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2022年01月12日
消滅したAmazonゴールドカードの代わりを探してみたが
昨年10月、三井住友カードとアマゾンジャパンはクレジットカード「Amazon Mastercard(クラシック、ゴールド)」を、Amazonプライム会員向けの「Amazon Prime Mastercard」、非会員向けの「Amazon Mastercard」にリニューアルすると発表しました。
年会費を無料にする他、コンビニエンスストアでのポイント還元などを強化する一方、新カードの発行に併せ、ゴールドは事実上廃止となりました。
初年度無料で2年目以降も前年1回以上の利用で年会費無料(利用なしの場合は1375円)としていた、Amazon Mastercardクラシックの内容を拡充、年会費を永年無料にした他、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート利用時のポイント還元率を1.0%から1.5%に引き上げ(その他の買い物は1%還元)、クラシックに設定されていなかった最高2000万円までの旅行傷害保険(海外)が付帯する他、ショッピング補償は年間100万円から200万円に引き上げられました。
Amazon Prime Mastercardは黒を基調としたカードデザインを採用。Amazon Mastercardのカラーはシルバー。両カードに大きな違いはなく、カード発行時にプライム会員かどうかでカードのデザインが変わり、Amazon.co.jpの買い物では、プライム会員で2.0%、非会員は1.5%のポイントを還元します。
事実上の廃止となるゴールドは年会費1万1000円で発行でき、Amazonプライム会員権の付帯や、Amazon.co.jpでの買い物への2.5%のポイント還元、海外・国内問わず最高5000万円の旅行傷害保険、年間300万円までのショッピング補償が特徴でした。
クラシック、ゴールド会員ともに、新サービス開始後も有効期限まで利用可能で、ゴールドに付帯するAmazonプライムは更新日まで利用できるが、新サービスに移行後は別途契約する必要があり、ゴールドユーザーが引き続きAmazonプライムを利用する場合は、新サービス移行後もAmazon.co.jpでの買い物で2.5%のポイントを還元するということです。
一部では史上最高と言われていたAmazonゴールドカード。
高い還元率、豊富な特典と、非常に使い勝手の良いカードでした。
Amazonゴールドカードは年会費1万1,000円かかるものの、4,900円のプライム会費が無料になる特典があり、しかも「マイ・ペイすリボ」に加入すると年会費は半額の5,500円に、さらに「WEB明細」を申し込むと1,100円の割引になったため、メリットは非常に大きいものがありました。
Amazonプライム会費は月額500円もしくは年間4,900円の一括払いとなっています。
つまり、Amazonゴールドカードがあれば年会費500円で、Amazonプライム会員になることができました。
今回のリニューアルで「プライム会員無料特典」が消滅してしまうため 今後は自腹でプライム会費を支払うことになります。
さらに、旅行保険が海外のみ対象になり、金額もダウンし、ショッピング保障もダウン、そして空港ラウンジサービスが利用不可となりました。
多くの特典が失われ、相当魅力が減ってしまいました。
条件改悪の発表後、代わりになりそうなカードをいくつか検討しました。
しかし、Amazonゴールドカード並みの代替カードは見当たりません。
Amazonヘビーユーザーなら、別途プライム会員に登録して会費を払い、Amazon Prime Mastercardに変えるのが妥当でしょう。
プライム会費を払うことで、Amazonで2.5%還元となりますし、コンビニ利用の還元率も良くなりますので、観念した方がよさそうです。
年会費を無料にする他、コンビニエンスストアでのポイント還元などを強化する一方、新カードの発行に併せ、ゴールドは事実上廃止となりました。
初年度無料で2年目以降も前年1回以上の利用で年会費無料(利用なしの場合は1375円)としていた、Amazon Mastercardクラシックの内容を拡充、年会費を永年無料にした他、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート利用時のポイント還元率を1.0%から1.5%に引き上げ(その他の買い物は1%還元)、クラシックに設定されていなかった最高2000万円までの旅行傷害保険(海外)が付帯する他、ショッピング補償は年間100万円から200万円に引き上げられました。
