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2023年05月31日

露呈


 コールセンターで働くのが長くなると、いろいろ知り合いもできてきます。そしてあちらこちらのコールセンターを巡るたび、かつての同僚と逢うことも当たり前になってきます。

すると会いたかった人、懐かしい人、そして中には会いたくなかった人もいるわけです。

 Sさんは男性。5年来の付き合いです。同僚として知り合いました。
Kさんは女性。以前Sさんと一緒に働いていたとき、後から入ってきました。

ちょっとした事件があったんです。メガネ事件。

私はもともと近視で、30代半ばから遠視も入ってきました。
コールセンターではパソコン画面を見ながらお客様対応をします。

そのパソコン画面がちょうど、近視で見づらいし、また遠視でも見づらい距離なんです。
近視のメガネをかけると遠視が邪魔をします。
そこで考えたこと。

 昔のメガネをかけたら良いんじゃないか?

今から20年くらい前、メガネを作るたび視力を測定するのが面倒くさいので、メガネ屋さんにあるデータをそのまま使い、測定せずに作ってもらったメガネがいくつか残っています。
昔のもので、まだ今ほど視力は落ちていない頃のだから、パソコン画面を見るにはちょうど良いんじゃないか?と。

実際、家で今かけているメガネはその当時の物で、度数もちょうど良い。ただ何しろ古いので、人前でかけるのは恥ずかしいというか、どうかと思います。

他のも見てみたら、一つはレンズが外れて分解状態。
まともなものは、これしかありませんでした。

IMG_7471s.png
IMG_7473s.png

サングラスにもなるものです。

そして私は下の写真の状態にしてかけていたんです。
すると、
それを見つけた若い管理者が大笑いをしました。確かに、面白おかしく見えるでしょう。この状態だと。

ところが、そのとき近くの席でKさんが販確をしていました。
「販確」、、「販売確認」を縮めたもので、あの当時のコールセンターは発信でした。発信で売り込み、購入 = 販売が決まると、特定商取引法により「販売確認」をしなければなりません。

購入意思を確かめるのと、重要事項の説明をします。販売する側としては最後に緊張する場面でもあります。なのに、そこで若い管理者が大笑いをしたものだから、Kさん、激怒してしまったのです。

さらに若い管理者も、なだめれば良いものを
「笑って悪いか?」
そんな態度でぶつかっていったため、Kさん
「こんなのイジメだ!」
って、ブースを出て行ってしまったんですね。

 私はただ古いメガネをかけただけだと思っているのですが、Kさんにとってはどうなのか。
私としてはKさんは会いたくない人です。

Sさんとは仲が良く、昨日も仕事帰りに二人で飲みに行きました。
その飲んでいる席で、SさんはKさんのことを良い人だと褒めていたんですね。

そして今日。
昼休みで休憩室に行くと、テーブルにKさんと、もう一人女性が二人で座っていました。
Sさんはその隣のテーブルに座るところだったんです。Sさんのテーブルに私も加わった形になりました。

そしたらSさん、早々に食事を切り上げてタバコを吸いに行ってしまいました。
私もあとから喫煙室を覗くと、Sさんは電子タバコを吸っていました。

私がトイレに寄ってから喫煙室に入ったとき、もうSさんはいなくなっています。
私も電子タバコを吸って休憩室に戻ると、Sさんがいません。

そこへSさんからLINEが。
「Wi-Fiを使うから3階にいます。」
って。
あれ?休憩室でもWi-Fiは使えるはず。

Sさん、私と一緒にいるのをKさんに見られたくなかったんですね。Sさんは繕っていたようですが、バレバレです。
そしてハッキリしたのが、Kさんは私のことを好く思っていないってことです。

