2023年02月11日
ちょっとだけMリーグ#110
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は小林 剛プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/E692XVb4PBE
2023年1月13日 第2試合
南2局
東家 瀬戸熊 直樹 17000
南家 白鳥 翔 27900
西家 小林 剛 46000
北家 村上 淳 9100
(敬称略)
トップ目・小林さんは二着目と18100点差で倍満ツモか跳満直撃されない限り変わらない点差。
二着目と三着目は満貫ツモ差、三着目とラス目は満貫ロン差です。
トップ目以外はある程度高いアガリが欲しい場面。
最初に親・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
字牌をすべて切るとタンヤオ・ドラ、リーチすれば7700以上でツモって4000オールなら十分です。
これはメンツ手4シャンテンとテンパイスピード的に早くなさそう。
ソウズが伸びてやの三面張になればチャンスかもしれません。
ツモ打
次に南家・白鳥さんの手は
ドラ白鳥手牌
メンツ手5シャンテンでピンフかタンヤオ狙いになりそうです。
遠くに567三色もありますが、テンパイスピードで遅れそうなので他家リーチに備えておくといいかもしれません。
ツモ打
続いて西家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
これはピンフか役なしリーチになりそうな2シャンテン。
カンチャン+ペンチャン2つと愚形受け入れが目立っていて、スピード的に遅れそうです。
ツモ打
最後に村上さんの手は
ドラ村上手牌
1枚ありますがメンツ手5シャンテンとテンパイスピードは遅い部類の手です。
この手には19字牌が9種9牌あるので配牌オリしながら国士無双狙いか19字牌トイツが増えればホンロウ・チートイツ、ピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、チャンタ、純チャン狙いのどれかになりそうです。
ツモ打
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
タンヤオを中心に見ながら、どこがくっつきやすいか精査します。
同巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
1メンツ完成の4シャンテン。
567三色の必要牌のうちの6枚が集まったので残りのうちあと1枚を引けば567三色狙いが良さそうです。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
ペンが埋まり、2シャンテン。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
イーぺーコー、ドラ受け入れもあります。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
赤入り2トイツでチートイツ・赤か国士無双のどちらかのようです。
次巡、白鳥さんは
ドラ白鳥手牌
567三色の必要牌7枚が集まり、後はドラを引くかどうかがポイントです。
リーチ・ピンフ・イーぺーコーかリーチ・ピンフ・三色同順のどちらかを目標に進めるのでいいでしょう。
手役が見えるようになったものの、やっと3シャンテン。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
2トイツの2シャンテン。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
との動きを注意して見るといいでしょう。
同巡、小林さんは
ドラ小林手牌
受け入れの1シャンテン。
できれば部分を待ちにしたい。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
が埋まり1メンツ完成、タンヤオ2シャンテン。
同巡、村上さんは
ドラ村上手牌
が場に3枚切れで村上さんの国士無双は厳しそう。
19字牌が9種9牌から始まったものの、6巡で1枚しか増えていません。
せっかく解説に国士請負人・石橋さんが居るのに国士が成就しないのはどこかもったいなく感じます。
次巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
1シャンテン。
同順、小林さんは
ドラ小林手牌
テンパイ。
シャンポン待ちリーチかカン待ちリーチかダマテンに取るかで迷いそうです。
もしここにツモならマンズ一気通貫に変化します。
ドラ例1
例2
小林さんは切りリーチ!
