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2023年03月08日
ちょっとだけMリーグ#121
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は東城 りおプロです。
https://youtu.be/6PsgPpcBNwI
2023年2月6日 第1試合
南3局 2本場 供託リーチ棒1
東家 東城 りお 16900
南家 仲林 圭 25500
西家 岡田 紗佳 23100
北家 村上 淳 33500
(敬称略)
トップ目・村上さんは二着目と満貫差で16100点差以上(オーラス満貫ツモでも変わらない)つけてオーラスを迎えたい。
二着目、三着目は満貫程度をアガりたい。
ラス目・東城さんは4000オールツモ以上でトップ目、7700以上ロンや2000オールツモ以上で二着目。(連荘)
最初に親・東城さんの手は
ドラ東城手牌
手に赤2+ドラでリーチなら12000~、役牌を重ねてポンでも12000~と高くなりそうです。
ただペンチャン2+カンチャン受け入れ2と愚形が目立つ手なので変化を見ながら進めたい。
ツモ打
続いて南家・仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
これは良くてリーチ・ピンフ・ドラ3900程度の手になりそうです。
があるのでこの手はタンヤオ確定とはならず、赤引きやドラ引きが無い限りあまり高い手にならなそうです。
ツモ打
続いて西家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手5シャンテン。
せいぜい頑張ってもリーチ・タンヤオ・ピンフ3900程度になりそうなのであまり勝負手にならなそうです。
テンパイスピードで遅く、高くもないので押し過ぎに注意。
ツモ打
最後に北家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
こちらも赤1のリーチ・赤2600程度の手になりそうなメンツ手2シャンテン。
テンパイスピードで早めなので先制リーチもありますが、イーペーコーやピンフを付けてオーラスの条件を良くしたい。(二着目と16100点差以上が目標)
ツモ打
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ポンの12000も見えてきました。
同巡、仲林さんは
ドラ仲林手牌
メンツ手3シャンテン。
また同巡、村上さんは
打ドラ村上手牌
イーペーコー目が出て打とターツ落としを選択。
打としないのはツモに対応する為です。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ネックのカン引きでピンズ1メンツ完成。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ドラ2+赤2でリーチ・ツモなら跳満、4トイツでチートイツ2シャンテンでもあります。
同巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
ピンフ3シャンテン。
同巡、村上さんはツモで嫌ったメンツが埋まった形になり、激痛・・・。( ̄∇ ̄|||)
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
ずっとピンズと字牌ばかり引いています。
更に次巡、東城さんはツモ打で
ドラ東城手牌
これでピンズカンチー、チー、ペンチー、ポン、ポンのどこからでも鳴けます。
ここで東城さんが切ったを仲林さんがチーして打。
チードラ仲林手牌
タンヤオ・赤・ドラ3900や345三色同順含みの食いタンです。
この手に必要なの行方を見ながら進めます。
次巡、村上さんは
打ドラ村上手牌
が場に3枚切れになり打。
次巡、仲林さんは
ツモツモ切りチードラ仲林手牌
形テン不要!とばかりにツモ切り。
同巡、岡田さんがツモ切り、これを東城さんがポンして打1シャンテン。
ポンドラ東城手牌
カンかを鳴くか引くかすればテンパイ。
ポンの直後、仲林さんは
チードラ仲林手牌
の1シャンテン。
ここで実況の日吉さんが誤って2シャンテンと言ったのを土田さんに1シャンテンだとツッコまれています。
次巡、東城さんは
ポンドラ東城手牌
・ホンイツ・赤・ドラ2、跳満18000の待ちテンパイ。
待ちは山に3枚、も3枚の合わせて3+3=6枚。
同巡、仲林さんは
打チードラ仲林手牌
東城捨牌
捨牌から見てもピンズホンイツで手出しでピンズが余ったと見ることもできます。
ピンズホンイツ相手にピンズと字牌が切れなくなるのは自然な展開です。
仲林さんは打とします。(は東城さんの現物だから通ってない方から先に)
次巡、東城さんは
ポンドラ東城手牌
待ち→待ちに変化しますが、は山に0なので枚数そのものは変わっていません。
とピンズが2枚も余っている親に対して押している人は誰もいません。
次巡、東城さんは
ツモポンドラ東城手牌
ツモアガリ。
・ホンイツ・赤・ドラ2の6000オールの二本場、6200オール。(+1000)
トップ目の村上さんも残念そうな表情を見せるアガリで点棒状況は
東城 36500
仲林 19300
岡田 16900
村上 27300
一気に東城さんは三着順アップ。
東城 +64.7
村上 + 7.9
仲林 −26.1
岡田 −46.5
この試合でフェニックスはサクラナイツとのトップラスで111・2ポイントを縮めました。
今局は東城さんに鳴き手の跳満、6000オールの二本場が飛び出しました。
ここで疑問が湧いてくる方もいらっしゃると思います。
「何点なら鳴くの?」と。
巡目によってこれは多少変わってきますが、
親なら巡目を問わず2900点から鳴く。(親は連荘のメリットがあるから低め)
子なら巡目を問わず3900点から鳴く。
終盤(捨牌三段目)ならテンパイになる鳴きならOKという基準でいいでしょう。(形式テンパイ含む、待ちや押す牌によって基準を変える)
つまりどの巡目でも2シャンテン以下の遅いシャンテン数なら基本的に相手の仕掛け(リーチや鳴き)に押さない、となります。
後は東城さんの5巡目に
ドラ東城手牌
かなりピンズのホンイツの見える手、鳴いても満貫〜が入っています。
この時点で鳴く牌を全部決めておくと、いざ相手から切られた際に発声できるようになります。
ここから鳴くのはカンチー、チー、ペンチー、ポン、ポンのどこからでも鳴けます。
そして東城さんの最初のテンパイは
ポンドラ東城手牌
この待ちテンパイですが、
次巡
ポンドラ東城手牌
待ちに変化します。
今回はが純カラで無意味でしたが、この待ちが変化するのを忘れないようにしましょう。
今回のまとめ
・鳴く基準を決めておく
親なら巡目を問わず2900点から鳴く。(親は連荘のメリットがあるから低め、1500仕掛けを避ける)
子なら巡目を問わず3900点から鳴く。
終盤(捨牌三段目)ならテンパイになる鳴きならOKという基準。(形式テンパイ含む、待ちや押す牌によって基準を変える)
どの巡目でも2シャンテン以下の遅いシャンテン数なら基本的に相手の仕掛け(リーチや鳴き)に押さない。
・どこを鳴くのか鳴く前に決めておく
5巡目の東城さんは
ドラ東城手牌
ここから鳴くのはカンチー、チー、ペンチー、ポン、ポンのどこからでも鳴く。
決めておかないと相手から切られても声が出ない。
・テンパイ後でも待ち変化を見逃さない
東城さん最初のテンパイは
ポンドラ東城手牌
から
ポンドラ東城手牌
待ちから待ちに変化している。
今回は枚数が変わらなかったが、形が良くなったり枚数が増えたりする変化を見逃さない。
テンパイしたら終わりにしない。
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2023年03月06日
ちょっとだけMリーグ#120
今回もMリーグの一局だけを掘り下げます。
今日の主役は二階堂 瑠美プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/9emFtqAU1bE
2023年2月2日 第2試合
東1局 1本場
東家 近藤 誠一 29900
南家 萩原 聖人 24000
西家 二階堂 瑠美 21100
北家 仲林 圭 25000
(敬称略)
東発(東一局のこと)から近藤さんが2900(+1000)をアガった次局。
最初に親・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
ここからを切ればタンヤオ、3トイツでチートイツ3シャンテン、イーぺーコーがありそうなメンツ手4シャンテンです。
ツモ打
次に南家・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
役なしリーチになりそうなメンツ手3シャンテン。
カンチャン受け入れ3つで変化しない限りここのどれかが残りそう、イーぺーコー、役牌が重なってポンとこのどれか狙いになりそうです。
ドラ1ながらリーチ・ドラ2600では物足りない愚形待ちになりそうなので変化を見つつ進めたい手。
例えばタンヤオを付けてリーチ・タンヤオ・ドラ5200、リーチ・イーぺーコー・ドラ5200くらいの手にはしたい。
ツモ打
続いて西家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
赤+ドラのメンツ手2シャンテン。
マンズ8枚でツモによってはマンズホンイツやチンイツも考えたい所ですが雀頭候補+ドラターツがありこれを切るとテンパイスピードで遅れそうです。
ここからを切ればタンヤオ、イーぺーコーもあります。
ツモ打
最後に北家・仲林さんの手は
ドラ仲林手牌
第一ツモで4トイツ、チートイツ2シャンテン。
場風がある4トイツでトイトイを考える方がいらっしゃるかもしれませんがの3つはポンしやすいですがが少し鳴きづらいのでの残るシャンポン待ちになりやすい手です。
シャンポン待ちの片割れが鳴きづらい=待ちになっても出にくい待ち(アガリづらい待ち)だと言えます。
つまりこの手は少しチートイツ寄りの手だと私は判断します。
これがが先にポンできるかアンコになった時はトイトイになります。
ツモ打
次巡、萩原さんが打、これを仲林さんがポンして打。
ポンドラ仲林手牌
をすべてポンして・トイトイになれば5200~になりそうです。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
+++と4ブロックは見えているので残り雀頭をどうするか?の状態です。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
ドラトイツでイーぺーコーとリャンペーコーも見えてきました。
この時点で瑠美さんのカンとカンが他家にたくさん持たれています。
次巡、仲林さんは
ポンドラ仲林手牌
ドラ受け入れを残した・ドラ、2000点の1シャンテン。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
アンコになり、これを知っているのは近藤さんだけでこの周囲は山にいそうに見えます。()
近藤さんがここで切ったを仲林さんがポンしてテンパイ、カン待ち。
ポンポンドラ仲林手牌
仲林さんの待ちドラは山に1枚。
仲林さんテンパイの直後、瑠美さんは
打ドラ瑠美手牌
仲林さんがポンで瑠美さんから3枚見えでカンは良さそうですが残り1枚で泣く泣く打。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
ツモでダマテンでもタンヤオ・イーぺーコー・赤2で満貫以上の1シャンテン。
タンヤオなら役有りで高くなりやすいのでペンチャン落とし。
テンパイしている仲林さんに対して近藤さんが打、瑠美さんは打で引いてないのを見てか、仲林さんは「ヤッバ!」と言いそうな渋い顔をしています。
次巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
テンパイ。
ここから打か打ならイーぺーコー・赤・ドラ2、満貫カン待ち。
どうしても跳満以上にしたいなら打でタンヤオ確定にしてリャンペーコー狙いもあります。
瑠美さんは打ダマテンカン待ち。
待ちは山に0枚。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
三暗刻変化もある引きでテンパイする1シャンテンに。
同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
ドラくっつき1シャンテン。
次巡、仲林さんは
ポンポンドラ仲林手牌
打カン待ちスジひっかけの形に。
カンは山に1枚。
次巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
一手変わりでツモり四暗刻ですが近藤さんはテンパイ即リーチ!