 今日の朝、別の同僚からアヒージョの素をいただきました。
良いことから始まったんですが、それ以外は何も良いことがない一日でした。





2023年05月30日

漫画


 今朝もバスの中で、何人もの乗客がスマホを操作していました。
そのうちの何人かはマンガを読んでいます。

私も小学生の頃は少年漫画を買っては読んでいました。
中学年は少年ジャンプ、高学年になるにつれ、少年サンデー、少年チャンピオンと。
その順番に読んでいきました。

中学生になるとお気に入りの単行本だけを読むようになり、部活が忙しくなるにつれマンガから離れていったと思います。

それが二十歳のとき、大きな交通事故、単独事故を起こして入院。その日のうち大きな街の病院へ搬送。退院後も月に一度、その病院へ通院していました。

田舎町に住んでいたので、バスで片道3時間かけて通っていたんです。
バスの中で退屈だから、久しぶりにマンガの本を買って読みました。ビッグコミックオリジナルでした。

お気に入りは「赤兵衛」「三丁目の夕日」そして「人間交差点(ヒューマンスクランブル)」です。

「赤兵衛」はユーモア、ナンセンス。
「三丁目の夕日」はノスタルジー、ほのぼの。
「人間交差点(ヒューマンスクランブル)」はドラマチック、感動でした。

 今日も時間を持て余す仕事中に、「人間交差点(ヒューマンスクランブル)」を思い出したんです。
各号、一話完結の読み切りです。ひと言で言えば重たい漫画です。決して幸せとはいえない人が出てきます。
だいたいハードラックなストーリーです。中にはハッピーエンドの作品もありますが、手放しでは喜べない結末なんです。

だけど忘れられない作品がいくつかあります。

1. 不良
2. 白夜
3. 大人
4. 道
5. 雪の手紙

順位を付けるならこんな感じです。

1. 不良
ケンカに明け暮れる青年がいました。
ただ、その青年がケンカを売る相手はヤクザでもありました。

しかしその青年はいま、開業医として地元で立派に生きています。
なぜ青年は不良から開業医へと更正することができたのでしょうか。

それはヨシエ、、、同じ町の中で体を売って生きている「おさせのヨシエ」という女性から忠告を受けたからです。「おさせのヨシエ」は背中に泣きじゃくる子供をおぶっていました。

 私がこのシリーズで感動を受けたのはまだ二十歳という、“純”な年頃だったからかも知れません。
いまこの歳で初めて読んだら、昔ほど感動はしなかったかも知れないです。

そう考えると良い時期に巡り合えた漫画だったと思います。




posted by CSおじさん at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想

2023年05月28日

冤罪


 コールセンターで人間的に信頼できる管理者というのは、と〜〜〜〜〜〜〜っても少ないです。
上からちょっと、かわいがられた若いオペレーターがそのまま管理者に抜擢され、役職を与えられるものだから、つい自分を過信してしまう輩が多いと思います。

確かに、若いから物覚えも早いだろうし、ちょっと頭の回転が良い人間が抜擢されることは多いと思います。ですがそれと人間性、まして人生経験など上司として本来持つべき人格がある・ないとは関係なく、ただ会社の方針に従って自らの物差しを頼りに振るまう者たち。

 4月の初旬。私は突然、あるマネージャー?SV?に、しょっぴかれました。
仕事をするブースに入る前、ロッカー室があります。自分のロッカーはあらかじめ決められれいて、ブースに持ち込めないもの、スマホなどはロッカーに入れ、ブースに入室します。

その私のロッカーを別の場所に変えてくれというんです。
なぜか。

なんでも私が、荷物を下にバーっと広げ延々とロッカー前を占有しているから邪魔だと、そんな苦情があったというんです。
もう、問答無用です。

 荷物を下にバーっと広げ、、といったら、どんな状態を想像しますか?
私ならバッグを二つ三つ床に置いて、人が近づけないようにしている状態を想像します。
確かに一度、そのようにロッカー前を占有している人を見たことはあります。

だけど私はしていない。
まず、バッグは一つしかありません。
そして、そのバッグを床に置くのは汚いと思うから、しゃがんだ膝の上に置いて必要なものだけ取り出し、ブースに入っていました。

延々と長時間とはいうけれど、私がロッカー室からブースに入る時間は人と比べ、別に遅くなることもありません。

まあ、BBAにやられたんです。
本当に性格の悪い人間がなぜかコールセンターにはいます。

そのBBAは私と同じ列、いちばん上のロッカーを使っています。
で、たいてい私が先にロッカーを開けているから、足元に私がいるだけで邪魔だと思ったのでしょう。

そしてその苦情が複数人からあったというんです。
でも、そんな悪知恵の働くBBAのすることです。誰か仲間にサクラを作り、複数人にすることだってできると思います。簡単に想像できることです。

