今回は「エウレカの確立」シリーズでおなじみの石川智健氏の小説です。
タイトルの「キリングクラブ」とは、殺し屋のクラブと言うことではなく
て、キリングには殺人という意味のほかに、大儲けという意味もあるそう
で、サイコパスで尚且つ著名人になった人達のクラブと言う事だそうな。
出だしからストーリーがやや荒唐無稽なので、ほんまかいな?という疑念
がどうしても先行してしまいがちだが、読み進むにつれて、ひょっとする
と本当にあるのかもという感覚になって来るので不思議だ。
かなり長いストーリーなので、簡単に説明するが、主人公はフリーライタ
ーの佳山藍子。友人の千沙の紹介で、キリングクラブの給仕の仕事を引き
受ける。そのクラブは千代田区のどこかの地下にあり、会員と従業員以外
はその存在も場所も知らない秘密のクラブ。幸い藍子は採用され給仕とし
て働くが、仕事はただ会員に飲み物だけを運ぶ事。そして仕事初日に、フ
リーランス・ジャーナリストで会員の青柳祐介に、ビールジョッキを倒し
てしまい、一連の連続殺人がここからスタートする。
一人目はジャーナリストの青柳祐介、二人目はの仮想通貨コインブラザー
ス社長の高瀬和彦、三人目は弁護士の中里真吾、いずれもキリングクラブ
の会員で、著名なサイコパス。しかも全員が生きたまま開頭され、偏桃体
を取り出されているという。そしてその間にクラブ会員ではないが、葬儀
社の戸塚秋稔も又、開頭されて殺されていた。
そこで一躍犯人候補に浮かんだのが、同キリングクラブ会員で手術狂と異
名のある脳神経外科医の國生明。手術の腕は超一流だが、出世の為なら妻
との離婚も辞さないという、自分勝手なサイコパス。ところがこの國生明
も患者を助けようとして、電車に轢かれてしまう。國生の場合は事故との
判断だが、実は現場に思わぬ人物の顔が。
この作品のストーリー展開で面白いのが、被害者の一人一人の章があり、
その章の中で各自のサイコパスとしての具体的な物語があり、その結果と
して殺されてしまうという形式をとっていることです。
さて話はいよいよ大団円に向かって突き進んで行く訳ですが、ここから刑
事辻町、香取、藍子が入り乱れ、いろいろな仕掛けや藍子の過去なども明
らかになり、又藍子のクラブに採用された本当の理由が明白になっていき
ます。本当の犯人は?キリングクラブの実態はといろいろ興味が出てくると
ころですが、これから先は読んでのお楽しみと致しましょう。
それでは又。
新品価格 |
【相場師朗】のショットガン投資法
紫垣デイトレード塾
人気ブログランキングへ
にほんブログ村
にほんブログ村
株式投資ランキング