リーチ・タンヤオ・赤五面張。
待ちは山に3枚、1枚、0枚、1枚、0枚の合わせて3+1+0+1+0=5枚。
五面張にしては待ちは多くありません。
()
近藤捨牌
宣言牌がで、はなさそう、早いでもなさそうならピンズ待ちはほぼなさそうです。
マンズはが切られてマンズの下待ちはなさそうです。
もし待ちがマンズなら、、。
一番怪しいのは1枚しか切られていないソウズです。
リーチの次巡、瑠美さんは
ツモ打ドラ瑠美手牌
瑠美さんからはが共に3枚見えのワンチャンス打とします。
次巡、瑠美さんは
ツモ打ドラ瑠美手牌
タンヤオが付き、待ちに変化。
同巡、仲林さんはツモツモ切り
切りリーチで好形待ち、多面張もありそうなリーチにも怯みません。
次巡、瑠美さんはツモ切りリーチ!
ドラ瑠美手牌
跳満以上確定リーチ!
待ちは山に1枚、は1枚、は0枚の合わせて1+1+0=2枚。
瑠美さんリーチの4巡後、近藤さんはツモ切り、瑠美さんロン。
リーチロンドラ裏ドラ瑠美手牌
リーチ・タンヤオ・イーぺーコー・赤・ドラ2・裏2の倍満の一本場、16300点。
このアガリで
近藤 12600
萩原 24000
瑠美 38400
仲林 25000
このままの勢いでアガリ6回の瑠美さんがデカトップを獲得。
瑠美 +93.8
萩原 + 8.5
仲林 −24.6
近藤 −77.7
試合後のインタビューで瑠美さんは
「(トップ、おめでとうございます!)ありがとうございます!
(ご自身の中で印象的だったアガリ?)東1局、裏裏だったけど仲林さんが暗刻に凄く見えたので
役ありだけどリーチはちょっとなと思ってたんですけど
入る前にチームメイトに『全部リーチしてくるから!』っていう話をしてて
さすがにこれでも全然いなそうだけどリーチかなでもやっぱりリーチかなと思って
若干(待ち)枚数も増えたのでツイてました。
結果論だけではないですが、近藤さんにも勝つチャンスはありました。
近藤さんリーチの手は
ドラ近藤手牌
勿論この五面張リーチもありなんですが、ダマテンにとると、
ドラ例1
次巡この待ち三面張になります。
タンヤオが消える場合もありますがピンフが付き、自分で使うその外側は狙い目になります。
これなら瑠美さんにも仲林さんにも不要牌になります。(実際は山に1枚)
あともう一つ、近藤さんの多面待ちがわかりづらいと言う人はいませんか?
ドラ近藤手牌
この手のソウズに注目すると
例2
マンズで1ブロック完成しているので残りソウズで4ブロック作ります。
まず例2からメンツを抜くと
待ち。
次にアンコを抜いてみると、
待ち。
この2つを合わせると待ちが答え。
もしこれで不安なら試しに待ちのスジで当たれるかどうか確かめてみるといいでしょう。
例えばのスジ、のスジ、のスジ。
これらが当たりにならないので上の待ちで良さそうです。
今回のまとめ
・多面張(三面待ち以上)の待ちは1ブロック抜いて考える
ドラ近藤手牌
この手のソウズは
例2
残り4ブロックをソウズで作る。
を抜くと
待ち。
を抜くと
待ち。
2つを合わせて待ち。
これでも不安なら、答えのスジも確認。
も当たるかチェック。
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2023年03月03日
ちょっとだけMリーグ#119
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は本田 朋広プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/m-CczJHbF1U
2023年1月31日 第1試合
南4局
東家 松ヶP 隆弥 29000
南家 本田 朋広 28800
西家 堀 慎吾 31100
北家 日向 藍子 11100
(敬称略)
トップ目〜三着目が2300点差に集合していてラス目・日向さんだけが取り残されています。
トップ目・堀さんは日向さんがアガるか自分で何でもアガればトップ。
二着目・松ヶPさんは700オールツモ以上か2900ロン以上でトップ目。(連荘)
三着目・本田さんは500-1000ツモ以上か2600ロン以上、堀さんから1300以上直撃でトップ。
ラス目・日向さんは跳満ツモで三着、倍満ツモ以上か三倍満ロン以上でトップ。(倍満ツモは堀さんと同点トップ)
最初に親・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
123三色同順、チャンタ、純チャン、イーペーコーもあります。
これはメンツ手3シャンテンでほどほどの手です。
また、ドラを引いても使えるのはメリットと言えるでしょう。
ツモツモ切り
次に南家・本田さんの手は
ドラ本田手牌
ダブトイツでポンすれば2000点以上、トップ目から直撃か500-1000ツモでトップ。
ドラか赤引きで3900~になりロンでトップもあります。
ツモ打
続いて西家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
ドラ1のメンツ手3シャンテンでペンチャン残りになりそうです。
自風重なりを見ながらリーチ目標で進めるのが良さそうです。
ツモ打
最後に北家・日向さんの手は
ドラ日向手牌
と自風と三元牌がトイツなので枚数が多いマンズかピンズホンイツ・役・役で満貫、トイツが増えればホンイツ・チートイツやホンイツ・トイトイも出てきます。
また、19字牌をたくさん引いた場合だけ国士無双狙いする手もあります。
ツモ打
少し迷いが見えますが、時間を使っての第一打。
断ラス目の日向さんは着順アップ(跳満ツモ以上)は難しいとしても、素点回復に努めたい状況です。(ホンイツなら満貫〜)
2巡後、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
3トイツ、次の有効牌でこの手の行き先が変わりそうです。
同巡、本田さんは
ドラ本田手牌
ダブアンコで役有りになり、メンゼンでも鳴きでもアガれます。
鳴いてもツモなら500-1000でトップ条件を満たします。(現状、ロンはトップ目直撃だけトップ、他は二着)
ドラか赤を引くか鳴くかすれば3900~で出アガリトップ。
どちらかアンコになっても2600で、これも出アガリトップ。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
ツモでメンツ手に決めました。
マンズ変化とへのくっつきを見ています。
同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
ペンチャン残りの2シャンテン。
また同巡、日向さんは
ドラ日向手牌
3トイツでリーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2なら跳満になる3シャンテン。
次巡、本田さんは
ドラ本田手牌
とを入れ替える形でポンなら
20+アンコ8+ポン4=32→切り上げ40符、40符二翻2600点でこれなら出アガリトップ。(本田さん31400)
ロンポンドラ例1
また同巡、日向さんは
ドラ日向手牌
これで4トイツ、チートイツ・ドラ2の2シャンテン。
次巡、松ヶPさんはツモ切り、これを本田さんがチーして1シャンテン。
チードラ本田手牌
本田さんは出アガリ2600にするか500-1000ツモで良いのでチー、ポンのどこからでも鳴けます。
次巡、本田さんは
チードラ本田手牌
アンコにしてテンパイ、待ち。
先ほど説明した通り出て2600、ツモって700-1300の手で、ロンでもツモでもトップ。
待ちは山に0枚、は2枚の合わせて0+2=2枚。
同巡、堀さんは
ツモ打ドラ堀手牌
ションパイをツモり小考の上、打。
本田さんにダブバック(後付け)もありそうと見たのか打。
本田さんのトイツ落としでが2枚以下になったのとこのまたぎ待ちは無さそうです。(からトイツ落としは無さそう)
3巡後、日向さんは
ドラ日向手牌
5トイツのチートイツ1シャンテン。
跳満ツモ三着ならウマで+20000点と攻めたい所です。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
赤+ドラですがずっと2シャンテンと足踏みしています。
が通らない限り前に出られなそう。
次巡、本田さんは
ツモチードラ本田手牌
ツモアガリ、ダブ700-1300。
このアガリで
松ヶP 27700
本田 31500
堀 30400
日向 10400
本田さんが堀さんに1100点差つけての逆転トップを掴みました。
今回は鳴いてツモアガった本田さんですが、もしメンゼンテンパイならどうするでしょうか?
