ディアボーイズの続きが見たい

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佐藤（ん？僕につくのか）
「先輩、この攻撃僕にボールを運ばせてくれませんか？」

「ん？ああ、いいよ」

パシ


人差し指を立てて、歩きながらボールを運んでいる
佐藤「よ〜し、この攻撃ゆっくり確実に決めましょう！！」


岸本（ゆっくり確実だと？すぐにとってやる）


スティールに行く岸本

下條「馬鹿者、よくみろ。簡単に陣形を崩すな」
大声で呼び止める下條監督であったが岸本は耳に入る前に動いていた。

スティールをかわして、一気に突き進む佐藤がいた。

センターラインで抜かれた為、５対４。

ゆっくり攻めるといった佐藤であったが、あっという間にゴールを奪う。

（へぇ〜おもしれ〜じゃん、横学の佐藤。今のわざと誘ったよな。）


監督（佐藤らしいな。駆け引きがうまい。挑発的な言葉ではなく、優しい言葉で相手を動かすなんて）


下條「相手の言葉に惑わされるな。冷静に状況を判断しろ。それがポイントガードの役目だ」


森山（珍しく、下條監督が叫んでいる。それだけ岸本に期待しているのか）



次の大学チームの攻撃では、もう一度佐藤にボール運びから任せる事になった。

またも同じく指を一本立てる佐藤
「今度こそゆっくり、攻めましょう。確実に」


岸本（くっ、下條監督を怒らせてしまった・・・今度は止めてやる）


森山（岸本、頑張れ。ディフェンスは練習と経験によって上手くなるんだ。佐藤一也は良い選手だぞ。成田中央に持っていないものを持っている。よく見て覚えるんだ）


ゆっくりドリブルをする佐藤。


さっきのディフェンスの時、一発で抜かれた為、少しだけ距離を置いて佐藤を見る岸本。


森山（・・・）


岸本（これだけ腰を低くしているんだ。簡単に抜かれてたまるか）


佐藤がゆっくりと少しだけ後ろに下がる。


岸本（プレッシャーが聞いたか？よし、少しずつプレッシャーを与えるぞ）


と、その時、３ポイントライン後方、1メートル50センチのところで、シュートモーションに入る佐藤


岸本（な、そこから打つのか？？）


シュッ
・
・
・
・
「リバウンドォ〜」




パス。



ボールがネットを潜った。




岸本「・・・」



下條「ふぅ〜。どれだけ2点で頑張っても、少し遠いからと言って3点となるのか・・・ルールとは非常なものだ。まぁ、いい。こちらもそのルールにのっとって試合をするとするか」



前半終了時
横浜教育大学　　５４　対　３４　　成田中央

20点もの大差をつけて終了。


ハーフタイム

下條「どうだ？大学生達は」


岸本「はい、すみません。こんなに差が開くとは思っていませんでした。自分達の実力に自惚れていました」


武内「中で１対１の勝負は何とかできますが、そこに入るまでに苦戦します」


下條「フフフ。そうだな。森山がいる事もあるが、そこまで連携を取れているとは思えない。私は寧ろ、お前達の方が上だと思っている。これだけ大差をつけられていても、そう思っている」


岸本「・・・」


下條「確かに、理由としては岸本の言っている事も一理あろう。それもあるが相手が大学生、そして森山を相手に戦っている、という事がお前達の動きを固くしている。コートの外で見ていればよくわかる」


武内（そう言われてみれば、焦っていつも通りの動きが出来ていないような気がする・・・）


下條「私は勝つつもりでこの試合を組んだ。やるからには勝つ」


一同「はい」


下條「そして練習試合でもある。意識をして戦うんだ。勝つ時に偶然はあるが、負ける時は必然という事だ。今の20点差が何故そうなっているかを考えてみろ」


一同「はい！！」


下條「後半、一年の赤穂を入れる。３番のポジションに入れ。少し早いが良い機会だ


赤穂「はい！」


下條「先輩達にお前の実力を見せてやれ。相手が誰であっても物怖じしなくてよい。お前ならできるな」


赤穂「はい。勿論です」


第３クオーター開始時
一年の期待のルーキー「赤穂秀太」（あこう　しゅうた）　練習試合デビュー



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