しかし管理者は言われた通り、鵜呑みにしてしまった。
たぶらかされてしまったんです。管理者よりBBAが一枚上手ですね。

管理者は当然、名前を伏せていましたが、私は誰かわかっていると言いました。
BBAはMORIGAです。

だけど性格は顔に現れますね。
本当に性格が悪そうな顔をしていますよ。背も小さい。

一応、私も管理者に抗議したのですが、無反応でした。
そんなすぐに騙されてしまう管理者に、私は信頼も尊敬もありません。





2023年05月27日

時間


 時間は誰にとっても1日24時間と平等に与えられているようです。
しかし、時間の長さは人によって違って感じるようですね。

アインシュタインの相対性理論によれば、重力や運動速度によって時間の進み方が違うそうですが、そういった話ではありません。
誰にとっても楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうし、退屈な時間は限りなく長く感じてしまいます。

仕事だってそうです。私がかつて営業をしていた頃、仕事の時間はあっという間に過ぎてしまいました。でも今は、体や精神に異常を来たしてしまうのではないかと思うくらい、退屈で長く感じてしまいます。

一般に自分で組み立てる仕事は時間が早く感じるし、与えられた仕事を特に、決まったルーチンで繰り返す作業は時間が長く感じると思います。

 動物によっても時間の進み方はきっと違うんだろうって思います。そうですよね。
きっと体の小さな動物は時間の進みが遅く、大きな動物は時間の進みが早く感じるのではないでしょうか。
それは体の小さな動物ほど、動きが速く見えるからそう感じます。小鳥の体感速度に比べたら、像の体感速度ってゆっくりしていると思います。

だけどそれは人間にもいえているのかなって思うんです。

今日も仕事は退屈でした。
8時間の勤務時間で、受けた電話は2本だけでした。
電話は1通話だいたい5分くらいだと思います。

それ以外の時間は何もしていません。
まだコロナ禍で、隣席の人と話すことも禁止されているし、インターネットを閲覧するのもNGです。ただ黙って座っているだけです。

PCにはソリティアのようなゲームもありませんし、あったとしても、やってはダメと言われそうです。
するとどうするか。

仕方がないからタスクバー右にある時計をクリックして、せり上がる時計を見ては時間が過ぎるのを待っているだけです。

clock.png

この時計の秒が進んでいくのを見ているのですが、大きい小さいが人間にもいえているというのは、子供は体が小さいです。
大人になって思うのは、子供の頃に感じた1秒の早さって、もっとゆっくりじゃなかったか?
ってことです。

「1秒」を初めて意識したのは、小学校に入学するかしないかの頃だったと思います。
けど、あのときの1秒は、もっとゆっくりでした。

たとえばテレビを見て、秒が数字でカウントされていくのを見ながら、
「いぃち」「にぃい」「さぁん」・・・
って数えていました。

しかし今は
「いち」「にぃ」「さん」・・・
こんなペースです。

私はもうすぐ還暦になります。
あと20年も生きられるのかな?なんて考えてしまいます。

そして還暦になったらぜひ、赤いちゃんちゃんこを着てみたいと思っています。




posted by CSおじさん at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想

2023年05月26日

ブーム?


 同僚と飲んで帰ってきました。今日、急きょ決まった飲み会。
遅くても9時には帰宅できると思っていたのに、帰ったら11時過ぎ。
それだけ楽しかったから良いんです。

昔、自営業をしていたときに、ある憧れがありました。
「仕事帰りに同僚と飲んで帰りたい。」
自営業なら同僚はいません。
それが今、実現できているんですね。

さて、
 なんだか最近、仕事をしていると周囲のあちこちから「ませ」が飛んできます。
「〇〇して下さいませ。」
「ませ」「ませ」「ませ」「ませ」「ませ」〜〜〜

どうも何かをお願いするとき、「して下さい」の最後に「ませ」を付けるんです。
なぜか?

丁寧に聞こえるから?
それとも
上品に聞こえるから?

