2021年12月30日
問題集2
今回も前回のように東一局・西家、持ち点25000点の配牌としてそこから狙う手役と第一打を考えてみてください。
問題の少し↓に答えを書いておきます。
一問あたり30秒程度考えてみて、答えが出ない方は答えを見ずにじっくり考えてみてください。
それでも出ない時は答えを確認して、もう一度問題を確認してみましょう。
「こういう時はこう見るんだな」くらいで頭に入れておいて、実戦で配牌を見た時に思い出すといいでしょう。
ルールは雀荘でよく見る、赤三枚入りで一発裏ドラありのアリアリルールです。
問題1
ツモドラ
問題2
ツモドラ
問題3
ツモドラ
問題4
ツモドラ
問題5
ツモドラ
この↓に答えがあります。
問題1
ツモドラ
配牌から2シャンテンでタンヤオ・平和が見える。
基本的にはタンヤオ・平和・ドラ2目標で進めるが、他家のテンパイスピードが早いと感じたらチーして3900のチーテンに取ることもある。
第一打は
問題2
ツモドラ
最初に見えるのは678三色同順、マンズの一気通貫での動きを注視して進める。(の切られた枚数によってはあきらめる)
ドラがで一見、使いづらそうに見えるが、678三色や一気通貫でも雀頭で使えるのでドラ重なりも見て進める。
ドラが重ならない時はタンヤオでの鳴きも考慮。
第一打は。
問題3
ツモドラ
第一ツモでを引き、234の三色同順、タンヤオ、対子が3つでもう一つ対子が増えると七対子も視野に。
ドラがで七対子と三色なら対子で使え、タンヤオなら切られてしまう牌になる。
つまりツモによって三つに分岐する配牌になる。
を引くと三色、引きなら七対子を、引きはタンヤオへ。
問題4
ツモドラ
最初に見えるのはチャンタ、白ポンの1000点、三対子で対子が増えれば七対子(チートイツ)や対々和(トイトイ)も。
マンズが増えればドラも使えてマンズ混一色・白・ドラで満貫も。
引きならチャンタに決められてドラも使えて白ポンでも役がつく為、第一打は。
問題5
ツモドラ
最初に見えるのはタンヤオ、567の三色、678の三色。
を引けばの受けもできて平和になりやすい。
を引いてメンタンピン赤の満貫で十分。
ドラがでタンヤオや平和では使えないが、ドラを雀頭にしてリーチ・ツモ・ドラ2の満貫もアリ。
第一打はを引けばのリャンカン形で使える為切り。
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2021年12月27日
問題集
今回は年末年始に少し座学の時間が取れる方が増えそうなので、問題を出してみました。
以下の配牌を取った時に何を考えて最終形をどう描くのかについての問題です。
一つ注意がありますが、これはドラが変わったり、点数状況が変わったり、場の捨牌(受けの枚数が減るとか)などによって同じ手牌からでも目標は変わってくる時もあります。
問題に出てくる手牌はすべて東一局・持ち点25000点の西家の配牌とします。
問題1
ツモドラ
問題2
ツモドラ
問題3
ツモドラ
問題4
ツモドラ
問題5
ツモドラ
問題1〜5を見て狙いがスッと出てこない人は牌姿をじっくり見て考えてみましょう。
狙う手役の種類と第一打に何を切るのかを考えてみてください。
答えはこの↓にあります。
問題1
ツモドラ
、、で3ターツであたりのくっつきと役牌の重なりを見る。
平和や345の三色同順狙いで手を進める。
第一打は。
理想形は
リーチツモドラ
問題2
ツモドラ
これは平和、タンヤオ、456か567の三色同順まで見える手。
字牌はすべて必要ないくらいですべて切ってしまいたいくらいの手だがは引きで使え、は使いづらい形で危険度の意味でわずかに危険なドラ筋のが第一打。
理想形は
リーチロンドラ
問題3
ツモドラ
最初に見えるの一盃口と678三色、789三色、チャンタ、純チャンも考えると一番必要ないのは。
理想形は
リーチロンドラ
問題4
ツモドラ
第一ツモで四対子で七対子決め打ちでいいくらいの手。
リーチ・ツモ・七対子・ドラ2の跳満〜狙い。
字牌は待ちにも重なりを見ても良いので字牌からは切らない。
場に切られた枚数を見ながら進める。
基本的には5<4と6<3と7<2と8<一九字牌の優先順位で。
があっては一応、筋対子も意識して第一打は。
理想形は
リーチツモドラ裏ドラ
問題5
ツモドラ
これは平和メインでなどを引いてくれば789三色同順、他に678三色も。
マンズが七枚+字牌二種でマンズを引いて字牌が対子以上になればマンズの混一色も。
理想形は
リーチツモドラ
ピンズはを引くとのリャンカン形になるが、ドラそばやあたりを大切にしたい。
字牌二種とも役牌で使える為、ここも切れない。(もしもの混一色の為にも)
第一打は。
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2021年12月25日
和了と放銃
今回は和了(ホーラ:アガリのこと)と放銃(相手からのロン)について語っていきます。
アガリと放銃は、どちらも切っても切り離せない関係にあります。
ずっとアガリばかりとかずっと放銃ばかりが続くという事はめったにありません。
