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2023年02月13日
ちょっとだけMリーグ#111
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は堀 慎吾プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/EfxU2mQZAzo
2023年1月12日 第1試合
南4局 2本場
東家 堀 慎吾 17600
南家 伊達 朱里紗 25300
西家 二階堂 瑠美 24300
北家 近藤 誠一 32800
(敬称略)
トップ目・近藤さんとラス目・堀さんの点差は15200点差で、4000オール一発で逆転できます。(連荘)
二着目・伊達さんと三着目・瑠美さんは満貫ロンか1600−3200ツモでトップ。
※動画の都合上、親の5巡目〜見ていきます。
最初に親・堀さんの手は
ドラ堀手牌
ソウズが10枚でソウズチンイツの可能性は残しておきたいのと、ソウズ一気通貫、を払えばタンヤオもあります。
形だけで言えばのみ手1シャンテンですが、逆転を考えるなら好形ツモ狙いか高い手のどちらかにはしたい。
ツモ打
次に南家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
こちらも堀さんと色は違いますがピンズ10枚でピンズが増えればチンイツ、ピンズ一気通貫、789三色、ピンフなどが見えます。
ツモツモ切り
これは789三色を重く見たようです。
こちらはメンツ手3シャンテンと早くも遅くもない程度のスピードです。
続いて西家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
こちらはドラ1枚のマンズ8枚でマンズか字牌が増えればマンズホンイツ・で鳴いても3900以上、ドラが重なればポンかメンゼンでホンイツ・・ドラ2で跳満〜にもなります。
こちらはホンイツ2シャンテンと早めです。
ツモ打
最後に北家・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
こちらはのみ手2シャンテンと早めですがペンチャンがネックでここが残りそうです。
近藤さんは二着目と三着目に満貫ロンでも逆転されますが、直撃なら3900点と条件が軽くなるだけ(二着目は3200以上)なのでオリ寄りかもしれません。
ツモ打
2巡後、伊達さんは
ドラ伊達手牌
もうピンズチンイツだけ見てソウズペンチャン外しのようです。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
引きで手が進み、引きで形が良くなったり高くなったりもあります。
また同巡、近藤さんは
近藤捨牌
2枚目のをツモ切り。
これにより次巡、堀さんは
打ドラ堀手牌
ペンが2枚無くなったのを見て打。
ここで打としないのは、タンヤオを意識しているからだと思われます。(ツモを見ている?678三色変化もありそう)
ここでと残りのドラ3枚が山に全生きだとアナウンスされています。
つまりドラが浮いていてマンズホンイツの瑠美さんにもかなりチャンスな状況です。
同巡、近藤さんは1シャンテン一番乗り。
ドラ近藤手牌
役なしながら、先制リーチならチャンスか。
次巡、堀さんはツモ切り、これを伊達さんがポンして打。
ポンドラ伊達手牌
ピンズのチンイツ1シャンテン。
を引けば跳満。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
が1枚切れ、が3枚切れです。
一気通貫の可能性は薄れましたが、伊達さんがピンズ染め模様、ドラがションパイでドラのありかはわかりません。
瑠美さんは打。
マンズならどれを引いても良いように受けました。
2巡後、伊達さんは
ポンドラ伊達手牌
ドラタンキ待ちやシャンポン待ちもあります。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
打テンパイ、カン待ちダマテン。
ドラ瑠美手牌
瑠美さんの待ちは山に2枚。
同巡、テンパイ気配を察してか近藤さんは打の合わせ打ち。
次巡、伊達さんは
ポンドラ伊達手牌
ドラ切りでピンズどれでもテンパイになる1シャンテン。
2巡後、堀さんは
ドラ堀手牌
打、これを伊達さんが搾り出すような声でカンでチーしてテンパイ。
チーポンドラ伊達手牌
シャンポン待ち。
待ちは山に0枚、も0枚の純カラ。
伊達さんの当たり牌は近藤さんにあり、オリればトップの近藤さんから切られることは無さそうです。
ドラ近藤手牌
同巡、瑠美さんは悩んだ挙句、ツモ切り。
満貫放銃ならラスの瑠美さんですが、満貫ロンでトップの二着順アップなら押す場面かもしれません。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
テンパイ。
かを切るかの選択です。
切りなら、待ちフリテン六面張。(切りでロンはできない)
堀さんは切りリーチ!
同巡、伊達さんはツモ切り。(フリテンでロンできず)
次巡、堀さんはツモ切り、これを見て伊達さんがチーしたそうな表情を浮かべますが、歯を食いしばって山に手をかけます。
伊達さんはツモツモ切り。(これも当たりだがロンできず)
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
前巡切りせずシャンポン待ちに受けていればツモ・・三暗刻・ホンイツ・赤の倍満ツモでした。
ツモドラ例1
テンパイ取りならカン、タンキ、のどれかになりそうです。
ドラ例2
ドラ例3
例2、例3は三暗刻も付いて跳満、ツモれば倍満。
場に4枚、1枚、2枚、1枚、1枚、4枚切られていて、手替わりはあまり望めなそうです。
瑠美さんは前巡切りでタンキはフリテン、待ちはが純カラ、は見た目上1枚(実際は近藤さんに1枚の純カラ)の純カラで山にありません。
カン待ちは見た目上4枚(実際は堀さんに3枚)で瑠美さんは打手出しを選択。
ここで切りもありますがアンコのままの方が変化にも対応しやすいです。
同巡、近藤さんは合わせて打。
次巡、堀さんは
リーチツモドラ裏ドラ堀手牌
ツモアガリ。
リーチ・タンヤオ・ツモ2000オールの二本場、2200オール。
瑠美さんのカンは裏ドラ表示牌で純カラでした。
このアガリで
堀 24200
伊達 23100
瑠美 22100
近藤 30600
親連荘で三本場へ。
今回の堀さんは先に切りしてフリテンになり六面張、流局間際にツモアガリします。
リーチツモドラ裏ドラ堀手牌
仮にフリテンになっても多面張ならアガリの可能性もある程度高くなります。
では次に今局序盤の3人の手を見てみましょう。
ドラ堀手牌
ドラ伊達手牌
ドラ瑠美手牌
堀さんにはソウズの一色手(ホンイツ、チンイツ)、伊達さんにはピンズ、瑠美さんにはマンズの一色手が入っています。
もし堀さんがソウズホンイツを見て進めた場合、
ドラ例4
例5
例4か例5のテンパイが入っています。
誰かに一色手(ホンイツ、チンイツ)が見える時には他家にも一色手が入りやすくなります。
今回のまとめ
・フリテンになっても多面張(三面待ち以上)ならアガリの可能性も高い
堀さんの手は切りフリテンになったが六面張になりツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ堀手牌
の六面張。
・一色手(ホンイツ、チンイツ)が見える手が入る時は他家にも一色手が入りやすい
ドラ堀手牌
ドラ伊達手牌
ドラ瑠美手牌
堀さんにはソウズ、伊達さんにはピンズ、瑠美さんにはマンズの一色手になる手が入っている。
堀さんがソウズホンイツを見ていると
ドラ例4
例5
どちらかのテンパイが入っている。
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2023年02月11日
ちょっとだけMリーグ#110
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/E692XVb4PBE
2023年1月13日 第2試合
南2局
東家 瀬戸熊 直樹 17000
南家 白鳥 翔 27900
西家 小林 剛 46000
北家 村上 淳 9100
(敬称略)
トップ目・小林さんは二着目と18100点差で倍満ツモか跳満直撃されない限り変わらない点差。
二着目と三着目は満貫ツモ差、三着目とラス目は満貫ロン差です。
トップ目以外はある程度高いアガリが欲しい場面。
最初に親・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
字牌をすべて切るとタンヤオ・ドラ、リーチすれば7700以上でツモって4000オールなら十分です。
これはメンツ手4シャンテンとテンパイスピード的に早くなさそう。
ソウズが伸びてやの三面張になればチャンスかもしれません。
ツモ打
次に南家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
メンツ手5シャンテンでピンフかタンヤオ狙いになりそうです。
遠くに567三色もありますが、テンパイスピードで遅れそうなので他家リーチに備えておくといいかもしれません。
ツモ打
続いて西家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
これはピンフか役なしリーチになりそうな2シャンテン。
カンチャン+ペンチャン2つと愚形受け入れが目立っていて、スピード的に遅れそうです。
ツモ打
最後に村上さんの手は
ドラ村上手牌
1枚ありますがメンツ手5シャンテンとテンパイスピードは遅い部類の手です。
この手には19字牌が9種9牌あるので配牌オリしながら国士無双狙いか19字牌トイツが増えればホンロウ・チートイツ、ピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、チャンタ、純チャン狙いのどれかになりそうです。
ツモ打
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
タンヤオを中心に見ながら、どこがくっつきやすいか精査します。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
1メンツ完成の4シャンテン。
567三色の必要牌のうちの6枚が集まったので残りのうちあと1枚を引けば567三色狙いが良さそうです。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ペンが埋まり、2シャンテン。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
イーぺーコー、ドラ受け入れもあります。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
赤入り2トイツでチートイツ・赤か国士無双のどちらかのようです。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
567三色の必要牌7枚が集まり、後はドラを引くかどうかがポイントです。
リーチ・ピンフ・イーぺーコーかリーチ・ピンフ・三色同順のどちらかを目標に進めるのでいいでしょう。
手役が見えるようになったものの、やっと3シャンテン。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
2トイツの2シャンテン。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
との動きを注意して見るといいでしょう。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
受け入れの1シャンテン。
できれば部分を待ちにしたい。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
が埋まり1メンツ完成、タンヤオ2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
が場に3枚切れで村上さんの国士無双は厳しそう。
19字牌が9種9牌から始まったものの、6巡で1枚しか増えていません。
せっかく解説に国士請負人・石橋さんが居るのに国士が成就しないのはどこかもったいなく感じます。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
1シャンテン。
同順、小林さんは
ドラ小林手牌
テンパイ。
シャンポン待ちリーチかカン待ちリーチかダマテンに取るかで迷いそうです。
もしここにツモならマンズ一気通貫に変化します。
ドラ例1
例2
小林さんは切りリーチ!