私はコールセンターで案内するとき、語彙は短い方が良いと思っています。
よく不適切な言葉として言われている、
「〇〇の方に」
の、
「の方」

「〇〇円からお預かりします。」

「から」
は、なくてもいい。
いや、あってはダメ。
なら短い方が良いんです。

すると、
「〇〇して下さい。」

「〇〇して下さいませ。」
なら当然、「ませ」はない方が短くていいと思っています。

以前それが気になって、ネットで調べたことがありました。
すると、「ませ」は、上から言っている言葉と書いてありました。

ですが不思議。
改めてネットで見てみると、今は上からとは書いてありません。

それだけ以前ならふさわしくなかった言葉が、いまは当たり前になってしまったのでしょうか。
そのように本来、ふさわしくなかったことが容認されていくのは、なんか寂しい気がします。

というか、あっさり言うと、良い悪いの区別がつかなくなってきただけじゃねぇの?
そんな至らなさを感じてしまうのが事実です。

先日も書いたように、
「可能性」
これは良いことに限定して使う言葉だったはずなのに、今では
「死んでしまう可能性」
とまで聞こえてきそうな勢いです。TT

世界一難しいといわれている日本語を、せっかく使っているのだから、もう少し思慮深く思考を張り巡らせることはできないのかと思ってしまいます。

 もう一つあります。
きっとこれはコールセンターに限ったことなんです。
最近よく耳に、また目にするようになった言葉。
「文言(もんごん)」

これは「言い方」あるいは「言い回し」や「フレーズ」と言い換えることができるでしょう。

たとえば
「二人の関係は夫婦と限ったわけでないにもかかわらず、夫婦と決めつけたような『文言』はいけません。」
のようにです。

このように、何かにつけ
「文言??」

昔のタカアンドトシなら、
「和式か?!」
とツッコまれそうです。

なんというか、個々のオリジナリティがないというか、
「流行っているものは使っちゃえ!」
みたいな、
そんな軽いノリのようなものを感じるから浅はかに思えてイヤなんです。

いえ、たぶん、使っている人たちはそこまでも考えていないのでしょう。
きっと、隣の人が言っていたから私も、、、

だけどそれ、浅いなぁ、、





2023年05月24日

交通戦争


 私の朝は、玄関の郵便受けから新聞を引っこ抜いて、タバコを吸いながら眺めるところから始まります。
そしてまず最初に見るのがこれなんです。

IMG_9922s.png

交通事故死の累計です。昨年より8人少ないですね。
これは昨日の朝刊です。今朝の新聞も数字に動きはありませんでした。

思うのは、昔に比べるとずいぶん減少したことです。もちろんこれは良いことです。
交通事故を減らす方法にはいろいろあると思うのですが、道路の整備、車の性能、取り締まりの強化など。

しかし昨今、飲酒運転が減ったというのもあるし、モラルの向上も大きいのかと思います。
取り締まりの強化というのは、あまり感じませんがどうでしょう。

その昔、左卜全(ひだりぼくぜん)さんの歌う「老人と子供のポルカ」という歌がありました。1970年の歌です。


(Youtube:ぼいちゃさんのチャンネルより)

この中に、

 やめてケレ やめてケレ
 やめてケーレ ジコジコ

という歌詞があります。
これは当時、交通戦争と揶揄されたほど、交通事故死が多かったことも歌ったんでしたね。

 確か私がまだ30代だった頃だから、今から20数年前、792人だったのを憶えているんです。
もっとも、あれは暮れが迫った11月か12月の新聞でした。今はまだ5月です。今年の半分にも達していません。

それにしても、今年の数字を倍にしたところで、桁が違います。
それだけ交通事故の犠牲者が少なくなってきたんですね。
これは良いことです。




posted by CSおじさん at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想

2023年05月22日

徒労


 私がここ札幌市へ引っ越してきたのは2007年8月でした。
住み慣れた田舎町から札幌へ転居した理由、いえ、転居せざるを得なかった理由はいくつかあります。
でも割愛させていただきます。

とにかく、札幌へ来たんです。
でも、来る前にまず仕事を探さなくてはなりません。
来てから探すという手もあるかも知れませんが、そんな余裕はありませんでした。

田舎町に住みながら、札幌市、または近郊に就職活動をしたんです。
あのとき私は41歳。すでに中途採用は難しい年代でした。

後にコールセンターに就職してから同僚に聞いた話。
私が43歳のとき、45歳の同僚は100件、応募して100件とも落ちたと言っていました。
その後、就職できた受け入れ先がコールセンターだったんですね。

