2017年09月07日
最後までボールを・・・(2)
ベンチから、バッターボックスの選手へ、「ボールをよく見ろ」と声を掛ける光景は珍しくない。本当に、ミートするまで、ボールを見ていられるのだろうか?
先ず、バッターは「ストライク/ボール」を"いつ"判断するのだろうか?
ググってみた。
野球のバッティングを次のように定義する文献があった。
「投手の投げたボールがホームベース上の三次元空間位置の"どこ"に来るかを"予測"し、そこに向かってバットを振りだし、ベース上でボールとバットを衝突させる技術」
空間位置だけではなく、「時間的予測(タイミング)」の「正確性」も求められる技術だと。
そのために、ストライク/ボールを選別する「選球眼」は、大切だけれど・・・。打撃動作を考慮すると、ボールがホームベースを通過する前に見切って、打つならば、打撃動作を起こさなければいけない。
だから、"どこかで"選球せなアカンわけで・・・。
また、ストライクで打つなら、"どこ"を通過するのかも、「予測」せなアカンねんナ。
投球初期に段階で、「予測」するので、最後までボール見てられるわけないわナ。
詳しい測定方法は、文献を読んでほしいが。被験者(大学硬式野球部員)に、投球後の距離に応じ「視覚を遮断」し、ストライク/ボールの判断させるのだという。条件は、球速120km/hでストレート。
(投手のリリース距離からホームベースまでを17mとし、リリース位置から、1/5,1/3,2/5,1/2,2/3,4/5の距離)
正答率は、「1/3」で約60%だったとのこと。4/5では、視覚を遮蔽なしと同等とのこと。
しかし、「1/3」の時点で判断できても、正確なバッティングはできないという。
4/5の時点まで、「ボールを見ないと」となるんだネ。この研究結果では。
変化球が入ると、「ボールの回転」等見たりするから、結果は変わるんだろうナ。やはり、カットボールや、フォークボールのような、ホームベース上で「変化」する球を打つというのは難しいんだネ。
(参考文献)
川村卓:決定版バッティングの科学、洋泉社、2016
(引用文献)
石垣尚男:野球の眼、愛知工業大学研究報告 第51号 平成28年
石垣尚男、福田和夫:野球のバッティングにおけるボール情報の有用性、愛知工業大学研究報告 第32号A 平成9年
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