例えば
ドラ例2
これならダブ50符二翻3200点で出アガリ(ロン)でもツモでもトップ、リーチの必要もありません。
こんな時は既にトップ条件を満たしているので点数<アガリ率となり、ダマテン(ヤミテン)が良さそうです。
わざわざリーチで切られづらくする必要もありません。
試合後のインタビューで本田さんは
「(20戦戦って11勝目!いかがでしょうか?)いや、嬉しいっすけど前回のラスよりちっちゃいトップでした。(前回ー69.9、今回+51.5)
(大接戦でした)大接戦でした。
(オーラスはトップと2300点差どういうプランで行こうと?)
最初は1000点でも二着でもいいかなっていう考えがあったんですけど
ダブになった時点からは
見逃してトップ行こうかなと、はい。
(が先に入ってしまった場合、符ハネを考えシャンポンにするのか?ドラのにするのかとか・・・ツモなら大丈夫だと思いますけど選択があったと思いますここってどうするつもりだったんでしょうか?)
枚数が多い方を選ぶつもりだったんでテンパイしたらリャンメンを選ぶつもりだったんで、はい。
(ツモれば問題ないと?)そうですねその前にポンできたらいいなと思ってたんですけど、はい。
これからも応援よろしくお願いします!(ぺこり)
(それでは参りましょう、本日も雷電の麻雀は)面白いんです!!(ありがとうございました!)」
この試合で日向さんの連続ラス回避記録が14でストップしてしまいました。
本田さんの本が見つからないのでチームメイトの黒沢さんの本の宣伝を。
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今回のまとめ
・点棒状況に合わせた手組を
南4局
東家 松ヶP 隆弥 29000
南家 本田 朋広 28800
西家 堀 慎吾 31100
北家 日向 藍子 11100
三着目・本田さんは500-1000ツモ以上か2600ロン以上、堀さんから1300以上直撃でトップ。
ドラ本田手牌
ダブトイツでポンすれば2000点以上、トップ目から直撃か500-1000ツモでトップ。
ドラか赤引きで3900~になりロンでトップもある。
ここから↓
ドラ本田手牌
ダブアンコになりメンゼンと鳴きの両方が選べる状態に。
そこから↓
チードラ本田手牌
松ヶPさんのチーしてアンコやポンで40符二翻2600点にもなる。
トップなら二着順アップのウマの差40000点得するので本田さんは出アガリ2600も見て進める。
・ダマテン(ヤミテン)を選択するのは点数<アガリの時
もし本田さんの手がメンゼンテンパイの場合
ドラ例2
これならダブ50符二翻3200点で出アガリ(ロン)でもツモでもトップ、リーチの必要も無い。
こんな時は既にトップ条件を満たしているので点数<アガリ率となり、ダマテン(ヤミテン)が良さそう。
わざわざリーチで切られづらくする必要も無い。
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2023年02月28日
ちょっとだけMリーグ#118
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2023年1月30日 第1試合
東2局 3本場(供託リーチ棒1)
東家 園田 賢 28000
南家 小林 剛 17800
西家 魚谷 侑未 31500
北家 滝沢 和典 21700
(敬称略)
3本場+供託リーチ棒1本でアガリに+1900点されます。
魚谷さんが少しリードしていますがラス目・小林さんとは跳満ツモ差、三着目・滝沢さんとは満貫ツモ差でさほど気にするような差でもありません。
最初に親・園田さんの手は
ドラ園田手牌
を切ればタンヤオ、マンズとソウズの伸びによっては456三色同順、マンズやソウズが横に伸びればピンフになりそうです。
ツモ打
次に南家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
ソウズ8枚+のソウズと字牌で4ブロックあります。
ここにソウズか字牌トイツを引けば5ブロックでソウズホンイツが見えます。
後は勿論、ポンの1000点、 現在3トイツで4トイツになればチートイツも近づきます。
ツモ打
続いて西家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
ドラトイツ+赤でリーチなら満貫、ドラポンでも・ドラ3・赤の五翻で赤引きなら跳満。
ツモ打
ここで切られたを小林さんがポンして打。
ポンドラ小林手牌
・ホンイツ2シャンテン。
ポンの直後、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
ドラポンできれば形は悪くない。
最後にポンで順番が飛んだ北家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
赤もドラもないメンツ手3シャンテン。
ピンフか678三色同順はありそうです。
ただこの手は三色や赤引きにならない限りあまり高くならないので押し過ぎに注意です。
ツモ打
次巡、小林さんは
ポンドラ小林手牌
・ホンイツ1シャンテン。
チー、ポンのどれでも鳴けます。
現在、ラス目の小林さんは打点が欲しいですが3900点ならアガれば三着目で悪くないでしょう。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
3トイツの3シャンテンと不安定な形ですが、ドラポンできれば他も鳴けるのでテンパイスピードも補えます。
同巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
678三色目の残る2シャンテン。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
伸びによっては678タンピン三色もある3シャンテン。
同巡、小林さんは
ツモツモ切りポンドラ小林手牌
少しでも安全に進めるなら打とする所ですが親現物ツモ切りとします。
※この場面を後で解説します。
同巡、魚谷さんがツモ切り、これを小林さんがポンして打テンパイシャンポン待ち。
ポンポンドラ小林手牌
待ちは山に1枚、は0枚で合わせて1+0=1枚。
ポンの直後、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
リャンメン2+カンチャンの678三色2シャンテン。
次巡、魚谷さんは
ツモ打ドラ魚谷手牌
ペンチャンターツを残して打、これが小林さんへ放銃。
ロンポンポンドラ小林手牌
・ホンイツ、3900の三本場4800点。(+1000)
このアガリで
園田 28000
小林 23600
魚谷 26700
滝沢 21700
トップ目から3900直撃で一時的に三着目にアップ。
では小林さんが切りしなかった場面に戻ります。(動画1:08〜)
ツモツモ切りポンドラ小林手牌
少しでも安全に進めるなら打で良い所ですが親現物ツモ切り。
小林さんの捨牌は
小林捨牌
マンズ、ピンズ、ツモ切り、手出しの順で切られ、最終手出しがです。
これによってソウズホンイツが少しぼやけています。
これがを引っ張らない時は
仮想捨牌
これは完全にソウズホンイツです。
小林さんは裏インタビューで
「たまにやりますよ(笑)
ミエミエのホンイツより警戒されないし、ソウズで当たるにしてもホンイツに見えない。
残すの怖いけど、怖い程残す価値がある。」
と仰っています。
また、魚谷さんは裏インタビューで
「(小林さん)ホンイツも考え、間に合わなくなると思って先に切りたかった。」
打ドラ魚谷手牌
二度受けを残してと切りたかったようです。
以前、#115で「捨牌に迷彩(役や待ちがバレないように細工すること)する必要はない」と言いましたがこれは不特定多数と打つ場合、ネット麻雀やフリー雀荘で打つ時はあまり迷彩を意識する必要はありません。
今回はMリーグという舞台である程度打つメンツ(Mリーガー8チーム×4人の32人)が決まっています。
中には麻雀プロのキャリア28年の選手もおり、打ち筋をよく知っている者同士の戦いになることもあります。
そんな時、たまに使うと良いのが迷彩です。
我々の場合でもいつもセットで打つメンツの場合にたまに使うと有効な場面があります。
しょっちゅう迷彩で赤切りを使っていると石橋さんの赤切りのように相手に読まれやすくなるのでたまに使う程度にしておいた方がいいでしょう。
しかもこの迷彩をよく使うタイプは逆に相手に迷彩を使われた時にひっかかりやすいのが特徴です。
おそらく、自分が迷彩される事までは想定していないからなのかもしれません。
https://youtu.be/9_zMsxedNL4 ←石橋さん赤切りリーチ
https://youtu.be/YyP1g_1mhX0 ←赤切りリーチにハマる石橋さん
後は今回に似た迷彩を使ったのがMリーグ選手でなくなった沢崎さんのホンイツ手順です。
