ディアボーイズの続きが見たい

中へ切れ込んだ布施はボールを持っていなかった


布施「残念だったな、高階」


トーヤ「マジっすかぁ」



ノールックで二年の小坂へバックパスが送られていた。


水前寺と榎本が慌てて3点を止めようとする


小坂（そのスピードは頭に入っているよ）


榎本は足がもつれて距離を詰められない

水前寺が止めに入る。


クイックスリーポイントは放たれた


三浦（これも早い。落ちる）


布施は無理に張り合わずマークしている高階を少し外に釣りだしていた。


湯川は梁川がシュートを打つ前にスクリーンで抑え込んでいた。


紅林は大門をスクリーンアウトでリバウンドへ備えようとしているが・・・


大門は走り込んでいた。そのシュートに


「ま、まさか・・」
「うそだろ」
「湘南が？？？」


バッ！！ジャンプする大門


小坂のクイックシュートを空中で受け取り！！

ドガン！！！

ピーーーーーーー

「バスケットカウントワンスロー！！！！」



アリウープ炸裂


「うわぁぁぁぁぁ」
「湘南がアリウープだぁ」
「おいおいおい、布施がオトリだったぞ」
「3ポイントからのアリウープでバスカンって、本当の3ポイントプレイじゃん」


紅林4つ目のファール


氷室「くっ・・・何とか3クオーターは耐えて欲しかったけど・・・」


タイムアウトを取る瑞穂


紅林と榎本は完全に限界だった。氷室はそれに気付いていたが、良い流れを切りたくなかった。疲労は、のっている時は大丈夫だが、追い込まれた時に一気にあふれ出る。
完全にガス切れ状態で踏ん張っていた二人にとっては、このファールが致命的となった。


氷室のとった決断は、体力が回復している４ファールの近藤と南山の投入だった。


奥村「練習が多いチームが自然と身に付けられる力はスタミナですよ」

榊原「そうですね。瑞穂の1年生がフルタイムで湘南のメンバーと戦う事は出来ない」

奥村「彼らは元々スタミナがあるチームだが、瑞穂に敗れて以来、更にそのスタミナに磨きをかけていましたからな」

榊原「はい。それは私も良く知っています。時にスタミナは実力の差を埋める程大事なものです」

奥村「いくら、瑞穂のあの女監督が優秀であったとしても、実力の違うこのチームで、かなり無理をさせてゲームを運んできたのは事実ですからな。この先スタミナがない状況でどうやって10分強を戦うか。が、ポイントですが・・・」


榊原（氷室先生、どうするんですか？）


タイムアウトが終わり、フリースローのリバウンドへ向かうメンバー


トーヤ「ふぅ、今のうち（瑞穂）はこうなる事はわかってたんだけど、ちょこっと予定が早いよな」

湯川「前半ガチガチに緊張して、意味のないファールをすっからこうなったんだよ」

トーヤ「過ぎちまった事は仕方ない」

湯川「ああ。まぁ、和君達との引退試合でも俺達二人だけで攻めたからな」

トーヤ「おかげで、疲れたけど・・・」

湯川「あの時、２クオーターでへばっただろ」

トーヤ「へへ、バレてた」

湯川「今日は大丈夫か」

トーヤ「う〜ん、既にへばってるかも・・・」

湯川「だろうな。俺も結構きてるぞ」

トーヤ「湯川チンでも体力奪われたかぁ」


湯川「ただ、うちの残った武器は・・・」

トーヤ「コンビプレイのみ」


ザシュ！　フリースローが決まる


南山・近藤（ドキドキ）


湯川「よこせ、水前寺」


水前寺「は、はい！！」


湯川が一人で攻め込む。
3人で囲い込む湘南。

それと同時に高階も動いていた。

一年生達がやる事は、2年の二人が動きやすいスペースを作る。
スクリナーとなる。役割はわかっていた。

高階にボールがわたる。


トーヤ（いける）


ショットが放たれる。


ガン！


トーヤ「しまった」


湯川はスクリーンアウトにてリバウンドに行けない。


近藤もポジション取りに負け、湘南ボールとなる


湯川「高階、シュートが外れる事は仕方ね〜、どんどん行くぞ」


トーヤ「おう、次は決める」


2点が外れた瑞穂に対し、湘南が選択した攻撃は・・・


ザシュ！！


小坂の3ポイント。


湘南大相模が逆転に成功する。5点差つけた瑞穂を、スリーポイントプレイとスリーポイントで逆転したのであった。


第3クオーター残り40秒。


湘南は更に2点を追加した



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