ドラ小林手牌
待ちのうちは山に1枚、は0枚の合わせて1+0=1枚。
リーチ一発目、村上さんは現物、瀬戸熊さんは、白鳥さんはと放銃しない方針のようです。
次巡、小林さんは
リーチ一発ツモドラ裏ドラ小林手牌
リーチ・一発・ツモ・裏3の3000−6000。
リーチのみ1300の手が一発ツモと「おっと裏3」で最大点数になりました。
解説の石橋さんは「一番難しい跳満の作り方」、実況の桃さんも「ずるごーですわ!」と関西人になってしまうくらいのアガリが飛び出しました。
この試合は結局、
小林 +64.0
村上 +6.1
白鳥 −18.1
瀬戸熊 −52.0
のトップに輝きました。
試合後のインタビューにて小林さんは
「点数状況的にはダマテンにしたいんですけどとのシャンポンって基本的には良い待ちですね。
村上さんが国士っぽかったので国士に何枚使われるのかだけが不安なんですけど
村上さんがピンズから切り出しているのでは持ってなかったらいいな、
チャンタも見ながら進める場合はが早い人は持ってない。
国士に決め打ちの場合はそれは当てはまらないですけどね。
ダマっててツモった時だけアガれるよりは要らない牌を捕らえるリーチ!
(実際は村上さんが1枚ずつ持ってた5:48村上さんピース、ラス牌でした!)ああなるほどね、まあそんなこともある。他の人が打ってくれるかもしれないし。
(「これはずるごーだ!」と実況の桃さんが叫んでましたが)はい、僕も思ってました。
これリーのみでいいと思ってたのでビックリですね。
勝ち上がりと優勝目指して頑張っていきたいと思っています。(船長、ポーズを取る)」
(カメラが実況・解説席に切り替わり、石橋さんのキメ顔でポーズ)
新旧パイレーツリレーで幕を閉じました。
改めて小林さんリーチの場面に戻りますが、
ドラ小林手牌
シャンポン待ちでは端牌(1と9)かそれに近い待ちか字牌待ちだとアガりやすくなります。
今回は国士無双狙いと思われる村上さんがを持っていては場に1枚切れの純カラ、ラス牌(最後の1枚)のを一発ツモ。
ドラ村上手牌
今回の動画内(2:43頃〜)で石橋さんから捨牌の解説がありました。
「怖い人の捨牌って中張牌(2〜8)ばかり切ってる人じゃなくて端っこ(1と9)切ってる人なんですね。
端っこ切ってる人が中張牌出だしたら怖い。
いきなり中張牌から切る人はバラバラだったりホンイツを狙ってたり。」
例えば村上さんの捨牌は
村上捨牌
ソウズホンイツか国士無双という捨牌です。(チャンタや純チャンは薄い)
ドラ村上手牌
同局の白鳥さんの捨牌は
白鳥捨牌
字牌や端牌(1と9)やそれに近い牌ばかりで地味な捨牌ですが、
ドラ白鳥手牌
、受け入れが残っている満貫1シャンテン。
村上さんの捨牌はわかりやすい部類で国士3シャンテンと遅い手です。
これが別日の多井さんの捨牌は
多井捨牌
これはと真ん中に近い牌ばかり切られて変則手だと気付けばOKです。
ドラ多井手牌
と、チートイツタンキ待ちです。
今回のまとめ
・シャンポン待ちは端牌(1と9)かそれに近い牌や字牌待ちがおすすめ
ドラ小林手牌
村上捨牌
白鳥捨牌
二人が早くから切りでは持ってなさそう。(実際は村上さんが持っていては山に0、は1枚)
リーチ一発ツモドラ裏ドラ小林手牌
小林さんはラス牌を一発ツモして裏3の跳満。
・捨牌の種類でどんな手か想像する(可能ならテンパイスピードも)
中張牌をたくさん切っている手はさほど怖くない
村上捨牌
ドラ村上手牌
村上さんの捨牌はソウズホンイツか国士無双かに見え(チャンタ、純チャンも薄そう)、実際は国士無双3シャンテン。
白鳥捨牌
これが同じ局の白鳥さんの捨牌は地味で端(1と9)やそれに近い牌と字牌が切られているが、
ドラ白鳥手牌
、受け入れが残っているリーチ・ピンフ・赤・ドラ、タンピンも残る満貫1シャンテン。
派手な捨牌より地味な捨牌の方が怖い。
↓小林さんインタビュー中待ってる村上さんの顔芸がおもろい!と思った人はクリック
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2023年02月08日
ちょっとだけMリーグ#109
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は伊達 朱里紗プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/VKp3iCP9348
2023年1月3日 第1試合
南4局 2本場(供託リーチ棒4)
東家 瑞原 明奈 18100
南家 伊達 朱里紗 29900
西家 日向 藍子 33100
北家 岡田 紗佳 14900
(敬称略)
トップ目・日向さんと二着目・伊達さんは1000点以上アガればトップ。
三着目・瑞原さんは2600オールツモでも200点差のトップ目(連荘で再逆転もある)。
ラス目・岡田さんは跳満ツモでトップ。
と4人全員にトップが現実的に見えるオーラスを迎えました。
最初に親・瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
赤もドラも無い役なしリーチになりそうなメンツ手4シャンテンです。
強いて言うならピンフか役牌ポン程度でしょうか。
ツモ打
次に南家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
こちらは赤1のトイツのポンして2000点でOK。
仮にメンゼンでも2シャンテンのリャンメン待ちなら、形的に十分でしょう。
ツモ打
続いて西家・日向さんの手は
ドラ日向手牌
第1ツモで4トイツ、チートイツ2シャンテン。
1000点をアガれば良い日向さんですが、ポンでは雀頭が定まってなく、あと4枚必要で足が遅れそう。
ツモ打
最後に北家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
マンズ2ブロック、+字牌2ブロック、でマンズか字牌であと1ブロック増えればマンズホンイツ、マンズか字牌トイツが増えればホンイツ・チートイツもあります。
このオーラスは供託リーチ棒4本+2本場で1000点をアガっても5600点のアガリになります。
岡田さんにはがあるのでポンして1000点でも三着に着順アップがあります。
ツモ打
2巡後、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
この手最大のネック、ドラのペンを引き、3シャンテン。
瑞原さんが切ったを伊達さんがポンして打。
ポンドラ伊達手牌
同巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
3シャンテンに前進。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
ピンフ・ドラの2シャンテン。
ここで瑞原さんが切ったを岡田さんがポンして打。
ポンドラ岡田手牌
1000点の2シャンテン。
岡田さんポンの直後、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
ツモならピンズ2メンツも視野に入ります。
同巡、伊達さんは
ポンドラ伊達手牌
引きならテンパイする1シャンテン。
同巡、岡田さんは
ポンドラ岡田手牌
こちらも1シャンテン。
2巡後、岡田さんは
ポンドラ岡田手牌
もしリーチ棒が出て満貫ツモなら二着浮上もあるので・ハイテイ・赤2など満貫の可能性は残したい所。
マンズホンイツは見ず、打。
次巡、伊達さんは
ポンドラ伊達手牌
・赤、2000点テンパイ待ち。
待ちのうちは山に3枚、は3枚の合わせて3+3=6枚。
この巡目では枚数が多い方の部類です。
同巡、日向さんは
ドラ日向手牌
テンパイ者がいる中、やっと2シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
目一杯の1シャンテン。
引きでテンパイ。
次巡、岡田さんは瑞原さんの現物に合わせる形で打。
ポンドラ岡田手牌
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
ピンフ・ドラの1シャンテン、を引けばテンパイ。
この同巡、伊達さんがツモ切り、これを日向さんがチーして打。
チードラ日向手牌
バック(後付け)1シャンテン。
日向さんが切ったを岡田さんがポンしてテンパイ、・赤2000点待ち。
ポンポンドラ岡田手牌
待ちはが山に3枚、が2枚の合わせて3+2=5枚。
更に岡田さんが切ったを日向さんがポンして1000点テンパイ待ち。
ポンチードラ日向手牌
待ちはが山に1枚、が1枚の合わせて1+1=2枚。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
待ちテンパイ即リーチ!