仮にロン:ツモ=1:1の割合だとすると、半分はアガリの裏に放銃する人が存在するわけです。
それくらい身近な関係にあります。
ここで疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。
「え?この前トップ取った時は一度も放銃しなかったけど??」
と、こんな風に内心感じている方もいらっしゃるでしょう。
ですがそんな時はあなたの代わりに放銃している人が必ずいるはずです。
同じ人が二度、三度と続けて同じ相手に放銃して「不運だ」とか「ツイてない」とか表現されるあれです。
一人の人が半荘戦を打っていてずっと好調、ずっと不調というようなケースはあまりないもので、そんな時でも微妙にその人の調子は変化しているはずです。
アガリの種類を大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良いアガリ
・悪いアガリ
・どちらでもないアガリ(大勢に影響なし)
これと同様に、放銃の種類も大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良い放銃
・悪い放銃
・どちらでもない放銃(大勢に影響なし)
つまりアガリや放銃がこの三種類のどれに分類されるのかによって、それ以降の展開が微妙なグラデーションで変化してくるわけです。
これ+毎局の前に出る(シャンテン数を上げていく)行為の積み重ねによってトップになりやすかったり、ラスを引きやすくなってしまったりが起こるわけです。(ずっと前に出ない人はどんどん置いていかれる)
東場は断トツだった人が南場は急に失速するような展開が起こったりするのはこれが理由です。
常にその人の状態は変化していくもので、どんなにバカヅキに見える人でも東場からオーラスまでずっとアガリっぱなしにならないのもそういう理由からです。
それとは別に場の傾向(対子場、順子場など)がプラスされてその場その場に合った打牌を積み重ねられた人がトップになったり、最も悪い放銃をした人がトップ者を決める形になったりと様々です。
ここで言う良いアガリ、良い放銃は文字通り打ち手に対してプラスになるものを指し、逆に悪いアガリ、悪い放銃は打ち手にマイナスになるものを指します。
良いアガリや良い放銃をした後は、良い配牌や良いツモになりやすく、悪いアガリや悪い放銃をした後は悪い配牌や悪いツモになりやすいです。
それによって一局ごとに四人が自らの牌勢にプラスとマイナスを繰り返していくことになります。
ここで新たな疑問が湧いてくる方もいらっしゃるでしょう。
「どれが良いアガリでどれが悪いアガリなのか?」と。
これは点棒ばかり見ている人には永遠にわからない話ですが、ツモのみの300-500が良いアガリになったり、満貫や跳満をアガっても悪いアガリだったりする時もあります。(これは極端な例です)
その判断ができる第一歩に私がよく言うのは「まず二飜役を見る」です。
二飜役とは三色同順、一気通貫、混一色(食い下がり二飜)、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和などです。
三色や一通は出現率がまだ高い方の手役だと言えますし、それ+リーチ・ツモで満貫、混一色は役牌やドラ(赤)と合わせて鳴いても満貫が狙えます。
どんな悪い配牌でもチャンタや純チャンは見られるわけで、メンゼンで三色同順をプラスすればこれも満貫になります。
対子手になれば七対子か対々和のどちらかを選ぶことになり、そこから更に高くしようとすれば、混一色か混老頭をプラスするくらいになります。
あるいは中張牌が多い手で満貫を見ようとすれば、タンヤオ+平和でリーチで三飜、一発や裏ドラ、ツモでも満貫はすぐそこです。
アガれるかアガれないかはひとまず置いて、配牌を手にしたらどの役とどの役とどの役の可能性があるのかを判断するテストを100問でも1000問でもできるだけたくさんやってみるのをおすすめします。
まず配牌から何が見えるのかの判断ができない人には大物手をアガる為の選択肢にすらたどり着きません。
麻雀牌が手元にある人ならすべての牌を伏せた状態からランダムに13牌を取って配牌を見る訓練から始めるといいでしょう。
それに慣れたら仮想の点棒状況で「配牌から三つの手役が見えるけどここからどれを選ぶのか」のようなテストへハードルを上げていきましょう。
5200直満貫ツモ差とか満貫直跳満ツモ条件など、実践で出てきそうな点棒状況で試してみましょう。
では私から配牌を見る為の例題をいくつか出してみます。
ルールは雀荘でよく見る赤三枚入りのアリアリルールとします。
答えは一番下にスクロールした場所に書いておきます。
例題1
ドラ
例題2
ドラ
例題3
ドラ
例題4
ドラ
例題5
ドラ
今回のまとめ
・アガリの種類を大きく分けると三種類(良いアガリ、悪いアガリ、どちらでもないアガリ)
・放銃の種類も大きく分けると三種類(良い放銃、悪い放銃、どちらでもない放銃)
・アガリや放銃と押し引きなどによって常に四人の状態はグラデーションで変化している