Amazon Prime Mastercardは黒を基調としたカードデザインを採用。Amazon Mastercardのカラーはシルバー。両カードに大きな違いはなく、カード発行時にプライム会員かどうかでカードのデザインが変わり、Amazon.co.jpの買い物では、プライム会員で2.0%、非会員は1.5%のポイントを還元します。
事実上の廃止となるゴールドは年会費1万1000円で発行でき、Amazonプライム会員権の付帯や、Amazon.co.jpでの買い物への2.5%のポイント還元、海外・国内問わず最高5000万円の旅行傷害保険、年間300万円までのショッピング補償が特徴でした。
クラシック、ゴールド会員ともに、新サービス開始後も有効期限まで利用可能で、ゴールドに付帯するAmazonプライムは更新日まで利用できるが、新サービスに移行後は別途契約する必要があり、ゴールドユーザーが引き続きAmazonプライムを利用する場合は、新サービス移行後もAmazon.co.jpでの買い物で2.5%のポイントを還元するということです。
一部では史上最高と言われていたAmazonゴールドカード。
高い還元率、豊富な特典と、非常に使い勝手の良いカードでした。
Amazonゴールドカードは年会費1万1,000円かかるものの、4,900円のプライム会費が無料になる特典があり、しかも「マイ・ペイすリボ」に加入すると年会費は半額の5,500円に、さらに「WEB明細」を申し込むと1,100円の割引になったため、メリットは非常に大きいものがありました。
Amazonプライム会費は月額500円もしくは年間4,900円の一括払いとなっています。
つまり、Amazonゴールドカードがあれば年会費500円で、Amazonプライム会員になることができました。
今回のリニューアルで「プライム会員無料特典」が消滅してしまうため 今後は自腹でプライム会費を支払うことになります。
さらに、旅行保険が海外のみ対象になり、金額もダウンし、ショッピング保障もダウン、そして空港ラウンジサービスが利用不可となりました。
多くの特典が失われ、相当魅力が減ってしまいました。
条件改悪の発表後、代わりになりそうなカードをいくつか検討しました。
しかし、Amazonゴールドカード並みの代替カードは見当たりません。
Amazonヘビーユーザーなら、別途プライム会員に登録して会費を払い、Amazon Prime Mastercardに変えるのが妥当でしょう。
プライム会費を払うことで、Amazonで2.5%還元となりますし、コンビニ利用の還元率も良くなりますので、観念した方がよさそうです。
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2021年12月13日
有終の美を飾ったF1ホンダだが
自動車のF1世界選手権シリーズの2021年最終戦、アブダビ・グランプリは12日、アブダビで決勝が行われ、エンジンを中心とするホンダ製パワーユニットを搭載するレッドブル・ホンダのマシンに乗るマックス・フェルスタッペン(24)=オランダ=が今季10勝目を挙げて初の年間王者に輝き、F1活動を今季限りで終えるホンダが有終の美を飾りました。
フェルスタッペンは、残り1周で再開されたレースの最終周でトップに立って優勝、劇的な形での決着でした。
ホンダエンジン搭載車で年間王者になったのは、1991年にマクラーレン・ホンダで3度目のタイトルを獲得した名ドライバー、アイルトン・セナ(ブラジル)以来30年ぶりで、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(オランダ)が1時間30分17秒345で今季10勝目、通算20勝目を挙げ、初の年間王者に輝くとともにホンダのF1ラストレースを飾りました。
ホンダからの世界王者誕生はマクラーレン・ホンダ時代の1991年アイルトン・セナ以来、30年ぶりとなり、最終戦を前にフェルスタッペンとポイントで並んでいたメルセデスのルイス・ハミルトン(英国)は2位に終わり、8度目の総合優勝を逃しました。
最後の最後に、想像もできないドラマが待っていました。
2番手から出たハミルトンがスタートでポールポジション(PP)のフェルスタッペンをかわしてトップに立ち、その後も順調にリードを広げて迎えた53周目、ウィリアムズのニコラス・ラティフィ(カナダ)がクラッシュ。セーフティーカーが入り、ハミルトンと2番手フェルスタッペンの差が一気に縮まった。残り1周でセーフティーカーが外れ、万が一に備えてタイヤを交換していたフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテーク。フィニッシュしたフェルスタッペンは歓喜でむせび泣き、総合5連覇をほぼ手中に収めていたハミルトンは悔し涙を流しました。
