2018年07月13日
敬語の使い分け
今夜見た、、というか晩ごはんのときテレビでチラッと見た番組で、ちょっと解せない表現がありました。
その番組は「直撃!シンソウ坂上SP」です。その中で昨年亡くなった女優、野際陽子さんの闘病生活をお嬢さまが明かすという内容でした。
解せないというのはお嬢さまの発言ではありません。
食事を摂りながらチラッと見ただけなので、どういった方なのかもわかりません。
が、78歳と字幕があり、きっと野際陽子さんと近しい間柄にあった人でしょう。
その人は闘病中の野際陽子さんを見た時の感想をこう述べていました。
「ひと回り小さくなられたような・・」
と。
私はこの表現に反対です。
その人は野際陽子さんを敬うあまり、なられたようなと敬語で表現したに違いありません。
でも、小さくなってしまったのは良いことですか?悪いことですか?
失礼。
聞くまでもないことですね。
悪いことに丁寧な言葉はいらないと思うんです。
最近ではあまり聞くことがなくなりましたが、テレビニュースなどで天皇や皇族の動向を紹介するときに
「遊ばされました」
という表現がつかわれました。
例えば
「天皇陛下は参加者たちとご一緒に川柳を詠み遊ばされました」
といったようにです。
これは“最高敬語”と称されるようで、通常の敬語より更に上位表現となっています。
最高敬語(Wikipedia)
“崩御(ほうぎょ)”とは天皇など位の高い人の死を表す敬語です。
極端に言うと、
「天皇陛下が崩御遊ばされました」とは間違っても言いません。
同様に、先輩が風邪をひいたとしても、「先輩は風邪をひかれました」も変だと思います。
昔から敬語は良いことと悪いこと、それぞれ別々に分けて遣ってきました。
前にも書きました。
最近、乱れている敬語の使われ方で「可能性」があると思います。
そもそも「可能」というのは良い言葉です。
できることを「可能」。できないことは「不可能」と言っています。
「あの選手は素質がある。それに練習も熱心だから、新記録を更新できる可能性がある。」
これが本来の使われ方で、それを
「あの選手は練習熱心で根気もある。しかし素質に恵まれていないから記録更新できない可能性がある。」
といったら変だと思いませんか?
可能性という言葉は目指していることの達成を指していると思います。
では何といったら良いのか。
わかる人はわかっているはずです。
「恐れ」
です。
「あの選手は練習熱心で根気もある。しかし素質に恵まれていないから記録更新できない恐れがある。」
これが正しいと思います。
仕事の都合で最近見ていませんが、日テレ系で月曜午後8時放送「世界まる見え!テレビ特捜部」のナレーターは、「恐れ」という言葉を遣っていた数少ないお方です。
先ほどの
「ひと回り小さくなられたような・・」
この人は78歳と書いてありました。私よりかなり年配者なのにガッカリさせられます。
また、マスコミは常に正しい言葉の手本であるべきだと思っているのに、最近その役割をなしていません。
活舌などは練習するでしょうし、方言や訛りなどもしっかり直されるでしょう。
しかし使う言葉が間違っているのですから意味なしです。
「3階(がい)」を濁らないで「3かい」と言ってみたり、何でも「可能性」で済ませたり。
せっかくいい大学を出て入社したはずなのに、悲しくなります。
同時にマスコミの影響力を考えると、また正しい日本語が失われていく。それもマスコミが加担しているという情けない状況が今の日本で起こっているんですね。
その番組は「直撃!シンソウ坂上SP」です。その中で昨年亡くなった女優、野際陽子さんの闘病生活をお嬢さまが明かすという内容でした。
解せないというのはお嬢さまの発言ではありません。
食事を摂りながらチラッと見ただけなので、どういった方なのかもわかりません。
が、78歳と字幕があり、きっと野際陽子さんと近しい間柄にあった人でしょう。
その人は闘病中の野際陽子さんを見た時の感想をこう述べていました。
「ひと回り小さくなられたような・・」
と。
私はこの表現に反対です。
その人は野際陽子さんを敬うあまり、なられたようなと敬語で表現したに違いありません。
でも、小さくなってしまったのは良いことですか?悪いことですか?
失礼。
聞くまでもないことですね。
悪いことに丁寧な言葉はいらないと思うんです。
最近ではあまり聞くことがなくなりましたが、テレビニュースなどで天皇や皇族の動向を紹介するときに
「遊ばされました」
という表現がつかわれました。
例えば
「天皇陛下は参加者たちとご一緒に川柳を詠み遊ばされました」
といったようにです。
これは“最高敬語”と称されるようで、通常の敬語より更に上位表現となっています。
最高敬語(Wikipedia)
“崩御(ほうぎょ)”とは天皇など位の高い人の死を表す敬語です。
極端に言うと、
「天皇陛下が崩御遊ばされました」とは間違っても言いません。
同様に、先輩が風邪をひいたとしても、「先輩は風邪をひかれました」も変だと思います。
昔から敬語は良いことと悪いこと、それぞれ別々に分けて遣ってきました。
前にも書きました。
最近、乱れている敬語の使われ方で「可能性」があると思います。
そもそも「可能」というのは良い言葉です。
できることを「可能」。できないことは「不可能」と言っています。
「あの選手は素質がある。それに練習も熱心だから、新記録を更新できる可能性がある。」
これが本来の使われ方で、それを
「あの選手は練習熱心で根気もある。しかし素質に恵まれていないから記録更新できない可能性がある。」
といったら変だと思いませんか?
可能性という言葉は目指していることの達成を指していると思います。
では何といったら良いのか。
わかる人はわかっているはずです。
「恐れ」
です。
「あの選手は練習熱心で根気もある。しかし素質に恵まれていないから記録更新できない恐れがある。」
これが正しいと思います。
仕事の都合で最近見ていませんが、日テレ系で月曜午後8時放送「世界まる見え!テレビ特捜部」のナレーターは、「恐れ」という言葉を遣っていた数少ないお方です。
先ほどの
「ひと回り小さくなられたような・・」
この人は78歳と書いてありました。私よりかなり年配者なのにガッカリさせられます。
また、マスコミは常に正しい言葉の手本であるべきだと思っているのに、最近その役割をなしていません。
活舌などは練習するでしょうし、方言や訛りなどもしっかり直されるでしょう。
しかし使う言葉が間違っているのですから意味なしです。
「3階(がい)」を濁らないで「3かい」と言ってみたり、何でも「可能性」で済ませたり。
せっかくいい大学を出て入社したはずなのに、悲しくなります。
同時にマスコミの影響力を考えると、また正しい日本語が失われていく。それもマスコミが加担しているという情けない状況が今の日本で起こっているんですね。
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