https://youtu.be/n7vYJ6KW9Vg ←渋川さんの解説でご覧ください
皆さんは迷彩を使わなくてもいいので、相手の迷彩にこういうものがある、と知っておくだけでも放銃は減ると思います。
相手がよく奇策を放ってくるタイプ(Mリーグで言う石橋さんや園田さん)だと判断した時はこういう迷彩に注意しましょう。
今回のまとめ
・ホンイツ狙いで違う色の牌を残して最終手出しにしてホンイツをぼかす迷彩あり
ツモツモ切りポンドラ小林手牌
少しでも安全に進めるなら打で良い所だが親現物ツモ切り。
小林捨牌
マンズ、ピンズ、ツモ切り、手出しの順で切られ、最終手出しが。
これでソウズホンイツをぼかしてソウズ待ちでもホンイツに見せない。
危険牌を残してアガリ率を上げる迷彩。
・迷彩を使うのは相手が固定されている場合や特定の相手と打つ機会が多い時
Mリーグは1チーム4人×8チーム=32人が手の内をよく知っている相手と何度も打つ試合が出てくる。
我々の場合はメンツが決まっているセット麻雀など。
逆に不特定多数と打つネット麻雀や雀荘のフリーではあまり使わなくてもいい。
・迷彩をよく使うタイプの相手は逆に自分が迷彩された時にひっかかりやすい
Mリーグで言うと石橋さんや園田さんのようなタイプ。
自分が迷彩する時は良いが、相手からの迷彩まで想定していないと思われる。
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2023年02月26日
ちょっとだけMリーグ#117
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は瑞原 明奈プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/XtnPaHksoKY
2023年1月27日 第1試合
南4局 3本場(供託リーチ棒1)
東家 村上 淳 29800
南家 白鳥 翔 9200
西家 岡田 紗佳 26900
北家 瑞原 明奈 33100
(敬称略)
トップ目・瑞原さんは1000点以上アガればトップ終了。
二着目・村上さんは500オールツモ以上か1500ロン以上(つまりどのアガリでも)トップ目になり連荘。
三着目・岡田さんは300−500ツモ以上か1000点以上ロンで二着にアップ、800-1600ツモ以上か5200ロン以上、リーチ棒が出て3900ロンでもトップになります。(800-1600ツモは瑞原さんと同点トップ)
ラス目・白鳥さんは倍満ロンで三着にアップ、倍満ツモで二着、三倍満ロン以上か三倍満ツモ以上でトップ。
最初に親・村上さんの手は
ドラ村上手牌
配牌から3トイツのドラトイツでここからトイツが増えればチートイツ、ドラポンすれば満貫で3トイツから他もポンしていけばトイトイ・・ドラ3の跳満もあります。
村上さんがトップを取るとすればこの3つのプランのどれかになりそうです。
ツモ打
次に南家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
これはメンツ手3シャンテンでを切ればタンヤオ、勿論役なしリーチ・赤2600もありそうです。
ツモツモ切り
続いて西家・岡田さんの手は
ドラ岡田手牌
こちらはメンツ手4シャンテン。
ピンズ7枚+ドラで場風+自風があるので役牌が重なれば1ブロック、ピンズ2メンツ+雀頭か3メンツとカウントできるのでもう1ブロックあれば5ブロック完成です。
ドラや役牌が重なればピンズホンイツ、タンピン、イーペーコーがありそうです。
ツモ打
最後に北家・瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
最初からペンチャン受け入れ2つで赤1のメンツ手2シャンテン。
役なしリーチか を重ねてポンのどちらかになりそうです。
2シャンテンとテンパイスピードは早めですがこのペンチャン2つが残りそうです。
ツモ打
次巡、村上さんは
打ドラ村上手牌
4トイツのチートイツ2シャンテン。
チートイツ・ドラ2ならダマテンでも9600の勝負手になります。
同巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
自風が重なりポンして・ホンイツならツモって1000−2000ならトップ。
メンゼンのリーチ・イーぺーコーなら2600~でアガれば二着以上のアガった素点+ウマ20得します。
また、3トイツになったのでチートイツ・ドラ2は6400でこれもトップ。
ツモチーポンドラ例1
リーチロンドラ例2
ロンドラ例3
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
ペンチャン落としのようです。
次巡、岡田さんは
ドラ岡田手牌
ポンのピンズホンイツやドラ重なりで・ドラ2、3900以上になるルートがあるのでピンズや字牌には手をかけられません。
とスジで持っているので真ん中(5)に近い残し。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
アンコができ役なし2シャンテン。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
これで5トイツ、チートイツ1シャンテン。
受け入れは多くないですが村上さんが1シャンテン一番乗り。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
タンヤオ・赤、2シャンテン。
白鳥さんが切ったを岡田さんがチーして打。
チードラ岡田手牌
ドラが重ならないといけない・ドラ2、3900よりもホンイツでピンズと字牌が鳴ける3900を優先した形です。
ちなみに岡田さんに必要なを白鳥さんがと4枚持ちです。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
場に1枚切れ打でアンコでトイトイ・ドラ2も出てきました。
が出ればポンしてトイトイに走るのもいいでしょう。
同巡、岡田さんは
チードラ岡田手牌
後はピンズと字牌の動きを見て進めます。
次巡、村上さんは
ドラ村上手牌
2アンコでツモり四暗刻1シャンテン。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
既に切りのフリテン残りですが1シャンテン。
同巡、岡田さんは
チードラ岡田手牌
どの字牌を引いても進む形になっています。
次巡、白鳥さんは打で岡田さんにピンズと字牌は徹底的に絞る(鳴かせない)様子。
同巡、岡田さんは
チードラ岡田手牌
を引くか鳴くかでテンパイするホンイツ1シャンテン。
もし岡田さんがテンパイすれば、村上さんがポンで・トイトイ・ドラ3跳満テンパイします。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
を引けばテンパイする1シャンテン。
次巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
役なしカン待ちテンパイ即リーチ!
何でもアガればトップの瑞原さんはあくまでも攻めの構え。
瑞原捨牌
このリーチは、を否定していて切りからこのまたぎスジ、待ちは無さそうです。
逆にからの切りリーチはあるかもしれません。
ピンズ待ちがあるならとカンだけマークすればいいでしょう。
マンズはと、ソウズが1枚も切られてないのでソウズ待ちにもっとも注意です。
このリーチを受けた村上さんは
ツモドラ村上手牌
一発でリーチの当たり牌ツモ。
ここは現物の中スジ打。
同巡、岡田さんは
ツモ打チードラ岡田手牌
岡田さんが切ったを村上さんがポンして打。
打ポンドラ村上手牌
このが瑞原さんへ放銃。
リーチロンドラ裏ドラ瑞原手牌
もし裏ドラが乗れば村上さんの三着転落もありましたがリーチのみ1300の三本場2200点。(リーチ・裏2600の三本場なら−3500)
結果は
瑞原 +56.3
村上 + 7.6
岡田 −13.1
白鳥 −50.8
試合後のインタビューで瑞原さんは
「(トップ、おめでとうございます!接戦、制しましたね!)めちゃくちゃ疲れました。
さっき終わって『今何時ですか?』って聞いたら9:30を過ぎてるって聞いて凄くビックリしたんですけど
長い気はしてたんですけどそんなに経ってたのかと思って
元々ちょっと頭の体力が無い方なので凄く疲労、疲労困憊です。
(最後カン、思い切ってのリーチとなりましたね!)
岡田さんが結構前に出てきてたこともあり岡田さんの手がピンズに染めているっぽいっていうのが
分かりやすかったのでソウズが良さそうっていう点でソウズだったら愚形でもリーチしようと決めてました。
次誰が出るかは秘密なんですけど六連勝目指して頑張って欲しいなと思います。
(ポーズを取り、ぺこり)」
次に村上さんのインタビュー。
「(最後一発で持ってくるドリブンズの苦しさを象徴するような局でしたけどどうですか?)
