2021年03月06日
天孫の日向降臨に關する疑問に就いて その5
之を説明せる諸説 その4
嘗て世に傳へられたりし所の、甚だ多かりしを疑はざるなり。
されば古への國史編纂者が、區々たりし古傳説を統一整理するに當り、捨てて取らざりしものの甚だ多かるべきは勿論、其の採録せるものの中にも、時に首尾一貫を缺き、彼是矛盾するが如き説の並存するものあるは、洵に已む能はざりしなり。
随って是が研究に從事するもの、徒らに其の章句の末に拘泥する事なく、其の大體に就いて之を世界の傍例に徴し、更に我が遺物、遺跡の上に考へて、是が大要を求めんには、ほぼ太古の事情を髣髴すべきものなきにあらず。
蓋し我が天孫民族の渡來は、ひとり我が日向に於てのみ傳へたりしにはあらず、叉前後ただ一囘のみにてもあらざりしなり。
今之を僅に存する記、紀の古傳説のみに就いて見るも、天孫民族の渡來が前後數囘に行はれたりけんことは、之を想像するに難からず。
而して我が高千穂降臨の事蹟は、實に其の中の一に居るものならざるべからず。
ただ我が天孫瓊瓊杵尊は、天ツ~の正しき御裔(みすゑ)として、其の依ざしによりて、大八洲國を安國と治ろしめすべき使命を帯び給へりと傳へらるるを特異とするのみ。
嘗て世に傳へられたりし所の、甚だ多かりしを疑はざるなり。
されば古への國史編纂者が、區々たりし古傳説を統一整理するに當り、捨てて取らざりしものの甚だ多かるべきは勿論、其の採録せるものの中にも、時に首尾一貫を缺き、彼是矛盾するが如き説の並存するものあるは、洵に已む能はざりしなり。
随って是が研究に從事するもの、徒らに其の章句の末に拘泥する事なく、其の大體に就いて之を世界の傍例に徴し、更に我が遺物、遺跡の上に考へて、是が大要を求めんには、ほぼ太古の事情を髣髴すべきものなきにあらず。
蓋し我が天孫民族の渡來は、ひとり我が日向に於てのみ傳へたりしにはあらず、叉前後ただ一囘のみにてもあらざりしなり。
今之を僅に存する記、紀の古傳説のみに就いて見るも、天孫民族の渡來が前後數囘に行はれたりけんことは、之を想像するに難からず。
而して我が高千穂降臨の事蹟は、實に其の中の一に居るものならざるべからず。
ただ我が天孫瓊瓊杵尊は、天ツ~の正しき御裔(みすゑ)として、其の依ざしによりて、大八洲國を安國と治ろしめすべき使命を帯び給へりと傳へらるるを特異とするのみ。
タグ:大八洲國
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