2024年03月24日
ホセ・アンヘル・ガルシア投手 キューバ野球リーグ史上初の300セーブ達成
Juventud Rebelde、2024年3月24日、Norland Rosendo記者
アルテミサチームの投手ホセ・アンヘル・ガルシアがきょう日曜日(3月24日)、キューバ野球史上初となる自己通算300セーブを達成した。
ハバナ西部の生まれ故郷の名をとって「グアナハイの理髪師」の異名を持つガルシア投手は日曜日、マヤベケ県首都サン・ホセ・デ・ラス・ラハス市のネルソン・フェルナンデス球場でおこなわれたマヤベケとのダブルヘッダーの2試合目で、伝説的記録を打ち立てた。
43歳のガルシアは、キューバ野球リーグ26シーズンのキャリアを重ね、統計家ベニグノ・ダキンタの資料によると、781試合に登板し、そのうち774試合がリリーフである。
300セーブのほか、82勝103敗、1253奪三振、755四球、1265回1/3投球回数を記録している。
ガルシア投手はこれまで、キューバ野球リーグで11チームのユニフォームを着ているが、そのうちオクシデンタレスでのセーブが唯一ない。もっとも多くセーブを獲得したのは、旧ハバナチームでの115セーブと、現在のアルテミサチームでの134セーブである。
初セーブは1999年11月30日、マタンサスのビクトリア・ヒロン球場で対戦する打者に投げ勝ち、ハバナチームがマタンサスに6対5で勝利するのを救援したときである。100セーブ目は2007年2月7日、ギジェルモン・モンカダ球場で最終3イニングを投げぬき、サンティアゴ・デ・クーバに対する10対6の勝利を守ったときであり、200セーブ目は2016年3月27日、マタンサスの補強として、ピナール・デル・リオとの試合で3イニング投げ1失点に抑え、10対3で勝利したときだった。
2個の金メダルを獲得しており、その一つは2002年のスーパーリーグでのハバネーロス所属のとき、もう一つはバケーロス・デ・ハバナが2009年のキューバ野球リーグを制したときのものである。
ガルシアの記録は、他の100セーブ以上の投手と比較すると壮大な次元に達しており、他の選手はみな200セーブにすら達することなく現役をすでに引退している。
それらの投手には、イスラ・デ・ラ・フベントゥのダニ・アギレラ(149セーブ)、シエンフエゴスのドゥニエル・イバラ(124セーブ)、ビジャ・クララのヨレクシス・ウラシア(122セーブ)、ピナール・デル・リオのオレステス・ゴンサーレス(101セーブ)がいる。
現役選手のなかで、ガルシアに次ぐのは、80セーブのヤニエルキス・ドゥアルド(サンクティ・スピリトゥス)である。
国際大会でガルシアは、2015年のプレミア12、2017年のWBCでキューバ代表メンバーとなり、カリビアン・シリーズで2016年にシエゴ・デ・アビラ、2017年にグランマの代表チームのメンバーとなっている。
キューバTV(2024年3月24日)
José Ángel García, primer pícher con 300 juegos salvados en béisbol cubano
https://www.juventudrebelde.cu/deportes/2024-03-24/jose-angel-garcia-primer-picher-con-300-juegos-salvados-en-beisbol-cubano
キューバきょうの天気 最東部では雨の予報
Cubadebate、2024年3月24日
シエゴ・デ・アビラからグアンタナモまでは、曇りになり、ときにはスコールや雨、雷が伴い、最東部の各県では午後のあいだ、これが続くだろう。雨は一部地域では強いものになる可能性がある。国内のその他の地域では、きょうの夜明け時点では雲はほとんどないが、午前中の終わりには部分的に雲が増えていき、一部地域ではわずかな雨を伴う曇りとなる見込み。
最高気温は西部では26度から29度のあいだとなり、中部および東部では最高32度までになる。夜は20度から23度のあいだに下がり、東部地域ではより高くなる。
風は西部および中部では北から吹き、時速10〜25kmの速さで、北岸地域ではより強くなる。東部地域では風は南西から西に向かって吹き、夜には北に方向を変え時速30kmまでになる。
西部の北岸では大波が発生するが、午前中の終わりごろから波は小さくなる。その他のその他の沿岸では波がある見込み。
注釈:スコール・雨・雷の地域では、風の強さや波の高さが増す可能性がある。
キューバTV 夜8時のニュース(2024年3月23日)