おかぴ(岡田さん)がピンズで1シャンテンで四暗刻夢見ないで落としのの選択もあると思うんです。
(場に)2切れだから打ったんですけど2切れとはいえ残す手もあったなと
そこは・・・トイツ落としでリーチできて一人テンパイに持ち込めてたんじゃないかなっていうのが僕の中であるんで
切りが良くなかったかもしれないですね。
おかぴも瑞原さんもかなり僕がリーチだったら打てない牌を打ってたのでとりあえず
結構一人旅(誰も押し返さず自分だけがツモる状態)になれたんじゃないかなっていうのが凄い悔しいです。」
もし村上さんがを切らなければ
ドラ仮想手牌1
このシャンポン待ちリーチが入っています。
先制リーチに岡田さんや瑞原さんはオリるんじゃないか?というのが村上さんの主張のようです。
今局の岡田さんの捨牌が
岡田捨牌
捨牌一段目だけでもピンズの染め手(ホンイツとチンイツ)を意識させています。
マンズの後と手出しカンチャンターツ落としが入っています。
前巡の瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
このでテンパイする1シャンテン。
もしここからピンズ待ちテンパイになると、ピンズホンイツの可能性が高い岡田さんに待ちを複数持たれている可能性が高くなります。
実際、岡田さんの手は
チードラ岡田手牌
瑞原さんがカンなら2枚、シャンポンなら2枚、カンでも1枚が岡田さんにあります。
瑞原さんの言葉に「ソウズ待ちなら愚形でもリーチ」とありましたが、染めている人がいる時は、染め色と同じ色待ちを避けましょう。
瑞原さんのフォトエッセイ「麻雀つれづれ日記」もよろしくお願いします。
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今回のまとめ
・染めている人(ホンイツとチンイツ)がいる時は染め色と同じ色の待ちを避ける
岡田さんが
岡田捨牌
とピンズの染め手(ホンイツとチンイツ)に見える捨牌。
瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
この1シャンテン。
この時の岡田さんは
チードラ岡田手牌
瑞原さんがカンなら2枚、シャンポンなら2枚、カンでも1枚が岡田さんにある。
つまり瑞原さんがピンズ待ちになるとピンズホンイツ模様の岡田さんにアガリ牌を複数持たれている可能性が高くなる。
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2023年02月24日
ちょっとだけMリーグ#116
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は鈴木 優プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/KudyC2dJrSE
2023年1月24日 第2試合
南4局 1本場 供託リーチ棒1
東家 茅森 早香 4300
南家 鈴木 優 32100
西家 園田 賢 25000
北家 萩原 聖人 37600
(敬称略)
トップ目・萩原さんと二着目・優さんの点差は5500点差で供託リーチ棒1本+1本場でアガリに+1300点されます。
つまり3900ロンではトップに300点足りず、リーチ棒が出て3900ロンや5200点以上ロンが必要になります。
同様に800-1600ツモでは優36600、萩原36700とこれも100点足りず、1000−2000ツモ以上がトップ条件になります。
三着目・園田さんは跳満以上ロンや跳満ツモでトップ、満貫ロンで二着にアップ。
ラス目・茅森さんは三倍満ロンや倍満ツモでトップ目。(連荘)
ラス目一人が置いていかれた点棒状況です。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
ピンフか役牌を重ねてポン狙いになりそうです。
メンゼンなら4シャンテンとスピードで遅めの手。
ドラ1でここに赤や役牌トイツができればリーチで7700以上になり、勝負手になりそうです。
ツモ打
次に南家・優さんの手は
ドラ優手牌
ピンフかタンヤオになりそうなメンツ手3シャンテン。
赤1枚とドラ受け入れもあり、リーチ・ピンフ・赤・ドラなら文句なしの満貫、リーチ・ピンフ・ツモ・赤1300ー2600でもトップ条件を満たします。
もしリーチ・ピンフ・赤3900止まりになった時は他家からリーチが入るか一発・ツモ・裏ドラ頼りになります。
ツモ打
続いて西家・園田さんの手は
ドラ園田手牌
園田さんは赤やドラも無いメンツ手3シャンテン。
ここから跳満にはリーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・赤2のような手が必要になるのでそれには少し手材料が足りません。
満貫ならリーチで一発・ツモ・裏ドラがあるので手が届くかもしれません。
三色同順やイーペーコー、赤のどれも付かなそうなので園田さんは満貫二着狙いが良さそうに見えます。
ツモツモ切り
最後に北家・萩原さんの手は
ドラ萩原手牌
ピンフになりそうなメンツ手4シャンテン。
手役を見るなら234三色同順か役牌を重ねてポンくらいです。
萩原さんは1000点をアガればトップなのでピンフか役牌ポンで良さそうです。
ツモ打
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
これでポンした2900点も見えます。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
打が痛いですがカンチャン残りの2シャンテン。
同巡、園田さんが打、これを茅森さんがポンして打1シャンテン。
ポンドラ茅森手牌
このポンの直後、優さんは
ドラ優手牌
ダブポンしてダブ・赤3900、ツモって1000−2000ならトップ。
同巡、萩原さんから切られたを優さんがポンして打2シャンテン。
ポンドラ優手牌
チーやカンチー、ツモって雀頭になってもOKです。(のブロックは条件に必須なので切れない)
同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
鳴き仕掛けを意識したのか打でタンヤオへ。
234三色目もまだ残っています。
次巡、茅森さんは
ポンドラ茅森手牌
ピンズリャンメンに変化。
同巡、優さんは
打ポンドラ優手牌
ネックのカンを引き、落としのようです。(雀頭に固定)
受け入れの1シャンテン。
優捨牌
手出しでリャンメンターツで切ってくる以上、それより良いターツがある(例えば端1と9にかかるや赤ターツやドラ)とか手役に関係する(三色同順やホンイツ、一気通貫など)ものがありそうです。
それも最低1シャンテン以上だと想像できます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
2シャンテン。
また同巡、萩原さんは
ドラ萩原手牌
タンヤオ・234三色2シャンテン。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
タンヤオ1シャンテン。
次巡、茅森さんは
ポンドラ茅森手牌
優さんの必要牌をツモり、これを切れば優さんにチーテンが入ります。
同巡、園田さんは
打ドラ園田手牌
場にはションパイで山にありそうです。
園田さんにはと雀頭候補が2つありピンフ狙いならどちらか不要です。
この手にと茅森さんと優さんに必要なを3枚持っています。
真ん中(5)に近いほど危険牌になりやすいから外側のを切ったようです。
次巡、茅森さんは
打ポンドラ茅森手牌
3トイツになり場に1枚切れ打。
枚数的には場にションパイでこちらの方がありそうに見えます。(実際はは山に2枚、1枚、1枚)
次巡、萩原さんは
打ドラ萩原手牌
234三色を見切る打で次に引きならテンパイする1シャンテン。
次巡、茅森さんは
ポンドラ茅森手牌
を引くか鳴くかすればテンパイする目一杯の1シャンテン。
同巡、優さんは
ポンドラ優手牌
待ちダブ・赤3900テンパイ。
待ちは山に0枚(純カラ)、は4枚の合わせて0+4=4枚。
優さん以外の3人は1シャンテン止まりでテンパイせず。
次巡、優さんは
ツモポンドラ優手牌
ツモのダブ・赤、1000-2000の1本場、1100-2100。(+1000)
このアガリで
茅森 2200 −57.8
優 37400 +57.4
園田 23900 −16.1
萩原 36500 +16.5
900点差でトップ逆転の優さんがパイレーツのチーム四連勝を決めました。
この試合後のインタビューで優さんインタビュー前に萩原さんは
「(残り32試合、どのように戦っていくのか聞いてもいいですか?に対して)いや、教えません。
だってもう次に優くんの本の宣伝の時間がなくなっちゃうんで。ここら辺で大丈夫です!次もう頑張ります!!ありがとうございました。」
芸歴36年、人生の後輩に譲れるのは漢(おとこ)ですねえ・・・。
そして優さんのインタビューへ。
「(オーラスご自身のプランとしてはどうだったでしょうか?)ですねダブが配牌から1枚しか無くて
条件的には5200だったり1000−2000なんですけど
他のリャンメンもいい形で赤も持っていたので
メンゼンなるかダブ重なるかで
その後どうしようかなって所だったんですけどダブ重なって一直線。
どこから鳴くかって難しいんですけど
ずっとずうっっっっっと歯がゆい展開が二着だったり三着だったりが続いていたんで凄く嬉しかったです、はい。
引き続き、応援よろしくお願いします!(ぺこり)」
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今日のテーマは「供託がある時の条件計算」についてです。
このオーラス開始時の点棒状況は
南4局 1本場 供託リーチ棒1
東家 茅森 早香 4300
南家 鈴木 優 32100
西家 園田 賢 25000
北家 萩原 聖人 37600
トップ目・萩原さんと二着目・優さんの点差は5500点。
1:まず、供託リーチ棒を点差から引く
5500−1000=4500点差。
これはアガった人しか点棒が増えない(放銃者やツモられた人はマイナスにならない)からです。
残りの(アガリ+本場)による点差が4500以上ならトップというわけです。
2:点差に近いアガリから答えを見つける
A:トップ目からロン(直撃)の場合
直撃の場合、アガリの2倍の点数が縮まる。
2(X+300)=4500 になればOK。
X+300=2250
X=1950、点数は100単位だから2000点以上直撃が答え。
B:トップ目以外からロンの場合
X+300=4500
X=4200、厳密には70符二翻4500点以上だが現実的に可能なのは5200やリーチ棒が出て3900が答え。(70符には19字牌のアンカンなどカンが必要)
C:ツモアガリの場合
点差4500に近いもの800-1600なら一本場は900-1700。(一本あたり+100、三本場なら+300)
