2015年02月10日
カイムの剣
十八年前、世界が破滅に瀕した時、一人の男と一匹の竜が神に抗った。男は命を賭して戦い、竜は男の為に世界を救った残された男は失った半身と心焦がす赫怒の残滓にすがるように、荒廃した世界を彷徨った。その放浪には、神の器として破滅を巻き起こした幼き少女が伴われた。
竜の命を用いた封印を改変し、身を捧げた竜への負担を倍増させた老司祭は、かつての仲間の一人だった。竜の苦しみの思念を感じ取った男の心は大きく揺らいだ。その隙を突いた少女は、男の不意をついて逃走。男は再び訪れた孤独の中で、憎悪をたぎらせる。空虚だった男の心は、灼熱の炎で満たされた。
男は竜を裏切った老司祭を襲い、命乞いを聞き捨てて一刀のもとに両断した。最後の儀式に使われる男をも斬り、封印改変を阻止した…はずであった。しかし封印は組み替えられてしまった。竜の意識は苦痛に引き裂かれ、千々と消えていった。そして男は世界より竜を選んだ。
封印の鍵が次々に打ち砕かれ、ついに男は竜と再開する。世界の破滅が再び迫ってきている。だが男と竜は満ち足りていた。二人はもう二度と別離の苦痛を味わいたくなかった。二人が選んだ答えは…。そして滅びゆく世界に、男の大剣が残された。
竜の命を用いた封印を改変し、身を捧げた竜への負担を倍増させた老司祭は、かつての仲間の一人だった。竜の苦しみの思念を感じ取った男の心は大きく揺らいだ。その隙を突いた少女は、男の不意をついて逃走。男は再び訪れた孤独の中で、憎悪をたぎらせる。空虚だった男の心は、灼熱の炎で満たされた。
男は竜を裏切った老司祭を襲い、命乞いを聞き捨てて一刀のもとに両断した。最後の儀式に使われる男をも斬り、封印改変を阻止した…はずであった。しかし封印は組み替えられてしまった。竜の意識は苦痛に引き裂かれ、千々と消えていった。そして男は世界より竜を選んだ。
封印の鍵が次々に打ち砕かれ、ついに男は竜と再開する。世界の破滅が再び迫ってきている。だが男と竜は満ち足りていた。二人はもう二度と別離の苦痛を味わいたくなかった。二人が選んだ答えは…。そして滅びゆく世界に、男の大剣が残された。
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