 私はまず、コンピュータ関係の会社に就職できて、それで札幌に出てきたのは良かったんです。しかし、いろいろありまして、辞めることになりました。

もちろん、それから就職活動をしたのですが、雇う側、企業側が優位なのは仕方がないですね。
それはわかるのですが、もう少しこっちのことも考えてくれないか?
そんなこともありました。

就職活動は電話で申し込むとか、履歴書を送付するというのが一般的だと思います。
企業側は履歴書を見て、使えそうだと思ったら次は面接というように進めていきます。

本来そうあるべきです。
でもそうじゃないんですね。

履歴書を送りました。
そしたら面接に来てくださいと連絡がありました。
私としては脈ありなのか?と、つい、期待してしまいます。

で、面接に行きました。
すると面接官か誰かわかりませんが、私がまだ靴を脱いだばかりで面接室に通される前、私の履歴書を眺めながら、
「自営業をしていたの?自営業をしていたのなら従業員には向かないな。」
と、半ば門前払いでした。

これは確かにそうだと思います。
自営業をしていれば、自分の裁量が必須です。
それに慣れてしまえば、上から与えられた仕事にただ従うだけでなく、
自分の裁量が加えられるから、確かに社員としては使いづらい人間であることは確かです。

しかし、、、
同じ札幌市内とはいえ、私は早くから準備をして正装して交通機関に乗って、知らない道を通行人に聞きながらやっと見つけた古い会社の建物でした。

どうせ結果は決まっていて、半ば門前払いされるくらいなら、事前に電話で返事とかくれたら良かったのに。
そんな会社なら就職できなくて良かったのかも知れません。だけど、そこまで無駄足を踏ませるか??

 他にも、まだ田舎町へ住んでいた頃、就職先を探していたときでした。
札幌市の隣り、石狩市の会社でした。

一次試験が通り、二次試験の案内が来ました。
こっちだって期待します。

夏でした。
車で行きました。道中、前を走る観光バスの後ろからエアコンが排出する水 = 結露がホースからしたたり落ちる様子を見ながら長い長い道のりを走っていたんです。

ようやく石狩市に着いて、確か私は車の中で弁当を食べたと思います。
そして面接に向かうと、、、
やはり門前払いでした。

一次試験は通ったんじゃないの?

こっちは片道3時間半もかけて車でやっと着いたのに。
はじめから結果は決まっていたなら、どうして教えてくれなかったの?

これがまっとうに不採用を事前に聞かされていたのなら、納得というか、仕方がないと諦められます。
でも次の面接があるように期待を持たせておきながら、面接もさせてくれない。一日がかりで往復しなければならない。まったく無駄な一日。ガソリン代だって。

これ、今から20年前の話です。
すでにこのころには日本の道徳観、思いやりは崩れていたんですね。






posted by CSおじさん at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想

2023年05月20日

玉子がない!


 一週間前くらいだったと思うのですが、新聞に北海道の鶏が殺処分されると書いてありました。その数、8割。
すぐに思ったのは玉子が店頭からなくなること。
確かにすぐ玉子の価格が10個入りで100円くらい高くなったのも束の間、数日後にはスーパーの棚から玉子が消えてなくなりました。もう五日くらい経ったと思います。
鳥インフルエンザの影響がこれほどまでだなんて、考えてもみませんでした。

玉子がないと献立にもだいぶ影響が出てしまいますね。今まで玉子はいつもあるものだと考えていたので不便です。
いま一生懸命に鶏を育てているのでしょう。いったい食卓に玉子が戻ってくるのはいつのことか。


ひどいと思ったこと二つ


 ほんとは三つあるんですけど、過去に起こったことから二つ紹介します。
一つはお得意さん。
私が営業をしていたとき、かなりお世話になった人です。ある役所に出入りできるようになるきっかけを作ってくれたといって良い。その役所の職員でした。