900×2+1700=3500
3500+(相手ツモられ900)=4400<4500なので100点足りない。
次に1000−2000なら一本場は1100-2100。
1100×2+2100=4300
4300+1100=5400>4500でこれ以上のアガリがトップ条件。
今回の優さんの手順はトップ狙いの参考になると思います。
一度ご自身で「自分ならこう打つ」と照らし合わせて考えてみましょう。
今回のまとめ
・点棒状況からトップ条件を出す
南4局 1本場 供託リーチ棒1
東家 茅森 早香 4300
南家 鈴木 優 32100
西家 園田 賢 25000
北家 萩原 聖人 37600
トップ目・萩原さんと二着目・優さんの点差は5500点。
1:まず、供託リーチ棒を点差から引く
5500−1000=4500点差。
これはアガった人しか点棒が増えない(放銃者やツモられた人はマイナスにならない)から。
残りの(アガリ+本場)による点差が4500以上ならトップ。
2:点差に近いアガリから答えを見つける
A:トップ目からロン(直撃)の場合
直撃の場合、アガリの2倍の点数が縮まる。
2(X+300)=4500 になればOK。
X+300=2250
X=1950、点数は100単位だから2000点以上直撃が答え。
B:トップ目以外からロンの場合
X+300=4500
X=4200、厳密には70符二翻4500点以上だが現実的に可能なのは5200やリーチ棒が出て3900が答え。(70符には19字牌のアンカンなどカンが必要だから)
C:ツモアガリの場合
点差4500に近いもの800-1600なら一本場は900-1700。(一本あたり+100、三本場なら+300)
900×2+1700=3500
3500+(相手ツモられ900)=4400<4500なので100点足りない。
次に1000−2000なら一本場は1100-2100。
1100×2+2100=4300
4300+1100=5400>4500でこれ以上のアガリがトップ条件。
答えは1000-2000ツモ以上。
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2023年02月22日
ちょっとだけMリーグ#115
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/pzit1MV2YWs
2023年1月23日 第2試合
東2局 2本場(供託リーチ棒1)
東家 勝又 健志 28500
南家 松本 吉弘 22500
西家 内川 幸太郎 25500
北家 佐々木 寿人 22500
(敬称略)
まだ東2局で点差は考えなくて良いです。
最初に親・勝又さんの手は
ドラ勝又手牌
最初に見えるのは789三色同順、チャンタ、純チャン、1アンコ+2トイツでトイツが増えればチートイツ、ツモり三暗刻のような手もありそうです。
ツモ打
ここは789三色と純チャンの可能性も残しながら打かトイツ手を見切る打で良さそうに見えます。
次に南家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
ソウズが8枚あり横に伸びた六連形なので残りのうち2枚を引けばソウズ一気通貫、一気通貫が見えるということはソウズや字牌が増えればホンイツかチンイツ、マンズ、ピンズの伸びによってはピンフ、役牌を重ねてポンと選択は多いですが赤もドラも無い手なので深追いは禁物です。
続いて西家・内川さんの手は
ドラ内川手牌
メンゼンなら役なしリーチ・赤・ドラで5200~、役牌を重ねてポンの3900がありそうです。
ツモ打
最後に北家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
これはメンツ手4シャンテンの2ペンチャンがあり形的にも遅そうです。
手役を見るなら123三色か役牌、トイツが4トイツ以上になれば守備的チートイツ。(赤もドラも無くリーチ・チートイツ3200までだから守備的に)
テンパイスピードで遅く、打点も高くなさそうなので配牌オリでも良いくらいです。
ツモ打
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
既に5ブロックの材料は揃っています。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
ピンフ3シャンテン。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
一気通貫の残り材料のを引き2シャンテン。
同巡、内川さんは
ドラ内川手牌
一応2シャンテン。
更に同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
3トイツでチートイツ3シャンテン。
次巡、内川さんは
ドラ内川手牌
シャンポン待ちになりそうな1シャンテン。
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
こちらも役なし1シャンテン。
3巡後、松本さんは
ドラ松本手牌
一気通貫1シャンテン。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
4トイツのチートイツ2シャンテン。
次巡、松本さんは
ドラ松本手牌
リャンメン受け入れができ、形が良くなった1シャンテン。
同巡、寿人さんは
ドラ寿人手牌
チートイツ1シャンテン。
次にを引けばテンパイ。
全員が1シャンテンで誰もテンパイしないまま6巡後、
寿人さんは
ドラ寿人手牌
リーチ・チートイツ3200点、タンキ待ち。
待ちは山に2枚。
リーチの直後、勝又さんは一発でツモ。
ツモドラ勝又手牌
そしてと言えば西川さんことあの四暗刻タンキに放銃した内川さんの出番!!
ですが当たり牌は引かず。
次巡、勝又さんはツモとドラを引いてオリ。
同巡、松本さんはを引いてオリ。
これで寿人さんのアガリ目が無くなります。
更に同巡、内川さんは
ツモ打ドラ内川手牌
テンパイしますがここは現物切り1シャンテン戻し。
ハイテイでもリーチに押す人は出ず、寿人さん1人テンパイで流局。
日吉さん的に内川さんは「やっべ、俺狙われてるわ」と見えているようですが、よく分かりません。
今回の寿人さんの捨牌は
寿人捨牌
捨牌一段目からと通常の捨牌に見えますが序盤からと3〜7牌がたくさん切られてあまりメンツ手には見えません。
タンヤオやピンフには3〜7は必要牌で1〜3が切られ過ぎてチャンタや純チャンでもなさそうです。
また、字牌が1枚だけでそれもリーチ1巡前。
ということはトイツ系手役のチートイツかトイトイと見て良さそうです。
メンゼンでトイトイはツモり四暗刻と難易度が高め(トイツから残り2枚を何度も引く役)なので大抵のトイトイはポンが入ります。
つまりこのリーチはかなり高確率でチートイツ字牌待ちと見ます。
ここで寿人さんチートイツ1シャンテンの場面に戻ります。(動画3:45頃)
実況・日吉さん、解説・石橋さんの会話から
石橋「寿人さんってね、チートイツ全然誤魔化さないんですよ。」
日吉「誤魔化さないです。 もう誤魔化さないのは捨牌をあまり気取らず。」
石橋「チートイってバレてもいいよっていう捨牌ですよね。」
日吉「寿人のチートイツ1シャンテンと残ってるじゃないですか。
この人絶対最後のチートイツの1シャンテンは勿論3枚切れてたりすれば別ですけど、
基本的には字牌3枚にするんですね。」
石橋「悪い事考えてる人はなんとか誤魔化そうとして字牌切ってバレないように」
日吉「チートイツ臭を消して」
「寿人選手はですね、『チートイってバレてもいいんだ』と。
『結局字牌で持ってたら相手も止められない可能性あるしそいつは止めたら終わるでしょ』と。
この字牌3枚並ぶチートイツの1シャンテンを界隈では『ヒサトイツ』と言ってる。
字牌三頭立ての1シャンテン『ヒサトイツ』と言われてます。」
ドラ寿人手牌
ツモればテンパイになる1シャンテン。
寿人さんはチートイツ狙いでも捨牌に迷彩(役や待ちがバレないように捨牌を工夫すること)を効かせるような事はしません。
確か堀さんも似たような話をされていた記憶があります。
この対極にいると思われるのが多井さんで、一打目から字牌切りでチートイツをカモフラージュするのを見かけます。
https://youtu.be/dc4N0Gz9IkU
↑これで取り上げられたチートイツでも第一打はです。
多井捨牌
今回のまとめ
・テンパイスピードで他家に遅れそうな時はチートイツ
ドラ寿人手牌
メンツ手を狙うにも赤もドラも無いペンチャン受け入れ2つの4シャンテン。
ピンフやタンヤオでも他家にテンパイスピードで遅れそうだから字牌や端牌(1と9)など安全牌をたくさん持てるチートイツで守備的に構える。
・チートイツ1シャンテンで字牌3種受け入れに構えるのが「ヒサトイツ」
ドラ寿人手牌
チートイツでは相手が持っていない可能性が高い牌でトイツを作ったり待ちにする。
日吉「寿人選手はですね、『チートイってバレてもいいんだ』と。
『結局字牌で持ってたら相手も止められない可能性あるしそいつは止めたら終わるでしょ』と。」
字牌待ちにして相手がつかめばオリ、メンツ手では字牌でオリられないから切ってくれる可能性も高い。
・捨牌に迷彩(役や待ちがバレないように細工すること)する必要はない
から先切りしてをアガりやすくするMリーガーもいるが、山にいる待ちならそんな小細工は必要ない。
特にチートイツは相手が使わない牌、使えない牌の待ちに受けるので迷彩の必要がない。
ドラ寿人手牌
寿人さんは場に1枚切れ待ちに受けた。(山に2枚)
当たり牌は勝又さんと松本さんがつかんでオリ。
寿人捨牌
字牌はリーチ1巡前に1枚しか切られない、3〜7が目立つとてもメンツ手には見えない字牌待ちと想像できる捨牌。
寿人さんや堀さんは捨牌に迷彩しなくていいと語る。
これの対極にいるのが多井さん。
多井さんは第一打字牌切りでチートイツをカモフラージュしている。
多井捨牌
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2023年02月20日
ちょっとだけMリーグ#114
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/pCvtHDCQScg
2023年1月20日 第2試合
南1局
東家 多井 隆晴 22200
南家 滝沢 和典 21700
西家 村上 淳 29600
北家 小林 剛 26500
(敬称略)
トップ目・村上さんとラス目・滝沢さんの点差は子・満貫差でかなりの接戦です。
これなら満貫1アガリで入れ替わる程度です。
最初に親・多井さんの手は
ドラ多井手牌
これはピンフの見えるメンツ手3シャンテンで3トイツあり、4トイツになればチートイツも考えておきます。
後は切りならタンヤオになるのでそれも忘れずに。
ツモ打
