
今だ!逃げて!」
アンナは隙を見て逃げたつもりでしたが、
なんと、誘拐犯の子分は出口の扉の前で待っていました
「へっへっ
やっぱり、アニキの言った通りだ!」
「当たり前だ、ガキだと思って甘く見ると、
さっきのお前みたいになるからな
この俺様を出し抜こうなんて出来ないんだよ!
まぁ、どっちにしてもお前らには、死んで貰う事にした
俺達の顔も見られているし、
ほって置くと、危険が感じがするんでね
まずは、そっちの女のガキからだ!」
「アンナ逃げて!」
ガブリエルは叫びましたが、
誘拐犯の銃からは弾丸がアンナをめがけて発射されてしまいました
バーーン!
「うわぁーー!
アンナ!、アンナ!・・
って、アレ?
どうなっているの?
時間が止まっている?」
「これ、ガブリエル!」
「あっ、神様ですか?」
「まったく、女の子を助けに行かせたのに、
なんで、危険な目に逢わせるんだ!
天界で見ていて、ハラハラしたぞ」
「ゴメンなさい、だって・・」
「まぁ、良い
私が時間を止めているから
今のうちに、ここからアンナを連れて逃げなさい!」
「でも、あの男達は?」
「あいつらには天罰が必要かもしれないな
私に任せておきなさい
さぁ、早く、ここから逃げるんだ」
「ハイ!」
そう言って、ガブリエルはアンナを連れて、
教会の外に逃げ出しました
すると、教会の中から大きな音が聞こえて来ました
バーン!
ガシャーン!
銃弾は、誰もいない床の大理石に命中しました
「あれ?
あの何処に行きやがった?」
「アニキ!
アニキの隣にいた、変なガキも消えてますぜ!」
「あっ、あいつらいつの間に消えやがったんだ!」
誘拐犯が、2人が消えた事を不思議に思っていると、
外から変な音が聞こえて来ました
ワン、ワン
なんと、沢山の犬が教会の中に飛び込んで来ました
「うわぁ〜
なんだこの犬は!」
「アニキ、こっちからも来ましたぜ」
犬は、誘拐犯に噛み付こうとしました
さすがに、誘拐犯も噛み付かれるのは嫌なので、
教会の外に逃げ出しましたが、
外にも犬が待ち伏せしていました
「何で、こんなに犬がいるんだ?
おい、こっちに逃げるぞ
あそこの建物に逃げ込もう!」
誘拐犯は、近くにあった
大きな建物に逃げ込みました
しかし、その建物は警察署だったのです
神様が、犬を操って警察署に行くようにしたのです
「なんだ!君達は!」
「あの、犬に追われてて!
せっかく誘拐が上手く行くと思ったのにーー」
「バカ! 余計な事は言わなくて良いんだよ
誘拐とか言わなかったら、バレないんだよ
って、あっ!」
「ちょっと、詳しく聞かせてもらおうか?」
誘拐犯は、警察に捕まってしまいました
それを見ていた、アンナとガブリエルは、
安心して、アンナのお屋敷に帰って行きました
おしまい
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posted by ガブリエル at 22:54| エミリア・ロマーニャ州