しかし口の悪い人でした。
私が得意先回りで行くと、必ずある挨拶をしてきたんです。
「(私が)商人(あきんど)でおまんねんやろ?」
と。

それは商売人 = 営業職を蔑むことばに違いありませんでした。
それも何百回言われたかわかりません。よく飽きもせずに会うたび会うたび、言い続けられたと感心してしまいます。
ですがその人の父親は商売人でした。

おそらく商売で苦労をした人だったのでしょう。
商売をしていく上で蔑まれる場面も子供として見ていたのかも知れません。
そして商売人は低く見られるから、自分は役人になったんだと、ある意味どこか歪んだ心が生まれたんじゃないかと思っています。

もちろん、その人にはお世話になっていると思っていました。だけど毎回、いやなことばを投げかけられます。ならプラマイゼロか?そう思ってしまうくらいです。
ありませんか?そういうこと。

 私が営業をやめたのは会社が倒産したためです。
確か営業職をやめた解放感からだったと記憶しているのですが、いちど言い返してみたかったんですね。
「公僕」って。

言ってみましたよ。
「〇〇さんは公僕ですよね?」
と。
その人との付き合いは、その瞬間に消滅してしまいました。

昨日見たYoutube動画で、ある欧米人が日本の嫌いなところと紹介していたのは、客が威張り散らすこと。
私もそれには同意見です。

日本ではお金を出す方が無意味に偉いんですよね。
そもそも商売というのは、イコールで成り立っていると思うんです。
モノを買う。サービスを受ける。その対価としてお金を払います。

日本独特の文化だと思いますが、「ありがとう」が前に出過ぎ。
「ウチから買ってくれてありがとう。」

せっかく対価としてお金をもらうなら、もっと自負があっても良いと思うんですけど。
「ウチはこれだけ良いモノを売っている。」
「ウチはこれだけサービスに特化している。」
って。

そして立場は対等であるべきだと思うんです。

 もう一つは、あるイベントでの出来事でした。
昔私が住んでいた田舎町では観光に力を入れていました。
若者たちは仕事が終わってから集まって、仕事とは別にイベントを企画・実行していたんです。

観光業が潤えば、やがて自分に返ってくるという考えの下でした。
そしてクルージングを企画したんです。

船の上で夕陽を見ながら飲み食いしようって。
ラジオや新聞の媒体を使い、PRして集客しました。

小さなフェリーを借り切って、離島まで往復。
往路で夕陽を見ながら離島まで。離島でも宴会。そして帰ってくるスケジュールでした。

実行委員会ではキャラクター商品を作り、私はそれを販売する係だったんです。
その中にワインがありました。ワインといっても、確か函館ワインと提携し、函館ワインのボトルに私たちのラベルを貼って販売していました。

離島に着いて宴会している間、私たちも食事をしたんです。
その後、帰路に就くためフェリーに戻ると、、、
「あれ?ワインが少なくなっている。」

キャラクター商品はワゴンで販売していました。
離島で休憩している間、商品は一か所にまとめフェリーを降りたのですが、明らかに足りないんです。

 誰かが盗んだ?

だとすれば我々が離島で休んでいる間です。
フェリーを降りている間、フェリーに残っていたのは乗組員たちです。

そこで黙っていれば私は「大人(オトナ)」だったのかも知れません。
でもそれはできませんでした。

窃盗なら、それを暴きたいという正義感と、ナメられた?というプライド。
私は同船していたフェリーの責任者に談判したんです。

考えると、まだ20代の兄ちゃんだった私が、フェリー会社の部長に反旗です。
部長は
「なんだ?俺を疑うのか?」
という面持ちです。

しかし、なかったことにはできませんでした。
部長は、
「なら船の中を見てみるか?」
と聞いてきました。

これは私を脅してきたんですね。
私にしてみれば、もうここまで来たら振り上げた手を下ろすことができませんでした。

案内されたのは、船員の休憩室や個室でした。ふだん乗客は入ることのできない領域です。
そしたらベッドの布団に隠してあったり、すでに栓を開けて飲まれていたり。

もちろん、船員が航海中に買ってくれたことはありませんでした。
ここまで窃盗は明白だったのに、私は栓の開いていないワインを回収できただけで船員から謝罪も何もありませんでした。

