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2015年10月24日

声が出ないほどの痛み

手術後、点滴も取れた。体力も回復し、あとは膵液漏が無くなれば退院も見えてくる。
このお臍の右横のドレーンから膵液が出るのが止まるのを気長に待つだけだった。

ある日の夜、膵液入りのバッグを手に持ちトイレに行こうと思った時、事件は起こった。
ベッドの端にドレーンを引っ掛けたのだ。ドレーンが引っ掛かり、病室にぐっと押し戻される感じ。
あっ!と心の中で声が出た。しまった!ドレーンを引っ掛けた!
が、ドレーンは外れることはなかった。良かった・・

しかし、暫くすると鋭い痛みが襲ってきた。ドレーンを引っ掛けたことで内臓に膵液が漏れたのか?
背中から腹部にかけて激痛が走り、くの字型に体を折り曲げたまま声が出てこないほど痛い。
ベッドのボタンで看護師を呼び、看護師はすぐに当直の医師を呼んでくれた。
当直の医師は外科の担当医と連絡を取り、処置の方法を聞いて対処してくれた。
局部麻酔を打ち、引っ掛けた場所を処置する。処置としては無事なんとか終わったようだ。
処置後すぐに消灯の時間になった。幸いにして同室の患者はカーテンを閉めて何かしているとぐらいにしか勘づかなかったようだ。

これは100%私のミスだ。痛い目をしても自分のせいだ。当直の医師や看護師に余計な仕事を増やしてしまった。痛み止めも飲んだが痛みは治らない。冷や汗が出てくる。私は他の同室の患者に心配させたくないので、唸るのも我慢した。

看護師が心配して私の横に付いていてくれた。あまりに痛く睡眠薬も飲んだが、とても寝れない。
ナースセンターにベッドを運びましょうかとも言ってくれる。手数をかけて申し訳ないので断り、自分のベッドで耐えることにした。それからも看護師は入れ替わり様子をベッドまで見に来てくれた。

2時間経っても痛みはおさまらない。看護師が寝れるまで手を握り、横についていてくれるという。
私は痛さから少しでも気を紛らわす為に話をした。声も途切れ途切れに必死で話しかけた。看護師に、なぜ看護師になったんですか?などと質問した。「なんでかな・・なんとなくなったのよ」と笑いながら看護師は答えた。こんな大変な仕事になんとなくなれるものなのか?と思いつつも、そうですかと返した。もっと話をしたかったが、痛みで質問や声が出てこなかった。

看護師に手を握ってもらっているだけで安心できた。消灯後の暗い病室で激痛の時に看護師に横についていてもらえることが、どれほど心強いものか。看護師は交代で手を握り、横についてくれた。
追加の睡眠剤をもらい、少し痛みが薄れた気がした。「なんとか寝れそうです。ありがとうございました。」と小さな声でお礼を言った。看護師は痛くなったらすぐに呼んでくださいねと言い残し、病室を出て行った。看護師の有難さをあれほど感じた日はない。

翌朝、激しい激痛は落ち着いたが、チクチクとした痛みは継続した。ドレーンが動き、膵臓が炎症を起こしたようだ。アミラーゼの値が異常に上がり、担当医から「痛かったでしょう?」と聞かれた。
滅茶苦茶痛かったと答えた。手術後も麻酔で全く痛みに遭遇しなかったのに、皮肉なものだ。
膵臓を痛めると壮絶な痛みを伴うものなのだ・・。これからは気をつけなければと深く反省した。
それから一週間は絶食の点滴生活になった。
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