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は第11戦ハンガリーGPの6位を超える自己最高の4位でフィニッシュ。5位の同僚ピエール・ガスリー(フランス)を上回り、5戦ぶり今季7度目の入賞(ポイント獲得)で参戦1年目を終えました。
8番手からスタート直後にメルセデスのバルテリ・ボッタス(フィンランド)をかわして7番手へ。ミディアムタイヤで24周目までピットインを遅らせて順位をキープすると、終盤に他車のリタイアなどで順位を上げた。これがF1引退レースとなったアルファロメオの元世界王者キミ・ライコネン(フィンランド)はマシントラブルにより無念のリタイアとなりました。
グランプリ決勝から一夜明けた13日、東京都港区のホンダ本社前にはレッドブル・ホンダのF1マシンが展示され、多くの通行人が足を止めて記念写真を撮りました。
今季限りでF1活動を終えるホンダ。
「We did it together.(ともに成し遂げた)〜ありがとう〜Honda F1チャンピオン獲得!」とメッセージが入ったフェルスタッペンの大きな写真が掲げられ、正面横のガラス張りもメッセージ入りのデザインに。有終の美を飾り、喜び一色となりました。
F1で有終の美を飾ったホンダですが、実のところ、今後の展望は芳しくありません。
自動車業界全体が、内燃機関からEVへシフトしようとしている今、その過渡期でホンダは苦しんでいるようにも見えます。
その一端が、ホンダを代表する高級車「レジェンド」や、「オデッセイ」の国内販売終了です。
特に「レジェンド」は、世界初の公道使用可能なレベル3技術搭載車として、刷新された安全運転支援技術「ホンダセンシングエリート」を搭載した、ホンダの持てる先進技術を盛り込んだフラッグシップセダンの位置付けで今春デビューしたばかりでした。
それが1年もたたずに生産終了の憂き目となった訳ですから、技術スタッフの士気はさぞ萎えていることでしょう。
今の経営陣は採算性を重視するあまり、技術屋の矜持を社員に求めなくなったように思います。
勿論採算は重要ですが、技術屋のプライドを捨ててしまったら、創業者である本田宗一郎が何と思うのか、気になるところです。
フェルスタッペンは、残り1周で再開されたレースの最終周でトップに立って優勝、劇的な形での決着でした。
ホンダエンジン搭載車で年間王者になったのは、1991年にマクラーレン・ホンダで3度目のタイトルを獲得した名ドライバー、アイルトン・セナ(ブラジル)以来30年ぶりで、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(オランダ)が1時間30分17秒345で今季10勝目、通算20勝目を挙げ、初の年間王者に輝くとともにホンダのF1ラストレースを飾りました。
ホンダからの世界王者誕生はマクラーレン・ホンダ時代の1991年アイルトン・セナ以来、30年ぶりとなり、最終戦を前にフェルスタッペンとポイントで並んでいたメルセデスのルイス・ハミルトン(英国)は2位に終わり、8度目の総合優勝を逃しました。
最後の最後に、想像もできないドラマが待っていました。
2番手から出たハミルトンがスタートでポールポジション(PP)のフェルスタッペンをかわしてトップに立ち、その後も順調にリードを広げて迎えた53周目、ウィリアムズのニコラス・ラティフィ(カナダ)がクラッシュ。セーフティーカーが入り、ハミルトンと2番手フェルスタッペンの差が一気に縮まった。残り1周でセーフティーカーが外れ、万が一に備えてタイヤを交換していたフェルスタッペンがハミルトンをオーバーテーク。フィニッシュしたフェルスタッペンは歓喜でむせび泣き、総合5連覇をほぼ手中に収めていたハミルトンは悔し涙を流しました。
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は第11戦ハンガリーGPの6位を超える自己最高の4位でフィニッシュ。5位の同僚ピエール・ガスリー(フランス)を上回り、5戦ぶり今季7度目の入賞(ポイント獲得)で参戦1年目を終えました。
8番手からスタート直後にメルセデスのバルテリ・ボッタス(フィンランド)をかわして7番手へ。ミディアムタイヤで24周目までピットインを遅らせて順位をキープすると、終盤に他車のリタイアなどで順位を上げた。これがF1引退レースとなったアルファロメオの元世界王者キミ・ライコネン(フィンランド)はマシントラブルにより無念のリタイアとなりました。
グランプリ決勝から一夜明けた13日、東京都港区のホンダ本社前にはレッドブル・ホンダのF1マシンが展示され、多くの通行人が足を止めて記念写真を撮りました。