El tiempo: Lluvias en la mitad oriental del país
http://www.cubadebate.cu/noticias/2024/03/24/el-tiempo-lluvias-en-la-mitad-oriental-del-pais/
2024年03月23日
キューバ中部ビジャ・クララで雷雨被害
Cubadebate、2024年3月23日
きょう土曜日(3月23日)の午後、キューバ中部は雷雨に見舞われている。
ビジャ・クララの電力公社によると、強風と雷と激しい雨により、同県ではサンタ・クララ、レメディオス、ケマド・デ・グイネス、マニカラグア、サグア・ラ・グランデ、ランチュエロ、サント・ドミンゴ、カマフアニ、カイベリアンなどの地区で相当数の故障が発生している。
キューバTV(2024年3月23日夜)
Lluvias y tormentas eléctricas en el centro del país
http://www.cubadebate.cu/noticias/2024/03/23/lluvias-y-tormentas-electricas-en-el-centro-del-pais/
アルフレド・デスパイネ キューバ野球のレジェンド
アルフレド・デスパイネ
Prensa Latina、2024年3月23日、Boris Luis Cabrera Acosta記者
グランマの強打者アルフレド・デスパイネは、世界のあらゆるリーグにおける現役のキューバ出身の選手として、最多の本塁打数を誇っている。
先の木曜日のオルギン戦で走者2人を置いて本塁打を放ち、チームの12対2でのコールド勝ちに貢献した愛称「カバージョ・デ・ロス・カバジェーロス」(馬のなかの馬)は、これで自身キャリア通算461本目に到達した。
これはまたキューバ野球リーグでの16シーズンにおける269本目にあたり、今季はホームランダービートップに立つ6本を放っている。キューバリーグでは2012年に36本塁打という歴史的記録を達成している。
デスパイネは日本リーグでの10シーズンでは、千葉ロッテマリーンズで54本塁打、ソフトバンクホークスで130本塁打を記録し、ソフトバンクではリーグ4連覇を果たし、本塁打王と打点王を獲得している。
日本リーグに行く前には、メキシカンリーグのピラータス・デ・カンペチェと契約し、2013-2014年シーズンに13本塁打を記録している。
デスパイネは、公式シーズンで放った通算本塁打数では史上4位のキューバ出身選手であり、元大リーガーのラファエル・パルメイロ(569本)、オレステス・キンデラン(487本)、引退した元大リーガーのホセ・カンセコ(462本)に続く。
37歳のデスパイネは、本塁打率14.92のほか、2112安打、1468打点、28シーズンでの通算打率.307という数字を誇っている。
これらの数字はキューバ代表チームでの国際舞台の活躍は含めておらず、国際大会では、2015年のカリビアンシリーズ、2014年の中米カリブ選手権、2010年のインターコンチネンタルカップを制している。
また、2008年の北京五輪銀メダル、2007年と2009年のワールドカップ2個の銀メダル、2011年と2015年の大陸大会2個の銅メダル、2023年WBCでの4位を獲得しており、WBCには4回出場し、10本塁打を放っている。
打席に立つアルフレド・デスパイネは、もしかしたら170cmの身長と肥満によって印象に残らないかもしれないが、野球における彼の歴史と伝説的立ち位置をわかっている人間であれば、ストライクゾーンに球を投げるまえにそのことをよくよく考えることであろう。
アルフレド・デスパイネ、今季初の本塁打(2024年3月9日)
Una leyenda del béisbol cubano llamada Alfredo Despaigne
https://www.prensa-latina.cu/2024/03/23/una-leyenda-del-beisbol-cubano-llamado-alfredo-despaigne/
2024年03月21日
キューバ ミゲル・ディアスカネル大統領出演の新番組「大統領府より」放送開始
ミゲル・ディアスカネル大統領(左)とビセンテ・デ・ラ・オー・レビ、エネルギー鉱山大臣(右)
Cubadebate、2024年3月21日
キューバ大統領府は公式ツイッターアカウントを通じて、ミゲル・ディアスカネル大統領をホスト役とし、国の課題を示すテーマをとりあげる、新たなコミュニケーションスペースの誕生を発表した。