次に南家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
ここから切りでチャンタ、イーぺーコー、のうち2枚を引けば789三色同順でこれならドラも使えて2+1=3翻アップ。
理想形は
リーチツモドラ例1
リーチ・平和・ツモ・チャンタ・三色同順・ドラの倍満。
これはあくまで絵に描いた餅ですが、この理想に近づける手作りをします。
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
ここからを切ればタンヤオ、後は遠めの567、678、789三色同順、ピンフ、役なしリーチ、役牌を重ねてポンもあります。
親の手が早そうなら1000や1300でアガる選択もあるかもしれません。
最後に北家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
小林さんの自風トイツでポンした1000点、4トイツでチートイツ2シャンテン、やイーぺーコーもあります。
ここで4トイツでチートイツ2シャンテンと言いましたが、この数字を出すのは2秒もあれば誰でも簡単に出せます。
チートイツテンパイは必ず6トイツになるので6−○トイツ=□シャンテンとすぐ出てきます。
これを利用すれば5トイツは6−5=1シャンテン、3トイツは6−3=3シャンテンとわかります。
次巡、堀さんは
ドラ多井手牌
こちらも4トイツでチートイツ2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
678三色か789三色かという所ですが、ドラなのでドラを使える789三色の方が高くなります。(があり678三色狙いではタンヤオ確定とならないから)
また同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ポンとイーぺーコーも残る2シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
メンツ手2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
ピンフ3シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
イーぺーコー完成のチャンタ1シャンテン。
小林さんがポンしそうなを抱えていて、そろそろ切られそうです。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
次にどちらかを引けばリャンペーコー、引きでチートイツ、引きでカンイーぺーコーテンパイ。
ドラ例2
例3
例4
例5
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ツモ打でリーチ・チートイツ・赤でも6400と勝負手になりそうです。
次巡、滝沢さんはツモ打、これを小林さんがポンするか?と思われましたが小林さんはスルー。
「あの小林が夢を見ている」と実況・解説もざわついています。
※この役牌スルーについて後で解説します。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
高目イーぺーコー、リーチ・赤待ち。
待ちは山に2枚、も2枚の合わせて2+2=4枚。
場を見ると
多井捨牌
滝沢捨牌
村上捨牌
小林捨牌
場にピンズの情報が少なく小林さんからとが2枚、が3枚見えでは多少山にあるかもしれないと推測されます。
リーチに対し多井さんと滝沢さんは現物のスジ、村上さんは小林さんにはオタ風切り。
誰も押し返しそうな人がいません。
ドラ多井手牌
滝沢手牌
村上手牌
滝沢さんがを引いた時だけ押し返せますがツモでリーチ・ピンフ・イーぺーコー3900でドラ切りできるのか、ツモでは高目放銃です。
小林捨牌
このリーチに当たりそうなのはソウズなら、、、ピンズなら、など、マンズなら、、が怪しいでしょう。
リーチの5巡後、小林さんツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ小林手牌
リーチ・ツモ・赤の1000-2000。
もしこの手からポンすると
ロンポンドラ例6
こんな2000点で引きかハイテイくらいでしか高くなりません。
これがメンゼンなら一発・ツモ・裏ドラの3つで高くなります。
以前、「役牌スルーは役牌の一翻より高くなるのがわかっている時」と言いました。
今回はが自風でピンフにならず(雀頭が0符なのが平和)役なしリーチ・赤の2600ですがイーぺーコーなら出て5200、ツモって8000で高くなる要素が4つもあります。(イーぺーコー、一発、ツモ、裏ドラの4つ)
リーチの時点で2600点で終わらない可能性が高いからメンゼンを選択したと言えます。
試合後のインタビューで小林さんは
「(鳴かなかった局もありましたね?に対して)あっですね。
鳴くと2000点・赤1のテンパイなんですが
僕が鳴かない基準は簡単で
鳴かなくてもメンゼン(門前)で高いリーチがまもなくできそうな時は鳴かないですね。
でリャンペーコー(二盃口)の1シャンテンなのでまあ何とか間に合うかなと。
で2枚目鳴くかどうかはまた考えますけど(入り目の)がたくさん切られたら2枚目鳴くかもなーぐらいな感じですね。
(パイレーツの楽屋からが出て鳴かなかった瞬間にウォォォォーー!!という声が聞こえてきたような気がする・・・)
それはねたぶん『小林だから鳴いちゃうんだろうなーあーあ俺達は絶対鳴かないけどなー!』
っていうのを口に出さないで『頼むから鳴かないでくれ、でも鳴いちゃうんだろうなー』っていう良い方に裏切りました。
この調子で勝ち上がり目指して頑張っていきます!(ポーズを取る)」
子3900点までの手では一翻アップすると点数がほぼ倍になります。
1000→2000→3900→8000(一部ルールで7700)
2600点では
2600→5200→8000
と5200→8000部分の上昇が少なくなります。
後、今回のもう一つポイントはリーチ一発目の滝沢さんのツモです。
ツモドラ滝沢手牌
リーチ一発目に小林さんの当たり牌で高目を引いて次にドラツモならで放銃しています。
このように一発で当たり牌を引く時は注意しましょう。
これを以後の押し引きに反映させていきます。
私が流局時に相手のテンパイ形を確認する理由の1つがそれです。
今回のまとめ
・子3900点(親5800点)までの手は一翻アップで点数が倍
1000→2000→3900→8000(一部ルールで7700)と倍
これが2600点では
2600→5200→8000
一翻アップの上昇効率が低くなる。
・役牌スルーはメンゼンで高くなるのがわかっている時にする
小林さんは7巡目、滝沢さんが切ったをスルー。
ドラ小林手牌
この1シャンテンからポンすると、
ロンポンドラ例6
・赤、ほぼ2000点。
これがメンゼンの場合、
ドラ小林手牌
イーぺーコーと一発・ツモ・裏ドラの4つの打点上昇があるからメンゼン。
1シャンテンからリャンペーコーやリーチ・チートイツ・赤6400など高くなる変化もある。
・相手リーチに一発で当たり牌をつかんだ時に注意
ツモドラ滝沢手牌
一発で当たり牌ツモ。
今後の押し引きを引き寄りに修正する。
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2023年02月17日
ちょっとだけMリーグ#113
今回もMリーグの一局だけを掘り下げます。
今日の主役は東城 りおプロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/NVx_fbx7z6g
2023年 1月9日 第1試合
東3局
東家 丸山 奏子 20600
南家 松ヶP 隆弥 27400
西家 東城 りお 33800
北家 瑞原 明奈 18200
(敬称略)
東城さんが少しリードしているトップ目で、三着目やラス目とは子・跳満程度の差がついています。
まだ東場なので点差は気にしなくて良いでしょう。
最初に東家・丸山さんの手は
ドラ丸山手牌
こちらはメンツ手4シャンテン。
愚形受け入れも多く遠くに789三色同順、チャンタ、純チャンなどがありそうです。
ツモ打
次に南家・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
こちらは4トイツでチートイツ2シャンテンやメンツ手でイーペーコーもありそう。
また、トイツでポンもありますが、トップ目と6400点差ならリーチで一発、ツモ、裏ドラを見たい。
もしここからソウズや字牌トイツが増えればホンイツ・チートイツ狙いも悪くないでしょう。
ツモ打
続いて西家・東城さんの手は
ドラ東城手牌
この手のマンズは、の2ブロック、ピンズ形にを引くと
例1
例2
例3
と例1〜3のような変化もあり、好形待ちになりやすく、引きも使えます。
ツモ打
マンズ2〜3メンツ、ピンズ2〜3メンツになりそうで5ブロックの材料は揃っていてソウズくっつきも弱く、ソウズが不要と見たようです。
こちらはメンツ手2シャンテンと早めです。
最後に北家・瑞原さんの手は
ドラ瑞原手牌
こちらはメンツ手4シャンテン。
自風トイツでポンして1000点か役なしリーチのどちらかになりそう。
ツモ打
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
引きでペンチャンは不要です。
次巡、丸山さんは
ドラ丸山手牌
234三色変化とペン待ちになった時の布石を打ちました。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
赤2のピンフ1シャンテン。
また同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
役なし2シャンテン。
2巡後、丸山さんは
ドラ丸山手牌
丸山さんは3シャンテンと4人の中でテンパイスピードで遅れています。
同巡、東城さんは
ドラ東城手牌
テンパイ。
ここから1枚切る場面ですが打、タンキ待ち、打、タンキ待ち、ツモ切りの3つが選択肢になりそう。
ドラ例4
例5
ツモツモ切りした場合、
次にツモで好形待ち。
例6
例7
例8
例9
例10
例11
例12
例7と例11はフリテンですが例7は待ち、例11は待ちとツモアガリも望めそうです。
ここから東城さんは打。
ドラ東城手牌
これだとツモが無駄になってしまうのでツモ切りが良さそうです。
次巡、東城さんは
ドラ東城手牌
テンパイ、切りリーチ待ち。(前巡打フリテン)
ドラ東城手牌
待ちのうちは山に2枚、は1枚、は1枚、は2枚の合わせて2+1+1+2=6枚。
同巡、瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
メンツ手1シャンテン。
2巡後、トイツ落としの瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
待ち追いかけリーチ!
