2017年03月24日
緑の革命と食糧問題‐人類に警告その危険性とは?文学部史学科‐地誌学リポート(2005年作成)
緑の革命と食糧問題‐人類に警告その危険性とは?文学部史学科‐地誌学リポート(2005年作成)
食料問題それは、世界における非常に困難な問題である。
それは、現在も昔も変わらず存在している。
現代の食料問題は世界的に見ると、全ての地域で十分な食料が足りているとは言えない。
とくに、第3世界と言われる地域や発展途上地域、熱帯地域などの食料問題は非常に難しいものがある。
原因として考えられるのは、熱帯地域は基本的に土地はやせている。
なぜなら、熱帯の土は変わることなく、長い年月をかけて同じ場所にあるものが多い、そして、長い年月をかけて、高温多雨が原因で、土地はやせている。
この様な土壌では比較的農作物は育ちにくい環境にあり、食料の確保は難しい。
そして、一番の原因と考えられるのは第3世界での人口の爆発的な増加である。
現在ものすごい勢いで人口増加は進み、勢いが止まらない。
近い将来世界人口は80億人を突破するものと考えられ、食料の需要も現在よりも、もっと必要となるであろう。
近い将来今以上の食料不足が考えられる。
この様な、食料問題を解決する一つの方法として、緑の革命が現在社会において注目を浴びている。
緑の革命の歴史は最初、第二次世界大戦末期のアメリカで始まった。
第二次世界大戦は各国とも国をあげた総力戦で、各国とも食料確保に苦労した。
そこで、アメリカは戦争を優位に進めるための戦略の一環で食料に注目した。
そして、効率のよい農法の研究に取りかかった。
その後、品種改良による新しい作物の研究が行われた。
結果、農作物の収穫量は飛躍的に増えることになった。
これが緑の革命である。
最初、緑の革命は小麦からはじまり、メキシコの地で行われた。
メキシコ政府とアメリカのロックフェラー財団が協力して、品種改良の研究を行い、そして、研究に成功した。
また、メキシコでは、とうもろこしの新品種の研究も進められ、研究は成功した。
そして、これらの、新品種は、メキシコ北部の太平洋岸地域の灌漑地方を中心に爆発的に短期間で広まり、以後、メキシコでは、小麦の生産量は今までの約3倍、とうもろこしは約2倍にまで、生産量が飛躍的にアップした。
このため、メキシコでは輸入国から一躍輸出国へと成長を遂げることとなった。
この輝かしい成果は、たちまち、世界中の注目を集め、緑の革命は世界へと広まり、食料不足の地域は特に新品種をとり入れた。
その後、緑の革命は、1962年にフィリピンで国際イネ研究所が建設し、研究された。
この研究所で開発された、新品種は、背丈が今までのイネよりも短い。
今までの品種は背丈が高くすこしでも、肥料をやりすぎると成長して、倒れてしまい、そのため、あまり収穫量はあがらなかった。
だが、新品種は草丈が短いので、肥料を大量に与えても倒れにくく、そのため、大量のイネの実をつけることができた。
また、この新品種は日照時間の変化にあまり反応したいため、いろんな地域で栽培が可能で、さらには、化学肥料の吸収率も在来種にくらべて高いという特徴も持っている。
これらの理由のために米の収穫量は大幅に増大した。
この様に緑の革命は、すごいプラスの性質を持っている。
このイネの品種は(ミラクルライス)とも呼ばれ世界中に広まり、食料問題の救世主となった。
まさに、食料問題の救世主的存在の緑の革命ではあるが、いろいろと問題点を含んでいる。
例えば、新品種は在来品種に比べて害虫に対する免疫が欠けている。
対策として、また、新たな免疫を持った新品種の開発が進められた。
害虫に対する免疫を持った新品種は、害虫に対して効果をあげた。
だが、害虫は短期間で、新しい進化を遂げ、新品種の免疫に勝った。
そうなるとまた、人間は新しい免疫を持った新品種を開発した。
そうすると、また、害虫は進化を遂げる。
この様に、作物と害虫が、まさに、終わることのない進化の競争をしなくてはならないようになった。
これは、同じ品種の作物を作りつづけることができないことを意味し、開発費、手間、新しい害虫が現れたときの収穫量の低下などのマイナスの要因を与えた。
その他、現代の環境問題への関心の高まりによって、緑の革命は環境を破壊する恐れがあることが指摘されるようになった。
これは、新品種が大量の農薬や化学肥料を使い栽培するために、環境への悪影響が心配された。
また、新品種は、大量の農薬や化学肥料を使い、灌漑設備の整った場所で栽培するために、ものすごく資金投資が必要なのである。
そのため、資金力のない人たちは新品種を栽培することができないのである。
結果、資金力がある人たちだけが新品種を栽培できたので、ますます両者の経済格差が広がり、二極分化が進んでいった。
このように、緑の革命はさまざまな問題を含んでいる。
最後に、今地球では手のほどこしようのないほど、地球の環境は破壊されている。
もう、ておくれなのかも知れないが、このまま、緑の革命を使いつづけていいのかと、私は疑問に思った。
急激な品種改良の作物を人間が食べ続けるのは、人体に影響はないのかとも考えた。
そもそも、食料確保の問題から緑の革命が注目されたのだが、他によい方法があると思う。
第3世界ではなぜ、食わすことができないのに、子供を産みつづけ、人口の増加と食料不足問題を招いてしまうのかを考え、人口増加を押さえる方法で、食料不足問題を解決していくほうが、人類のためにはよいことだと感じた。
(緑の革命とその暴力 ヴァンダナ・シヴァ 日本経済評論社参照)