このスペースの名称は「大統領府より」であり、その第一回の放送で大統領は、さきの3月17日日曜日に起きた出来事について語った。この日は、国内のいくつかの地域で、長期にわたる停電や規定の家庭配給品の引き渡し遅延を理由とする抗議活動が発生した
これらの出来事は、反革命プラットフォームと米国の政治家たちによって、キューバでの社会的暴動を引き起こすために扇動された。
ディアスカネル大統領は、エネルギー鉱山大臣のビセンテ・デ・ラ・オー・レビとともに、現在の国のエネルギー状況と、短中期的な解決見通しについて分析した。
「大統領府より」第一回の放送完全版はこちらから
「大統領府より」第一回放送 3月17日にキューバで何が起きたか 大統領とデラオー大臣が返答する
(2024年3月20日録画、3月21日YoutubeおよびキューバTV放送)
Desde la Presidencia: Nuevo espacio de comunicación con Díaz-Canel (+ Video)
http://www.cubadebate.cu/noticias/2024/03/21/desde-la-presidencia-nuevo-espacio-de-comunicacion-con-diaz-canel-video/
在ハイチキューバ大使館 ハイチ国内に滞留しているキューバ国民の帰還計画準備完了を発表
ハイチのトゥーサン・ルーヴェルチュール国際空港
Radio Habana Cuba、2024年3月21日、ACN
キューバ外務省(Minrex)はきょう(3月21日)、ハイチに取り残されているすべてのキューバ人をキューバに安全に帰還させるための計画が整った、と発表した。
外務省がXに投稿したメッセージによると、トゥーサン・ルーヴェルチュール国際空港で航空便運航が再開されたら、キューバ国民はキューバに帰還する。
在ハイチのキューバ大使館がXで共有したこの情報は、航空便はカマグエイとサンティアゴ・デ・クーバという2か所に向けておこなわれる、とも述べている。
他県のキューバ人乗客は、その居住県までトランストゥールのバスで運ばれる、と発表は説明している。
数日前にキューバ外務省が発表した声明で、キューバ政府は、ハイチ南部にいる医療協力隊従事者53人や、大使館員とともに彼らの安全と保護に必要な対策をとった7人に対して、円滑なコミュニケーションと絶え間ない配慮を続けている、と改めて表明した。
ハイチ共和国は、何世紀にもわたる植民地主義および新植民地主義による略奪と外国の介入によって生じた社会的不安定、貧困、構造的低開発を悪化させる深刻な多元的危機に見舞われている。
Cuba prepara retorno seguro para sus nacionales en Haití
https://www.radiohc.cu/noticias/nacionales/350236-cuba-prepara-retorno-seguro-para-sus-nacionales-en-haiti
英国ロンドンとマンチェスターからキューバのカヨ・ココとオルギンへの直行便運航を発表
英国とキューバ間の新たな航空便を発表
Cubadebate、2024年3月21日、キューバ外務省
在英国のキューバ観光事務所は水曜日(3月20日)、ツアー会社アイアントラベルおよび仲介業者トリップラタムとともに、ロンドン発リゾート地カヨ・ココと、マンチェスター発オルギン県という、5月5日から運航を開始する2つの直行便を公式に発表した。
この発表イベントには、キューバのイスマラ・バルガス・ワルテル大使が出席した。また、多数のツアー業者や専門記者、および英国に在住するキューバ人企業家たちが参加した。
ロンドン・カヨココ間の航空便は5月5日の日曜日、首都ロンドンのガトウィック空港から週1回(日曜日)の頻度で運航を開始し、一方マンチェスター・オルギン間の運航は翌金曜日から開始される。
Nuevos vuelos unirán a Londres y Manchester con dos polos turísticos cubanos
http://www.cubadebate.cu/noticias/2024/03/21/nuevos-vuelos-uniran-a-londres-y-manchester-con-dos-polos-turisticos-cubanos/
2024年03月20日
