2016年04月06日
ズルい事件の経済学 (オイコノミア)
オイコノミアにて、「ズルい事件の経済学」が放送されました。それについて書きます。
人間は、ズルをしたときのコストとメリットを計算し、ズルをした方が得だと判断した場合、ズルをするようだ。
アメリカの経済学者ゲーリー・ベッカーによると、これを「合理的犯罪モデル」というらしい。
例として、次のような状況を考えてみる。
・重要な会議に行くために車を運転しているが、会議の開始時間に遅れそうである。
・急がないと間に合わないが、駐車場がなかなか見つからない。
・駐車場以外の場所は駐車禁止区域である。
このような状況のとき、どうするか?
選択肢1. 遅刻したくないから、駐車禁止区域に駐車する。
選択肢2. 遅刻してでも、駐車場を見つける。
この2つの選択肢で言えば、「選択肢1」は交通違反であり、いわゆる「ズル」であると考えられる。
・選択肢1を選んだ場合
駐車禁止区域に駐車する場合、会議には間に合うが、警察に取り締まられる可能性がある。
取り締まりを受けた場合、交通違反の罰金や罰則を受けることになる。
・選択肢2を選んだ場合
会議に遅刻して、他の出席者から信用を失う可能性がある。
しかし、交通違反はしていないので、社会のルールをちゃんと守っている。
その会議に間に合うことが何よりも重要であると考える人は、交通違反をしてでも会議に間に合おうとするだろう。
社会のルールを破るくらいなら遅刻してもいい、と考える人は、駐車場を探すだろう。
何が一番大事なのかは人によって違う。
人は皆、自分の中の正義にしたがって行動している。
例えば駐車違反を無くしたいなら、
・警察官の数を増やす。
・監視カメラを設置する。
・罰金を高くする。
などの対策が有効であると考えられる。
取り締まられる可能性が高かったり、取り締まられたときの被害が大きい場合、人は違反をしないように心がけるだろう、ということである。
アメリカの大学で、こんな実験が行われた。
・誰でも自由にコーヒーを出せるコーヒーサーバーに、「1杯50セント」と貼り紙をしておく。
※ルールを守る人は50セント支払ってコーヒーを飲む。ズルをする人は、お金を支払わずにコーヒーを飲む。ということ。
・そのコーヒーサーバーを2つ用意し、サーバーの近くに1つずつ写真を飾る。
・1つは「花」の写真。もう1つは「人間の目」の写真。
・「花の写真のあるサーバー」と、「人間の目の写真のあるサーバー」では、どちらのほうがお金を多く集められるか?
実験の結果、「人間の目の写真のあるサーバー」の方が、多くのお金を集められたという。
金額的には、3倍ほど違っていたという。
この実験からわかるのは、「人は、誰かに見られていると正直にお金を支払う可能性が高い」ということである。
誰も見ていないから、ズルをしてもいいだろう。
バレなければ、ズルをしてもいいだろう。
人間は、そういう気持ちが出てきてしまう生き物だということか。
「罰金を科せられる」とか「誰かに見張られている」などのことがないと、人はズルをしてしまう生き物なんだろうかと思ってしまいました。
そういう性質も、人間の一面ではあるのでしょう。
とはいえ、何でもかんでもバカ正直にまっすぐ生きていくのも難しいと思います。
世の中は正論だけで成り立っているわけではないと思うので。
状況を見極めて、臨機応変に行動する。
要領よく生きていけるようになりたいものです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
このブログがあなたのお役に立てたら嬉しいです。
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人はなぜズルをする?
人間は、ズルをしたときのコストとメリットを計算し、ズルをした方が得だと判断した場合、ズルをするようだ。
アメリカの経済学者ゲーリー・ベッカーによると、これを「合理的犯罪モデル」というらしい。
会議に遅刻しそうなとき
例として、次のような状況を考えてみる。
・重要な会議に行くために車を運転しているが、会議の開始時間に遅れそうである。
・急がないと間に合わないが、駐車場がなかなか見つからない。
・駐車場以外の場所は駐車禁止区域である。
このような状況のとき、どうするか?
選択肢1. 遅刻したくないから、駐車禁止区域に駐車する。
選択肢2. 遅刻してでも、駐車場を見つける。
この2つの選択肢で言えば、「選択肢1」は交通違反であり、いわゆる「ズル」であると考えられる。
コストとメリットを計算
・選択肢1を選んだ場合
駐車禁止区域に駐車する場合、会議には間に合うが、警察に取り締まられる可能性がある。
取り締まりを受けた場合、交通違反の罰金や罰則を受けることになる。
・選択肢2を選んだ場合
会議に遅刻して、他の出席者から信用を失う可能性がある。
しかし、交通違反はしていないので、社会のルールをちゃんと守っている。
あなたにとって最も重要なことは?
その会議に間に合うことが何よりも重要であると考える人は、交通違反をしてでも会議に間に合おうとするだろう。
社会のルールを破るくらいなら遅刻してもいい、と考える人は、駐車場を探すだろう。
何が一番大事なのかは人によって違う。
人は皆、自分の中の正義にしたがって行動している。
合理的犯罪モデルの対処法
例えば駐車違反を無くしたいなら、
・警察官の数を増やす。
・監視カメラを設置する。
・罰金を高くする。
などの対策が有効であると考えられる。
取り締まられる可能性が高かったり、取り締まられたときの被害が大きい場合、人は違反をしないように心がけるだろう、ということである。
行動経済学の実験
アメリカの大学で、こんな実験が行われた。
・誰でも自由にコーヒーを出せるコーヒーサーバーに、「1杯50セント」と貼り紙をしておく。
※ルールを守る人は50セント支払ってコーヒーを飲む。ズルをする人は、お金を支払わずにコーヒーを飲む。ということ。
・そのコーヒーサーバーを2つ用意し、サーバーの近くに1つずつ写真を飾る。
・1つは「花」の写真。もう1つは「人間の目」の写真。
・「花の写真のあるサーバー」と、「人間の目の写真のあるサーバー」では、どちらのほうがお金を多く集められるか?
実験の結果
実験の結果、「人間の目の写真のあるサーバー」の方が、多くのお金を集められたという。
金額的には、3倍ほど違っていたという。
行動経済学によるズル対策
この実験からわかるのは、「人は、誰かに見られていると正直にお金を支払う可能性が高い」ということである。
誰も見ていないから、ズルをしてもいいだろう。
バレなければ、ズルをしてもいいだろう。
人間は、そういう気持ちが出てきてしまう生き物だということか。
まとめ
「罰金を科せられる」とか「誰かに見張られている」などのことがないと、人はズルをしてしまう生き物なんだろうかと思ってしまいました。
そういう性質も、人間の一面ではあるのでしょう。
とはいえ、何でもかんでもバカ正直にまっすぐ生きていくのも難しいと思います。
世の中は正論だけで成り立っているわけではないと思うので。
状況を見極めて、臨機応変に行動する。
要領よく生きていけるようになりたいものです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
このブログがあなたのお役に立てたら嬉しいです。
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