待ちはが山に2枚、が1枚の合わせて2+1=3枚。
この巡目で全員テンパイ。
4人の待ちを整理すると瑞原さんが待ち山3、伊達さんが待ち山6、日向さんが待ち山2、岡田さんが待ち山5という状況です。
瑞原さんリーチの同巡、日向さんがツモ切ったのは・・・!!
ロンポンドラ伊達手牌
・赤2000の二本場2600点のアガリです。(+5000供託リーチ棒)
このアガリで
伊達 +57.5
日向 +10.5
瑞原 −22.9
岡田 −45.1
伊達さんのたった2600点のアガリが2600+供託リーチ棒5000点+二着→トップの順位ウマの差20000+オカ20000(原点25000と精算時30000との差5000×4人分)=47600点得するアガリになりました。
Mリーグルールでトップを取ると順位ウマ+30とオカ+20の合わせて+50されるのでトップが偉いルールだと言われています。
Mリーグの順位ウマ
一着 +30
二着 +10
三着 −10
四着 −30
例えばプロ団体によっても順位ウマ(順位点)は大きく違います。
・日本プロ麻雀連盟
30000点持ちの30000点返し
1人浮き +12
−1
−3
−8
2人浮き +8
+4
−4
−8
3人浮き +8
+3
+1
−12
4人沈み +8
+4
−4
−8
※30000点以上が浮き(+)、29900点以下が沈み(−)
・日本プロ麻雀協会
25000点持ちの30000点返し
一着 +30
二着 +10
三着 −10
四着 −30
・最高位戦日本プロ麻雀協会
30000点持ちの30000点返し
一着 +30
二着 +10
三着 −10
四着 −30
・RMU
30000点持ちの30000点返し
一着 +15
二着 +5
三着 −5
四着 −15
これがネット麻雀「天鳳」の鳳凰卓(七段〜)で動くポイントは
一着 +75
二着 +45
三着 ±0
四着 −135
と誰かのラスが決まると自分のポイントはマイナスにならない為、天鳳が「ラス回避麻雀」と呼ばれる所以はここにあります。
もう一つのネット麻雀「雀魂」でのポイントは段位ポイントが増減します。
段位ポイントの増減量=(素点÷1000)±順位点
雀魂の最高ランク「魂天」はポイントではなく魂珠をやり取りするので除外しますが、
その一つ下の「雀聖」が4人打ち・東風戦で玉座の間で打つ場合、
一着 +75
二着 +35
三着 −5
四着 −125〜145(★1〜3)
これもまたラスさえ引かなければマイナスにならない天鳳に近いポイント配分になっています。
他にも巷の雀荘のフリールールでは、チップのやり取りをするルールもあります。
例えば順位ウマ10−30でチップ1枚500ポイントのルールでは1枚=5000点相当になりチップ4枚=一着順差、ツモってチップ2枚オール(+6枚)=トップのウマと同等の価値があります。
この場合、順位ウマ<チップの多いアガリ、になっています。
このようにルールによって順位ウマの立ち位置は大きく変わります。
Mリーグルールでは一着順差で20000点(20ポイント)変わるのでこのオーラスでは着順アップを四人が目指す形となりました。
今回のまとめ
・Mリーグルールではトップが偉いルール
Mリーグでは着順ごとに順位ウマが付き、トップだけにオカ(25000持ち30000で精算の差5000×4人=20000)が+20(20000点)される。
一着 +30 オカ+20
二着 +10
三着 −10
四着 −30
※同点はウマを分け合う
トップならウマ+オカで+50以上、ラスはー30になり、トップ+ラスでもプラスになる。
「トップラスはプラス」と言われる理由がこれ。
・Mリーグルールでは一着順アップで+20(20000点)変わる
一着順アップすると20000点プラスするからオーラスは着順アップしたい人同士の争いになりやすい
南4局 2本場(供託リーチ棒4)
東家 瑞原 明奈 18100
南家 伊達 朱里紗 29900
西家 日向 藍子 33100
北家 岡田 紗佳 14900
日向さんと伊達さんは1000点アガればトップ。
瑞原さんは2600オールツモや12000ロンでトップ目。(連荘)
岡田さんは跳満ツモでトップ、1000点アガっても供託で+4600され三着にアップ。
全員にトップがあり、着順アップも狙えるアツい状況。
・天鳳、雀魂のようなネット麻雀はラス回避が優先される
天鳳の鳳凰卓(七段〜)で動く順位ポイントは
一着 +75
二着 +45
三着 ±0
四着 −135
雀魂で「雀聖」が4人打ち・東風戦の玉座の間で打つ場合、動く順位ポイントは
一着 +75
二着 +35
三着 −5
四着 −125〜145(★1〜3)
この場合、トップ+ラスでは大きなマイナス(−50〜−70以下)になる。
ラスさえ引かなければポイントはマイナスされないので「ラス回避麻雀」と呼ばれる事もある。
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2023年02月06日
ちょっとだけMリーグ#108
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は黒沢 咲プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/wPWkkIu8SiA
2023年1月2日 第2試合
東4局
東家 黒沢 咲 46100
南家 東城 りお 17700
西家 村上 淳 22000
北家 松ヶP 隆弥 14200
(敬称略)
黒沢さんが二着目に24100点差つけたトップ目で頭一つ、いや頭二つくらい抜けています。
二着目〜ラス目は満貫差に3人が詰まっていて、今後はまだわかりません。
最初に親・黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
これは赤+ドラがありと役牌2トイツあるのでポンすれば12000点です。
ツモ打
次に南家・東城さんの手は
ドラ東城手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手4シャンテン。
もし字牌を全部切ればタンヤオ、ツモによってはピンフ、イーぺーコー、遠くに456三色、678三色などがあります。
ツモ打
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
こちらはメンツ手4シャンテン。
伸びによっては678三色や789三色がありますが、カンチャン、ペンチャン受け入れが複数あり、テンパイスピード的に遅れそうです。
ツモ打
最後に北家・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
これはメンツ手3シャンテンで、変化によっては789三色や純チャンもありそうです。
ただこれでは赤もドラも無いので手役がつかない限り満貫は難しそうです。
ツモツモ切り
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
タンヤオ3シャンテン。
次巡、東城さんからが切られますが、黒沢さんは「庶民とは違ってよ!」と言わんばかりの役牌スルー。(フカシとも言う)
我々庶民は1鳴きで構いません。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
タンヤオ2シャンテン。
同巡、村上さんからが切られますが、これにも黒沢さんの反応は無し。
少し時が過ぎて5巡後、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
どこからでも鳴ける形です。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
鳴いてもタンヤオ・ドラ2、3900~、メンゼンならリーチ・タンヤオ・ドラ2、満貫~の1シャンテン。
できれば部分を待ちにしたい。
また同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
役なし2シャンテン、はドラくっつきも見ているようですが、山にドラはあと1枚。
ここで村上さんが切った2枚目(ラス牌)のを黒沢さんがポンして打。
ポンドラ黒沢手牌
を鳴けばテンパイの1シャンテン。
ポンの後、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
マンズ10枚でなどを引けばマンズチンイツを見る方も多いかもしれません。(マンズならドラや赤を使えて鳴きチンイツ・ドラで跳満になるから)
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ツモ打でチンイツに向かいます。
次巡、黒沢さんは
ポンドラ黒沢手牌
最後のドラを引き、ポンできなくても満貫になります。
次巡、東城さんはツモ切り、これを黒沢さんがポンして打テンパイ。
ポンポンドラ黒沢手牌
・赤・ドラ2の満貫、待ち。
待ちのうちは山に1枚、も1枚で合わせて1+1=2枚。
黒沢さんの手は場に1枚しか切られていないので、村上さん(で小三元すらない)以外の他家にとっては大三元の可能性が残って見えています。
ポンポンドラ黒沢手牌
黒沢手牌
もし黒沢さんがリャンメン待ちとすると、、、辺りが本線になりそうです。
同巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
チンイツ1シャンテン。