U15キューバ代表 ニカラグアにコールド負け 選手権敗退 U15パンアメリカン野球選手権第5試合
JIT、2024年3月20日、José Luis López Sado記者
ドミニカ共和国ボカ・チカでのU15パンアメリカン野球選手権大会2024に出場しているキューバ代表チームはきょう(3月20日)、ニカラグアに1対11でコールド負けし、選手権敗退となった。
この結果によって、アレクサンデル・ウルキオラ率いるチームは、グループBで2勝3敗に終わり、今年コロンビアで開催予定のワールドカップへの出場権を争うスーパーラウンドに進出できなかった。
キューバチームは、初戦のペルー戦を12対3で勝利を飾ったが、そのあとプエルトリコ戦(5対6)とベネズエラ戦(5対7)に連敗した。
弱小チームのグアテマラには24対0でコールド勝ちし、同グループ3位で終える希望を残したものの、きょうはその真の実力を発揮することができずに、ニカラグアチームに屈した。
競技システムによると、各グループの1位同士が金メダルを、2位同士が銅メダルを、そして3位同士がワールドカップ出場権の最後の1枠を、それぞれ争うことになっている。
キューバは、2022年にメキシコのエルモシージョで開催された同カテゴリーの前回ワールドカップで2位に終わった。決勝戦で米国に2対3で敗れた。
キューバTV(2024年3月20日) *開始時間設定済み
ニカラグア対キューバ(2024年3月20日)
Cuba dice adiós al Panamericano Sub-15 de Beisbol
https://www.jit.cu/NewsDetails.aspx?idnoticia=756607
アルフレド・デスパイネ トップタイの5号本塁打 キューバリーグ自己通算268本目
アルフレド・デスパイネ(グランマ)
Radio Habana Cuba、2024年3月20日、Prensa Latina
強打者アルフレド・デスパイネは、今シーズンのキューバ野球リーグで5本塁打を放ち、ホームランダービーのトップに並んでおり、きょう水曜日(3月20日)にはキューバリーグでの自己通算270本塁打を狙う。
グランマチームの4番打者デスパイネは、きのう(3月19日)、今シーズン5本目の本塁打を放ち、グランマチームの対オルギン戦12対2の勝利に貢献した。
デスパイネは、キューバリーグで16シーズンプレーし、通算268本塁打を記録しているが、このほかにもメキシカンリーグでの2シーズンで13本塁打、日本での2チームでの10年間で184本塁打を放っている。
いまのキューバ野球リーグの平均をはるかに超える彼の能力は、自身を今シーズンの本塁打王の有力候補にならしめており、現在グアンタナモのオベル・クレメと並んでトップに位置している。
きょう火曜日(3月19日)の試合で、クレメも本塁打を1本放ったが、チームはカマグエイに8対12で敗れ、カマグエイは4連勝とした。
きょうは2試合の完封試合があり、サンクティ・スピリトゥスはビジャ・クララに10対0、アルテミサはマヤベケに4対0で完封勝利し、一方、残りの2試合は最少点差で終わり、インドゥストゥリアレスはシエンフエゴスに7対6で7回雨天コールド勝ちし、イスラ・デ・ラ・フベントゥはサンティアゴ・デ・クーバに4対3で延長10回サヨナラ勝ちした。
首位のシエゴ・デ・アビラは、マタンサスとの試合が悪天候のため途中中断となり、ピナール・デル・リオとラス・トゥナスとの試合はラス・トゥナスチームの交通の問題から中止された。
順位表では、シエゴ・デ・アビラが6勝1敗で首位に立っており、ピナール・デル・リオとラス・トゥナスが5勝2敗でこれに続き、そのあとをサンクティ・スピリトゥス、グランマ、インドゥストゥリアレスが5勝3敗で追っている。
それ以降は、マタンサス(4勝3敗)、マヤベケ、アルテミサ、カマグエイ(4勝4敗)、サンティアゴ・デ・クーバ、イスラ・デ・ラ・フベントゥ、オルギン(3勝5敗)、ビジャ・クララ、グアンタナモ、シエンフエゴス(2勝6敗)となっている。
キューバTV(2024年3月19日)*開始時間設定済み
キューバTV ボーラ・ビバ(2024年3月19日)
Alfredo Despaigne se acerca a 270 jonrones en béisbol cubano
https://www.radiohc.cu/noticias/deportes/350132-alfredo-despaigne-se-acerca-a-270-jonrones-en-beisbol-cubano
