ディアボーイズの続きが見たい

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水前寺の視線で、自分をフィニッシャーと感じた高階
（遅いっつうの。待ちくたびれたぜぇ〜い）


水前寺（トーヤさん。すいません。ここは流れを変える一発を頼んます）
水前寺「桑田、スクリーン」


桑田「わかった」


フェイスガードしている高階のマークにスクリーンへ行く桑田


西村「おい、スクリーンいったぞ。4番をフリーにさせるな」


「おう、チェンジだ。」


桑田のマークが完全に桑田を無視して高階をフェイスガードする


水前寺（トーヤさん以外は完全無視ってことかよ）


水前寺「榎本も動いてくれ！」


榎本（お前に言われる前に動いてるっつうの）


なかなか、マークが外れない。


高階が水前寺に人差し指を上に立てて、クイクイっと上下させている。


水前寺（ん？あっ。そうか。高さを利用したパスか）


高階が急に走り出すと同時に水前寺がフワッとしたパスを高めに出す。


ディフェンダーは高さで劣っているため、届かない。


パシ。　パスが通る。


トーヤ（ふぃ〜〜、やっとボール触った）


西村「あたれぇ〜〜！！」


トーヤ「な？？」



「うわ、トリプルチームだ」

「おい、高階を徹底マークしてるぞ」



杏崎「先生」


氷室「ちょっと予想外だったわね。高階君を止められず後半に仕掛けるなら、まだわかるけど、何一つプレーしていない状態で、いきなりトリプルチームなんて・・・ギャンブル的な作戦」


青南監督（ふん。これでいい。高階だけを警戒しているわけではない・・・今の相手さんの1年生にはシュート一本決めるのも重いだろう。止められない相手を止める為だけがトリプルチームではない。他に誘導する方法でもあるんだ。うちみたいなチームはこういう作戦の積み重ねで戦っていくんだ）


トーヤ（俺にトリプルチーム。おもしれぇ〜じゃん）


観客席
哀川「トーヤ、笑ってるじゃん」


藤原「横学戦でトリプルチームされた先輩としてはどうだ？」


哀川「へへ。燃えるね」


藤原「ってことは」


哀川「あの笑いは燃えてるね」


叫ぶ石井
「おらぁ〜トーヤぁ〜、3人くらいでびびってんじゃね〜。決めてやれ〜」



ざわつく観客席
「おいおい、あれ瑞穂のメンバーじゃん」


「後輩の試合観に来てるんだ」


「うわ、哀川和彦だ。サイン貰っとこうかな」



スタンドが瑞穂メンバーに気付きざわめくなか。



トーヤ（石井さぁ〜ん、簡単に言うけど、3人はきついっすよぉ）


ドリブルで仕掛ける高階。


「3人相手にキープしてるよ。やっぱ高階ってすげ〜んだよ」


「てか、他のメンバー何してんだよ。もっと動いてボール貰いにいけよ」


「完全に高階のチームだよな。他の4人いらないんじゃない？」



藤原「トーヤでフィニッシュ、って決めたい気持ちが、他のメンバーの動きが悪くしている」


三浦「ああ、よくないね。トーヤに任せっぱなしになっているよ」


土橋（・・・）


哀川「どうしたのどばっちゃん？」


土橋「ああ、俺達も去年の大会で困った時に哀川頼みになってただろう。外から見てるとこういうふうに見えていたんだなって思って」


石井（確かに・・・）


三浦「そうだね。哀川君だけのチームって言われてたのは仕方ないよね」


藤原「ああ。エースで点を取りに行くにも、他のメンバー全員で点を取りにいかないと、何の意味もないんだ」


哀川「みんな・・・」




反対側では
イライライライライライライライラ　　と、ブチ切れ寸前の布施


チャー「歩ちゃん、落ち着けって」


布施「あーもうムカつく。何やってんだ。こんな雑魚相手に。何なんだこのメンバー。高階一人もいいとこじゃね〜か」


トーヤ（くっそ。さすがに全員を突き放すのは無理か）


布施「おい、高階ぁ。そんな雑魚共全員抜け〜い」


トーヤ（ん？この声は布施せんせ〜い）


3年生の引退試合で見せたストップ＆ゴーで二人を抜く、一人は抜け切れていないが強引にシュートモーションに入る。


西村「打たせるな！！」


ドン！　ピーーーー

ディフェンスファウル。フリースロー


「うわ。完全に高階潰しだ」

「ここまでやるか」



青南監督（それでいい）


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