 こういうことです。
実行委員会で企画したクルージングは私たちが勝手に行ったこと。
船員にしてみれば非番なのに余計な航海(仕事)を押し付けられた。
だったらワインの少しくらい、もらっても構わないだろう。

イベント全体で考えたら、ワインが何本か盗まれても、そう大したことではありません。
でも私にとってみれば商品を管理している以上、ワイン1本だって大切な在庫であり、商品です。

いま思うのは、あのとき実行委員会の上層部は私をまったくフォローしてくれなかった。
イベント全体で考えて、そう大したことのないことなら、そのようにアドバイスしてくれても良かったのに。
ただ、私が部長に談判するのを放っておいただけ。

またそれは小さい町ならではのことですが、上層部だって町の中で個々の個人的な付き合いがります。
いくら不正があったところで、フェリー会社の部長と争うことはしたくない。
まして自分が直接管理する部門でない限り、無関係といえば無関係。
つまりは自分のことしか考えていないんです。

その後、得意先でもあったフェリー会社からピタッと取引がなくなりました。
取引きが復活したのはあれから10年後のことでした。


2023年05月14日

決めつけるな!


 もう前の話で
確か2013年だったと思います。車が車検の年でした。日産の2代目マーチ。

同僚から紹介されたんです。
「ガソリンスタンドに勤めるかわいい後輩がいて、車検も安くしてくれるから良いよ。」
と。

確かに車検に出すと、不要な整備は省略してくれたし、サービス品もたくさんつけてくれました。
ただ、そのとき車の余命宣告をされたんです。
「車の下回りにサビが多いから、次回車検は通らないでしょう。」
って。

今にして思うとあれは伏線だったのかと思います。
「車検が通らなかったら、ウチから買ってね!」
って。

そして次の車検の年、一応下回りを見てもらおうとガソリンスタンドを訪ねました。
リフトアップしてくれました。そして見せてくれました。
「これでは車検は通りませんね。」
と。
しかし
次の車は友人から中古車屋さんを紹介してもらっていたので一応、ガソリンスタンドにはどんな車があるのか聞いてみたんです。

そしたら出てきたのは「ちょい乗りレンタカー」っていうんですか?
よくガソリンスタンドで半日借りても数千円というもの。そのレンタアップ。

それが6台。すべてマーチでした。
おまけに、すでに型落ちの、3代目マーチでした。
価格は21〜37万円。
他の車はないのかと聞きましたが、レンタアップのマーチで押し通されました。

結局そこから買わずに友人から紹介してもらった中古車屋で、少し古いんですけど、エスティマを買いました。大きな車が欲しかったので。価格はガソリンスタンドで勧められたマーチと同じくらいの金額でした。

 ガソリンスタンドから買わなかったから、申し訳ない気持ちもありました。
ですが少なくともガソリンをそこで入れるわけにはいかなかったんです。というのも、少し遠いところにあったので、せっかく満タンにしても、帰ってきたら満タンでなくなってしまう。

だから少なくとも車検のときには再びお世話になろうと思っていたんです。
またその頃、ちょうどタイヤ交換のシーズンだったんですね。

なので手始めというか、タイヤ交換をガソリンスタンドにお願いしようと連絡しました。
いくらで交換してくれるのか。
そしたらタイヤのサイズがわからないと言われ、タイヤの写真をSNSで送ったんです。なのに、その後は、なしのつぶて。

 私、きっとガソリンスタンドの彼を、そうとう裏切っちゃったんでしょうね。
それほどレンタアップしたかったのかも知れない。
もしかしたら上司に、
「ぜったい決めて見せます。」
なんて、息巻いていたのかも知れません。

ただ、
私にとっては心外でした。
マーチはもういらないと思って、エスティマにしたんです。

たまたま私がマーチに乗っていたから、またマーチを勧めてきたのか。
まさか
「あんたにゃマーチで十分。」
なんて言うつもりはなかったでしょうが、マーチで押し切られたことが屈辱でした。

それにしても、あそこまでレンタアップにこだわってきたのは何だったのでしょう。
かえって車検でいろいろサービスしてくれたのも、もしかしたら初めからレンタアップを見越していた?
そう考えてしまうほどです。






posted by CSおじさん at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想
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