待ちのうちは山に1枚、は2枚の合わせて1+2=3枚。
この時点では東城さんのアガリ牌で東城さんの放銃はありません。
次巡、東城さんは
リーチツモドラ裏ドラ東城手牌
ピンフの付かないをツモってリーチ・ツモ・赤1000−2000。
このアガリで
丸山 20600
松ヶP 27400
東城 33800
瑞原 18200
今局の大きな分岐点になったのが東城さんの6巡目の選択です。
ツモ打ドラ東城手牌
もしここでツモツモ切りすれば、
次巡ツモ打リーチしています。
ドラ仮想手牌1
リーチの次巡、一発ツモの
リーチ一発ツモドラ裏ドラ仮想手牌2
リーチ・ピンフ・一発・ツモ・赤の満貫2000-4000をアガっています。
ツモった時に申し訳なさそうにアガる東城さんと興味深くアガリ形を覗き込む瑞原さんの表情が対照的な一局でした。
今回のまとめ
・フリテンでも多面張なら迷わずリーチ
東城さんは打フリテンだが四面張ならリーチ。
ドラ東城手牌
・目先のテンパイよりも好形変化しやすい1シャンテンを意識
東城さんは6巡目ツモ打で
ツモ打ドラ東城手牌
次巡待ちフリテンリーチ。
ドラ東城手牌
3巡後1000-2000ツモ。
もしツモツモ切りすれば、
例6
例7
例8
例9
例10
例11
例12
この好形変化があり、リーチ・ピンフ・一発・ツモ・赤の満貫をツモ。
リーチ一発ツモドラ裏ドラ仮想手牌2
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2023年02月15日
ちょっとだけMリーグ#112
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は伊達 朱里紗プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/0zHKwAhdATw
これは前回#111の続きになります。
https://fanblogs.jp/tccdesu/archive/360/0?1676364532
2023年1月12日 第1試合
南4局 3本場
東家 堀 慎吾 24200
南家 伊達 朱里紗 23100
西家 二階堂 瑠美 22100
北家 近藤 誠一 30600
(敬称略)
前局、ラス目の堀さんが2200オールツモで上下2200×3+2200=8800点差が縮まり、日吉さん風に言えば「全員集合!!」の場面。
二着目・堀さんは1600オールツモか5800ロンで逆転。(連荘)
三着目・伊達さんは1300−2600ツモ以上か満貫ロンでトップ。
ラス目・瑠美さんは1600−3200ツモ以上か満貫ロンでトップ。
トップ目・近藤さんは1000点以上アガればトップ。(流局親ノーテンも)
最初に親・堀さんの手は
ドラ堀手牌
これはメンツ手3シャンテンで役なしリーチかピンフか引きならでイーぺーコー、ドラか赤を引けば使えるのでそれも忘れずに。
ツモ打
次に南家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
このままでは役なしリーチになりそうな3シャンテン。
受け入れがリャンメン2つ+カンチャン2つであまり早くなさそうな形です。
もし4トイツになればチートイツ、が重なればポンしてダブ・ドラで3900以上になります。
伊達さんは三着目で1000点以上をアガれば二着に着順アップします。
もしトップ目・近藤さんから3200以上直撃ならトップで二着順アップ。
伊達さんは1000点でも放銃すればラスですが、アガればトップの二着順アップもあるので押し寄りかもしれません。
これは前局の瑠美さんに近い立場です。
ツモ打
続いて西家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
これはメンツ手4シャンテンでピンフや遠めの789三色が狙えそう。
瑠美さんは満貫出アガリか1600−3200ツモが必要(50符三翻以上)なのでドラか赤を引いてリーチ・ツモ・ドラ2など合わせて四翻が必要です。
ツモ打
最後に北家・近藤さんの手は
ドラ近藤手牌
1アンコ+3トイツの1枚切ればチートイツ2シャンテン、ポンかアンコになった時はトイトイ、メンゼンならツモり三暗刻もありそうです。
トイツ手狙いになるとドラを切る可能性が高いのでドラ切りのタイミングに注意するのと近藤さんはラス目から3900以上直撃で二着転落があるのでオリ寄りになるかもしれません。(満貫放銃でラス落ち)
ツモ打
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
マンズリャンカンとイーぺーコーもあります。
同巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
ダブ・ドラ3900なら直撃で逆転や着順アップも出てきました。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
一応5ブロック形になりました。
どちらか引きならほぼピンフです。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
マンズかドラ切りの選択ですが、近藤さんは打の1シャンテン。
次巡、伊達さんは
ドラ伊達手牌
4トイツでチートイツ2シャンテン。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
堀捨牌
伊達捨牌
近藤捨牌
瑠美さんの目から2枚、4枚、2枚、2枚が見えています。
他家にマンズの下()が不要に見え、は山に無く、待ちにするならが良さそうです。
雀頭がとのどちらになるかわかりませんが、安全牌にもなり待ちにも良さそうなのはマンズです。
瑠美さんはここから打。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
2シャンテン。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
リーチ・234三色同順・ドラなら満貫、出アガリでもトップ。
三色の必要牌の動きを見て進めます。
同巡、近藤さんは
ドラ近藤手牌
シャンポン待ち即リーチ!
待ちは山に2枚、も2枚の合わせて2+2=4枚。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
でテンパイする1シャンテン。
上家の堀さんから3枚目のが切られ、これを伊達さんがリャンメンチーして打。
チードラ伊達手牌
次巡、堀さんの手が止まり、小考。
ドラ堀手牌
近藤さんの捨牌は
近藤捨牌
堀さんの手に現物はしかありません。
近藤さんは先切りでこのまたぎスジ、やスジひっかけカンは無さそうです。(なら宣言牌がになるから)
堀さんのは3枚見えワンチャンスとまだ切りやすいですが待ちならは怖い所ですが2枚見えでツーチャンスならまだマシかもしれません。
ここで堀さんは打とします。
伊達さんは現物のスジ、瑠美さんはを押しています。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
テンパイですが、ここから1シャンテン戻し打。
同巡、瑠美さんは
ドラ瑠美手牌
引きならテンパイする1シャンテン。
リーチ棒が出ているので役なしリーチ1300でもアガれば二着順アップの二着。
ここで放銃してもラス→ラスなら押しで良さそうです。
同巡、近藤さんからが切られますが、伊達さんはポンせずスルー。
次巡、伊達さんは
チードラ伊達手牌
1シャンテンでここから1枚切る場面。
安全に進めるなら近藤さんが切ったばかりのか1枚切れのどちらかを切る選択に見えます。
伊達さんは打。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
カンテンパイですが近藤さんが1枚、前巡に伊達さんが1枚手出しで切っています。
ここで2枚切れカンチャン待ちに取る3枚切れワンチャンス、現物のスジを切るかの選択になりそうです。
3枚切れでソウズ一気通貫は難しい。
伊達さんのがトイツ落としに見えるからリーチもある。
堀さんは打1シャンテン戻しを選択。
同巡、伊達さん打で堀さんのアガリ牌が・・・とガックリきそうです。
更に同巡、瑠美さんは
ツモ打で2シャンテン戻し。
ドラ瑠美手牌
またまた同巡、近藤さんからが切られてこれを伊達さんがポンして打テンパイシャンポン待ち。
ポンチードラ伊達手牌
このテンパイでしかアガれないダブバック(後付け)です。
この同巡、近藤さんがツモ切ったのは!!
ロンポンチードラ伊達手牌
伊達さんのアガリはダブ・ドラ3900の三本場、4800点。(+1000)
このアガリで
堀 24200 二着→三着
伊達 28900 三着→トップ
瑠美 22100 ラス→ラス
近藤 24800 トップ→二着
三人の着順が入れ替わる大激戦を制したのは伊達さんです。
試合後のインタビューで近藤さんは
「ダマっててもしょうがないなという所なのでリーチかけましたけどね。
もう役がしかないんっすよ!
アレ()持って帰ろうかなと思いましたよ。(哀しい)」
また、伊達さんは
「ダブが来てくれたのでチー、堀さんからが3枚目で
を近藤さんのリーチに対して切っていくことがあまり無さそうなんで
鳴いてみても切れそうなのでなんとかなれ!って感じでした。
嬉しかったです!
あと魔王様(寿人さん)が誕生日(1/12)なのでプレゼントできて良かったです!!」
ついでに堀さん自身がこの局を振り返った切り抜きも張っておきます。
https://youtu.be/HUi2UwIMdVs
興味のある方はこちらもどうぞ。
今回のまとめ
・早い切りにまたぎスジやスジひっかけの形はレア
近藤捨牌
早い切りにまたぎスジや、からのカンのようなスジひっかけはレア。(から打、から打はレア、とあればテンパイか1巡前にが切られるケースが多いから。)
が場に3枚切れワンチャンス。
マンズが当たるならか?
ただMリーガーには先切りをよく使う選手も多い。
・「押さえ込みリーチ」は無い
人によって「先制リーチで押さえ込み」と言う人がいるが、今回のように点棒状況によってリーチにはオリないケースがあるのでリーチがオリさせる理由にはならない事もあるから。
南4局 3本場
東家 堀 慎吾 24200
南家 伊達 朱里紗 23100
西家 二階堂 瑠美 22100
北家 近藤 誠一 30600
(敬称略)
前局、ラス目の堀さんが2200オールツモで上下2200×3+2200=8800点差が縮まり、日吉さん風に言えば「全員集合!!」の場面。
二着目・堀さんは1600オールツモか5800ロンで逆転。(連荘)
三着目・伊達さんは1300−2600ツモ以上か満貫ロンでトップ。
ラス目・瑠美さんは1600−3200ツモ以上か満貫ロンでトップ。
トップ目・近藤さんは1000点以上アガればトップ。(流局親ノーテンも)
全員が1000点アガリでトップか着順アップ、満貫ロンでトップがあるからそうそうオリない。
ラスの瑠美さんは放銃してもラスのままで攻めやすい。
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