2015年02月01日
ノウェの長剣
今より数年前、ノウェが騎士団の見習いとして入団する日、前騎士団長より授かったのがこの剣である。ノウェは封印騎士団に保護されて以来、前騎士団長オローが父代わりとして、人としての生き方を教え込まれてきた。
豪放磊落で剣の腕も右に出るものはいない。オローはノウェの憧れでもあった。ノウェは思っていた。いつかはオローのような強い“人間”になるんだ、と。そして、鍛錬を怠ることなくこの剣と共に歩んできた。
初陣の日。戦線での壮絶な命のやり取りに躊躇したノウェは間一髪のところをオローに助けられたのだった。戦場に慄くノウェに対してオローは語った。
「剣は命を奪う、しかし同時に仲間の命を救うものでもある。大事なのはそれを使う者の心だ。それを忘れるな。」そして現在。ノウェはこの剣で命を奪うのか、それとも助けるのか、剣もオローも何も語りかけはしない。
豪放磊落で剣の腕も右に出るものはいない。オローはノウェの憧れでもあった。ノウェは思っていた。いつかはオローのような強い“人間”になるんだ、と。そして、鍛錬を怠ることなくこの剣と共に歩んできた。
初陣の日。戦線での壮絶な命のやり取りに躊躇したノウェは間一髪のところをオローに助けられたのだった。戦場に慄くノウェに対してオローは語った。
「剣は命を奪う、しかし同時に仲間の命を救うものでもある。大事なのはそれを使う者の心だ。それを忘れるな。」そして現在。ノウェはこの剣で命を奪うのか、それとも助けるのか、剣もオローも何も語りかけはしない。
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