2018年05月02日
自然界と生態系について(通信教育部一般教養生物リポート)
自然界と生態系について(通信教育部一般教養リポート)
生態系とは生物が生きている、海洋、湖、森、山、草原、などの区分一つのまとまりの世界いう。
生物は自然界の生態系の中において、お互いにうまく影響し、自然とバランスを保ち一つの生態系を作る。例えば生産者(緑色植物)は二酸化炭素や光から光合成を行い酸素を作る。その酸素を消費者(動物)や分解者(微生物)が使い生命活動を維持する。そして、動物と微生物が酸素を消費する際、二酸化炭素が精製される。また、生態系は食べる、食べられる関係の食物連鎖によって保たれている。例えば、草を昆虫や草食動物が食べ、昆虫を小鳥が食べ、草食動物を肉食動物が食べ、これらを含めて人間などの動物が食べる。そして、生物は死ぬと微生物に分解されて木や草の養分となる。これはどの生態系でも同じで海なら、海草やプランクトンを食べる小魚、小魚を食べる大きな魚、大きな魚を食べるシャチ、そして、死んだ生物はプランクトンの餌となる。これらのように生態系では、物質同士がうまく循環して成り立っている。
食物連鎖の頂点に立つ人間が数多く住む現代の都市もこの一つの生態系と考えられる。しかし、都市においては他の生態系とは少し違うことがある。少し違うと言うか、正確にいえば都市の生態系は完全に破壊されている。他の生態系からの協力なしには存在が不可能である。そして、他の生態系にはそのつけが回り悪い影響を与えている。詳しく説明すると、もし、都市の生態系を他の生態系と遮断すると、たちまち都市では人間が生きるのは不可能である。なぜなら、都市の生態系では極端に緑色植物からなる生産者が少ない。これは住宅、アスファルトの道路、工場、建物などの建設で森林や草の伐採や土の現象のためである。生産者の減少の影響で、昆虫などの虫、それを餌とした鳥、小動物、物資を分解する養微生物の減少を引き起こした。そして、都市生態系では、人間という食物連鎖の上にいる動物がたくさんいるために食料の不足から生物がいきる条件ではない。また、都市生態系では、人間が多数いるために呼吸による二酸化炭素の大量排出、人間の産業活動により二酸化炭素や生物が生きていくためには有害な物質の排出が起きる。しかし、それを浄化する微生物や二酸化炭素を酸素に変える緑色植物の不足で人間が住める環境の空気ではなくなってしまう。これらの理由で都市生態系だけでは生活が不可能である。
都市生態系を存続するために必要となる人間の食料は農耕地や海洋生態系などが補っている。日本で考えれば都市の食料を補うため、田舎の農耕地から食料の供給を行うのだがそれだけでは全然足りない。その為、外国からの輸入に頼っているのが現状である。日本を一つの生態系に考えるなら人間の生活は難しいと言えるだろう。その他海洋生態系からの食料の供給があるが、大量の乱獲は海洋生態系の破壊につながるであろう。
都市生態系を維持するために他の生態系の協力を必要とするのは分かったが、しかし、その為に歪が生じている。例えば食料を他の生態系から分けてもらうのだが、実際に世界を一つの生態系と見るなら全ての地域で食料が足りているとは言えない。食料不足で困っている生態系も数多く存在する。食料確保のため農地を広げるのに大量の森林の伐採が行われる。この為、地球生態系全体に悪い影響を与える。酸素不足で空気が悪くなるだけでなく、地球規模での異常気象、温暖化、砂漠化などたくさんの悪い影響が森林の伐採によって考えられる。
都市生態系の行う産業活動や人間の生活により、地球全体の生態系の影響を考える。排水や産業廃棄物の為に、川や海が汚染される。数が多いために自然の分解能力ではとても浄化は不可能で水質が悪化する。赤潮のようなプランクトンの大量発生が発生することもあり、更なる水質の悪化、他の生物の死、海洋生態系の破壊に繋がる。また、有害物質が川、海洋生物の体内に蓄積され、それを食べる人間やシャチの体内にはこの有害物質が溜まっていくことになる。影響は水俣病などがあげられるが、しかし、これから先の時代には更なる悲劇が待ち受けていることは確実である。
また、現在の人間が生活していくのに必要な化学物質によって大気汚染や、オゾン層を破壊している。結果として生物全体に悪い影響を与えている。これから先も大気はもっと、汚染され、オゾン層はもっと穴があくであろう。そうなると地球上の全生命にどのような影響があるのかは分からない。ただ、一つ言えることはすごく悪い影響を与える事だけは言え、全生物の死滅も考えられる。
いままで述べたように、人間が都市生態系を維持するだけで地球全体に悪い影響を与える。人間の為に早いペースで絶滅の危機に瀕している生物種がたくさんいる。近い将来必ず地球は生物が住めない惑星になるだろう。解決方法は人間が原始的な生活に戻るか、地球を捨て別のスペースコロニーなどを作るしかない。しかし、現時点でこの2つの解決策は難しい。だからこそ、今世界中の国が協力して、環境問題、人間の人口問題を考え、地球にやさしい人間の生活を考える時にある。
(生態系 瀬戸昌之 有斐閣ブックス 参照)
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