2017年10月23日
「ナバロンの嵐」感想
原題:FORCE 10 FROM NAVARONE 制作:1978年/イギリス 日本公開:1979年2月10日
ストーリー
ギリシャでのナバロンの要塞爆破に成功した生き残りのうち、マロリー中佐(ロバート
・ショウ)とミラー軍曹(エドワード・フォックス)は連合軍の司令部に呼び出された。
ミラー軍曹は退役して今は民間企業に勤務していたが再招集がかけられたのだ。二人への
任務は、ナバロンの要塞爆破作戦で顔を見ているドイツのスパイ、レスコバー大尉がユー
ゴスラビアで抵抗しているパルチザンにスパイとして入り込んでいる。そのレスコバー大
尉を識別し、暗殺せよというものだった。
二人をユーゴスラビアまで運ぶのは、別任務でユーゴスラビアへ出発しようとしている
バーンズビー中佐率いる第10部隊だったが、バーンズビー中佐は任務の妨げになると、
不満げだった。極秘出発するはずが、妨害を受けそのどさくさで、MPに連行される途中
だったウィーバー軍曹も脱走して輸送機に乗り込むことになった。しかし、ユーゴスラビ
アまで到着したところで、敵の戦闘機に輸送機は撃墜され、第10部隊は半減してしまっ
た。ドイツ軍に捕虜となった一行は、脱出時にまた数を減らし第10部隊の任務であるネ
レトバ峡谷の橋の爆破にマロリー中佐、ミラー軍曹、ウィーバー軍曹も協力して任にあた
ることになった。最終的にバーンズビー中佐一人となった第10部隊と3人は二つの任務
を無事完遂することができるのか。
ベトナム戦争後遺症でシリアスな戦争映画がブームとなる前の第二次世界大戦を描いた
痛快活劇戦争映画です。「スターウォーズ」のハン・ソロ役でブレイクしたハリソン・フ
ォードがロバート・ショウに続く2番目のビリング(注:キャスト表記のこと。当然主役
は最初に表示される。)で、主役級の役を務めた戦争映画です。
イギリス兵とアメリカ兵の混合部隊がユーゴスラビアで任務を遂行するという、ユーゴ
が連合国側だったのか同盟国側だったのか、また、パルチザンの中にいるスパイは味方な
のか敵なのかと暫くは混乱しましたが、見ていると次第に敵味方がはっきりしてくるので、
落ち着いてみることが出来ました。歴史に詳しかったらもっと早く理解できたと思います。
原作はアステア・マクリーンの小説で、「ナバロンの要塞」の続編となります。「ナバ
ロンの要塞」も1961年に映画化されています。また、小説は作者が異なりますが、サ
ム・ウェルリンが「ナヴァロンの雷鳴」、「ナヴァロンの風雲」という続編を書いていま
す。日本でもハヤカワ文庫から出版されました。原題にもナバロンという言葉が使われて
いますが、ギリシャのナバロンが舞台となるのは第一作のみです。
原作は未読ですが、映画のレビューを見ていると、映画には小説では主役級で登場して
いる人物が登場しておらず、映画用の大きなアレンジがされているようです。
ハリソン・フォードは、ハン・ソロのような荒くれ者ではなく、イギリス軍特殊部隊の
若きエリート中佐をカッコよく演じていました。
この続編は、前作の映画「ナバロンの要塞」から17年後に制作されており、前作から
の生き残りであるキース・マロリー少佐とダスティ・ミラー軍曹は配役が変わっています。
前作はマロリー大尉がグレゴリー・ペック、ミラー伍長がデヴィッド・ニーヴンでした。
前作の功労によってか本作では昇進して階級が上がっています。
パルチザンのスパイとしてユーゴ軍に潜入しているマリッツア・ペトロヴィッチのたら
いでの入浴、胸チラシーンがちょっとだけあります。ほとんど男しか出ていない作品なの
で、サービスシーンということだったのでしょう。
ロバート・ショウ演じるマロリー中佐は、前の作戦で足を負傷してまだ完治していない
という設定なので、行動力はありませんが老獪さで、まだ若いバーンズビー中佐を補佐し
て窮地を幾度となく切り抜けます。年の功とはよく言ったものです。
ロッキーのアポロ役で有名になったカール・ウェザースがウィーバー軍曹役で参加し
ています。人種差別を自軍でも敵の捕虜になったときも受けたために非常に頑固だけれど
、一度打ち解けるとフレンドリーになるという役を好演しています。
1974年の「ロンゲスト・ヤード」や1977年の「007/私を愛したスパイ」で
人気を博したリチャード・キールがユーゴスラビア軍のドラザック大尉を演じていました
が、ひげ面だったため、最初は誰だかわかりませんでした。でも2m18cmの長身のた
め、他の俳優と並んだときの身長差で気が付きました。ウィーバー軍曹に人種差別をす
るしぐさは憎々しかったです。「007/私を愛したスパイ」で演じた殺し屋ジョーズは
大人気となったため、次作「007/ムーンレイカー」でも再度同じ役で出演となりまし
た。それもクライマックスで悪を裏切って味方になり、可愛い彼女までゲットしてしまう
という美味しい役となっていました。
最後の大仕事のダム破壊では、爆破準備が爆破予定時間を超えてしまい、爆破影響範囲
外まで逃げる時間をとってしまうと、ドイツ軍が橋を超えてパルチザン陣地まで侵攻して
しまうと、ダムと共に命運を共にしようとあきらめるマロリー少佐とバーンズビー中佐の
行く末にハラハラしましたが、この先、こうこなくっちゃという展開で安心させてくれま
す。
冒頭、前作「ナバロンの要塞」のクライマックスシーンがナレーションと共に回想され、
作戦後救出された二人のシーンが、本作の俳優で追加されています。
