2017年05月20日
南フランス、ヴァンスにて エコール・フレネ訪問B 〜 子どもの力を信じて 〜
2007年5月10日 エコール・フレネ訪問1日目午前
この日は、本当にいいお天気で、青い空に、白い校舎が、ひときわキレイに見えた。
白壁のこじんまりとした教室・・・
その入り口から右と左に教室があり、右がカルメン学級(8〜13歳)、左がブリジット学級(6〜8歳)で、それぞれ20人ずつが静かに学習中だった。
Yさんは、まず右の方に入っていき、代表をつとめるカルメン先生に挨拶し、私を紹介してくれた。
印象としては、目の輝きが強い、落ち着いた静かな、しかし揺るぎない意思の強さを感じた。
1985年に書かれた「世界の自由学校」で、フレネ学校について書いてあり、その時のカルメン先生は32歳。
約30年間、この学校で教師をされているということだった。
子ども達は、日本人のお客さんには慣れている様子で、特に珍しがることもなく、みんな自然体だった。
写真を撮る許可をいただき、さっそくそのままカルメン学級(8歳〜13歳)の授業を見学させてもらうことになった。
教室のはしで、それぞれ自分で決めた学習計画に沿って学習する子ども達を見ていて、日本の小学校で担任をしていた頃のことをふっと思い出す。
例えば算数の時間、1枚のプリントを配って
「はい、名前を書いて始めてください」
と言って、ものの5分もしないうちに全部終わって持ってくる子から、30分かけても、なかなか終わらない子まで、それぞれみんな色々だった。
終わった子は、さらにもう一つ用意したプリントに取り組んだり、学級文庫の本を読んだり・・・手持ちぶさたな子もいた。
一斉授業をしていても、理解する程度は、みんなそれぞれ・・・。
特に高学年になると、塾に行っている子が多くなり、その差は広がるばかり。
昔は、放課後にのんびり話しでもしながらフォローしてあげることもできたようだが、様々な事件のせいで、集団下校が当たり前となり、それもできなくなった。
そんなことを思い出しながら、あちこちに置いてあるボックスやファイルからカードやプリントを取り出しては、それに向かう様子を見ていた。
カルメン先生は、それぞれ違うことをしている子ども達の表情に、細かく気配りをしていて、ちょっと動作の止まっている子なんかにしっかりと声かけをしていく。
課題が終わると、計画表には色がぬられていく。
ちなみに PLAN DE TRAVAIL とあるのがカルメン学級の学習計画表だった。
上から作文・詩・書き取り
つづり方
算数の問題と答え
重さ・長さ・量
研究発表の準備
それに図工や、集会で何を聞いたかのメモまであった。
低学年は、少しだけ違うようだった。
一番印象的だったのは、子ども達の自然な集中力だった。カルメン先生は何も指示はしない。大声を出す必要も無い。
子ども達はそれぞれに、自分が為すべきことを知っているのだった。
分からないことがあれば、つづりなら黒板に書き、計算なら先生や友達に聞く。
初めて勉強することであっても、まずは自分の頭で考える。誰かに教えてもらうのは、その後だった。
おしゃべりをし過ぎてうるさくなることもなかった。
教室内は、心地よい静けさに包まれていた。
(つづく)
実際の旅に役立つ情報編へは、こちら
ヨーロッパの自由学校訪問記 〜情報編〜
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白壁のこじんまりとした教室・・・
その入り口から右と左に教室があり、右がカルメン学級(8〜13歳)、左がブリジット学級(6〜8歳)で、それぞれ20人ずつが静かに学習中だった。
Yさんは、まず右の方に入っていき、代表をつとめるカルメン先生に挨拶し、私を紹介してくれた。
印象としては、目の輝きが強い、落ち着いた静かな、しかし揺るぎない意思の強さを感じた。
1985年に書かれた「世界の自由学校」で、フレネ学校について書いてあり、その時のカルメン先生は32歳。
約30年間、この学校で教師をされているということだった。
子ども達は、日本人のお客さんには慣れている様子で、特に珍しがることもなく、みんな自然体だった。
写真を撮る許可をいただき、さっそくそのままカルメン学級(8歳〜13歳)の授業を見学させてもらうことになった。
教室のはしで、それぞれ自分で決めた学習計画に沿って学習する子ども達を見ていて、日本の小学校で担任をしていた頃のことをふっと思い出す。
例えば算数の時間、1枚のプリントを配って
「はい、名前を書いて始めてください」
と言って、ものの5分もしないうちに全部終わって持ってくる子から、30分かけても、なかなか終わらない子まで、それぞれみんな色々だった。
終わった子は、さらにもう一つ用意したプリントに取り組んだり、学級文庫の本を読んだり・・・手持ちぶさたな子もいた。
一斉授業をしていても、理解する程度は、みんなそれぞれ・・・。
特に高学年になると、塾に行っている子が多くなり、その差は広がるばかり。
昔は、放課後にのんびり話しでもしながらフォローしてあげることもできたようだが、様々な事件のせいで、集団下校が当たり前となり、それもできなくなった。
そんなことを思い出しながら、あちこちに置いてあるボックスやファイルからカードやプリントを取り出しては、それに向かう様子を見ていた。
カルメン先生は、それぞれ違うことをしている子ども達の表情に、細かく気配りをしていて、ちょっと動作の止まっている子なんかにしっかりと声かけをしていく。
課題が終わると、計画表には色がぬられていく。
ちなみに PLAN DE TRAVAIL とあるのがカルメン学級の学習計画表だった。
上から作文・詩・書き取り
つづり方
算数の問題と答え
重さ・長さ・量
研究発表の準備
それに図工や、集会で何を聞いたかのメモまであった。
低学年は、少しだけ違うようだった。
一番印象的だったのは、子ども達の自然な集中力だった。カルメン先生は何も指示はしない。大声を出す必要も無い。
子ども達はそれぞれに、自分が為すべきことを知っているのだった。
分からないことがあれば、つづりなら黒板に書き、計算なら先生や友達に聞く。
初めて勉強することであっても、まずは自分の頭で考える。誰かに教えてもらうのは、その後だった。
おしゃべりをし過ぎてうるさくなることもなかった。
教室内は、心地よい静けさに包まれていた。
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