今季限りでF1活動を終えるホンダ。
「We did it together.(ともに成し遂げた)〜ありがとう〜Honda F1チャンピオン獲得!」とメッセージが入ったフェルスタッペンの大きな写真が掲げられ、正面横のガラス張りもメッセージ入りのデザインに。有終の美を飾り、喜び一色となりました。
F1で有終の美を飾ったホンダですが、実のところ、今後の展望は芳しくありません。
自動車業界全体が、内燃機関からEVへシフトしようとしている今、その過渡期でホンダは苦しんでいるようにも見えます。
その一端が、ホンダを代表する高級車「レジェンド」や、「オデッセイ」の国内販売終了です。
特に「レジェンド」は、世界初の公道使用可能なレベル3技術搭載車として、刷新された安全運転支援技術「ホンダセンシングエリート」を搭載した、ホンダの持てる先進技術を盛り込んだフラッグシップセダンの位置付けで今春デビューしたばかりでした。
それが1年もたたずに生産終了の憂き目となった訳ですから、技術スタッフの士気はさぞ萎えていることでしょう。
今の経営陣は採算性を重視するあまり、技術屋の矜持を社員に求めなくなったように思います。
勿論採算は重要ですが、技術屋のプライドを捨ててしまったら、創業者である本田宗一郎が何と思うのか、気になるところです。
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2021年11月14日
「昇竜のように上を目指す」藤井聡太4冠
将棋の藤井聡太三冠が11月12、13日に行われた竜王戦七番勝負第4局で、豊島将之竜王を122手で下し、同シリーズの成績を4勝0敗のストレートで竜王奪取に成功しました。
この結果、羽生善治九段が保持していた最年少四冠記録22歳9カ月を大幅に更新する19歳3カ月で最年少四冠を達成、史上初の「10代四冠」になるとともに、竜王を含めた四冠を保持したことで、序列トップとなり全棋士の頂点に立ちました。
今年度、棋聖、王位と防衛し、叡王を奪取して迎えた将棋界最高峰タイトル、竜王戦の七番勝負は、豊島竜王と、今年度3つ目のタイトル戦も好勝負必至と見られていたが、終わってみれば圧巻の4連勝という突き抜けた結果が残りました。
今年度15局目となった藤井三冠と豊島竜王の対戦は、豊島竜王の先手番から角換わりでスタート、お互い、深く研究を進めている戦型とあってか、1日目の午前中は非常に指し手のペースが早く、昼食休憩まで64手目まで進行し、午後に入ると、激しい局面に両者ともに長考合戦で、封じ手までに9手分しか進まずに74手目を藤井三冠が封じて、形勢互角で1日目を終了しました。
明けて2日目、じりじりとペースを掴み始めたのは藤井三冠。自玉の頭で起きた戦いにうまく対応すると攻めの手番が回ってきたところで豊島陣を強襲、分厚い攻めで徐々にリードを拡大したものの、最終盤では一時逆転され、それでも持ち時間が残り10分を切った中でも、厳しい攻めを止めなかったことで再逆転、息詰まる勝負に決着をつけました。
シリーズを通しては、研究家として知られる豊島竜王に対して、以前は課題に挙げていた序盤でも対等に渡り合い、研究や前例を離れた力勝負に入った中盤で少しずつ引き離し、19歳にして全く隙のない強さが、このシリーズ4連勝でも光り続けました。
対局後、藤井三冠は「中盤ずっと難しいと思って指していました。最後、3四桂と打って迫れる形になったかなと思いました」と振り返ると、竜王奪取には「まだ実感はありませんが、最高峰タイトルなので光栄に思いますし、それに見合う実力をつけていければと思います」とコメント。
また棋士の序列1位になったことには「今期はここまで結果は出せていますけど、内容的には課題が多いので、そのあたりを改善したいです」と述べました。
最年少四冠の偉業は、本格的な「藤井時代」の到来を告げ、竜王を含めた四冠を保持したことで、渡辺明名人を上回り、ついに棋士の序列でトップに。8つあるタイトルのうち半数を占め、トップ棋士ばかりと対戦が続いた今年度も、勝率は8割を余裕を持って超えています。
対局の内容自体は激戦もあるが、出てきた数字だけを見れば豊島竜王と戦った3つのタイトル戦、通称「十九番勝負」も王位戦(4勝1敗)、叡王戦(3勝2敗)、竜王戦(4勝0敗)と、11勝3敗と大きく勝ち越し、タイトル戦出場6回で、全て獲得に成功、この後に続くALSOK杯王将戦での挑戦者決定リーグで挑戦権を獲得できれば、五冠の期待も大きく膨らみます。
タイトル獲得から一夜明けた14日、山口県宇部市内のホテルで記者会見した藤井4冠は「昇龍」と揮毫した色紙を掲げ、「竜が空に勢いよく昇っていくように、自分も上を向いて目指していけるようにとの意味をこめました」とさらなる飛躍を誓いました。