・アガれるかアガれないかはまず置いて、配牌から二飜役を見つける訓練が必要(三色同順、一気通貫、混一色、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和など)
・伏せた136牌からランダムに13牌取って、そこから手役を見つける練習をすると良い
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ドラ
例題1の答え
ドラを生かしたタンヤオ、タンヤオ+ピンフ狙い。
でも引いてくれば567の三色同順へ。
メンゼンなら跳満〜倍満までは視野に。
ドラ
例題2の答え
マンズが七枚でマンズの混一色が第一候補。
白をポンして混一色・赤・白か東か中を重ねてポンでもOK。
を引けばマンズの一気通貫も意識。
ドラ
例題3の答え
パッと見であまり良くない種類の配牌。
チャンタか純チャンといった手牌だが、123の三色同順か789の三色同順も付けたい。
この手で鳴くとすればから。
ペンチャン受けが三つあるため、テンパイスピードは遅くなりがち。
ドラ
例題4の答え
配牌から4対子で七対子狙い。
リーチ・ツモ・七対子・ドラ2で跳満、裏ドラが乗れば倍満。
下手にメンツ手よりも対子手で進める。
対子が増えない時はポンして対々和・ドラ2、ドラポンでドラ3の攻めも。
が暗刻になった時は三暗刻・対々和方面も。
暗刻二つになればツモり四暗刻も意識。
ドラ
例題5の答え
最初に見えるのはマンズの一気通貫、ドラを使った345の三色同順。
役牌が重なればマンズの混一色も。
一気通貫か三色かの二択になりそうだが、ネックの引きなら一気通貫、あたりを引けば345の三色。
2021年12月22日
優先順位
あなたはアガれそうな手牌になった時、どの牌でどうアガるのかについて考えたことはありますか?
言葉を並べるより手牌を見ながら説明した方が良いと思いますので、例題を見てみましょう。
例題
南四局、以下の点棒状況の四人がいる時、リーチ者Aは次の手牌でどのアガリが良いか良い順番に並べなさい
ただし順位ウマは10-30(トップに+30、二着に+10)とする
ドラ北家A手牌
北家A 16400
東家B 24100
南家C 26200
西家D 31300
1、どちらかをツモ
2、ツモ
3、Bからどちらかロン
4、Bからロン
5、Cからどちらかロン
6、Cからロン
7、Dからどちらかロン
8、Dからロン
まず1について考えてみましょう。
リーチツモドラ
役はリーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフの1300−2600で安目ツモですが親のBとは5200(アガリ分)+2600(Bのマイナス分)=7800点差縮まることになり、逆転三着になれます。
これは10−30のウマがある分、着順の変わらないアガリよりは良い(−30→−10になって+20)と言えます。
次は2について考えてみましょう。
リーチツモドラ
役はリーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・三色同順の高目ツモの3000−6000です。
トップ目のDとは12000(アガリ分)+3000(Dのマイナス分)=15000点差が縮まり、逆転トップになるアガリです。
この1アガリでラスの順位ウマ−30→+30になって上下+60の60000+12000点分、72000点のアガリになるわけです。
では3について考えてみましょう。
Bからリーチ・タンヤオ・ピンフの3900点ロンすると3900×2=7800点差が縮まって、Bを逆転して三着になれます。
これも着順アップする分だけ、着順の変わらないアガリよりは良いと言えます。
そして4について考えてみましょう。
Bからロンは8000×2=16000点差が縮まるアガリで三着に着順アップするアガリです。
点数が3より高い分だけ、3より少しだけ良いアガリです。
5と7について考えてみます。
5も7も3900ロンでは着順の変わらないアガリで同じだと言えますが、7は唯一浮いているトップ目の点数を減らす分、少しだけ意味が出てくるので5<7になります。
最後に6と8について考えてみましょう。
6はCから8000点アガリでAは二着に着順アップします。
8ではDから8000点アガリでCからと同じく二着にアップします。
そう見ると6も8も同じに見えてしまいますが、いかにトップ目を苦しめるのが麻雀の戦いの一つでもあるため、6<8だと言えるわけです。
ここまでをまとめてみると1は三着になるアガリ、2はトップ、3と4は三着、5と7はラス(四着)、6と8は二着になるアガリです。
そして偶数が高目の678三色がつくアガリで、麻雀では同じ点数のアガリでもロンよりツモに価値があります。
つまり例題の答えは 5<7<3<4<1<6<8<2 となります。
今回のまとめ
・たとえ同じ点数のアガリでも優先順位がある
・順位ウマのあるルールでは着順アップすると何万点分の価値がある
・ロンよりツモ
・安目より高目(三色同順がつかないアガリより高目の三色がつくアガリ)
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