2024年03月19日
キューバでの抗議デモについて米国のメディアがあなたに伝えないこと
Cubadebate、2024年3月19日、 Peoples Dispatch
3月17日、キューバ東部の都市、サンティアゴの人びとが街頭に出て、停電の増加と、食糧不足に抗議した。この抗議デモは、米国によるキューバへの経済封鎖によって引き起こされた欠乏がキューバ全土で悪化した時期に発生した。米国政府およびメディア企業は、経済封鎖を中止したり、あるいはテロ支援国家のリストからキューバを除外することはせずに、自然発生的な抗議デモをふたたび食い物にして、「反革命の新たなメディア攻撃」をしかけている、と米国に本部を持つキューバとの連帯活動家たちは語った。
「もしバイデンが本当にキューバ国民を支援したいのであれば、米国政府が本当にキューバ国民のことを心配しているのであれば、すぐに経済封鎖を終わらせることだろう」、と「ピープルズ・フォーラム」のマノロ・デ・ロス・サントス事務局長は言った。「実際、いとも簡単に、テロ支援国家のリストからキューバをすぐに除外できる。これが、キューバが全世界の金融サービスにアクセスし自由に商取引を行うことを阻害しているんだから」。
サンティアゴでの抗議デモが知らされてすぐに、ハバナにある米国大使館はXに投稿した。「抗議者たちの人権を尊重し、キューバ国民の正当な必要性に取り組むよう、キューバ政府に強く願う」。
実際、キューバ政府は、抗議デモにすぐに対応した。サンティアゴの最高当局者ベアトリス・ジョンソン・ウルティアは、他の県当局者たちとともに、街頭に出て、抗議デモに参加していた人びとと対話し、彼らの不安に耳をかたむけた。
その対応は、米国で見られた「抗議者たちの・・・人権の尊重」とは、著しく対照的なものである。(米国では)この6か月ものあいだ、多くの人びとが全国の都市や集落に集結し、ガザでの停戦を要求したが、国や地方の指導者たちは、抗議者たちおよびその要求を鎮圧し、黙殺し、嘲笑したのだった。
米国のブライアン・ニコルズ国務次官補(西半球担当)はXにこう投稿した。「キューバ政府は、民主主義と法の支配を受け入れ、キューバ市民の権利を尊重しない限りは、自国民の必要性を満たすことはできないだろう」。
2023年3月にキューバをテロ支援国家として指名する成文化を企図した極右の下院議員マリア・エルビラ・サラサルは、サンティアゴの抗議デモについてこう書いた。「社会主義の65年は、抑圧、刑務所、死、亡命であり、停電、病気、飢えである。キューバは自由を求めている!」。
マノロ・デ・ロス・サントス(ピープルズ・フォーラム)
@manolo_realengo
米国によるキューバへの経済封鎖=ジェノサイド
ジェノサイドに関する国連条約には、「その全体または一部の物理的破壊をもたらすように計画された生活状況を意図的に与えるあらゆる行為 」が含まれている。
飢えと絶望を作り出すことは、1960年以来の米国の政策の文字通りの目的である。
マロリー覚書
(以下、マロリー覚書の訳)
主題:カストロの衰退と没落
キューバ現政権の存続に関する重要な考察は以下の通りである:
1. キューバ人の大多数がカストロを支持している(私が考える最も低い見積もりは50%)。
2. 有効な政治的反対勢力が存在しない。
3. フィデル・カストロとキューバ政府の他のメンバーは、共産主義の影響力を支持または容認している。
4. 共産主義者の影響は、驚くほどの速さで政府と政治に浸透している。
5. キューバの外からカストロに過激に反対することは、カストロと共産主義者の大義に役立つだけである。
6. 経済的不満と苦難に基づく幻滅と離反によって、内部の支持を疎外する唯一の予見可能な手段である。
以上のことが受け入れられるか、あるいはうまく対抗できないのであれば、キューバの経済生活を弱体化させるために、あらゆる可能な手段を速やかに講じるべきである。そのような政策を採用するのであれば、できるだけ巧妙で目立たないようにしながらも、キューバへの資金と物資の供給を拒否し、名目賃金と実質賃金を減少させ、飢餓と絶望と政府転覆をもたらすという最大の成果をあげる一連の行動方針を呼び起こす積極的な決断の結果でなければならない。
われわれの経済的な武器となる主要なアイテムは、砂糖法における柔軟な権限であろう。これは緊急に求める必要がある。他のあらゆる手段も同様に検討されるべきである。しかしその前に、我々の行動方針について決定する必要がある。このような提案を希望されますか?
