シマウマ模様には見えないけど、シマウマ数です
ほとんどの無理数は数字の並び方に規則性はありません。たとえば2の平方根は
√2 = 1.4142135623731 ...
となって、その並び方がバラバラであることはよく知られていますね。でも中には変な(?)無理数もあって、たとえば
f(n) = sqrt(9・100n + 112 −44n)/11
で定義される f(n) は疑似的ではあるものの、部分的にパターンを作ります。実際にエクセルで計算させてみると
n = 1 2.82842712474619E+00
n = 2 2.72763633939717E+01
n = 3 2.72726969696801E+02
n = 4 2.72727263030303E+03
n = 5 2.72727272563636E+04
n = 6 2.72727272724970E+05
n = 7 2.72727272727243E+06
n = 8 2.72727272727272E+07
となっています。n が大きくなるほど 272727 ... というパターンが増えていました。そのパターン模様がシマウマに似ているから、シマウマ数 と呼ぶのだそうですが ......
「え? シマウマ? どのへんが?」
と何度目を凝らしてもシマウマ模様にはまったく見えません。もっとたくさんの桁が並んでいる表も見ましたけど、やっぱりよく分かりませんでした。まあ、いいや。そのへんの感性は文化によって違うかもしれないし。
念のため付け加えておくと、上の式が完全に規則的なパターンで並ぶ数字ではないのです。そこはやっぱり無理数ですから。たとえば有理数である
1/7 = 0.142857142857143 ...
は綺麗に 142857 を繰り返しますが、f(n) は途中で 4206426183 ... のように不規則な数字が唐突に表れたりします。長い目でみるとやっぱり「不規則」なのです。とはいえ、無理数でこんな並び方をする数字を発見したってことは、本当にすごいことです。エクセルでは 15 桁までしか扱えないので、こういう計算は不得手ですけど、暇があったら久しぶりに C++ か FORTRAN を動かして(かなりブランクあるからコードの書き方を忘れてるかもしれないけど)、他に何かこういう数字がないか探してみます。