2021年12月25日
和了と放銃
今回は和了(ホーラ:アガリのこと)と放銃(相手からのロン)について語っていきます。
アガリと放銃は、どちらも切っても切り離せない関係にあります。
ずっとアガリばかりとかずっと放銃ばかりが続くという事はめったにありません。
仮にロン:ツモ=1:1の割合だとすると、半分はアガリの裏に放銃する人が存在するわけです。
それくらい身近な関係にあります。
ここで疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。
「え?この前トップ取った時は一度も放銃しなかったけど??」
と、こんな風に内心感じている方もいらっしゃるでしょう。
ですがそんな時はあなたの代わりに放銃している人が必ずいるはずです。
同じ人が二度、三度と続けて同じ相手に放銃して「不運だ」とか「ツイてない」とか表現されるあれです。
一人の人が半荘戦を打っていてずっと好調、ずっと不調というようなケースはあまりないもので、そんな時でも微妙にその人の調子は変化しているはずです。
アガリの種類を大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良いアガリ
・悪いアガリ
・どちらでもないアガリ(大勢に影響なし)
これと同様に、放銃の種類も大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良い放銃
・悪い放銃
・どちらでもない放銃(大勢に影響なし)
つまりアガリや放銃がこの三種類のどれに分類されるのかによって、それ以降の展開が微妙なグラデーションで変化してくるわけです。
これ+毎局の前に出る(シャンテン数を上げていく)行為の積み重ねによってトップになりやすかったり、ラスを引きやすくなってしまったりが起こるわけです。(ずっと前に出ない人はどんどん置いていかれる)
東場は断トツだった人が南場は急に失速するような展開が起こったりするのはこれが理由です。
常にその人の状態は変化していくもので、どんなにバカヅキに見える人でも東場からオーラスまでずっとアガリっぱなしにならないのもそういう理由からです。
それとは別に場の傾向(対子場、順子場など)がプラスされてその場その場に合った打牌を積み重ねられた人がトップになったり、最も悪い放銃をした人がトップ者を決める形になったりと様々です。
ここで言う良いアガリ、良い放銃は文字通り打ち手に対してプラスになるものを指し、逆に悪いアガリ、悪い放銃は打ち手にマイナスになるものを指します。
良いアガリや良い放銃をした後は、良い配牌や良いツモになりやすく、悪いアガリや悪い放銃をした後は悪い配牌や悪いツモになりやすいです。
それによって一局ごとに四人が自らの牌勢にプラスとマイナスを繰り返していくことになります。
ここで新たな疑問が湧いてくる方もいらっしゃるでしょう。
「どれが良いアガリでどれが悪いアガリなのか?」と。
これは点棒ばかり見ている人には永遠にわからない話ですが、ツモのみの300-500が良いアガリになったり、満貫や跳満をアガっても悪いアガリだったりする時もあります。(これは極端な例です)
その判断ができる第一歩に私がよく言うのは「まず二飜役を見る」です。
二飜役とは三色同順、一気通貫、混一色(食い下がり二飜)、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和などです。
三色や一通は出現率がまだ高い方の手役だと言えますし、それ+リーチ・ツモで満貫、混一色は役牌やドラ(赤)と合わせて鳴いても満貫が狙えます。
どんな悪い配牌でもチャンタや純チャンは見られるわけで、メンゼンで三色同順をプラスすればこれも満貫になります。
対子手になれば七対子か対々和のどちらかを選ぶことになり、そこから更に高くしようとすれば、混一色か混老頭をプラスするくらいになります。
あるいは中張牌が多い手で満貫を見ようとすれば、タンヤオ+平和でリーチで三飜、一発や裏ドラ、ツモでも満貫はすぐそこです。
アガれるかアガれないかはひとまず置いて、配牌を手にしたらどの役とどの役とどの役の可能性があるのかを判断するテストを100問でも1000問でもできるだけたくさんやってみるのをおすすめします。
まず配牌から何が見えるのかの判断ができない人には大物手をアガる為の選択肢にすらたどり着きません。
麻雀牌が手元にある人ならすべての牌を伏せた状態からランダムに13牌を取って配牌を見る訓練から始めるといいでしょう。
それに慣れたら仮想の点棒状況で「配牌から三つの手役が見えるけどここからどれを選ぶのか」のようなテストへハードルを上げていきましょう。
5200直満貫ツモ差とか満貫直跳満ツモ条件など、実践で出てきそうな点棒状況で試してみましょう。
では私から配牌を見る為の例題をいくつか出してみます。
ルールは雀荘でよく見る赤三枚入りのアリアリルールとします。
答えは一番下にスクロールした場所に書いておきます。
例題1
ドラ
例題2
ドラ
例題3
ドラ
例題4
ドラ
例題5
ドラ
今回のまとめ
・アガリの種類を大きく分けると三種類(良いアガリ、悪いアガリ、どちらでもないアガリ)
・放銃の種類も大きく分けると三種類(良い放銃、悪い放銃、どちらでもない放銃)
・アガリや放銃と押し引きなどによって常に四人の状態はグラデーションで変化している
・アガれるかアガれないかはまず置いて、配牌から二飜役を見つける訓練が必要(三色同順、一気通貫、混一色、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和など)
・伏せた136牌からランダムに13牌取って、そこから手役を見つける練習をすると良い
麻雀ランキング
ドラ
例題1の答え
ドラを生かしたタンヤオ、タンヤオ+ピンフ狙い。
でも引いてくれば567の三色同順へ。
メンゼンなら跳満〜倍満までは視野に。
ドラ
例題2の答え
マンズが七枚でマンズの混一色が第一候補。
白をポンして混一色・赤・白か東か中を重ねてポンでもOK。
を引けばマンズの一気通貫も意識。
ドラ
例題3の答え
パッと見であまり良くない種類の配牌。
チャンタか純チャンといった手牌だが、123の三色同順か789の三色同順も付けたい。
この手で鳴くとすればから。
ペンチャン受けが三つあるため、テンパイスピードは遅くなりがち。
ドラ
例題4の答え
配牌から4対子で七対子狙い。
リーチ・ツモ・七対子・ドラ2で跳満、裏ドラが乗れば倍満。
下手にメンツ手よりも対子手で進める。
対子が増えない時はポンして対々和・ドラ2、ドラポンでドラ3の攻めも。
が暗刻になった時は三暗刻・対々和方面も。
暗刻二つになればツモり四暗刻も意識。
ドラ
例題5の答え
最初に見えるのはマンズの一気通貫、ドラを使った345の三色同順。
役牌が重なればマンズの混一色も。
一気通貫か三色かの二択になりそうだが、ネックの引きなら一気通貫、あたりを引けば345の三色。
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