2023年02月20日
ちょっとだけMリーグ#114
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/pCvtHDCQScg
2023年1月20日 第2試合
南1局
東家 多井 隆晴 22200
南家 滝沢 和典 21700
西家 村上 淳 29600
北家 小林 剛 26500
(敬称略)
トップ目・村上さんとラス目・滝沢さんの点差は子・満貫差でかなりの接戦です。
これなら満貫1アガリで入れ替わる程度です。
最初に親・多井さんの手は
ドラ多井手牌
これはピンフの見えるメンツ手3シャンテンで3トイツあり、4トイツになればチートイツも考えておきます。
後は切りならタンヤオになるのでそれも忘れずに。
ツモ打
次に南家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
ここから切りでチャンタ、イーぺーコー、のうち2枚を引けば789三色同順でこれならドラも使えて2+1=3翻アップ。
理想形は
リーチツモドラ例1
リーチ・平和・ツモ・チャンタ・三色同順・ドラの倍満。
これはあくまで絵に描いた餅ですが、この理想に近づける手作りをします。
続いて西家・村上さんの手は
ドラ村上手牌
ここからを切ればタンヤオ、後は遠めの567、678、789三色同順、ピンフ、役なしリーチ、役牌を重ねてポンもあります。
親の手が早そうなら1000や1300でアガる選択もあるかもしれません。
最後に北家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
小林さんの自風トイツでポンした1000点、4トイツでチートイツ2シャンテン、やイーぺーコーもあります。
ここで4トイツでチートイツ2シャンテンと言いましたが、この数字を出すのは2秒もあれば誰でも簡単に出せます。
チートイツテンパイは必ず6トイツになるので6−○トイツ=□シャンテンとすぐ出てきます。
これを利用すれば5トイツは6−5=1シャンテン、3トイツは6−3=3シャンテンとわかります。
次巡、堀さんは
ドラ多井手牌
こちらも4トイツでチートイツ2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
678三色か789三色かという所ですが、ドラなのでドラを使える789三色の方が高くなります。(があり678三色狙いではタンヤオ確定とならないから)
また同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ポンとイーぺーコーも残る2シャンテン。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
メンツ手2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
ピンフ3シャンテン。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
イーぺーコー完成のチャンタ1シャンテン。
小林さんがポンしそうなを抱えていて、そろそろ切られそうです。
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
次にどちらかを引けばリャンペーコー、引きでチートイツ、引きでカンイーぺーコーテンパイ。
ドラ例2
例3
例4
例5
次巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ツモ打でリーチ・チートイツ・赤でも6400と勝負手になりそうです。
次巡、滝沢さんはツモ打、これを小林さんがポンするか?と思われましたが小林さんはスルー。
「あの小林が夢を見ている」と実況・解説もざわついています。
※この役牌スルーについて後で解説します。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
高目イーぺーコー、リーチ・赤待ち。
待ちは山に2枚、も2枚の合わせて2+2=4枚。
場を見ると
多井捨牌
滝沢捨牌
村上捨牌
小林捨牌
場にピンズの情報が少なく小林さんからとが2枚、が3枚見えでは多少山にあるかもしれないと推測されます。
リーチに対し多井さんと滝沢さんは現物のスジ、村上さんは小林さんにはオタ風切り。
誰も押し返しそうな人がいません。
ドラ多井手牌
滝沢手牌
村上手牌
滝沢さんがを引いた時だけ押し返せますがツモでリーチ・ピンフ・イーぺーコー3900でドラ切りできるのか、ツモでは高目放銃です。
小林捨牌
このリーチに当たりそうなのはソウズなら、、、ピンズなら、など、マンズなら、、が怪しいでしょう。
リーチの5巡後、小林さんツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ小林手牌
リーチ・ツモ・赤の1000-2000。
もしこの手からポンすると
ロンポンドラ例6
こんな2000点で引きかハイテイくらいでしか高くなりません。
これがメンゼンなら一発・ツモ・裏ドラの3つで高くなります。
以前、「役牌スルーは役牌の一翻より高くなるのがわかっている時」と言いました。
今回はが自風でピンフにならず(雀頭が0符なのが平和)役なしリーチ・赤の2600ですがイーぺーコーなら出て5200、ツモって8000で高くなる要素が4つもあります。(イーぺーコー、一発、ツモ、裏ドラの4つ)
リーチの時点で2600点で終わらない可能性が高いからメンゼンを選択したと言えます。
試合後のインタビューで小林さんは
「(鳴かなかった局もありましたね?に対して)あっですね。
鳴くと2000点・赤1のテンパイなんですが
僕が鳴かない基準は簡単で
鳴かなくてもメンゼン(門前)で高いリーチがまもなくできそうな時は鳴かないですね。
でリャンペーコー(二盃口)の1シャンテンなのでまあ何とか間に合うかなと。
で2枚目鳴くかどうかはまた考えますけど(入り目の)がたくさん切られたら2枚目鳴くかもなーぐらいな感じですね。
(パイレーツの楽屋からが出て鳴かなかった瞬間にウォォォォーー!!という声が聞こえてきたような気がする・・・)
それはねたぶん『小林だから鳴いちゃうんだろうなーあーあ俺達は絶対鳴かないけどなー!』
っていうのを口に出さないで『頼むから鳴かないでくれ、でも鳴いちゃうんだろうなー』っていう良い方に裏切りました。
この調子で勝ち上がり目指して頑張っていきます!(ポーズを取る)」
子3900点までの手では一翻アップすると点数がほぼ倍になります。
1000→2000→3900→8000(一部ルールで7700)
2600点では
2600→5200→8000
と5200→8000部分の上昇が少なくなります。
後、今回のもう一つポイントはリーチ一発目の滝沢さんのツモです。
ツモドラ滝沢手牌
リーチ一発目に小林さんの当たり牌で高目を引いて次にドラツモならで放銃しています。
このように一発で当たり牌を引く時は注意しましょう。
これを以後の押し引きに反映させていきます。
私が流局時に相手のテンパイ形を確認する理由の1つがそれです。
今回のまとめ
・子3900点(親5800点)までの手は一翻アップで点数が倍
1000→2000→3900→8000(一部ルールで7700)と倍
これが2600点では
2600→5200→8000
一翻アップの上昇効率が低くなる。
・役牌スルーはメンゼンで高くなるのがわかっている時にする
小林さんは7巡目、滝沢さんが切ったをスルー。
ドラ小林手牌
この1シャンテンからポンすると、
ロンポンドラ例6
・赤、ほぼ2000点。
これがメンゼンの場合、
ドラ小林手牌
イーぺーコーと一発・ツモ・裏ドラの4つの打点上昇があるからメンゼン。
1シャンテンからリャンペーコーやリーチ・チートイツ・赤6400など高くなる変化もある。
・相手リーチに一発で当たり牌をつかんだ時に注意
ツモドラ滝沢手牌
一発で当たり牌ツモ。
今後の押し引きを引き寄りに修正する。
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