ストーリー
ギリシャでのナバロンの要塞爆破に成功した生き残りのうち、マロリー中佐(ロバート
・ショウ)とミラー軍曹(エドワード・フォックス)は連合軍の司令部に呼び出された。
ミラー軍曹は退役して今は民間企業に勤務していたが再招集がかけられたのだ。二人への
任務は、ナバロンの要塞爆破作戦で顔を見ているドイツのスパイ、レスコバー大尉がユー
ゴスラビアで抵抗しているパルチザンにスパイとして入り込んでいる。そのレスコバー大
尉を識別し、暗殺せよというものだった。
二人をユーゴスラビアまで運ぶのは、別任務でユーゴスラビアへ出発しようとしている
バーンズビー中佐率いる第10部隊だったが、バーンズビー中佐は任務の妨げになると、
不満げだった。極秘出発するはずが、妨害を受けそのどさくさで、MPに連行される途中
だったウィーバー軍曹も脱走して輸送機に乗り込むことになった。しかし、ユーゴスラビ
アまで到着したところで、敵の戦闘機に輸送機は撃墜され、第10部隊は半減してしまっ
た。ドイツ軍に捕虜となった一行は、脱出時にまた数を減らし第10部隊の任務であるネ
レトバ峡谷の橋の爆破にマロリー中佐、ミラー軍曹、ウィーバー軍曹も協力して任にあた
ることになった。最終的にバーンズビー中佐一人となった第10部隊と3人は二つの任務
を無事完遂することができるのか。
ベトナム戦争後遺症でシリアスな戦争映画がブームとなる前の第二次世界大戦を描いた
痛快活劇戦争映画です。「スターウォーズ」のハン・ソロ役でブレイクしたハリソン・フ
ォードがロバート・ショウに続く2番目のビリング(注:キャスト表記のこと。当然主役
は最初に表示される。)で、主役級の役を務めた戦争映画です。
イギリス兵とアメリカ兵の混合部隊がユーゴスラビアで任務を遂行するという、ユーゴ
が連合国側だったのか同盟国側だったのか、また、パルチザンの中にいるスパイは味方な
のか敵なのかと暫くは混乱しましたが、見ていると次第に敵味方がはっきりしてくるので、
落ち着いてみることが出来ました。歴史に詳しかったらもっと早く理解できたと思います。
原作はアステア・マクリーンの小説で、「ナバロンの要塞」の続編となります。「ナバ
ロンの要塞」も1961年に映画化されています。また、小説は作者が異なりますが、サ
ム・ウェルリンが「ナヴァロンの雷鳴」、「ナヴァロンの風雲」という続編を書いていま
す。日本でもハヤカワ文庫から出版されました。原題にもナバロンという言葉が使われて
いますが、ギリシャのナバロンが舞台となるのは第一作のみです。
原作は未読ですが、映画のレビューを見ていると、映画には小説では主役級で登場して
いる人物が登場しておらず、映画用の大きなアレンジがされているようです。
ハリソン・フォードは、ハン・ソロのような荒くれ者ではなく、イギリス軍特殊部隊の
若きエリート中佐をカッコよく演じていました。
この続編は、前作の映画「ナバロンの要塞」から17年後に制作されており、前作から
の生き残りであるキース・マロリー少佐とダスティ・ミラー軍曹は配役が変わっています。
前作はマロリー大尉がグレゴリー・ペック、ミラー伍長がデヴィッド・ニーヴンでした。
前作の功労によってか本作では昇進して階級が上がっています。
パルチザンのスパイとしてユーゴ軍に潜入しているマリッツア・ペトロヴィッチのたら
いでの入浴、胸チラシーンがちょっとだけあります。ほとんど男しか出ていない作品なの
で、サービスシーンということだったのでしょう。
ロバート・ショウ演じるマロリー中佐は、前の作戦で足を負傷してまだ完治していない
という設定なので、行動力はありませんが老獪さで、まだ若いバーンズビー中佐を補佐し
て窮地を幾度となく切り抜けます。年の功とはよく言ったものです。
ロッキーのアポロ役で有名になったカール・ウェザースがウィーバー軍曹役で参加し
ています。人種差別を自軍でも敵の捕虜になったときも受けたために非常に頑固だけれど
、一度打ち解けるとフレンドリーになるという役を好演しています。
1974年の「ロンゲスト・ヤード」や1977年の「007/私を愛したスパイ」で
人気を博したリチャード・キールがユーゴスラビア軍のドラザック大尉を演じていました
が、ひげ面だったため、最初は誰だかわかりませんでした。でも2m18cmの長身のた
め、他の俳優と並んだときの身長差で気が付きました。ウィーバー軍曹に人種差別をす
るしぐさは憎々しかったです。「007/私を愛したスパイ」で演じた殺し屋ジョーズは
大人気となったため、次作「007/ムーンレイカー」でも再度同じ役で出演となりまし
た。それもクライマックスで悪を裏切って味方になり、可愛い彼女までゲットしてしまう
という美味しい役となっていました。
最後の大仕事のダム破壊では、爆破準備が爆破予定時間を超えてしまい、爆破影響範囲
外まで逃げる時間をとってしまうと、ドイツ軍が橋を超えてパルチザン陣地まで侵攻して
しまうと、ダムと共に命運を共にしようとあきらめるマロリー少佐とバーンズビー中佐の
行く末にハラハラしましたが、この先、こうこなくっちゃという展開で安心させてくれま
す。
冒頭、前作「ナバロンの要塞」のクライマックスシーンがナレーションと共に回想され、
作戦後救出された二人のシーンが、本作の俳優で追加されています。
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