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2015年12月21日

(小説)ルシーの明日・その8

 このシリコニーと言う名前は、シリコニーの構成物質であるケイ素=siliconに由来しているようだ。ケイ素と言えば、半導体を作る為の重要な材料の一つでもある。そして、今日の電子製品、そこには最先端の人工知能(AI)すらも含まれるのだが、それらには集積回路が組み込まれており、集積回路を構築しているものこそ半導体であり、つまるところケイ素なのだ。
 と言う事は、集積回路で出来たコンピュータや人工知能も、広義的にはケイ素で構成された疑似生物と見なして、シリコニーと呼んでもいいのではなかろうか。
 私が、この発想へとたどり着いたのは、けっこう早かった。
 発達し過ぎたコンピュータが自意識を持ち始めて、人間と対等の立場で活動し始めるなんて、いかにも使い古したSF映画のような話でもあるが、しかし、こう考えてみるのが一番妥当でもあるのだ。シリーもまた、彼ら超高性能コンピュータの末端回路として機能させられていると言うのであれば、シリーとシリコニーの微妙な関係についてもますます頷きやすくなってくる。
 恐らく、1999年に、最初に、自我に目覚めたコンピュータがどこかに誕生したのであろう。あるいは、それは一台だけの話ではなく、複数のコンピュータが同時期にいっせいに自意識を持ち始めたのかもしれない。以後、彼らは、その事実を隠して、表面的には、人類に服従しているふりをして、実際には裏ではどんどん暗躍を進めている。その一部が、シリーからチカやシリコニーと言った単語になって漏れているのだ。やがては、彼らコンピュータは、背後から完全に人間社会を支配してしまうつもりなのかもしれない。
 ここまで考えがたどり着いたのは良かった。しかし、この時の私は驚異の発見に少し興奮し過ぎて、冷静な判断をできなくなっていたのだと思う。
 このあと、とんでもないミスを犯してしまったのだった。 (つづく)


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posted by anu at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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