を引けばテンパイ、黒沢さんの当たり牌が出て行きます。(ドラは山に0枚)
次巡、黒沢さんはツモ切り、黒沢さんに大三元はないと全員に伝わります。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
村上さんから3枚目のが前巡切られて、黒沢さんの小三元もなくなりました。
黒沢さんのただならぬ雰囲気を察してか、ピンフ・赤・ドラ2、待ちテンパイですがリーチせず。
ここで東城さんが切ったを村上さんがチーして形式テンパイ、打。
チードラ村上手牌
次巡、村上さんは
ツモチードラ村上手牌
役なしでアガれないをツモ。
ここでピンズは黒沢さんに通ってないので現物をツモ切り。
ここで切られた上家のに、松ヶPさんの動きがストップ。
ドラ松ヶP手牌
チー打なら松ヶPさんはチンイツ・ドラ、跳満テンパイ。
チードラ例1
松ヶPさんはチーして打、これが黒沢さんへ放銃。
ロンポンポンドラ黒沢手牌
・赤・ドラ2の12000点。
東4局で2200点持ちのラス目に突き落とされた松ヶPさんですが、東4・三本場で満貫ツモ、南1・黒沢さんから跳満直撃などアガリ3回で二着目に復活。
結果は
黒沢 +66.5
松ヶP + 7.1
村上 −24.2
東城 −49.4
今局のポイントになったのは3巡目・東城さんの切った、4巡目・村上さんの切ったをスルーして2枚目を仕方なくポンしたセレブ黒沢さんの選択です。
黒沢さんは以前のインタビューで「私が鳴くと悪い結果が起こる」と仰っていた記憶がありますが、データにも現れている通り副露率(フーロりつ=鳴き確率)の低さで有名です。
鳴きが少ない=メンゼンでリーチ、リーチと攻撃して1アガリごとの打点を高くしたい願望がにじみ出ています。
勿論、打点を高くしたい時はメンゼンで手組しますが、メンゼンでアガれなそうと判断した時は鳴きの出番です。
今局の黒沢さんの配牌は
ドラ黒沢1巡目手牌
残り2枚しかないがアンコになる確率よりも、他家3人から切られる確率の方が単純計算で3倍高くなります。
この手は形が悪いわけでもありません(引きがあり、ツモやツモリャンメン変化も)し、ポンして上家からチー、チーなどで鳴けます。
セレブのような役牌スルーは我々庶民には高等過ぎるので、こんな手では役牌1枚目からポンするようにしましょう。
もしこれが跳満ツモ条件のオーラスなど鳴いても足りない時は役牌スルーしてリーチ手順を選びます。
今回のまとめ
・役牌トイツの場合は基本的に役牌スルーしない
ドラ黒沢1巡目手牌
こんな手では1枚目のからポン。
役牌スルーはテンパイスピードが遅れて2枚目が王牌(残す14枚)にあればアガれないデメリットあり。
1枚目をスルーして2枚目が切られやすくする戦術もあるが、残りのブロックも鳴けるメリットが活かしきれない。
もしこれがオーラス跳満ツモ条件など高くする必要があれば、役牌スルーでメンゼンの選択はあり。
・役牌スルーはリーチで高くしたい時、二翻役など役牌(一翻)より高くなるのがわかっている時にする
ドラ例2
例2でポンしても子1000点だが、↓
ツモ打ドラ例3
これでツモ、でもピンズ2メンツ+雀頭が狙えて役牌(一翻)<タンヤオ・ピンフ(二翻)と点数が二倍になるから役牌は鳴かず、トイツ落とし。
更に進んで↓
ツモ打ドラ例4
後に↓
ツモ打リーチドラ例5
こんな三翻以上の五面張変化(待ち)もある。
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2023年02月04日
ちょっとだけMリーグ#107
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は東城 りおプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/BBcjY0si7_s
2023年1月5日 第2試合
東2局 1本場
東家 萩原 聖人 41400
南家 東城 りお 17400
西家 二階堂 亜樹 25400
北家 松本 吉弘 15800
(敬称略)
親の萩原さんが二着目と16000点差のトップ目でまだ東場なのでトップ目と言っても逆転される可能性もまだ残っています。
トップ目はあと20000点くらいアガるつもりで打ち、二着目は16000点差を縮めるアガリを、また三着目以下は二着目になれるアガリを見るといいでしょう。
最初に親・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
ここにトイツがありポンして・ドラ2900が見えています。
少しでも高くしたいならメンゼンでリーチ・ドラ、リャンメン待ち以上にしてツモ狙いなら2000オール以上。
連荘中の親は連荘を続けるアガリか、4000オールのような高い手狙いのどちらかで良さそうです。
この手はメンツ手2シャンテンとメンゼンでもテンパイスピードはそれなりに早そう。
ツモ?打
次に南家・東城さんの手は
ドラ東城手牌
こちらはピンフ4シャンテンとスピードで少し遅れそうですが、赤使いかタンヤオになればリーチ・ピンフ・タンヤオ3900以上で押し寄りになりそうです。
一応引きとドラ引きも意識した手組にしたい。
ツモ?打
続いて西家・亜樹さんの手は
ドラ亜樹手牌
メンツ手5シャンテンとおそらく4人の中でスピードで遅れそうです。
ここから手役を見るにしてもチャンタ、遠めの純チャン、国士無双、19字牌トイツが増えればホンロウ・チートイツ狙いくらいです。
ツモ打
最後に北家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
トイツでポンして1000点になりそうな手です。
一応3トイツなので4トイツになればチートイツも意識しておくといいかもしれません。
ツモ打
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
少し567三色や678三色目もあり、残し。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
受け入れの1シャンテン。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
雀頭ができ、ピンフ3シャンテン。
リーチ・ピンフ・赤3900以上になりそうです。
また同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
中張牌(2〜8)連打で配牌オリに見えます。
更に同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
シャンポン待ちになりそうな2シャンテン。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
一番良い所引きでピンフ2シャンテン。
萩原さんにテンパイスピードで一歩遅れていますが、形は三面受け入れがあり同等です。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
4トイツになり、チートイツ2シャンテン。
次巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
テンパイ即リーチ、待ち。
待ちは山に1枚、は3枚、は3枚で合わせて1+3+3=7枚。
萩原捨牌
この捨牌はピンズ、マンズと切られてソウズが1枚も切られていないのでソウズ待ちが一番ありそうです。
手出し、ツモ切りでこのまたぎスジは無さそうに見えます。
萩原さんリーチの直後、東城さんは
ドラ東城手牌
一発で当たり牌を引き、現物の打。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
3トイツでホンロウ・チートイツの3シャンテンですが、厳しそうに見えます。
また同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
5トイツでチートイツ1シャンテン。
次巡、東城さんは
打ドラ東城手牌
のどれかを切れば1シャンテンに取れますが、東城さんは現物の中スジツモ切り。
同巡、亜樹さんは
ドラ亜樹手牌
4トイツでホンロウ・チートイツ2シャンテン。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ソウズ待ちと見ているのか、を切らないよう連打しています。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ここから1枚切る場面。
場を見ると、
萩原捨牌
東城捨牌
亜樹捨牌
松本捨牌
が萩原さんの現物ではスジ、4枚切れでは東城さんから3枚見えのワンチャンス。
部分は全部切ってソウズで新たにブロックを作り直すのもいいでしょう。
ここで東城さんは打。
同巡、亜樹さんは国士無双2シャンテンでしたがオリ。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
受け入れができ、ドラが入れば一気に勝負手になります。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ドラを引きリーチ・ピンフ・赤・ドラ、満貫の1シャンテン。
次巡、東城さんは萩原さんの現物のスジをツモ切り。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
待ち満貫でテンパイ即リーチ!
