2023年02月06日
ちょっとだけMリーグ#108
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は黒沢 咲プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/wPWkkIu8SiA
2023年1月2日 第2試合
東4局
東家 黒沢 咲 46100
南家 東城 りお 17700
西家 村上 淳 22000
北家 松ヶP 隆弥 14200
(敬称略)
黒沢さんが二着目に24100点差つけたトップ目で頭一つ、いや頭二つくらい抜けています。
二着目〜ラス目は満貫差に3人が詰まっていて、今後はまだわかりません。
最初に親・黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
これは赤+ドラがありと役牌2トイツあるのでポンすれば12000点です。
ツモ打
次に南家・東城さんの手は
ドラ東城手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手4シャンテン。
もし字牌を全部切ればタンヤオ、ツモによってはピンフ、イーぺーコー、遠くに456三色、678三色などがあります。
ツモ打
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
こちらはメンツ手4シャンテン。
伸びによっては678三色や789三色がありますが、カンチャン、ペンチャン受け入れが複数あり、テンパイスピード的に遅れそうです。
ツモ打
最後に北家・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
これはメンツ手3シャンテンで、変化によっては789三色や純チャンもありそうです。
ただこれでは赤もドラも無いので手役がつかない限り満貫は難しそうです。
ツモツモ切り
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
タンヤオ3シャンテン。
次巡、東城さんからが切られますが、黒沢さんは「庶民とは違ってよ!」と言わんばかりの役牌スルー。(フカシとも言う)
我々庶民は1鳴きで構いません。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
タンヤオ2シャンテン。
同巡、村上さんからが切られますが、これにも黒沢さんの反応は無し。
少し時が過ぎて5巡後、黒沢さんは
ドラ黒沢手牌
どこからでも鳴ける形です。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
鳴いてもタンヤオ・ドラ2、3900~、メンゼンならリーチ・タンヤオ・ドラ2、満貫~の1シャンテン。
できれば部分を待ちにしたい。
また同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
役なし2シャンテン、はドラくっつきも見ているようですが、山にドラはあと1枚。
ここで村上さんが切った2枚目(ラス牌)のを黒沢さんがポンして打。
ポンドラ黒沢手牌
を鳴けばテンパイの1シャンテン。
ポンの後、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
マンズ10枚でなどを引けばマンズチンイツを見る方も多いかもしれません。(マンズならドラや赤を使えて鳴きチンイツ・ドラで跳満になるから)
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ツモ打でチンイツに向かいます。
次巡、黒沢さんは
ポンドラ黒沢手牌
最後のドラを引き、ポンできなくても満貫になります。
次巡、東城さんはツモ切り、これを黒沢さんがポンして打テンパイ。
ポンポンドラ黒沢手牌
・赤・ドラ2の満貫、待ち。
待ちのうちは山に1枚、も1枚で合わせて1+1=2枚。
黒沢さんの手は場に1枚しか切られていないので、村上さん(で小三元すらない)以外の他家にとっては大三元の可能性が残って見えています。
ポンポンドラ黒沢手牌
黒沢手牌
もし黒沢さんがリャンメン待ちとすると、、、辺りが本線になりそうです。
同巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
チンイツ1シャンテン。
を引けばテンパイ、黒沢さんの当たり牌が出て行きます。(ドラは山に0枚)
次巡、黒沢さんはツモ切り、黒沢さんに大三元はないと全員に伝わります。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
村上さんから3枚目のが前巡切られて、黒沢さんの小三元もなくなりました。
黒沢さんのただならぬ雰囲気を察してか、ピンフ・赤・ドラ2、待ちテンパイですがリーチせず。
ここで東城さんが切ったを村上さんがチーして形式テンパイ、打。
チードラ村上手牌
次巡、村上さんは
ツモチードラ村上手牌
役なしでアガれないをツモ。
ここでピンズは黒沢さんに通ってないので現物をツモ切り。
ここで切られた上家のに、松ヶPさんの動きがストップ。
ドラ松ヶP手牌
チー打なら松ヶPさんはチンイツ・ドラ、跳満テンパイ。
チードラ例1
松ヶPさんはチーして打、これが黒沢さんへ放銃。
ロンポンポンドラ黒沢手牌
・赤・ドラ2の12000点。
東4局で2200点持ちのラス目に突き落とされた松ヶPさんですが、東4・三本場で満貫ツモ、南1・黒沢さんから跳満直撃などアガリ3回で二着目に復活。
結果は
黒沢 +66.5
松ヶP + 7.1
村上 −24.2
東城 −49.4
今局のポイントになったのは3巡目・東城さんの切った、4巡目・村上さんの切ったをスルーして2枚目を仕方なくポンしたセレブ黒沢さんの選択です。
黒沢さんは以前のインタビューで「私が鳴くと悪い結果が起こる」と仰っていた記憶がありますが、データにも現れている通り副露率(フーロりつ=鳴き確率)の低さで有名です。
鳴きが少ない=メンゼンでリーチ、リーチと攻撃して1アガリごとの打点を高くしたい願望がにじみ出ています。
勿論、打点を高くしたい時はメンゼンで手組しますが、メンゼンでアガれなそうと判断した時は鳴きの出番です。
今局の黒沢さんの配牌は
ドラ黒沢1巡目手牌
残り2枚しかないがアンコになる確率よりも、他家3人から切られる確率の方が単純計算で3倍高くなります。
この手は形が悪いわけでもありません(引きがあり、ツモやツモリャンメン変化も)し、ポンして上家からチー、チーなどで鳴けます。
セレブのような役牌スルーは我々庶民には高等過ぎるので、こんな手では役牌1枚目からポンするようにしましょう。
もしこれが跳満ツモ条件のオーラスなど鳴いても足りない時は役牌スルーしてリーチ手順を選びます。
今回のまとめ
・役牌トイツの場合は基本的に役牌スルーしない
ドラ黒沢1巡目手牌
こんな手では1枚目のからポン。
役牌スルーはテンパイスピードが遅れて2枚目が王牌(残す14枚)にあればアガれないデメリットあり。
1枚目をスルーして2枚目が切られやすくする戦術もあるが、残りのブロックも鳴けるメリットが活かしきれない。
もしこれがオーラス跳満ツモ条件など高くする必要があれば、役牌スルーでメンゼンの選択はあり。
・役牌スルーはリーチで高くしたい時、二翻役など役牌(一翻)より高くなるのがわかっている時にする
ドラ例2
例2でポンしても子1000点だが、↓
ツモ打ドラ例3
これでツモ、でもピンズ2メンツ+雀頭が狙えて役牌(一翻)<タンヤオ・ピンフ(二翻)と点数が二倍になるから役牌は鳴かず、トイツ落とし。
更に進んで↓
ツモ打ドラ例4
後に↓
ツモ打リーチドラ例5
こんな三翻以上の五面張変化(待ち)もある。
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