2020年07月13日
世界一周の旅:北米編B【カナダ】世界一くつろげるアンの島 プリンス・エドワード島
A voyage round the world : North America Edition B Ann's island where you can relax the most in the world【July 2011】
この島には、違う時間が流れている。
プリンス・エドワード島といえば、名作『赤毛のアン』の舞台となった島。
ハリファックスでツアーガイドのハロルドが「プリンス・エドワード島は世界で一番寛げる場所」と言っていたとおり、長旅の疲れを癒すかのようにリラックスできた5日間の滞在。
映画のセットのようなシャーロットタウン
この島を知らない日本人は少ないと思われるが、海外ではそれほど有名ではないのか、夏なのに思ったほどの観光客は訪れていなかった。おかげでツーリストが増えるという7月でさえメインストリートや公園、海沿いでもリゾート地のような混雑はなく、本当にのんびりと滞在することができた。
島の中心的な町シャーロットタウンには可愛らしい家々が広々とした敷地にゆったりと並び、人々は皆親切で車も歩行者に対してきちんと止まってくれるので、安心して街歩きを楽しめる。この『シャーロットタウン』という街の名前もまた優しく可愛らしい響きで、私は好きだ。
バカンスを楽しむなら、人でごった返すリゾートよりも断然この島がいい。
赤毛のアン、そして作者のモンゴメリが青春時代を過ごしたこの美しい島に魅せられた日本人が、現在100人近く住んでいるというのも頷ける。(100人って結構な数じゃない?)
新鮮なミルクを使ったアイスクリームも、酪農が盛んなプリンス・エドワード島ならでは。モールに入っている人気店cowsのアイス、濃厚なお味で美味しゅうございました(^^)
小さな島でアリの巣のような都会に住んでいる日本人が、これだけゆったりした時間の流れるこの島に住んでみたくなるのはごく自然なことだと思った。
当初友人と共に訪れるはずだったが急な事情で彼女はキャンセル、寂しいながらも一人でB&Bに泊まることになった。この宿がまたすこぶる快適で、10年前イギリスのハワースで泊まったB&Bに並ぶお気に入りとなった。
歩いて数分でヴィクトリア公園と海沿いの遊歩道に行けるし、レストランやお店の建ち並ぶメインストリートも近い。真っ白なリネンの大きなベッドのある陽当たりの良い部屋に5泊して、赤毛のアンの舞台となった場所を巡るツアーに出かける以外は、毎日散歩を満喫した。
アンの島で乗馬に挑戦
プリンス・エドワード島の見どころは『赤毛のアン』だけではない。
様々なアウトドア・スポーツが楽しめるのもこの自然豊かな島の魅力。
せっかくなので、人気の乗馬に挑戦してみた。馬に乗るのは2月のヨルダン以来。といってもあの時は屈強なヨルダン男が手綱を握っていたわけだが…
乗馬といっても海岸を馬に乗って疾走する…というようなエキサイティングなものではなく、約1時間のガイド付き乗馬。乗馬は全くの初心者なので、まず馬の乗り方から手綱の握り方、馬の発進のさせ方と止め方、など基本的なことを練習。
初心者だし1時間ということもあり、ほんとにスローなギャロップ程度までしか体験できなかったのは残念だが、のどかな川沿いの緑の中を馬に乗って散歩するのはとても楽しかった。
緑の草原を思うまま、馬の背に乗って駆け回れたらさぞ自由を感じられることだろう…。はたまた映画のワンシーンのように馬に乗って海岸を疾走できたら…憧れるなぁ
お気に入りは、花の溢れるヴィクトリア公園
あまりに毎日通っていたためか、ある日ボードウォークで老紳士に「君、毎日公園で過ごしてるよね?」と話しかけられて驚いた。ひとりだから目立つのかー?
プリンス・エドワード・アイランド時間
夕方、ヴィクトリア公園前の海沿いのボードウォークは仕事の後に家族で夕涼み散歩を楽しむ人々や、ジョギングにいそしむ人々で毎日賑わっていた。時間の流れがスローなこの島では残業する人などいないに違いない。そこには、この島特有の時間がゆっくりと流れている。
学力の低いことが恥や欠点にならない場所。それどころか、ゆったりと好きなように時間を使う、愛する人々との時間を大切にする、自然に親しむことが人生を豊かにすることだと知っている島の人々。
都会で忙しく働く現代人が忘れてしまった、本当の幸せとは何かについて考えさせてくれるような気がした。
海の青とクリアな青空が溶け合う水平線が彼方に広がり、シルバーからゴールド、ピンク、紫へと刻々と色を変える雲がたなびく夕方の空は例えようもなく美しく、人々はしばし歩を止めて空と海を見つめ、家族と共に過ごす満ち足りた時間を楽しむのだった。
そして私も一人佇みながら、この奇跡のような瞬間を分かち合う相手のいないことに一抹の寂しさを感じながらも、こんなに遠くまでやって来たんだなぁ、と旅する幸せをかみしめていた。
★『「赤毛のアン」を育んだプリンス・エドワード島の魅力』へつづく…
『赤毛のアン』ツアーの様子をお届けします
この島には、違う時間が流れている。
プリンス・エドワード島といえば、名作『赤毛のアン』の舞台となった島。
ハリファックスでツアーガイドのハロルドが「プリンス・エドワード島は世界で一番寛げる場所」と言っていたとおり、長旅の疲れを癒すかのようにリラックスできた5日間の滞在。
映画のセットのようなシャーロットタウン
この島を知らない日本人は少ないと思われるが、海外ではそれほど有名ではないのか、夏なのに思ったほどの観光客は訪れていなかった。おかげでツーリストが増えるという7月でさえメインストリートや公園、海沿いでもリゾート地のような混雑はなく、本当にのんびりと滞在することができた。
島の中心的な町シャーロットタウンには可愛らしい家々が広々とした敷地にゆったりと並び、人々は皆親切で車も歩行者に対してきちんと止まってくれるので、安心して街歩きを楽しめる。この『シャーロットタウン』という街の名前もまた優しく可愛らしい響きで、私は好きだ。
バカンスを楽しむなら、人でごった返すリゾートよりも断然この島がいい。
赤毛のアン、そして作者のモンゴメリが青春時代を過ごしたこの美しい島に魅せられた日本人が、現在100人近く住んでいるというのも頷ける。(100人って結構な数じゃない?)
