すでにニュースで大きく報道されていますからご存知かとは思いますが、三井不動産、明豊エンタープライズ旧分譲、三井住友建設施工のパークシティLaLa横浜に施工不良が発覚しました。
[物件概要]
売主: 三井不動産 明豊エンタープライズ
施工:三井住友建設
価格:2670万円〜4240万円 63.92u〜80.14u 最終期最終次のデータ
総戸数:705戸
規模:地上12階建て
交通:JR横浜線鴨居駅徒歩11分
所在地:神奈川県横浜市都筑区池辺町
竣工予定:平成19年12月
施工不良の内容としては支持層まで届いていない杭が数本あり、その影響で2cm傾いてしまったというものです。
※画像はクリックすると大きくなります
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以下の報道内容を聞いてゾクっとしました。
『三井住友建設の調査では、地盤調査を実施したように見せかける虚偽のデータが用いられていたことも分かった。』
これはダメでしょ。このマンション以外でも同じ事をやっているに違いない。。。
2cm傾いているとはいえ大きな地震がきてすぐに倒壊するかといえばそれはないはず。
ですがこのマンションは分譲マンションです。当時の価格は今に比べれば安かったとはいえ大金であることに変わりはありません。
途中で中古で購入した人もいるでしょう。
しかし施工会社というのは名ばかりで、下請け、孫請け、ひ孫請けは当たり前の世界。
杭の調査をし、偽装したのが三井住友建設なのか? 必ずしもそうでないでしょう。
しかし下請けの会社は基本的に中小の会社ですからすべての責任を取るのはさすがに厳しいかもしれません。
被害者は住民だけでなく、三井不動産、明豊、三井住友建設も被害者かも。。。
まぁそんなことは報道されない可能性が高いので悪者になるのは三井と三井住友建設でしょう。
今後の対応が気になるところです。
今回の件を記事にするかは正直迷いました。暗い話ですから。ですがマンションブロガーとして私なりの考えを書きたいと思います。
まず、今回の報道を知ったときに売主が三井不動産で良かった。と思いました。これは不謹慎なのは承知な上ですが、中小デべだったら住民は泣き寝入りの可能性が高いからです。ヒューザーのときのように自己負担で補修、建て替えとなると二重にローンを背負うことになります。
仮に今回の件で三井不動産、明豊エンタープライズ、三井住友建設がしっかりとした保証をしない限り、この3社の新築マンション、既存の中古マンションはまったく売れなくなるでしょう。
ですからなんらかの保証はあるはずです。
実際に同じ横浜市で問題を起こした住友不動産は建て替え、仮住まい、もしくは買取請求などすべての責任をもつと言っています。
今回のような件は絶対にあってはならないことです。絶対に。
ですが万が一このようなことがあったときのために大手からマンションを購入しておくというのは安心なのかもしれません。
しかし、マンション好き、不動産業者と一般のエンドユーザーの考え方は違います。
今回の件でエンドユーザーは
『三井不動産のマンションは買うのやめたほうがいいね』
と思う方がほとんどでしょう。
実際にやらかしたのは三井住友建設なのですが、マンションを購入する方って売主とか販売会社とか施工会社とかよくわからずに購入する人が多いんです。
マンション好きでもなきゃパークホームズ、パークハウス、シティハウス、プラウドの売主はなんて会社ですかと質問してもわからないでしょう。
実際に私の職場でもこのニュースを見た人はみんな口を揃えて『三井不動産からは絶対に買わない』と言っていました。
報道では『三井不動産が販売した・・・』と大きく取り上げていますからそうなりますよね。
私の考えではヒューザーのときのように売主がお手上げしてしまうとすべて住民負担になり、とんでもない悲劇を目の当たりにしてきたので今回のように万が一のとき大手だと安心だ!マンションは大手から買おう!なんて考えるのですが、エンドユーザーさんのマンション購入意欲は今回の件で一気に冷めたことでしょう。
三井不動産が市川のときのような塩対応をするのであれば三井不動産はオワコンでしょう。
パークタワー新川崎、会社は違いますがグラン、スミフ三ッ沢のときのように適切な対応をすれば逆に評価が上がる可能性もあります。
施工会社がやらかしてもエンドユーザーは売主を責めます。とくに三井不動産くらいの日本一と言えるデべなら尚更です。
なぜ人生で一回か二回しか購入できない高い買い物でこんな目に合わなければならないのか?住民の方はそう思うでしょう。
マンションマニアのTwitterには一日1、2件程度のDMが届くのですが、昨日は10件を超えました。
・三井住友建設施工のマンションを契約済みですが大丈夫でしょうか?
・三井不動産のマンションはやめたほうがいいですか?
・無名の会社が売主のマンションはどうですか?
などなど。
マンションマニアがおすすめとして紹介しているパークホームズ板橋蓮根は三井不動産×三井住友建設、プラウドシティ加賀学園通りは三井住友建設施工ですから気になって当然ですよね。
今できる回答としては
・万が一のときに責任が取れる大手からの購入は基本的におすすめできる
・マンションは同じ売主、同じ施工会社でも物件によってまったくもって異なる商品である
・今後しばらくは三井不動産、三井住友建設への視線が厳しくなり、売れ行きには影響するかもしれない
という感じです。
とくに板橋蓮根はビンゴすぎるので販売に影響してくるでしょう。
私が今回の件ではっきりしてほしいのはミスだったのか意図的な偽装だったのかということ。
人間ですからミスはします。あってはいけないのですがミスをします。
ですが偽装だとするならば徹底的に追及する必要があります。
・組織としてやっていたのか
・個人がやっていたのか
・偽装した物件は他にないのか
・三井住友建設がやったのか?下請けがやったのか?
闇に葬るのだけはやめてほしいですね。
記事内画像出典:ミヤネ屋キャプチャ
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旭化成の子会社ですね
とても残念なテーマですね。
マンションマニアさんの記事、頷ける点ばかりです。
私もブログをやっていますが、迷った末に記事化は見送りました。
東洋ゴム工業の免震ゴム不正の場合と異なり、物件名が完全に明らかになってしまっていますから
風評被害防止の点で施工側、売主側にできることはシンプルになったと思うんですよね。
ただ、根拠を示さず「下請けの責任」を強調しただけの内容のないプレスリリースを見る限り、
責任回避の姿勢が目立って、東洋ゴム工業のケースよりずっと後ろ向きの印象を受けます。
http://www.smcon.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/kaiji_20151014.pdf
今回の事態に至った経緯を含めて迅速に調査し
判明している内容を(少なくとも関係者に対しては)隠さず、遅滞なく公表すること。
そして契約者・居住者への対応を明確にし不安の払拭につとめること。
これぐらいは最低限、必要なことだと思うのですが。
顧客の信頼をつなぎとめられるか、
三井グループの底力を見せてほしいところです。
私のブログでも、記事化することがあるかもしれません。
お邪魔しました。
どら