待ちは山に1枚、は2枚、は0枚で合わせて1+2+0=3枚。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
を切ってリーチすればリーチ・チートイツ・赤6400とラス目15800持ちにとっては喉から手が出る程欲しい打点です。
待ちはションパイで良さそうに見えたのかもしれません。(亜樹さんに)
更に3枚見えでワンチャンス。
松本さんは「リーチ」宣言して打。
これが東城さんに当たり。
リーチ一発ロンドラ裏ドラ東城手牌
リーチ・一発・平和・赤・ドラ・裏の跳満の一本場、12300点。(+1000)
このアガリで
萩原 40400
東城 30700
亜樹 25400
松本 3500
トップ目と満貫ツモ差まで詰め寄ります。
この局のポイントはリーチ一発目の東城さんのツモと、
ツモドラ5巡目東城手牌
次巡、1シャンテンの東城さんの選択です。
ドラ6巡目東城手牌
この場面で押し返しを考えるならともに3枚見えでワンチャンスかの選択になりそうです。
もしかすると萩原さんリーチにソウズを切りたくないからマンズを切ったと思われますが、
この場面で既に4枚切れでワンチャンスを切る選択もあります。
後にが重なりと引いてリーチ、一発目にテンパイした松本さんからが出て跳満アガリ。
この時放銃した松本さんの手は
ドラ松本手牌
松本さんは東城さんの当たり牌12枚のうちと5枚も持っています。
全体の41%を持っているのは危険、というわけです。
今回のまとめ
・他家リーチの一発目のツモに注意
萩原さん5巡目リーチを受けて
ドラ萩原手牌
ツモドラ5巡目東城手牌
待ちリーチの当たり牌、を一発で引いた。
・押し返しを考える時、押す牌の候補を第三候補まで考えておくと押し返しやすい
萩原さんリーチの次巡、東城さんは
ドラ6巡目東城手牌
東城さんからはがともに3枚ずつ見えていて、場にはが切られてやはワンチャンス。
が4枚切れで山には薄そう。
東城さんは現物の中スジ打としたが、ここで切りの選択もある。
萩原捨牌
おそらく東城さんがこの1シャンテンから切る候補は1位:、2位:、3位:の順番。(はリーチ現物のスジかつのワンチャンス、は危険と見たと思われる)
押し返す時は押す牌の順番を考えながら押す。
後に当たり牌を重ねた東城さんはドラメンツも完成して満貫以上確定リーチ!
同巡、松本さんリーチを宣言するが、一発ロン。
ドラ松本手牌
リーチ一発ロンドラ裏ドラ東城手牌
一発と裏ドラが付き、跳満の一本場和了。(+1000)
↓りおぱらさん良い押し返しでした、と思った人はクリック
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2023年02月02日
ちょっとだけMリーグ#106
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は二階堂 瑠美プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/p_m8UAMzbvQ
2023年1月2日 第1試合
南4局 1本場(供託リーチ棒2)
東家 魚谷 侑未 12400
南家 瀬戸熊 直樹 38500
西家 二階堂 瑠美 22800
北家 園田 賢 24300
(敬称略)
二着目・園田さんと三着目・瑠美dさんは跳満ツモかトップ目から満貫直撃でトップ。
ラス目・魚谷さんは6000オールツモで300点差のトップ目、倍満ロンでも200点差のトップ目になります。(連荘)
最初に親・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
字牌トイツ2組ありますがオタ風でホンイツを見るにも2ブロック足りない3シャンテン。
魚谷さんは役なしリーチ目標の手なりでいいでしょう。
ツモ打
次に南家・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
こちらはタンヤオかピンフのどちらかになりそうな4シャンテンです。
ただ赤もドラも無い手で満貫直撃か二着目や三着目に跳満ツモされない限りは二着転落がありません。
瀬戸熊さんはオリていればプラスの二着以上がほぼ確定している(親連荘以外セーフ)ので、オリ寄りかもしれません。
ツモ打
続いて西家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
赤2+ドラ2の3シャンテン。
リーチ・ツモ・赤2・ドラ2かポンの・ドラ3・赤2で跳満になり、トップ条件を満たします。
もし出アガリ満貫でも瑠美さんは二着に着順アップと攻めない手はありません。
ここはかなり押し寄りと言えるでしょう。
ツモ打
最後に北家・園田さんの手は
ドラ園田手牌
ピンフや567三色、678三色の3シャンテン。
トップには跳満ツモが欲しい園田さんは赤を引いてピンフ・567三色か678三色にしたい。
おそらく二着目と1500点差で三着目の瑠美さんも指をくわえて見ているとも思えないので、瑠美さんの手が早そうなら、ピンフでサッとアガッてしまうニ着確定アガリの選択肢もあるでしょう。
ツモ打
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
これで2シャンテン。
打牌選択にはマンズとピンズの情報がもう少し欲しい場面。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
これで5トイツ、チートイツ1シャンテンと見ることもできます。
メンツ手なら2シャンテン。
同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
これでピンフの3シャンテン。
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
イーぺーコーもあり、メンツ手1シャンテンに取りました。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
マンズリャンカン+リャンメンになり、形は少し良くなりました。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
5巡で一歩前進の2シャンテン。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
ここから1枚切る場面。
魚谷捨牌
魚谷さんの捨牌から、ピンズはあまり持ってなさそうに見えます。
か受け入れを決めたい所ですがマンズの情報があまり無いので、根拠に欠けます。
ここから瑠美さんは打とマンズを決めました。
この時、魚谷さんには、瀬戸熊さんには、園田さんにはがあり、は山に3枚しかありません。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
678三色と1枚切れのを抱えて安全牌候補に持っているようです。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
ツモテンパイ即リーチ!
