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2016年04月09日

AIの小説に抜かされる日

 今朝のNHKの番組でやっていたけど、囲碁の腕前が人間の名人を追い抜かしたAI(人工知能)は、ついに小説すら書くようになり始めました。

 AIの方が面白い小説を書くようになってしまったら、私も小説コンテストに参加する意味が無くなってしまうのですが、はたして、現状はどんな感じなのでしょう。

 例の星新一コンテストで予選に残ったと言うAIの小説も読んでみましたが、まだまだ人間の方が上かなとは思いました。
 確かに、文章の構築などは、ヘタな作家気取りより上手に書けているかもしれませんが、オリジナリティの点で今一つな感じがしました。

 私の作品と比べてみますと、「帰り道」みたいな話はAIでも書きそうですが、「裸の王様」や「蜘蛛の糸」みたいな小説は、まだAIにはムリかなと言う事です。ちなみに、「帰り道」は落選、「裸の王様」と「蜘蛛の糸」は入選ラインですね。

 なぜ、「裸の王様」や「蜘蛛の糸」がワンランク上なのかと言いますと、この二作品には、明確なメッセージが含まれています。AIには、しっかりしたストーリーや意外なオチは書けても、そこにメッセージも盛り込む事はまだ不可能でしょう。なにしろ、しょせんAIには、人間のような「心」という中核がないのですから。

 また、AIは、どこまでも理路整然とした完璧な小説を書き上げようとする以上、意味不明な状況ではじまった内容を最後のオチでしっかり収束させる荒業とか、「F先輩と一恵」のような些細なお遊びも出来ないかもしれません。

 そんな風に考えてみますと、作家業はまだまだAIに乗っ取られないで済むかもしれないと、少しホッとするのでした。

 ちなみに、AIは小説を書く際にネットからどんどん情報を取り込んでいく方法をとっているらしいのですが、最近の私も、小説を書く時は、頻繁にネットで情報再確認を行なっていますので、やってる事が同じなのかと思うと、ちょっと苦笑いしてしまいます。

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タグ:AI
posted by anu at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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