2015年02月04日
脛削りの鉄
恐ろしいほどの武勇と、類い稀なる英知を持った猛将がいた。彼の武勇は近隣諸国にまで鳴り響き、民の彼を崇める声が通りを埋め尽くしていた。
しかし、その声望を恐れた王は彼を無実の罪で捕らえ、三日もいれば我を失うといわれる、城の最深部の独房に閉じこめた。
そして三年後、王が牢に出向くと、そこには両の足が腐り落ち、息も絶え絶えな男が蹲っていた。ただ、その王を睨み付ける眼は未だ強い輝きを失ってはいなかった。王はその眼に苛立ち、ついに自らの剣で彼を刺し貫こうとした。
王の剣が男に届く直前、彼は背後に隠し持っていた剣で、逆に王を貫いた。その剣は、自らの足を切り落とし、その骨を鍛えて造り上げたものであった。その後、彼は王の跡を継ぎ、不動の王として名を馳せたという。
しかし、その声望を恐れた王は彼を無実の罪で捕らえ、三日もいれば我を失うといわれる、城の最深部の独房に閉じこめた。
そして三年後、王が牢に出向くと、そこには両の足が腐り落ち、息も絶え絶えな男が蹲っていた。ただ、その王を睨み付ける眼は未だ強い輝きを失ってはいなかった。王はその眼に苛立ち、ついに自らの剣で彼を刺し貫こうとした。
王の剣が男に届く直前、彼は背後に隠し持っていた剣で、逆に王を貫いた。その剣は、自らの足を切り落とし、その骨を鍛えて造り上げたものであった。その後、彼は王の跡を継ぎ、不動の王として名を馳せたという。
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