2014年05月06日
水雲問答(大丈夫の志)
(雲)
古今を考え候に、凡(およ)そ功をなし得る迄は苦るしみ、
功すでに成って楽(らく)に赴かんとするとき、諸事背違(はいい)して
心に任せぬことのみ多きやに存候。
謝安(しゃあん)の桓温(かんおん)が在あるとき全からざるを憂い、
符秦(ふしん)の大兵を退(しりぞ)く迄は其の心中深察すべし。
大難既にやみ、功成り名遂げて琅邪(ろうや)の讒(ざん)始めて行わる。
裴度(はいど)が淮西(わいせい)を平げて後、憲宗(けんそう)の
眷衰えたるも同じ事に候。
故に大丈夫直に進む大好事を鋭くなし得べし。
とても前後始終を量(はか)って何事もでき申す間じく候。
一時の愉快を一世に残さんこと、これ予が志なり。
如何如何。
(水)
男子と生まるる者誰か此(この)願(ねがい)なかるべき。
然(しか)れども其(その)位(くらい)と時を得ざれば、
袖手(しゅうしゅ)して空しく一生を過ごすのみに候。
閣下閥閲(ばいえつ)、時世至れば謝裴が業を成し得べし。
凡(およ)そ青年は志鋭(えい)にして、中年に至りて挫催(ざさい)
し易く候。
今より後此の条(じょう)を念々(ねんねん)忘れ給うべからず。
古今を考え候に、凡(およ)そ功をなし得る迄は苦るしみ、
功すでに成って楽(らく)に赴かんとするとき、諸事背違(はいい)して
心に任せぬことのみ多きやに存候。
謝安(しゃあん)の桓温(かんおん)が在あるとき全からざるを憂い、
符秦(ふしん)の大兵を退(しりぞ)く迄は其の心中深察すべし。
大難既にやみ、功成り名遂げて琅邪(ろうや)の讒(ざん)始めて行わる。
裴度(はいど)が淮西(わいせい)を平げて後、憲宗(けんそう)の
眷衰えたるも同じ事に候。
故に大丈夫直に進む大好事を鋭くなし得べし。
とても前後始終を量(はか)って何事もでき申す間じく候。
一時の愉快を一世に残さんこと、これ予が志なり。
如何如何。
(水)
男子と生まるる者誰か此(この)願(ねがい)なかるべき。
然(しか)れども其(その)位(くらい)と時を得ざれば、
袖手(しゅうしゅ)して空しく一生を過ごすのみに候。
閣下閥閲(ばいえつ)、時世至れば謝裴が業を成し得べし。
凡(およ)そ青年は志鋭(えい)にして、中年に至りて挫催(ざさい)
し易く候。
今より後此の条(じょう)を念々(ねんねん)忘れ給うべからず。
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