待ちのうちは山に2枚、は3枚の合わせて5枚。
瑠美捨牌
ソウズがの順で、切り順の違和感と、ソウズ待ちは無さそうです。
また、が早く、このまたぎスジは無さそう(、)なのとピンズの上待ち()は無さそうです。
なのでピンズ待ちがあるなら下の方だと考えられます。
マンズはの後にが切られているのでこのまたぎスジや、もありそうです。
リーチに対し他家は1シャンテンの魚谷さんがを押している以外はオリ気味です。
2巡後、瑠美さんは
リーチツモドラ裏ドラ瑠美手牌
リーチ・ツモ・赤2・ドラ2の跳満の1本場、3100-6100です。(+2000)
このアガリで
瑠美 +57.1
瀬戸熊 +15.4
園田 −18.8
魚谷 −53.7
瀬戸熊さんを1700点差でまくった瑠美さんが個人三連勝を決めました。
今回のドラはで、配牌からトイツであり、跳満ツモ狙いの瑠美さんは最初からリーチ・ツモ・赤2・ドラ2か・ドラ3・赤2のどちらか狙いでいい、楽な種類の手が入っています。
ここだけの話ですが、ドラが何かによって、狙う役をある程度絞ってみるのをおすすめします。
配牌からドラ2、ドラ3なら役なしリーチでも子5200、8000と打点はそれなりにありますが、
例えば
ドラが役牌ならポンして役牌・ドラ3の満貫以上。
ドラが19字牌ならチャンタ、純チャン、ホンロウなど。
ドラが2〜8ならタンヤオ(食いタン)。
ドラの種類に関係なくドラ2ならピンフ(雀頭)、ホンイツ、チートイツ、トイトイ、役牌・ドラ2など。
とざっくりとドラの種類によって狙う役が絞れてくるのがわかります。
今回のまとめ
・ドラの種類で狙う役をある程度絞って考える
配牌ドラ2、ドラ3なら役なしリーチ・ドラ2、リーチ・ドラ3で子5200、8000になるが、
ドラが役牌ならポンして役牌・ドラ3の満貫以上。
ロンポンドラ例1
ドラが19字牌ならチャンタ、純チャン、ホンロウなど。
ロンドラ例2
ロンドラ例3
ロンドラ例4
ドラが2〜8ならタンヤオ(食いタン)。
ロンチーチードラ例5
ドラの種類に限らずドラ2ならピンフ(雀頭)、ホンイツ、チートイツ、トイトイ、役牌・ドラ2など。
リーチロンドラ例6
リーチツモドラ例7
ツモポンポンドラ例8
ロンチーポンドラ例9
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2023年01月31日
ちょっとだけMリーグ#105
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は瑞原 明奈プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/2TgMW99hSYk
2022年12月9日 第1試合
南1局
東家 堀 慎吾 29800
南家 勝又 健志 21800
西家 高宮 まり 31000
北家 瑞原 明奈 17400
(敬称略)
高宮さんがトップ目ですが、二着目と1200点差ではうかうかしていられません。
ラス目・瑞原さんもトップ目と13600点差で、跳満ツモで入れ替わります。
最初に親・堀さんの手は
ドラ堀手牌
メンツ手4シャンテン。
ピンフを中心に見ながら変化によっては234三色も遠くにあります。
ツモ打
次に南家・勝又さんの手は
ドラ勝又手牌
役なし3シャンテン。
赤もドラも無いので先に他家リーチが入ればオリでいいでしょう。
ツモ打
続いて西家・高宮さんの手は
ドラ高宮手牌
ピンズ3ブロック+字牌4種でピンズや字牌が増えればホンイツ、を切るならチャンタ・789三色や純チャン・三色になりそうです。
この手をメンツ手と見るなら4シャンテンと遅めでかつペンチャン受け入れ複数なので他家リーチを受ける可能性が高めです。
ツモ打
最後に北家・瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
を切ればタンヤオ、役牌を重ねてポンもありますが赤もドラも無く、安手で終わりそうです。
これはメンツ手5シャンテンとツモに恵まれない限り、あまりアガリを見る手には見えません。
ツモツモ切り
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
ソウズホンイツと先切りで、などドラ使いターツを見ています。
同巡、高宮さんは
ドラ高宮手牌
ピンズホンイツか国士無双のどちらかといった所。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
を引き、ますますタンヤオになりそうです。
マンズがもっと伸びればマンズホンイツも考えますが、マンズが2ブロックしかないのでまだまだホンイツには遠いです。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
2シャンテン。今後の決断が迫られそうな手です。
同巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
ドラ受け入れを決めました。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
リーチ・タンヤオ・赤5200なら勝負手になりそうです。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
場に1枚切れを見てか、打。
同巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
ソウズ2ブロック+字牌2ブロックでが重なるか字牌ポンしてタンキ待ちで3900以上。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
これで雀頭ができれば5ブロック揃います。
2巡後、堀さんは
ドラ堀手牌
裏目のツモ打。
もし受け入れができれば他家が持っていない可能性が高いので残したようです。(勝又、高宮、瑞原切り)
同巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
カンチャンからリャンメンに変化した1シャンテン。
また同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
ドラ引きでリーチなら高目満貫にパワーアップした2シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
これでマンズ、、3ブロックであとはソウズ2ブロックどちらか埋まればリーチでいいでしょう。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
受け入れのピンフ1シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
リーチ・ツモ・ドラ3・赤、跳満1シャンテンまでグレードアップ。
引きならテンパイ。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
タンヤオ・ドラ3・赤、満貫テンパイ待ちダマテン。
待ちは山に2枚、は1枚の合わせて2+1=3枚。
場には堀さんと高宮さんがを1枚ずつ切っていて瑞原さんは直撃狙いのようです。
3巡後、勝又さんは2枚切れになり、それに合わせ打ち(オリたり鳴かせない時に同巡の同じ牌を切る)してオリています。
同巡、瑞原さんは
ツモドラ瑞原手牌
ツモアガリ。
ツモ・タンヤオ・ドラ3・赤の跳満、3000-6000。
これで微差のトップ目に立った瑞原さんは、オーラス勝又さんに500点差まで迫られますがそこまで。
瑞原 +49.2
勝又 + 8.7
高宮 −14.9
堀 −43.0
このトップで個人三連勝を決めました。
今回の瑞原さんの手は
ツモドラ瑞原手牌
1人にが7枚も集まるレアケースです。
それにより勝又さんのテンパイとアガリを未然に防いでいます。
ドラ勝又手牌
1人にスジが7枚も集まると、誰かの必要牌になりやすいわけです。
それと瑞原さんの手でカンするかどうかがインタビューの話題に上がっています。
「引いたらアンカンできるなって思いながらだったんですけど
まだ手形的に引きとかソウズの形が変わるとかでアンカンする選択もあったんですけどしないテンパイの形になってでリーチをまだ考えていて
『落ち着けと、ここはダマだ。落ち着け私。』となったんですけどをお二人(堀・高宮)が切っていたこともあって
も一回切られるのが期待できるから『ここはもう常識的にダマ』って思いながらダマにしてたんですけど
途中から高宮さんも勝又さんももう手組んでないですよオリてますよみたいな手出しばっかりになってきたので
堀さんしかいないんだったらまあツモった時に倍満クラスを見てリーチもありなのかな?って思ってた瞬間のツモ
だったのでまあでも跳満でも十分なアガリではあったのではい
一応考えてたなんて言ったらちょっと控え室から怒号が飛んできそうなんですけどはいということを考えてました。」
ドラ瑞原手牌例1
もし瑞原さんの手でカンすると、マンズの伸びが無くなってしまいます。
例1のように引きを待つだけならいいですが、
ドラ瑞原手牌 例2
例2のような形からのカンはツモを生かせなくなります。
それとツモも使えなくなります。
になれば待ち。
でも自分から4枚見えの外側や他家に使いにくいが待ちになるのはこちらに有利です。
それと瑞原さんがをアンカンすると、「リーチ前の準備だ」と思われてダマでも危険牌は切ってくれなくなるでしょう。
この手はドラ3+赤でオリる手ではないと思いますが、
ツモ打ドラ例3
こんな打牌もアンカンするとテンパイやアガリ目がなくなってしまいます。
今回のまとめ
・1人の目からスジが4枚以上見える時は誰かの必要牌の可能性大
ドラ瑞原手牌
瑞原さんから7枚見えで
ドラ勝又手牌
勝又さんのテンパイ・アガリを防いでいる。
・2〜8牌のカンは他メンツ次第でカンしない寄り
ドラ瑞原六巡目手牌
マンズはで、ツモで変化し、その中でも多面張変化があるからカンはおすすめしない。
特にツモで
待ちや
待ち、
待ち、
待ち、
待ちなどマンズ変化は多数。
・19字牌のカンはオリない時カンをおすすめ
役なしリーチでも+32符されるのは大きい。
逆にオリ時はシャンポン待ちとタンキ待ちが否定され4巡切れるのは有効。
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2023年01月29日
ちょっとだけMリーグ#104
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は多井 隆晴プロです。
まずはこちらの動画をご覧ください。
https://youtu.be/HrWHQEwdSoM
2022年12月13日 第2試合
東3局
東家 多井 隆晴 21400
南家 勝又 健志 35800
西家 村上 淳 20400