(以上訳)
2024年3月18日
メディア戦争
一方、国際メディア企業も、すぐにサンティアゴの抗議デモを利用し、長年の独自の物語を推進した。たとえば、アルゼンチンに本部を持つ右翼の地域メディア「インフォバエ」は、抗議デモに関するレポートのなかで、ミゲル・ディアスカネル大統領を「独裁者」と言及し、キューバ政府を「カストロ主義独裁」と形容した。米国政府が資金調達している財団「全米民主主義基金」(NED)の資金を受け取っている「キューバ人権監視団 (OCDH)」(本部マドリード)の声明を大部分引用している。この記事は主に、キューバの治安部隊がおこなっている抑圧的な行動という根拠のない非難に専念してはいるが、記事の最後に、キューバ人が厳しい物質的環境に直面している本当の理由に言及している行を残している。「パンデミック、米国による制裁の強化、経済および金融政策の内因的失策が、ここ3年間でキューバ機構の構造的諸問題を悪化させた」。
この一般的言い回しは、この地域のその他のメディアでも繰り返されており、たとえばNBCが親会社のテレムンドは、キューバ革命について、「カストロ兄弟が1959年に権力を奪取した」とき、と言及した。テレムンドの記事はこう言っている。「今回の抗議デモは、公共でのあらゆる抗議活動が権力にすぐに鎮圧されるキューバという国では稀なことであり、多くのキューバ人が街頭に出て「自由が欲しい!」と叫んだ2021年7月11日以来最大のものである」。
キューバとラテンアメリカは、米国の介入工作を拒否する
キューバ国内外の多くの人びとにとって、3月17日の抗議デモに対する米国の官憲たちや企業メディアの反応は、経済封鎖の強化によってキューバ人が直面している本当の物質的問題を、体制転換を促進するための武器に変えようとする明白な意図を示している。実際、多くの人びとが指摘しているとおり、これがまさに経済封鎖の目的の一つなのである。
ラテンアメリカおよびカリブ地域の経済・政治協力機構である「ALBA-TCP」は3月18日、米国官憲の声明に返答する声明を発表し、「キューバ政府および国民との断固とした連帯を表明した」。「ALBA-TCPの加盟国は...敵に対するキューバの正当な糾弾キャンペーンを支持し、レスター・マロリーの覚書以来外部介入を正当化するためにキューバに欠乏を引き起こしてきた米国政府による残虐で不法な経済商業金融封鎖の結果としてのあらゆる困難を乗り越えるための絶え間ないキューバの努力を評価する」。「米国のキューバに対する恒常的敵意、体制転覆の扇動、介入を断固拒否する」、と同機構は宣言した。
キューバ外務省は3月18日に声明を発表し、カルロス・フェルナンデス・デ・コシオ副大臣が米国の臨時代理大使ベンジャミン・ジフを呼び出し、「米国政府と在キューバ米大使館による介入と中傷メッセージの断固拒否」を伝達した、と発表した。
キューバ外務省は声明のなかでこう述べている。「もし米国政府がキューバ国民の福祉をわずかでも誠実に心配しているのであれば、恣意的なテロ支援国家リストからキューバを除外するだろうし、キューバが輸入を必要としている燃料供給への迫害をやめるだろうし、世界でのキューバのあらゆる金融手続きへの迫害をやめるだろうし、世界でのキューバの医療協力プログラムへの野蛮な迫害をやめるだろうし、キューバ国民と交流する関心や権利を持っている企業家、訪問者、芸術家などあらゆる人びとへの脅迫をやめることだろう」。
Lo que los medios estadounidenses no te dicen sobre las protestas en Cuba
http://www.cubadebate.cu/especiales/2024/03/19/peoples-dispatch-lo-que-los-medios-estadounidenses-no-te-dicen-sobre-las-protestas-en-cuba/