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2019年03月28日

産後うつ病の薬と授乳の可否

精神科医には「うつ病の治療薬を服用している間は授乳してはいけません。」と言われたのですが、科学データベース上ではどのように記載されているのか自分でも調べてみようと思いました。

以下の情報はLactMedというアメリカNIH(国立衛生研究所)の科学データベースの中から、私が前回の記事で処方された薬についてまとめたものです。

レクサプロ(一般名:エスシタロプラム)

抗うつ薬。1日20mgまでの服用では母乳中の濃度は低く、母乳育児中の乳児(特に生後2か月以降)に対して有害作用は認められない。

ロラゼパム

抗不安薬。他のベンゾジアゼピン系薬よりも母乳中の濃度が低く、消失時間も速い。通常の服用量では母乳育児中の乳児に対して有害作用は認められない。

ゾルピデム

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬。母乳中の濃度が低く消失時間も速いので、母乳育児中の乳児に対して有害作用は認められないと予想される。

上記の薬は私が服用していたものですが、今思うと授乳を中止しなくても良かったのかもしれないと思います。

しかし当時は落ち込み症状が酷く、医師や周囲の意見に反論はできませんでした。

単に母乳中に薬の成分が移行するだけでは乳児に対して有害作用はなく、閾値以下の濃度では悪影響が現れる心配はないと思うのですが、そこまで理解してくれる精神科医はまだ少ないのかもしれません。


【参考文献】
LactMed(https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/lactmed.htm


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東京大学農学部、同大学院農学生命科学研究科修士課程修了。メーカーの研究所に就職して以来様々なバイオ研究に従事し、製品開発につなげたり論文を書いたりしてきました。
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