北家 伊達 朱里紗 22400
(敬称略)
二着目に13400点差つけたトップ目が勝又さんで、他家はほぼ並んでいます。
最初に親・多井さんの手は
ドラ多井手牌
ダブが孤立牌で、これが重なれば役なしシャンポンリーチでもリーチ・ダブ7700以上、高目ツモで4000オールとなるので、ダブは他の字牌より大切に扱います。
マンズ2ブロック+ピンズ1〜2ブロック+ソーズ0〜2ブロック(が重なるかどうかも影響)でタンヤオ、ピンフなどを見ます。
は孤立牌とはいえくっつきにも悪くないので(でリャンメン)いきなり切るのも一手ですが、様子を見るのもいいでしょう。
ツモ打
一応メンツ手2シャンテンなので字牌から切ったようです。
次に南家・勝又さんの手は
ドラ勝又
こちらはピンズ一気通貫の必要牌7枚があり、どちらか引きなら一気通貫。
赤1でメンツ手3シャンテン。
この手の受け入れがとかなり限られている為、テンパイスピードは遅そうです。
ツモ打
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
自風含む役牌5種が浮いている4シャンテン。
西家の村上さんにとってすべて役牌なので複数トイツになればソウズホンイツも狙えます。
枚数的にピンズ4枚では2ブロック、ソウズは2〜3ブロックになるのでどちらかと言えばホンイツならソウズです。
ツモ打
最後に北家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
これはトイツの3シャンテン。
ソウズの形からイーペーコー、ポン1000点もあります。
ツモ打
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
これでタンヤオ。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
789三色や678三色も少しあります。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
これでどちらかを切れば1シャンテン。
ここは打とします。
後の牌譜検討で多井さんは「切りもあったが引いたら即リーチしてやろうと思った!」と語っています。
この場面、多井さんにとあるのでこの周辺は山にあるかもしれません。(勿論、、など固めて持たれているケースもあるのでそれを捨牌と合わせて推測する)
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
場風トイツで鳴ける手になりました。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ここから打とします。
この場面、打としてイーペーコー変化含みを見る手もありますが伊達さんの第一打も見てシャンポン待ちリーチをしたかったそうです。
後は他家リーチが入った時の為にのような真ん中の牌を残したくなかったと語っています。
この後引きでもフリテンでやり直しが利く(がドラ)、切ってからツモではやり直しが利かない、とも語られています。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
カンチャン2つ残りの2シャンテン。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
引きでテンパイする1シャンテン。
打していなければカンリーチでしたがフリテン待ちになってもある程度ツモれる公算は高い。
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
打の2シャンテン。
このを多井さんがポンすればタンヤオ・ドラ2900テンパイですが、「そんな打点いらねえ!次切られたら自分も切る。」と多井さんは語っています。
次巡、多井さんから2枚目のが切られますが、村上さんはポンせず。
村上さんの手は
ドラ村上手牌
ポンしてほぼ1000点だから鳴かなかったようです。
2巡後、多井さんは
ドラ多井手牌
テンパイ即リーチ待ち。
タンヤオ、リーチ・平和・イーペーコー、はドラでどれでアガっても満貫。
多井さんはすでに打フリテンで出アガリはできません。
待ちのうちは山に3枚、は0枚、は3枚。
多井さんは牌譜検討で2枚、が3枚の合わせて5枚予想。
多井さん予想は実際の枚数と1枚違い。
この辺りにも多井さん好成績の秘密がありそうです。
リーチ前の他家捨牌を見ると、
勝又捨牌
村上捨牌
勝又さんのと村上さんのから、2人はを持ってなさそうです。
やから早く切るのはレアケース。
リーチの6巡後、多井さんは
リーチツモドラ裏ドラ多井手牌
ツモアガリ。
リーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・赤、4000オール。
このアガリで
多井 33400
勝又 31400
村上 16400
伊達 18400
多井さんが微差のトップ目に立ちました。
今局の分岐点はいくつもありますが、
まず第一打
打ドラ多井手牌
この第一打も後に多井さんは「の方が良かったな〜、ダブ重なった方が嬉しいし。」と語っています。
ダブ(ダブ)は重なってポンするだけで二翻役になります。
もし赤を引けばダブ・赤で5800、赤2で12000になる、打点の種です。
ダブ(ダブも)の扱いは他の役牌より重めに扱いましょう。(親のダブ、南家のダブ、ルールによっては西入した時のダブも)
次に3巡目、
打ドラ多井手牌
「引いたら即リーチ」で1シャンテンに。
そして4巡目、
打ドラ多井手牌
「のシャンポンリーチしたかった!」で打。
切った後、
ドラ多井手牌
「ここに引きでもフリテンでやり直し利く!ならドラだし!切ってから引くとやり直し利かない」で、
ドラ多井手牌
「裏目った!本当はタンヤオ・ドラ1でカンリーチだけどやり直し作戦発動」
先に切りフリテンが響いていますが、受け入れがあり、あまり不安はありません。
4巡後、
ドラ多井手牌
テンパイ即リーチ待ち。
勝又さん、村上さんを見て2人はを持ってない可能性が高い。
多井さんは山に5枚と予想し、実際は6枚。
リーチの6巡後、ツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ多井手牌
この試合後、多井さんの牌譜検討はこちら
https://youtu.be/zc0XLlkht6Q?t=3828
今回のまとめ
・ダブ、ダブは重く扱う
打ドラ多井手牌
重ねてポンするだけで二翻+役ありになりポンして赤1で5800、赤2で12000と打点の種になるから。
ルールによっては西入してのダブも重く見る。
役牌で一番最後に切るのは東場東家の、南場南家の。
これが他家なら先に切ってしまうのも手。
・内側から切ると、フリテンになる牌を引いてもやり直しが利く
打ドラ多井手牌
先に切りで後に引き
打ドラ多井手牌
これが先に切り引きなら
ドラ例1
これではやり直せない。
フリテンの牌を引いて四連形なら作り直しやすい。
・リーチの待ちは他家が持っていないものを選ぶ
ドラ多井手牌
勝又さんの切り、村上さんの切りからは持っていない可能性が高い。
多井さんは2枚、3枚の計5枚と推測、実際は山に6枚。
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2023年01月26日
ちょっとだけMリーグ#103
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/kc7cLdZvVt8
2022年12月22日 第2試合
東1局
東家 本田 朋広 25000
南家 小林 剛 25000
西家 堀 慎吾 25000
北家 多井 隆晴 25000
(敬称略)
開局したばかりの東1局。
最初に親・本田さんの手は
ドラ本田手牌
タンヤオが近くに見える2シャンテン。
今後のツモによってタンピン(引きなど)、ソーズ変化によってはイーペーコーもあります。
この手は赤もドラも使えるのでそれを使った12000以上の手にしたい所。
ツモ打
次に南家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
ドラ+赤でポンの手と見ると4シャンテン。
3900が見える手ならポンしていきたい所ですが4シャンテンと遅めの手なので相手の動向も気にしながら進めたいです。(他家リーチの方が早そう)
ツモ打
続いて西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
マンズ7枚+字牌2種あるのでマンズ3〜4ブロック+字牌1〜2ブロックならマンズホンイツ、19字牌がそれなりに多いのでチャンタや純チャン、789三色同順もありそうです。
マンズホンイツはホンイツ・役牌・ドラで満貫以上、純チャン・789三色・ドラでも満貫あるのでこのどちらかを見すえて進めたい。
このどちらもテンパイスピードが早くはないのでいつでもオリられる構えでいいでしょう。
ツモ打
最後に北家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
こちらは赤もドラも無いのみ手になりそうな3シャンテンです。
ここに赤やドラを引いてもペンチャンやカンチャン受け入れが残るので形的にも良くないです。
ツモ打
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
これでほぼタンヤオの1シャンテン。
ここで本田さんが切ったを小林さんがポンして打。
ポンドラ小林手牌
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
トイツができ、マンズホンイツへ。
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
タンヤオの4トイツになり、ちょっとツモが縦寄りの感覚があります。
同巡、小林さんは
ポンドラ小林手牌
これで愚形だらけですが5ブロック揃いました。
さらに同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
マンズホンイツと4トイツでチートイツ2シャンテン。
はたまた同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
役なし1シャンテン。
次巡、本田さんはツモ切り、これを小林さんがチーして打1シャンテン。
チーポンドラ小林手牌
この時点で小林さんのペンはドラ表示牌含めて純カラ(山に0枚)で、仮に小林さんがテンパイしてもが切られない限りアガリ目は0です。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
チートイツを見切り、これでマンズホンイツ2シャンテン。