ドラ小林手牌
待ちのうちは山に1枚、は0枚の合わせて1+0=1枚。
リーチ一発目、村上さんは現物、瀬戸熊さんは、白鳥さんはと放銃しない方針のようです。
次巡、小林さんは
リーチ一発ツモドラ裏ドラ小林手牌
リーチ・一発・ツモ・裏3の3000−6000。
リーチのみ1300の手が一発ツモと「おっと裏3」で最大点数になりました。
解説の石橋さんは「一番難しい跳満の作り方」、実況の桃さんも「ずるごーですわ!」と関西人になってしまうくらいのアガリが飛び出しました。
この試合は結局、
小林 +64.0
村上 +6.1
白鳥 −18.1
瀬戸熊 −52.0
のトップに輝きました。
試合後のインタビューにて小林さんは
「点数状況的にはダマテンにしたいんですけどとのシャンポンって基本的には良い待ちですね。
村上さんが国士っぽかったので国士に何枚使われるのかだけが不安なんですけど
村上さんがピンズから切り出しているのでは持ってなかったらいいな、
チャンタも見ながら進める場合はが早い人は持ってない。
国士に決め打ちの場合はそれは当てはまらないですけどね。
ダマっててツモった時だけアガれるよりは要らない牌を捕らえるリーチ!
(実際は村上さんが1枚ずつ持ってた5:48村上さんピース、ラス牌でした!)ああなるほどね、まあそんなこともある。他の人が打ってくれるかもしれないし。
(「これはずるごーだ!」と実況の桃さんが叫んでましたが)はい、僕も思ってました。
これリーのみでいいと思ってたのでビックリですね。
勝ち上がりと優勝目指して頑張っていきたいと思っています。(船長、ポーズを取る)」
(カメラが実況・解説席に切り替わり、石橋さんのキメ顔でポーズ)
新旧パイレーツリレーで幕を閉じました。
改めて小林さんリーチの場面に戻りますが、
ドラ小林手牌
シャンポン待ちでは端牌(1と9)かそれに近い待ちか字牌待ちだとアガりやすくなります。
今回は国士無双狙いと思われる村上さんがを持っていては場に1枚切れの純カラ、ラス牌(最後の1枚)のを一発ツモ。
ドラ村上手牌
今回の動画内(2:43頃〜)で石橋さんから捨牌の解説がありました。
「怖い人の捨牌って中張牌(2〜8)ばかり切ってる人じゃなくて端っこ(1と9)切ってる人なんですね。
端っこ切ってる人が中張牌出だしたら怖い。
いきなり中張牌から切る人はバラバラだったりホンイツを狙ってたり。」
例えば村上さんの捨牌は
村上捨牌
ソウズホンイツか国士無双という捨牌です。(チャンタや純チャンは薄い)
ドラ村上手牌
同局の白鳥さんの捨牌は
白鳥捨牌
字牌や端牌(1と9)やそれに近い牌ばかりで地味な捨牌ですが、
ドラ白鳥手牌
、受け入れが残っている満貫1シャンテン。
村上さんの捨牌はわかりやすい部類で国士3シャンテンと遅い手です。
これが別日の多井さんの捨牌は
多井捨牌
これはと真ん中に近い牌ばかり切られて変則手だと気付けばOKです。
ドラ多井手牌
と、チートイツタンキ待ちです。
今回のまとめ
・シャンポン待ちは端牌(1と9)かそれに近い牌や字牌待ちがおすすめ
ドラ小林手牌
村上捨牌
白鳥捨牌
二人が早くから切りでは持ってなさそう。(実際は村上さんが持っていては山に0、は1枚)
リーチ一発ツモドラ裏ドラ小林手牌
小林さんはラス牌を一発ツモして裏3の跳満。
・捨牌の種類でどんな手か想像する(可能ならテンパイスピードも)
中張牌をたくさん切っている手はさほど怖くない
村上捨牌
ドラ村上手牌
村上さんの捨牌はソウズホンイツか国士無双かに見え(チャンタ、純チャンも薄そう)、実際は国士無双3シャンテン。
白鳥捨牌
これが同じ局の白鳥さんの捨牌は地味で端(1と9)やそれに近い牌と字牌が切られているが、
ドラ白鳥手牌
、受け入れが残っているリーチ・ピンフ・赤・ドラ、タンピンも残る満貫1シャンテン。
派手な捨牌より地味な捨牌の方が怖い。
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