20歳に満たない若輩者に、ベテランの域に入っているタイトルホルダー達が挑みかかる様は、まるでマンガのようでもあり、非現実的な光景です。
将棋の世界でタイトル争いに関与できるのは、ごく限られた一握りのエリートだけで、プロになるだけでも難関なのに、その他大勢のプロ棋士らは日の目を見ることもなく、表舞台から去っていくのです。
プロの道の厳しさが垣間見えるところです。
今回竜王を奪われた豊島九段は、遂に保持していたタイトルを全て奪われました。
思うところはあるでしょう。
幼少時代から見てきた藤井4冠にストレート負けというのは、さぞ悔しいに違いありません。
捲土重来を期し、再び藤井キラーの本領を発揮してもらいたいのですが、正直、藤井4冠の圧倒的な力には、成す術がないように感じられます。
この結果、羽生善治九段が保持していた最年少四冠記録22歳9カ月を大幅に更新する19歳3カ月で最年少四冠を達成、史上初の「10代四冠」になるとともに、竜王を含めた四冠を保持したことで、序列トップとなり全棋士の頂点に立ちました。
今年度、棋聖、王位と防衛し、叡王を奪取して迎えた将棋界最高峰タイトル、竜王戦の七番勝負は、豊島竜王と、今年度3つ目のタイトル戦も好勝負必至と見られていたが、終わってみれば圧巻の4連勝という突き抜けた結果が残りました。
今年度15局目となった藤井三冠と豊島竜王の対戦は、豊島竜王の先手番から角換わりでスタート、お互い、深く研究を進めている戦型とあってか、1日目の午前中は非常に指し手のペースが早く、昼食休憩まで64手目まで進行し、午後に入ると、激しい局面に両者ともに長考合戦で、封じ手までに9手分しか進まずに74手目を藤井三冠が封じて、形勢互角で1日目を終了しました。
明けて2日目、じりじりとペースを掴み始めたのは藤井三冠。自玉の頭で起きた戦いにうまく対応すると攻めの手番が回ってきたところで豊島陣を強襲、分厚い攻めで徐々にリードを拡大したものの、最終盤では一時逆転され、それでも持ち時間が残り10分を切った中でも、厳しい攻めを止めなかったことで再逆転、息詰まる勝負に決着をつけました。
シリーズを通しては、研究家として知られる豊島竜王に対して、以前は課題に挙げていた序盤でも対等に渡り合い、研究や前例を離れた力勝負に入った中盤で少しずつ引き離し、19歳にして全く隙のない強さが、このシリーズ4連勝でも光り続けました。
対局後、藤井三冠は「中盤ずっと難しいと思って指していました。最後、3四桂と打って迫れる形になったかなと思いました」と振り返ると、竜王奪取には「まだ実感はありませんが、最高峰タイトルなので光栄に思いますし、それに見合う実力をつけていければと思います」とコメント。
また棋士の序列1位になったことには「今期はここまで結果は出せていますけど、内容的には課題が多いので、そのあたりを改善したいです」と述べました。
最年少四冠の偉業は、本格的な「藤井時代」の到来を告げ、竜王を含めた四冠を保持したことで、渡辺明名人を上回り、ついに棋士の序列でトップに。8つあるタイトルのうち半数を占め、トップ棋士ばかりと対戦が続いた今年度も、勝率は8割を余裕を持って超えています。
対局の内容自体は激戦もあるが、出てきた数字だけを見れば豊島竜王と戦った3つのタイトル戦、通称「十九番勝負」も王位戦(4勝1敗)、叡王戦(3勝2敗)、竜王戦(4勝0敗)と、11勝3敗と大きく勝ち越し、タイトル戦出場6回で、全て獲得に成功、この後に続くALSOK杯王将戦での挑戦者決定リーグで挑戦権を獲得できれば、五冠の期待も大きく膨らみます。
タイトル獲得から一夜明けた14日、山口県宇部市内のホテルで記者会見した藤井4冠は「昇龍」と揮毫した色紙を掲げ、「竜が空に勢いよく昇っていくように、自分も上を向いて目指していけるようにとの意味をこめました」とさらなる飛躍を誓いました。
20歳に満たない若輩者に、ベテランの域に入っているタイトルホルダー達が挑みかかる様は、まるでマンガのようでもあり、非現実的な光景です。
将棋の世界でタイトル争いに関与できるのは、ごく限られた一握りのエリートだけで、プロになるだけでも難関なのに、その他大勢のプロ棋士らは日の目を見ることもなく、表舞台から去っていくのです。
プロの道の厳しさが垣間見えるところです。
今回竜王を奪われた豊島九段は、遂に保持していたタイトルを全て奪われました。
思うところはあるでしょう。
幼少時代から見てきた藤井4冠にストレート負けというのは、さぞ悔しいに違いありません。
捲土重来を期し、再び藤井キラーの本領を発揮してもらいたいのですが、正直、藤井4冠の圧倒的な力には、成す術がないように感じられます。
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