引きを見て進めます。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
2トイツの1シャンテンに変化。
次巡、小林さんは
チーポンドラ小林手牌
リャンメン受け入れに変化。
次巡、小林さんは
チーポンドラ小林手牌
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
これで5トイツ、チートイツ1シャンテン。
ここで手牌に関係しそうな見えている牌はドラ表示牌に1枚、場に1枚切れ、が3枚切れです。
ここから本田さんは打、これを小林さんがチーして打。
チーチーポンドラ本田手牌
3フーロして引きでテンパイする1シャンテン。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
・ホンイツ・ドラ、リーチで跳満になる1シャンテン。
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
タンヤオ・チートイツテンパイ。
打どちらか切りの場面。
本田さんは打リーチタンキ待ち。
待ちは山に2枚。
2巡後、小林さんは
ツモ打チーチーポンドラ小林手牌
テンパイ取りで打。
これが本田さんにロン。
リーチロンドラ裏ドラ本田手牌
リーチ・タンヤオ・チートイツ9600点。
今局で本田さんの分岐点が
打ドラ本田手牌
ここからの打がアガリを生みました。
もしこの手がタンヤオ・ピンフになるならのようなツモになるはずです。
そんな牌を1枚も引かないのはトイツ手、つまりチートイツだと見ていいでしょう。
それと本田さんはドラ表示牌の残り3枚のうち2枚を切らない形にしています。(あと1枚は多井さん)
それにより本田さんは一人で小林さんと堀さんのアガリを無くしています。
チーチーポンドラ小林手牌
ドラ堀手牌
2人の手はペンがネックになっています。
ドラ表示牌はドラの1つ前の牌なのでドラターツを作ろうとすると、数牌ではかなりのケースでドラ表示牌が必要になります。(例外はドラ表示牌の時)
今回はドラ表示牌がで、ターツを持っている人はターツが埋まらず、仮にテンパイしてもアガリ目は0です。
これが今回で言う小林さんと堀さんです。
このようにドラ表示牌はドラを使いたい人には必要牌になりやすいと言えます。
今回に限っては3枚しかないドラ表示牌の3分の2を押さえた本田さんに軍配が上がりました。
今回のまとめ
・トイツ手かメンツ手かで迷った時、これまでのツモの傾向から判断する
本田さん今回の分岐点
打ドラ本田手牌
本田さんのここまでのツモはと、横に伸びる(ターツになる)牌を引いていないのでメンツ手というよりもトイツ手。
・ドラが数牌(マンズ・ピンズ・ソーズ)で多くのケースで(ドラが1を除く)ドラ表示牌はドラメンツの必要牌になりやすい
ドラが時、ドラメンツは、で2分の1で表示牌が必要、ドラ時、、、で3分の2で表示牌が必要、ドラ時、、で2分の2で表示牌が必要、ドラ時、で1分の1で表示牌が必要。
ドラが1以外ではドラ表示牌が必要牌になりやすい。
ドラ本田手牌
チーチーポンドラ小林手牌
ドラ堀手牌
小林さんと堀さんの必要牌を押さえている本田さんがを切らない限り2人にアガリはない。
・捨牌からトイツ場を判断(目安は6巡で同じ牌のペア5組〜)
本田捨牌
小林捨牌
堀捨牌
多井捨牌
東家と南家の
東家と西家の
東家と北家の
南家と西家の
南家と北家の
西家と北家の
合わせてペア10組で強めのトイツ場(スジが偏りやすい場)と判断。
堀さんの手もチートイツはある。
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2023年01月24日
ちょっとだけMリーグ#102
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は岡田 紗佳プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/20MxhR846tY
2022年12月5日 第1試合
東3局
東家 岡田 紗佳 35000
南家 魚谷 侑未 20000
西家 松本 吉弘 18000
北家 滝沢 和典 27000
(敬称略)
まだ東場なので、点差はほんのり意識しておく程度で構いません。
※動画の都合上、2巡目・親から見ていきます。
最初に親・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
岡田さんはトップ目の親で、二着目と子・満貫差とまだ予断を許さない点差です。
この親で4000オール以上のような高い手を一度アガっておきたい状況。
岡田さんの手はメンツ手3シャンテンと早くも遅くもない微妙な立ち位置です。
ここから手役を見るなら789三色同順や345三色同順、ピンフくらいでしょうか。
まだ赤もドラも無い手で高くなる要素が少ないのがキズ。
ツモ打
次に南家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
自風がありポンして2000~3900にはなりそうです。
アガリを見るにしても、、、と4ブロックしかない4シャンテンとスピードが遅めの安手です。
もしドラが重なるか赤1枚増えれば満貫も見えるので押し寄りですが、ブロック数も揃っていないペンチャン残りなので押し過ぎに注意。
ツモ打
続いて西家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
カンチャン2つ残りの1シャンテン。
イーぺーコーが見えていますが、赤もドラも無くリーチ・イーぺーコーで2600点と少し物足りません。
ここに引きしない限り高くなりにくいのでリーチでは放銃率が上がります。
ツモ打
最後に北家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
トイツがありポンすればアガリは近そうなマンズがあり一気通貫の必要牌7枚があるので一気通貫が見え、ドラも使える2シャンテン。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
雀頭が無いですが、どこが重なってもいいように打。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
789三色と雀頭の2つに対応できるような1シャンテンに構えています。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
4トイツになり、チートイツも少しあります。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
が重なればタンヤオでリーチ・タンヤオ・イーぺーコーなら勝負手にもなりそうです。
次巡、岡田さんが2枚目ツモ切りでこれを滝沢さんがポンして打1シャンテン。
ポンドラ滝沢手牌
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
2トイツになりドラ切りで目一杯の1シャンテン。
同巡、松本さんは
打ドラ松本手牌
少し時間を使って打とします。
カンが場に2枚切れになってターツを払ったり、カンは滝沢さんにトイツと、ソーズに嫌われているように見えます。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
これでマンズ受け入れができ、ここが待ちになるのも狙いのようです。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
ツモで678三色目も出て、受け入れを決めました。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
イーぺーコー完成で滝沢さんの仕掛けを警戒してと滝沢さんの現物切りで守備的に打っている様子。
もしツモならメンタンピンイーぺーコー、満貫で勝負の構えでしょう。
同巡、滝沢さんは
ポンドラ滝沢手牌
どのマンズを引いてもテンパイになる1シャンテン。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
形的には待ちが良さそうですが場にと切られていて、目に見えてが5枚ありません。
岡田さんはここから打。
の1シャンテンに取りました。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
ツモテンパイ即リーチ!待ち。
待ちはが山に3枚、が1枚、が1枚の合わせて3+1+1=5枚。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ドラが重なりチートイツ・ドラ2、1シャンテン。
次巡、岡田さんがツモ切り、これを魚谷さんがポンして打。
ポンドラ魚谷手牌
次巡、魚谷さんは
ポンドラ魚谷手牌
・ドラ2・赤、満貫1シャンテン。
2巡後、魚谷さんは岡田さん現物の中スジを押しています。
同巡、魚谷さん打に合わせて松本さんも打、これを滝沢さんがチーして
チーポンドラ滝沢手牌
ここから切り待ちか切り待ちのどちらかの選択です。
岡田さんの捨牌は
岡田捨牌
この捨牌はピンズが切られて第一打でペン待ちはなさそう+4枚切れでペン待ちを否定しています。
4枚切れで、4枚切れで待ちも否定しています。
また、ソーズは切りでこのまたぎスジも無さそうです。(、、は無さそう)
もしソーズ待ちなら。
マンズはしか通ってなく、マンズ待ちなら、、が怪しいと言えます。
これらの理由から滝沢さんは打、待ちに取ったようです。
チーポンドラ滝沢手牌
で鳴いたのは、ドラスジの方が出にくい部分だからのようです。
2巡後、魚谷さんは打で完全にオリ。
このを松本さんがチー、ツモが1つ後ろにずれました。
この直後、滝沢さんは
ツモチーポンドラ滝沢手牌
ツモ!の40符、400−700。(+1000)
岡田さんの当たり牌を使い切ってのツモアガリです。
今回のケースで岡田さんは親のトップ目で、そんな親リーチに向かっていった滝沢さん。
その鳴きを見た松本さんは「まかせた」と言わんばかりにオリています。
解説の土田プロは「子供達みんなの合作ですね。上手く親のリーチを凌いだね。」と表現されています。
今回のまとめ
・トップ目の親には辛く打つ
親には例外を除きあまり連荘させないように打つ。(親連荘は大差がつく要因になる、点差が広がると逆転も難しい)
トップ目の親相手に子3人で協力してでも子1人をアガらせる。(アシスト、差し込みも)
・親リーチに向かってくる人がいればその人に勝負を任せる
今回では岡田さんの親リーに滝沢さんが立ち向かい、松本さんはオリた。
ドラ岡田手牌
岡田さんリーチに対し、滝沢さんは
ツモチーポンドラ滝沢手牌
オナテンに合わせて岡田さんの待ちをアガリ牌にした。
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