いつもありがとございます。
食料問題それは、世界における非常に困難な問題である。
それは、現在も昔も変わらず存在している。
現代の食料問題は世界的に見ると、全ての地域で十分な食料が足りているとは言えない。
とくに、第3世界と言われる地域や発展途上地域、熱帯地域などの食料問題は非常に難しいものがある。
原因として考えられるのは、熱帯地域は基本的に土地はやせている。
なぜなら、熱帯の土は変わることなく、長い年月をかけて同じ場所にあるものが多い、そして、長い年月をかけて、高温多雨が原因で、土地はやせている。
この様な土壌では比較的農作物は育ちにくい環境にあり、食料の確保は難しい。
そして、一番の原因と考えられるのは第3世界での人口の爆発的な増加である。
現在ものすごい勢いで人口増加は進み、勢いが止まらない。
近い将来世界人口は80億人を突破するものと考えられ、食料の需要も現在よりも、もっと必要となるであろう。
近い将来今以上の食料不足が考えられる。
この様な、食料問題を解決する一つの方法として、緑の革命が現在社会において注目を浴びている。
緑の革命の歴史は最初、第二次世界大戦末期のアメリカで始まった。
第二次世界大戦は各国とも国をあげた総力戦で、各国とも食料確保に苦労した。
そこで、アメリカは戦争を優位に進めるための戦略の一環で食料に注目した。
そして、効率のよい農法の研究に取りかかった。
その後、品種改良による新しい作物の研究が行われた。
結果、農作物の収穫量は飛躍的に増えることになった。
これが緑の革命である。
最初、緑の革命は小麦からはじまり、メキシコの地で行われた。
メキシコ政府とアメリカのロックフェラー財団が協力して、品種改良の研究を行い、そして、研究に成功した。
また、メキシコでは、とうもろこしの新品種の研究も進められ、研究は成功した。
そして、これらの、新品種は、メキシコ北部の太平洋岸地域の灌漑地方を中心に爆発的に短期間で広まり、以後、メキシコでは、小麦の生産量は今までの約3倍、とうもろこしは約2倍にまで、生産量が飛躍的にアップした。
このため、メキシコでは輸入国から一躍輸出国へと成長を遂げることとなった。
この輝かしい成果は、たちまち、世界中の注目を集め、緑の革命は世界へと広まり、食料不足の地域は特に新品種をとり入れた。
その後、緑の革命は、1962年にフィリピンで国際イネ研究所が建設し、研究された。
この研究所で開発された、新品種は、背丈が今までのイネよりも短い。
今までの品種は背丈が高くすこしでも、肥料をやりすぎると成長して、倒れてしまい、そのため、あまり収穫量はあがらなかった。
だが、新品種は草丈が短いので、肥料を大量に与えても倒れにくく、そのため、大量のイネの実をつけることができた。
また、この新品種は日照時間の変化にあまり反応したいため、いろんな地域で栽培が可能で、さらには、化学肥料の吸収率も在来種にくらべて高いという特徴も持っている。
これらの理由のために米の収穫量は大幅に増大した。
この様に緑の革命は、すごいプラスの性質を持っている。
このイネの品種は(ミラクルライス)とも呼ばれ世界中に広まり、食料問題の救世主となった。
まさに、食料問題の救世主的存在の緑の革命ではあるが、いろいろと問題点を含んでいる。
例えば、新品種は在来品種に比べて害虫に対する免疫が欠けている。
対策として、また、新たな免疫を持った新品種の開発が進められた。
害虫に対する免疫を持った新品種は、害虫に対して効果をあげた。
だが、害虫は短期間で、新しい進化を遂げ、新品種の免疫に勝った。
そうなるとまた、人間は新しい免疫を持った新品種を開発した。
そうすると、また、害虫は進化を遂げる。
この様に、作物と害虫が、まさに、終わることのない進化の競争をしなくてはならないようになった。
これは、同じ品種の作物を作りつづけることができないことを意味し、開発費、手間、新しい害虫が現れたときの収穫量の低下などのマイナスの要因を与えた。
その他、現代の環境問題への関心の高まりによって、緑の革命は環境を破壊する恐れがあることが指摘されるようになった。
これは、新品種が大量の農薬や化学肥料を使い栽培するために、環境への悪影響が心配された。
また、新品種は、大量の農薬や化学肥料を使い、灌漑設備の整った場所で栽培するために、ものすごく資金投資が必要なのである。
そのため、資金力のない人たちは新品種を栽培することができないのである。
結果、資金力がある人たちだけが新品種を栽培できたので、ますます両者の経済格差が広がり、二極分化が進んでいった。
このように、緑の革命はさまざまな問題を含んでいる。
最後に、今地球では手のほどこしようのないほど、地球の環境は破壊されている。
もう、ておくれなのかも知れないが、このまま、緑の革命を使いつづけていいのかと、私は疑問に思った。
急激な品種改良の作物を人間が食べ続けるのは、人体に影響はないのかとも考えた。
そもそも、食料確保の問題から緑の革命が注目されたのだが、他によい方法があると思う。
第3世界ではなぜ、食わすことができないのに、子供を産みつづけ、人口の増加と食料不足問題を招いてしまうのかを考え、人口増加を押さえる方法で、食料不足問題を解決していくほうが、人類のためにはよいことだと感じた。
(緑の革命とその暴力 ヴァンダナ・シヴァ 日本経済評論社参照)
いつもありがとございます。
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