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タグ / ドラッグオンドラグーン3

記事
雷霆の旋戟 [2016/04/02 00:00]
少年が走る。閃光と共に鋭い切っ先が軍勢の中を走る。瞬く間にいくつもの首が落ちて、血しぶきが舞う。少年はその痩身に似合わぬ大振りの刃を回し、再び走り出す。 目指すは将校の首。「兄達の仇!」叫ぶ声は幼く甲高い。兵を切り捨て進むも将校に辿りつく前に軍勢に取り囲まれる。少年はいくつもの刃を受け、とうとうその場で命果ててしまう。 馬上から遺体となった少年を見下ろした将校は、部下達に「捨てろ」と一言命じ、その後黙って馬を走らせた。将校は止まらない。例え死したのが己の息子だとしても。 ..
冥府の絶輪 [2016/04/01 00:00]
少年が走る。閃光と共に鋭い切っ先が軍勢の中を走る。瞬く間にいくつもの首が落ちて、血しぶきが舞う。少年はその痩身に似合わぬ大振りの刃を回し、再び走り出す。 目指すは将校の首。「兄達の仇!」叫ぶ声は幼く甲高い。兵を切り捨て進むも将校に辿りつく前に軍勢に取り囲まれる。少年はいくつもの刃を受け、とうとうその場で命果ててしまう。 馬上から遺体となった少年を見下ろした将校は、部下達に「捨てろ」と一言命じ、その後黙って馬を走らせた。将校は止まらない。例え死したのが己の息子だとしても。 ..
フォウの爪 [2016/03/12 00:00]
【DoD3】♪02 防来/アルマロス〈ウタウタイモード〉サントラ未収録 フォウ、とワン姉様が呼ぶ。 私の名前はワンでもゼロでもない。 一番でも二番でもないけれど、 それでも一番最後でもない。 私は優れている筈だ。私は勝っている、筈だ。 私の末の妹よりも、全て全て全て。 今日も眠る前に私は私である事を取り戻す。 それから冷たい布団で眠る。
封戒の冥王 [2016/03/11 00:00]
命じてはならぬ。偉大な王ゆえ。 解いてはならぬ。邪悪なる力ゆえ。 戦ってはならぬ。強大な敵ゆえ。 触れてはならぬ。まだ小さな子供ゆえ。
狂王の玩具 [2016/03/10 00:00]
その国は女王が治めていた。彼女は魔女だった。強大なる魔力で人民を統治し、圧政で苦しめ、意味もなく次々と虐殺して楽しんでいた。 しかし、女王は飽いていた。泣き叫ぶ人民を拷問し、怨嗟の声を聞きながら酒を飲む。それは楽しい事だったが、何事も同じ刺激が続くと飽きてしまうのだ。 何人もの勇者が私を滅ぼそうと城にやってきた。最初の2〜3人は楽しめたが今ではもうすっかりダメだ。奴らはあまりにも単調過ぎる。こっちは勇者に慣れ過ぎてしまった。 そうだ。私を討つ勇者がいないのであれば、その..
殺戮の茨姫 [2016/03/09 00:00]
ラルララルララルララルラ 歌うよ歌うよ歌うよ歌うよ 海の歌を空の歌を願いの歌を祈りの歌を クルリクルリクルリクルリ 踊るよ踊るよ踊るよ踊るよ 楽しい踊りを美しい踊りを悲しい踊りを醜い踊りを ハアハハアハハアハハアハ 喘ぐよ喘ぐよ喘ぐよ喘ぐよ 雨の中で夢の中で戦いの中で快楽の中で プスリプスリプスリプスリ 刺すよ刺すよ刺すよ刺すよ その肌にその眼にその涙にその悲鳴に
騎兵長の鉄鎧 [2016/03/08 00:00]
はい。私はどんな時代でも王に忠誠を尽くしておりました。どんなに過酷な戦場でも、どんなに無茶な命令でも、国家と王の為であればこの身を賭して王を守ってまいりました。 しかしその王は戦いの中で命を落とされてしまいました。まだ即位されたばかりのお若い王でしたから跡継ぎもおられません。一体私はどなたにお仕えすれば良いのでしょうか? 嘆いてばかりもいられませんね。私の仕事はこの国を守る事ですから。私の使命は王に仕える事ですから。 だから探しているのです。この鎧の中で砕け散った肉と骨..
魔王の焔 [2016/03/07 00:00]
呪詛の言葉は耳を蝕む。 正しさの影に隠れた憎悪は毒を孕む。 強すぎる光は視界を奪う。 自由と解放の大義の下に伸びる影の暗さよ。 永遠に続く絶望に声を失う。 一縷の希望も許さぬ絶対などあり得やしない。 喪失を埋めるように新しい正義が頭をもたげようとも、 再び戦乱の業火に焼き尽くされるのを待つばかり。
紺碧の腕 [2016/03/06 00:00]
「歌うよ」「踊るよ」 「冷たい水の中で」「暗い海の底で」 「恋をしたから」「貴男に溺れたから」 「願うよ」「祈るよ」 「貴男の心が振り向く事を」「貴男の気持ちが溶ける事を」 「水の中で泳ぎながら」「海の流れに漂いながら」 「呪うよ」「泣くよ」 「私達が届かぬ場所で」「水の神の在らぬ場所で」 「素敵な声で甘えていたら」「他の女を抱いていたら」 「沈めるよ」「待つよ」 「貴男の目が閉じるまで」「貴男の息が止まるまで」 「私達の物にしたいから」「貴男達を滅ぼしたいから」
深紅閃 [2016/03/05 00:00]
とある山に長く伸びた針を体中から生やした魔物がいた。触れるモノを全て傷つけてしまう魔物は、小さな白い鳥に出会う。鳥は枝にとまり魔物と会話した。魔物は白い小鳥に触れたかった。 やがて魔物は針を自ら取り除くことにした。針を一本抜いては血が流れ激痛が走る。魔物は叫んだ。七日間断続的に続く雄叫び。近隣の人々は山から聞こえるその咆哮に怯え続けた。 あの針だらけの呪われた魔物が近隣の村を襲うに違いない。村人達は発起し七日目の晩、山に武装して乗り込んだ。そこで村人が見たものは、辺りに散..
聖帝の爪 [2016/03/04 00:00]
緑豊かな生命溢れる土地に領土を広げた若い国があった。けれどそこはかつて壮絶な戦が繰り広げられた呪われた場所。年老いた家臣達は若く野心溢れる王を口々に諫めた。 「過去どのような戦があったとしても構わぬ。我が領土の糧となるのなら、茨の道であろうとも突き進むのみだ!」若き王は宣言し、土地を狙う数多の国と攻防戦を繰り広げた。 豊かな土地は確かに国の物資を満たし、民の暮らしも潤った。けれど終わらない戦に人々はやがて疲弊し、豊かな土地は変わらず恩恵を与えるも、間に合わず国の物資も徐々..
金剛華 [2016/03/03 00:00]
岩山の痩せた土地に広がる貧しい村に、敬虔な修道女がいた。彼女の深く静かな祈りは貧困に喘ぐ村人達の心を癒やしていた。修道女の祈りは、村人の心に咲く可憐な花のようであった。 ある時、村に謎の奇病が流行し、罹患した人々は次第に黒ずむ体に成す術なく苦しみもがき死に絶えていった。修道女は祈った。祈り続けた。けれど伝染病は止まらない。 修道女が祈り始めた頃から、奇病で死した体から花が咲き始める。次々と倒れる中、遺体を苗床にするかの如く花は咲き続け、やがて濃厚な花の香りが村一帯を覆い尽..

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