小さな島でアリの巣のような都会に住んでいる日本人が、これだけゆったりした時間の流れるこの島に住んでみたくなるのはごく自然なことだと思った。
当初友人と共に訪れるはずだったが急な事情で彼女はキャンセル、寂しいながらも一人でB&Bに泊まることになった。この宿がまたすこぶる快適で、10年前イギリスのハワースで泊まったB&Bに並ぶお気に入りとなった。
歩いて数分でヴィクトリア公園と海沿いの遊歩道に行けるし、レストランやお店の建ち並ぶメインストリートも近い。真っ白なリネンの大きなベッドのある陽当たりの良い部屋に5泊して、赤毛のアンの舞台となった場所を巡るツアーに出かける以外は、毎日散歩を満喫した。
住民の自動車所有率が高いためかローカルバスは便が少なく不便なため、レンタカーもままならないおひとり様ツーリストはツアーを利用するほかないのが少々不便だったが、シャーロットタウンだけでも十分この島ののんびりした雰囲気を満喫できる。 左:プリンス・エドワード・アイランド州の車のナンバー・プレートにはアンがデザインされている。 |
アンの島で乗馬に挑戦
プリンス・エドワード島の見どころは『赤毛のアン』だけではない。
様々なアウトドア・スポーツが楽しめるのもこの自然豊かな島の魅力。
せっかくなので、人気の乗馬に挑戦してみた。馬に乗るのは2月のヨルダン以来。といってもあの時は屈強なヨルダン男が手綱を握っていたわけだが…
乗馬といっても海岸を馬に乗って疾走する…というようなエキサイティングなものではなく、約1時間のガイド付き乗馬。乗馬は全くの初心者なので、まず馬の乗り方から手綱の握り方、馬の発進のさせ方と止め方、など基本的なことを練習。
その後ツアー参加者で一列になって、ゆっくりと馬を歩かせながら川へと向かう。私を乗せてくれたのは美しい白馬(右:馬の背から写真を撮影)。 馬を止める時は足で馬の腹部を押す(抑える)のだが、それがなんか申し訳ない気がしてしまい、いつも止めるのに時間がかかってしまった…ごめんね |
緑の草原を思うまま、馬の背に乗って駆け回れたらさぞ自由を感じられることだろう…。はたまた映画のワンシーンのように馬に乗って海岸を疾走できたら…憧れるなぁ
お気に入りは、花の溢れるヴィクトリア公園
綺麗に整備された花壇のあるヴィクトリア公園に人の姿はまばらで、常に貸切状態だった。 だから、まるで自分の庭だとでも言わんばかりに心地よい風に吹かれて花々を眺めたり、リスを追いかけたり(こんなに近くに寄ってきてくれる)書き物をしたりと、緑の芝生が広がるこの公園で多くの時間を過ごした。 |
プリンス・エドワード・アイランド時間
夕方、ヴィクトリア公園前の海沿いのボードウォークは仕事の後に家族で夕涼み散歩を楽しむ人々や、ジョギングにいそしむ人々で毎日賑わっていた。時間の流れがスローなこの島では残業する人などいないに違いない。そこには、この島特有の時間がゆっくりと流れている。
この島の子供たちの学力は低いことで有名だそうだが、それは家族全員が農作業に従事する家庭が多いため、学校の授業時間が極端に少ないからなのだそうだ。 とはいえ仕事や勉強よりも、家族で過ごすこと、昔ながらのシンプルな生活を続けることを第一と考えるこの島の人々の島民性は、今の世の中では貴重なのではないのだろうか。 |
都会で忙しく働く現代人が忘れてしまった、本当の幸せとは何かについて考えさせてくれるような気がした。
海の青とクリアな青空が溶け合う水平線が彼方に広がり、シルバーからゴールド、ピンク、紫へと刻々と色を変える雲がたなびく夕方の空は例えようもなく美しく、人々はしばし歩を止めて空と海を見つめ、家族と共に過ごす満ち足りた時間を楽しむのだった。
そして私も一人佇みながら、この奇跡のような瞬間を分かち合う相手のいないことに一抹の寂しさを感じながらも、こんなに遠くまでやって来たんだなぁ、と旅する幸せをかみしめていた。
★『「赤毛のアン」を育んだプリンス・エドワード島の魅力』へつづく…
『赤毛のアン』ツアーの様子をお届けします
タグ:プリンス・エドワード島
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